笈ヶ岳 -小笈ヶ岳手前で敗退(ジライ谷から)
- GPS
- 14:20
- 距離
- 18.8km
- 登り
- 1,809m
- 下り
- 1,800m
コースタイム
- 山行
- 12:57
- 休憩
- 1:17
- 合計
- 14:14
・中宮レストハウスから中宮温泉ビジターセンター間の約1kmは往復とも自転車です。
・下山後の中宮レストハウスから車道ゲート(車約3km)は19:00ゲート閉鎖の1分前通過のため、自戒の念を込めて残しています。
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
なお、登山口の中宮ビジターセンターは車中泊禁止。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
<ジライ谷出合> ・渡渉は降水量もあるが、ビジターセンターの方曰く、急峻な谷なので、降雨後数時間で渡渉可能になる、とのこと。当日は往復とも濡れずに渡渉できた。東屋から木段を少し下ったところに渡渉適地あり。 <⇒ジライ谷の頭> ・最も急登の連続する箇所。トラロープも連続するので気を抜けない。帰路は長丁場で足の疲れが出るので要注意。 <⇒P1500の冬瓜山分岐> ・細尾根の軽い藪漕ぎが続く、新芽が伸びていてかき分けるのに時間かかり、失敗すると顔にビンタが返ってくる(笑)。 <⇒冬瓜山> ・このコースの最難コースと感じた。切れ落ちた雪庇歩き、本気の藪漕ぎ区間、その後も樹林帯の穴が低く外付けしたストックが都度枝にひっかかり、心が折れそうになる頃にほぼ直角の急登(実際は根っこやスタンス豊富にあり)や、岩の細尾根(雪無し)がワンツーパンチ。三角点で笈ヶ岳見ながら本気で撤退を考えた(泣笑)。 <⇒稜線> ・シリタカ山へは一旦下って登り返すが、今の時期の下りはそう嫌らしい感じは無く、普通の雪の登山ルートと感じた。 ・その先もトラバースはあるが、一旦下って稜線まで登り返し。 ・その上の三角コーン(に見える)は右から巻くと難路らしいので、左からトラバースして稜線に上がる。ヤマレコでもルートはそっちを取られることが多いが、何故かこの日は登りではほとんど右から巻いていた。下山は左からの巻道で皆さん下っていた。断然楽だそうです。 <⇒小笈ヶ岳> ・3度目か4度目の藪漕ぎが50m程あるが、踏み跡はかすかにあり、ピンクテープも1か所あるので大外ししない限り抜けられると思う。私の外付けは相変わらず枝にひっかかる(泣)。 ・自分で決めた撤退時間12:30に小笈ヶ岳手前でなってしまった。周囲の光景を眼に焼き付け下山開始。 <⇒冬瓜平コース> ・下山はそちらを利用。稜線通しより断然歩き易く感じた。 ・P1500の冬瓜山分岐へ登る箇所は複数の踏み跡あり。 <⇒下山> ・来た道を戻る安心感はある。 ・ジライ谷の頭までの軽い藪漕ぎも歩く人が多かったのか朝より歩き易く感じた。 ・ジライ谷出合までは急降下。時に後ろ向きで降りる。トラロープは全面的には信用しない方が賢明。 ・ジライ谷出合の渡渉は同じ個所で難なく通過できた(少しだけ水量が増えているように感じた)。朝は降雨直後、午後は融雪の影響があったと思われる。 |
その他周辺情報 | <温泉> 下山後は比(ひめ)の湯で暖まった。500円。21時迄。 新しい施設で、湯船等は木材が多用されており気持ちよかった。道の駅「瀬女」そば。 https://www.himenoyu.jp/ |
写真
感想
GW奈良に帰省の際に、前日の斑尾山に続き、こちらに登りました。
前日午後は大雨。
中宮ビジターセンターへの白山ホワイトロードは19:00〜7:00まではゲート閉鎖なので、中宮レストハウスで前車中泊としました。
夕方に中宮ビジターセンターに偵察に行くと、管理人がおられ、この辺は谷が急峻なので、降雨後数時間でジライ谷は渡渉可能とおっしゃっていました。のっけから心配だったので、とりあえず大丈夫そうですね。
朝、ほぼ日出とともにスタートしましたが、笈ヶ岳まであと少しで届かず、小笈ヶ岳手前で時間切れ敗退となりました。この急登をリベンジするのかと思うだけで疲れますが、まあ最高の雪歩きもできるから楽しみが増えたと思うことにします(泣)。
敗退の主要因は自分なりに以下の4つ:
‖領鷲埖
先ずは何と言っても体力不足。
最近右膝に違和感があり、強度の高い歩きがしっかりできていなかったことで、重荷を担いでの前半急登でバテてしまった。また、普段なら冬場にトレーニング山行で鍛えるのだが、少し言い訳ながら、山の会に入って初の冬でもあり、自分の思ったような山に行けずトレーニング不足になったのかな、とも感じる。<反省。
∩備重量過多
