北岳(2014年はバットレスのモルゲンで幕開け!)


- GPS
- 52:02
- 距離
- 36.7km
- 登り
- 4,195m
- 下り
- 4,185m
コースタイム
6:40夜叉神 - 7:50鷲ノ住山入口 - 8:50野呂川発電所 - 9:25あるき沢橋 - 12:15池山御池小屋 - 13:00幕営地点(城峰手前)
【2日目】
4:00幕営地点(BC) - 4:15城峰 - 5:50ボーコン沢ノ頭 - 7:25八本歯の頭 - 7:30八本歯のコル - 7:55トラバース道分岐 - 8:10吊尾根分岐 - 8:35北岳山頂9:10 - 9:25吊尾根分岐 - 9:30トラバース道(途中撤退)9:50 - 10:10八本歯のコル - 10:20八本歯の頭 - 11:10ボーコン沢ノ頭 - 12:15幕営地点(BC)
【3日目】
5:55幕営地点 - 6:15池山御池小屋 - 7:35あるき沢橋 - 8:10野呂川発電所 - 9:30鷲ノ住山入口 - 10:35夜叉神
天候 | 1日目:晴れ(強風) 2日目:快晴 3日目:高曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
鳳凰三山へ向かう人もいたため車の数は比較的多かった。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
■コース状況 【夜叉神〜鷲ノ住山〜野呂川発電所】 ・夜叉神のゲートでおじさんに注意されるという話を聞くが、朝6:30の時点で無人だった。 ・林道歩きで場所により凍っている。 ・夜叉神トンネルの夜叉神側はシャッターが閉まっているが、歩行者用の扉を開けて中に入れる。 ・トンネルが断続的にあるためヘッデンは必須。 ・鷲ノ住山は積雪箇所があるためアイゼンを着用した方がよい。 ・トレース、目印あり。 【野呂川発電所〜あるき沢橋】 ・野呂川発電所から林道に上がる道が凍結箇所あり、岩場ありで地味に危険。面倒くさがらずにアイゼンを着用した方がいいかも。 ・こちらの林道もトンネルが多いためヘッデン必須。 【あるき沢橋〜池山御池小屋〜ボーコン沢ノ頭】 ・雪道なのでアイゼン必須。 ・幕営適地は池山御池小屋〜城峰の間に何箇所かあり樹林帯なので強風時でも安心。 ・池山御池小屋も利用可能。(実際に泊まっている人もいた) ・樹林帯はトレース、目印あり。 ・ボーコン沢ノ頭からは稜線歩きとなるため風が強くなる。 【ボーコン沢ノ頭〜八本歯の頭】 ・トレースは風で所々消えているので早い時間だとラッセルが必要になる。 ・八本歯の頭は岩稜帯なので注意が必要だがロープは使用せず。(個人的には西穂同等レベル) ・フィックスロープがあるという情報があったが、ロープは存在しなかった。 【八本歯の頭〜北岳山頂】 ・雪が凍結している箇所があるのでアイゼン・ピッケルを確実に効かせて登る。 ・吊尾根分岐〜北岳の西側斜面に入ると風が強くなるので耐風対策を確実に。 ・山頂へのルートは直登ルートと夏道ルートがあるが、滑落リスクという意味ではどっちもどっち。 ・雪はハードパックされているので雪崩のリスクは低そうだが直登ルートの方が確実か。 【北岳山荘へのトラバース道】 ・雪が凍結している箇所をトラバースする必要があるのである意味山頂往復よりも気を使う。 ・途中吹き溜まりの斜面があるので雪崩リスクあり。(自分は間ノ岳はあきらめて引き返した) ■ドコモ電波状況 ・全般的に電波は良好。 ・城峰手前の幕営地点(樹林帯)でも辛うじて電波は入る。 |
写真
感想
やっぱり山初めは故郷の山に登りたい!
