記録ID: 4201791
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雪山ハイキング
槍・穂高・乗鞍
【北ア】新穂高から行く残雪の南岳、中岳、大喰岳、槍ヶ岳
2022年04月23日(土) [日帰り]
長野県
岐阜県
体力度
7
1~2泊以上が適当
- GPS
- 15:51
- 距離
- 32.6km
- 登り
- 2,709m
- 下り
- 2,743m
コースタイム
日帰り
- 山行
- 14:34
- 休憩
- 2:42
- 合計
- 17:16
距離 32.6km
登り 2,756m
下り 2,757m
21:06
ゴール地点
天候 | 天気@ 晴れのちガス、昼過ぎから時々晴れ 気温@ 新穂高6℃(AM3:40頃)、槍平3℃(AM7:00頃)、南岳−1℃(正午頃)、槍ヶ岳1℃(PM3:30頃) 風@ 北西の風強く(尾根上、稜線上で13m/s〜18m/s) 積雪@ 右俣林道20〜40cm位、白出沢からの登山道50〜100cm位、槍平小屋周辺2m位、その他稜線上では地形や風の通り道の影響から、ほとんど無い所から2mを超える所まで様々 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
深山荘前の登山者用無料駐車場(市営新穂高第三駐車場※記号P5)に駐車。朝3時の時点で、自分を含めて15台程度の埋まり具合で、閑散としており余裕の空きスペース。ただ、これからゴールデンウィークになると状況は一変し、混雑で空きスペース争奪戦になるかと思われる。なお、指導センター目の前の県営公共駐車場(注:臨時※記号はP3)は閉鎖中。繁忙期のみの営業のようだ。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
@注意 今回、槍平小屋から南岳小屋間の南岳西尾根では、一部アルパイン要素のある箇所を通過しています。この部分の通過には登攀用具が必要です。夏道である南岳新道は積雪期だとほぼ使えないとお考えください。 この日は朝から気温が高く、特に下部では雪の緩み具合が心配だったが、朝のうちは締まっていて快適だった。しかし午後からはやっぱりユルユルになって踏み抜きや滑りが多発して拷問のようだった。南岳からの稜線部分は概ね固く締まっていて快適だった。全行程に渡りツボ足&12本爪アイゼンを使用し、スノーシューは持ってきたが使用しなかった。 以下、各セクションごとの状況 @新穂高登山口から白出沢渡渉点まで@ 4月23日現在、序盤の所々に斜面から垂れてきた雪が堆積して道を塞いでいるが、問題なく乗り越えていける。その先白出沢少し手前くらいから積雪が路面を覆うようになっていた。いずれもツボ足で問題なかった。 @白出沢から槍平小屋まで@ 白出沢を渡ったところから登山道になるが、一部雪切れしている箇所はあるものの、概ね積雪は繋がっていた。その積雪は登山道に斜面を形成している。この日は気温が比較的高く、特に午後は踏み抜き多発・グスグス雪で滑りやすく転落に注意が必要だった。 @槍平小屋から南岳新道取付付近まで@ 最初は森の中をなだらかに南沢に向かって進むが目印などは無いので迷わないように注意が必要。南沢に出ると所々に雪崩の跡が見られる。雪質はよく締まっていた。南岳新道(夏道)の取り付き部分は、沢を埋め尽くした10m以上の厚さの雪で埋まっており、切り立った崖のようになっていて取り付き不能だった。このため南岳西尾根に入るには、槍平小屋手前の南沢出合から尾根末端に取り付く(ただし超急斜面)か、槍平小屋から向かう場合は夏道から南沢を少し上まで行って登りやすそうな斜面(と言っても超急斜面)から取り付く方法がある。自分は後者を選んだ。 @南岳西尾根@ 積雪期はどこから取り付くにせよ、尾根まで上がるのに雪の急斜面を攀じ登るため滑落注意。積雪期には基本的に尾根通しで進むが(夏道は半分程度を辿る)、夏道でない部分には、下部に『デルタ状岩壁』と呼ばれる岩峰が、上部に行くと『マッチ箱』と呼ばれる岩塊が行く手を塞いでいる。このため今回は登攀用具を持参したが、デルタ状岩壁はスリングを使って慎重に通過、マッチ箱は北側を巻いて通過した。その他特に上部はナイフリッジの箇所もあり雪質はユルユルで神経を擦り減らしながら慎重に通過した。この尾根の通過に大部分の時間と体力と気力を使ったといった感じだった。 @南岳、中岳、大喰岳、槍ケ岳@ 極上の稜線を堪能できる。ただし、部分的に東側に張り出した雪庇の崩落に注意が必要なのと、中岳から大喰岳の鞍部に向かう際、最初のハシゴまでの急斜面(というより雪壁)の通過は場合によりロープによる確保が必要かも。今回はアイゼン&ピッケルのクライムダウンでなんとかなった。槍ケ岳の穂先へ向かう部分は、凍りついてはいないものの所々にイヤラシく雪が貼り付いており要アイゼン&ピッケルだったが、アイゼンを付けてのハシゴの登下降などは結構緊張して神経を使った。 @飛騨沢から槍平小屋まで@ 飛騨沢はまだ一面ブ厚い雪に覆われている。小規模な雪崩の痕跡も一部見られたが、まだまだ綺麗な雪面を保っていた。その先、槍平小屋までは残雪が豊富なので沢沿いを進んだが、今後は沢割れなどに注意が必要だと思われる。 |
その他周辺情報 | ひがくの湯 https://shinhotaka.com/place/766 ひらゆの森 http://www.hirayunomori.co.jp |
予約できる山小屋 |
槍平小屋
|
写真
感想
今回のツアーは、北アルプスの名だたる槍穂高連峰の中にあって、なんとも地味というか、目立たない山である南岳、中岳、大喰岳、ついで?に槍ケ岳にも行ってきた。しかし個人的には大好きな山たちだ。南岳に至る困難な道のり、その先にある南岳、中岳、大喰岳の3000mを超える極上の稜線美、そして最後を飾る槍ケ岳。実に物語性のある良く出来たルートだと思う。
以下、備忘録
@着用衣服・装備(スタート時)@
メリノウールのベースレイヤー、メリノウールのタイツ、ハードフリースジャケット、靴下(中厚手)、ハードシェルパンツゲイター内蔵、ハーネス、薄手グローブ、ビーニー、前後コバ付き冬季ブーツ
@持参装備・衣服(状況により使用する物など)@
12本爪アイゼン(使用)、チェーンスパイク、スノーシュー、ウィペット2本(使用)、ピッケル(使用)、登攀用具一式(スリングとカラビナのみ使用)、ハードシェルジャケット(使用)、予備化繊ベースレイヤー、予備薄手グローブ、防寒テムレス(使用)、サングラス(使用)、夏季用シュラフ、ヘッドランプ2個(1個使用)、予備のGPS機、気象観測計(使用)
@飲・食料@
ポカリ4リットル(うち2.5リットル消費)、チョコチップスティック6本入(3本消費)、薄皮アンパン5個入(消費せず)、ピザパン(消費せず)、アルフォート個包装3個(1個消費)、ブラックサンダー4個(2個消費)、抹茶生なごやん1個(消費)
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