今年は雪が多いのか冬瓜山ルートのヤマレコが無く、雪の状態がイマイチ不明のため、アイゼン以外に、ワカン、チェーンアイゼンと使わない道具を余計に担いだ。おまけに、快晴なのにザックカバーを間違えて2個や、最近寒さに手が弱いので冬用手袋x2セットや上下下着や上着、靴下の予備、携帯2台持ち、予備携帯電池パック2個、など装備重量を今思えば3kgは減らすことが可能であった。前日大雨のため装備確認が疎かになった部分もある。
i漕ぎとペース配分
思いのほか藪漕ぎや藪ルートが多く、ザックに外付けしたストックやピッケルに枝が引っかかってしまい、戻ったり、匍匐前進したりいちいち時間がかかり、心が折れる原因にもなった。最後は先が出ないようザックの上蓋で抑え込むようにすれば大分違った(下は多少出てもOK)。
また、長丁場だと思って最初セーブしてゆっくり歩き始めるが、途中からペースアップできず、そのペースで歩き続けてしまった。逆に行動時間が長すぎて疲れてしまった面も感じる。
ぅ好拭璽隼間
初めてのルートで、雪が多い今年のCTが不明で、安易に日出とともにスタートで行けると見切ってしまったこと。日帰りで早い時間に下山されている方々に聞くと、多くが2時〜3時スタートで、11時半に稜線から下山してきた若者4人組は中宮温泉ビジターセンターを2時半発だったという。やはり長丁場なので、早出が肝心なのであろう。もしくは車道ゲート外に停めて1時間歩くのも選択肢。ブナ尾山からの往復も長いがあり、かもしれない。
次会はこれらを十分考慮してリベンジしたい。
<<<以後、自分の備忘録も兼ねているので長文ご容赦>>>
深夜23時頃には予定どおり雨が上がります。
4時半過ぎにスタート。
中宮ビジターセンターまでは1kmですが折り畳み自転車を投入。少しでも往復時間を短縮です(帰路、これが功を奏しました)。
ゲートから4km歩かれている方も多いです。
ジライ谷手前の渡渉点では、ゲートから歩かれた2組(各3名)と、中宮レストハウス前泊組が私を含め2名ほぼ同時刻でした。
渡渉は休憩舎から木段を下った箇所で難なく通過。
往路は持参した沢靴に履き替えましたが、帰路はそのままでした。午後は融雪で水量増えるらしいですが、当日は雨の影響かほぼ同じ水量(午後の方が少しだけ多い)でした。
のっけから急登が続きます。
急登箇所にはトラロープが大体ありますが、細くなっている部分もあり、全面的に信用するのは危険です。補助程度の利用が賢明と思いました。
眺望も無いので、ジライ谷の頭(標高差600m弱)迄が頑張り所と思いました。
ジライ谷の頭から標高1430付近までの細尾根の軽い藪漕ぎも大変です。
春に芽吹いた新芽が既に伸びていて、かき分けながら進みます。失敗すると皆さんおっしゃるように顔にピシッときます(笑)。
標高1430付近からはアイゼンで冬瓜山分岐(P1500地点)。
ここから冬瓜山方面に向かいます。
最初斜度のある雪庇歩きがあるので慎重に。
ほどなく雪庇が歩けず、本気モードな藪漕ぎがあります。
短いのとピンクテープがあるので踏み跡薄くても頑張れます。
その先でまた雪庇歩きに復帰。
ほどなく、夏道というか、藪の中を歩いて登るのでアイゼンは外します。
ザック背中に刺したストック2本に藪枝が引っかかり進めません。体をよじったり匍匐前進したり、少し戻ったりして進みますが、ストックが伸びて来てしまい往生しました。
その先で何度も写真で見た「ほぼ直角な登り」です。
でも、根っこなど掴むところや足場は沢山あるので、ロープ使わずとも登れました。
細尾根手前の岩で右下に巻いてしまいましたが、その先で進めなくなるので、戻って岩を登ります。少しギャップがありますが、根っこなど掴んで登れば危険を感じることも無かったです。
その先は有名は細尾根の岩場ですが、全く雪がありません。
バランスのよくない私は一部四つ足歩行で何とかクリア。
その先の三角点で小休止しますが、藪漕ぎで時間かかりすぎ心が折れてしまったようで、このまま撤退しようかと本気で思いました。笈ヶ岳の雄姿を見ながら行動食食っているうちに充電されたのか戦意復活で時間あるうちは進むことに。
シリタカ山へは一旦下りの急降下なので少し下がったところでアイゼンを装着。
そこで富山在住の30歳単独男性が登ってきます。ブナ尾山から往復だそうですが、長いのでジライ谷コースの様子を聞かれ。急登だがコース明確で渡渉も問題無い旨を共有したら喜んでいました。
下りは融雪が進んでいるのか、危険を感じるところはありません。
シリタカ山への登りも普通の雪山歩きなのですが、心が折れたのか、体力的にもきついのかペースはあがりません。
シリタカ山から一旦トラバースで下って、登ります。
三角コーンが見えてきたので、下山者に聞くと、「三角コーンは右から多くが巻いているが、泥濘や藪漕ぎで歩きづらく、私は落石に当たったので1人でゆっくり下山中」とのこと。
その先でヤマレコマップを見ると、オレンジルートは三角コーンを左から巻いているので、おかしいな?と思っていると、2,3人だけ左にトラバースしている踏み跡発見。私もそちらに進みます。こちらの方が稜線に出るところはそこそこ急ですが、全く歩き易いと思いました。