そんなわけで、2014年の目標のひとつとして掲げた厳冬期北岳に挑戦することになった。
ちなみに今年の目標は以下の通り。
1.厳冬期北岳登頂(今回達成)
2.奥穂高岳スキー滑走
3.日本三霊山(富士山、白山、立山)スキー滑走 ←これは毎年続けたい
4.鳥海山スキー滑走
5.槍穂テン泊縦走
昨年末の西穂の岩稜帯歩きも燕岳の長い林道歩きも今回の厳冬期北岳の布石だったと言っても過言ではない。
今回の年末年始は休みが長いのでスケジュールが立てやすい、が、意外と天気の良い日が少ない。
一番好天が期待できる1月3日を山頂アタック日と決めて前日の2日から山に入ることにする。
初日はセオリー通り?夜叉神から鷲ノ住山を超えて、あるき沢橋より池山御池小屋を目指す。
さすがに正月ということで樹林帯のトレースはばっちり。
ありがたくそのトレースを辿らせてもらう。
BCの設置場所が悩みどころだが、ロケーション、体力、時間、アタックのしやすさ、下山のしやすさ等を総合的に勘案し、城峰手前の少し開けた樹林帯をその場所に選んだ。
二日目、いよいよ山頂アタック。
まだ暗い朝4時にBCを出発。
登る途中に何張りかテントがあったが、どうやらまだ出発前らしく自分の前には誰も歩いていなかった。
ボーコン沢ノ頭に出るとさすがに風が強くなる。
しかしこの時期としてはかなりグッドコンディション。
寒いだけで歩けないわけではないし視界も良好だ。
前日までのトレースは風で消えている場所が多く、所々くるぶし〜ひざ下くらいのラッセルを強いられた。
東の空が明るくなりはじめ、富士山のシルエットと甲府盆地の夜景が見事なコラボレーションを作り出す。
最近毎回こんな光景を見ている気がする・・・なんという贅沢。
徐々に北岳、間ノ岳、農鳥岳、甲斐駒ヶ岳もその姿を浮かび上がらせる。
北岳の頭上には星も輝いている。
そしていよいよご来光タイム・・・同時にバットレスが見事なピンク色に染まりだす。
待ちに待ったモルゲンロートだ。
これまでも何回か北岳のモルゲンロートは見てきたが、間近で見るそれは圧倒的な迫力だった。
しばらく写真を撮ってから山頂を目指す。
難所と言われる八本歯を超え、硬くパックされた斜面を確実にアイゼンとピッケルを効かせながら登っていく。
適度な緊張感と山頂に近付いていく高揚感。
・・・そして北岳登頂!
山頂には誰もいない。(後から一人登ってきたが)
そして、またしても360度の展望が待っていた。最近ツキ過ぎている。
改めて思う、甲斐駒、仙丈、鳳凰を間近に見下ろすことができるのは盟主北岳だけが許される特権だと。
遠く立山、白馬、鹿島槍、槍穂高まで北アルプスが丸見え。
中央アルプス、御嶽、乗鞍、そして八ヶ岳。
冬のこの時期にこの眺望は普通ありえない。
東には雲海に浮かぶ富士山が太陽に照らされている。
この奇跡的な絶景を脳裏に焼きつけ下山の途につく。
時間も早かったので間ノ岳までピストンしようと思ったが、トラバース道に雪崩のリスクを感じたため断念。
間ノ岳は次回のお楽しみに残しておくことにして、この日は大人しくBCに戻りテントの中で音楽を聞きながらマッタリと過ごす。
三日目、
寂しいような嬉しいような下山の日。
夜叉神に着くとゲートのおじさんに声をかけられた。
怒られる?と思いきや、意外にも「お疲れ様でした」と声をかけてもらう。
「北岳には他に何人くらい入っているか?」とか「雪の状況はどうか?」といった点を聞かれた。
こうやって登山者の安全を案じてくれているのだろう。感謝。
そんなわけで2014年の初山行は大成功!
今年も「この日、この時、一番いい山へ!」をモットーに精一杯山歩きを楽しみたい。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
でも寒そう(^^)
2泊もしてたんやね。やっぱ冬山のテン泊は自信ないなあ。
Sanchanのレコ見て我慢するわ。
スノーシューで日帰りor小屋泊で付きあわせて。久々にアイゼンの感触も恋しい!
雪山ってなんでこんなに魅力的なんやろね。
Yamachan、こんばんは。
雪山テン泊、最高ですよ。
夏山は雪山登山のための準備期間みたいなもんです(笑)
まあ夏山の方が花があったり、のんびりできたりしていい所もありますけど、澄んだ空気と青い空、白い雪、それと静寂に包まれた山を満喫するのであれば雪山でしょう。
もちろんバックカントリースキーが一番ですけどね。
とりあえず庭でテン泊からはじめましょう(笑)
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する