芽室岳〜雪盛山〜1967峰〜ピパイロ岳〜伏美岳
- GPS
- 56:00
- 距離
- 39.0km
- 登り
- 3,264m
- 下り
- 3,241m
コースタイム
- 山行
- 6:40
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 6:40
天候 | 4/22 曇り→(夜)雨? 4/23 曇り・ガス・強風→(夜)晴れ 4/24 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
伏美岳:トムラウシ沢林道ゲートから1km先で通行止め(登山口まで約6km) ※伏美岳の林道にバイクデポ |
コース状況/ 危険箇所等 |
北尾根〜芽室岳〜・1712まで:スノーシュー ・1712〜1967峰〜ピパイロ岳まで:アイゼン ピパイロ岳〜伏美岳〜下山まで:ほぼツボ足 |
写真
感想
今春の日高縦走の〆として、芽室岳〜ピパイロ岳の間を繋ぎに行ってみた。
この区間は何か所かに細い岩稜がある。ネット上の記録を見ていると3月頃までの早い時期では岩稜の通過が難しく、GW頃になるとハイマツが出てきて藪漕ぎが増えるようだ。そこで、間を取って4月下旬に連休を取得した。前半の天気予報があまり良くなかったが、延期しても次回好天に恵まれる保証は無い。途中で停滞も視野に入れつつ出発した。
【1日目 4/22】
芽室岳の町道ゲート手前で車中泊して出発。復旧作業も終わり、開通間近?の林道を歩いて北尾根へ。前日までもかなり暖かかったせいかズボる雪で、すぐにスノーシューに切り替えた。高曇りだが時折雨のようなものがぱらつく。ザックの重さも相まって調子が上がらなかったが、4時間弱で芽室岳に着いた。
芽室岳からの主稜線は雪解けが進んでいて、風の当たる西側の斜面はハイマツが出ていて、東側に安定した雪庇が残っている所が多かった。雪庇と稜線の間には亀裂が入っているところも多く、雪庇を崩さない程度にやや際寄りを行くと歩きやすかった。
1日目は夜から風と雨(雪?)が強まる予報だったので、雪盛山の手前で早めに終了。十勝側の斜面に雪洞を掘る。また3時間半もかかってしまった。雪が硬いのはしょうがないとしても、せめて2時間くらいで掘れるように次回からは工夫しようと思った。
【2日目 4/23】
朝起きると雪洞入り口に張ったシートがびしょびしょに濡れていた。雨が降っていたらしい。雪山で雨に降られるのは厳しいので、雪洞の中で回避できて良かった。外はガスと強風。ただ回復傾向にあるはずなので、8時過ぎにゆっくり出発。
雪盛山を越えたあと、主稜線を外してあらぬ方向に少し下ってしまう。一瞬ガスが抜けて視界が開け、すぐに軌道修正できたので良かったが・・・。その先、ルベシベ分岐からルベシベ山へのピストンも考えていたが、完全にガスって視界がないのでパス。強風に加えてあられがバチバチと飛んできて、修行のような稜線歩きだった。
・1696から・1707の先までは細い岩稜が続く。岩場の雪は大体溶けているが、十勝側には雪庇も残っているのでシューのままで通した。コイカクの北面とかシュンベツ岳周辺に比べたら確かに「岩稜と言っても可愛いもの」かもしれないが、雪が付いていたら難しそうなところもあった。
主稜線上は相変わらず強風なので、安眠できるテン場を求めて・1712ピークから東に80mほど下った平場に行ってみる。予想通り風当たりは弱かったのでそこでテン泊にした。雪を掘り下げていたらスコップの柄の付け根が折れて壊れた。作業がやりづらくてしょうがなかった・・・。
寝る前に外に出るとガスが抜けて風も収まり、目の前にピパイロと1967がど〜んとそびえていた。芽室岳から見たときはあれほど遠かったピパイロがもうこんなに近くにある。強風とガスの中、ここまで歩いてきて本当に良かった。翌日の好天に期待して就寝。
【3日目 4/24】
3時起床。前日までとは変わってかなりの冷え込みで、テントはバリバリに凍り付き、竹ペグもガチガチに固まって抜くのに苦労した。朝食と撤収作業を済ませたところでご来光を迎える。うっすらと朝焼けに染まるピパイロ岳の雄大な姿は素晴らしかった。
アイゼンを効かせてピパイロ西肩の斜面を登りきると、幌尻岳からカムエクまで日高の名峰たちが一気に視界に飛び込んできた。なかなか感動的な展開だった。せっかくなので、すぐ近くに見える1967峰へピストンしていくことにした。1967峰は3年前の夏に一度登っているが、その時はガスの中の登頂だったのでそのうちリベンジしたいと思っていたのだ。今回、最高の条件でリベンジできて良かった。
ピパイロ本峰までの際どいトラバースを無事に通過し、伏美岳へ。部分的にわずかに見えている夏道を辿ろうとすると踏み抜くことが多い。夏道は無視して安定した雪庇の上を行ったほうが歩きやすかった。伏美岳からはトレースが多数。登山口まで雪をつないで滑るように下った。
最後に登山口からの林道歩き。修復が入ったおかげで1kmだけ短縮されたが、それ以外はまだ手が付けられていないようだった。ゲートから登山口までの7kmがすべて修復されるのは当分先になりそうな感じ。ただ、アプローチが遠くなることによって山の静けさが保たれるのは悪くないよなぁと思った。
・まとめ
悪天候の中の稜線歩きは修行のようで辛かったけど、そこから一転して最高の天気に恵まれたのは良かった。日高の山は試練と感動を与えてくれる・・・今回もまさにそんな感じだった。
3月から続けてきた稜線繋ぎもだいぶ進み、北日高の主稜線は残すところ戸蔦別岳〜神威岳のみとなった。この区間は来シーズンに幌尻岳も合わせて行ってみたいところ。
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