稜線にると最後の藪漕ぎ。その先は時間との勝負です。
12:30をUターンのタイムリミットと決めていたからです。
結局、小笈ヶ岳の手前までで敗退でした。
小笈ヶ岳は目の前、笈ヶ岳はその奥なのですが、往復半時間以上かかるから撤退を決め、周囲の絶景を楽しみながら行動食休憩です。
さて戻ります。
トラバースを戻り、藪漕ぎを超え、そのまま真っすぐ行ってしまうと、朝の福島の3名。三角コーンを右から巻いたそうです。先ほどの左から巻いたコースに矢印が地面にかかれていましたが、そのまま来てしまいました。50m程戻って急降下。
シリタカ山への鞍部付近で先ほど落石の男性がまだいらっしゃいました。ストックを藪に取られたので取り返しに行っていたらしいです。前後して降りて来た女性2人とペアらしく、その前後で何度か話をさせて頂きました。富山から来られた3名らしいですが、ブナ尾山から往復とは脱帽です。
シリタカ山の肩(仮称)から冬瓜平へ下ります。途中トラバースもありますが、下り基調で歩き易い。こちらを往復した方が冬瓜山経由より楽で歩き易いと思いました。
単独男性が地図があるけどGPS無いので所在地不明らしく、冬瓜山経由で戻るため、冬瓜平方向へ一旦下ったものの登り返してきた、というのですが、冬瓜平経由の方が楽だよと伝え、迷ったらそこで待っているように伝えました。
ブナ尾山チームとは冬瓜分岐の下でお別れ。お互いの安全を言い合います。
さっきの単独男性も少し前から待っていたので一緒に冬瓜分岐に登り返します。
冬瓜分岐(P1500)から標高1430程まではアイゼンの急降下。
その先はアイゼンを外してジライ谷の頭までまた軽い藪漕ぎ区間です。
でも多数が1日で歩かれたからか、登りより帰りの方が歩き易くなっていると感じました。
ジライ谷の頭の下で朝渡渉時に一緒だった金沢の若者チーム3人が後ろから追いついてきました。その先の岩場の所で休憩し談笑します。あちこち北陸の山々を楽しんでいるようでした。若い頃から山スキー、キャンプなど各種楽しまれて凄いと思いました。
さて、ここから50分以内に下れなければ、車道ゲートが19時に閉まるので強制1泊です。それは勘弁なので、急降下区間はスピードが出せませんが、無駄な動きで時間をかけないよう極力集中して下りました。時にロープ場は後ろ向きになりながら。
ジライ谷の渡渉地点に18:20に到着。
沢靴に履き替えている時間無く、そのまま渡渉します。幸いにも水量は朝より少し多いだけで難なく渡渉できました。
そこからほぼ水平歩きCT半時間ですが、20分でビジターセンターへ。
さっきの若者3名があと13分ですよ、と励ましてくれます。
デポした自転車でレストハウスに戻り、自転車だけ収納して、車を走らせます。
ゲートは何とか1分前の18:59に通過。
係の方が今にも閉めようと車から出てこられたところで、間一髪セーフでした。ふぅ〜・・・。
山頂に届かなかったことで十分悔しいのに、ここで車道ロックされると二重苦の記憶に刻まれてしまうところでしたが、何とかそれは回避できました。
そこから15分くらいの比(ひめ)の湯で感慨にふけりながら暖まりました。
出る際に、さっきの金沢の若者3名とまた出合ました。
ゲートどうなったのか心配してくれていたみたいです。
信号機1分半待ちをそのまま突っ込んだのはここだけの秘密です(笑)
あれ待っていたらロックされていたタイミングでした。
翌日は滋賀の蓬莱山を山の会メンバーと予定していましたが、天候不良につきキャンセルになり、翌日は奈良の実家までのんびり車を走らせることになりました。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
今はゲート閉まるのですか❗️
この時期だからですかね❓
自分は2018年でしたか深夜23時半頃にレストハウスに到着して翌日4時15分より登りだしました
雪の状況やトレース状況にも寄りますがジライ谷は5時前には通過した方が良いです。
※あまり早いと先達者のトレースがないかもです
それと5月に入ってからの方が寄よりトレースがしっかりしても良いかも
PS 勇気ある撤退と思いましたが、ゲートが閉まるなら残念だけど仕方ないですね。
2018年はゲート閉まらなかったのですね。(写真を最後に追加しました。)
今年は雪が多く(融雪も早いようですが)、ジライ谷から入る方が少ない分藪漕ぎが特に登りは多く、それより自分の体力低下を正直感じました。今日やっと筋肉痛が無くなったくらいです。
前後の3人組にペースを合わせてたら、2組ともゲートから歩き組で時間は余裕の方々で最後急ぎ足。
鍛え直してリベンジです。大変な山なのでトホホです
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する