試される大峯奥駈道主要縦走(八経ヶ岳・釈迦ケ岳)


- GPS
- 21:21
- 距離
- 19.9km
- 登り
- 1,647m
- 下り
- 1,891m
コースタイム
- 山行
- 4:06
- 休憩
- 0:10
- 合計
- 4:16
- 山行
- 5:00
- 休憩
- 1:12
- 合計
- 6:12
- 山行
- 8:35
- 休憩
- 1:58
- 合計
- 10:33
縦走2日目。午後の山と高原地図でも、山彦ぐるーぷさんの地図でも100上がりとあるが、実際にはその倍はあることに留意。(その事は後日な大台ヶ原から目視でも明らかに誤ってくることを確認)そのため安全マージンを測り、途中で楊子小屋へ引き返しました。
天候 | 29日→序盤から本降りの雨☔☔。後に昼過ぎ書き様の無い程の強力な☔豪☔雨☔。風🌬も強烈。明け方になって過冷却現象による🧊霧🧊氷🧊が多量発生。 30日→朝方大量の🧊霧🧊氷🧊の中で、昼前から好天☀。夕方3時過ぎからガス🌫発生。 1日→朝方からシトシトの雨☔。風🌬は傘が役に立つ程の程度。 2日→朝から好天☀ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス タクシー
帰路→前鬼・小仲防迄 NPOきなりさんのデマインドバスで、大和上市駅迄送迎(9200円(内会員登録2千円含む)) 翌日の大台ヶ原山へ続く。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
特に、孔雀岳から釈迦岳の直下までがほんの短いキレットになっている箇所が、何箇所がある。 スケールとしては大したことない(精々数十分)なので、気を引き締めれば大したことない。 ココはアルプスの難所のような緊張の連続はないが、荷稼ぎに対する移動配分をしっかりコントロールできないと、思いの外移動ができないことを念頭に置いて時間配分に気を使うこと。 |
その他周辺情報 | 現在61代目の小仲防さんは、古の修験道を実直に語り伝えている貴重な存在。 宿の趣も一線を隔した当時のままでとても奥ゆかしい興味あるお話しが聞けました。 |
写真
装備
個人装備 |
シュラフ(1)
マット(1)
クッカー&カトラリー(1)
バーナー(1)
ガスカートリッジ(1)
雨具(1)
防寒着(1)
スパッツ(1)
ポール(1)
ザックカバー(1)
ビニール袋
替え衣類(2)
入浴道具
|
---|---|
共同装備 |
テント(1)
医薬品セット
簡易GPS(1)
気圧計(2)
計画書(1)
|
感想
今回の大峰縦走(奥駆道)について。
余りにも大儀な内容で具体的に列記する事にまとまらないので実際に歩いて実直に感じた事を箇条書きにしました。
1.「山のお天気は気まぐれ」と言うが、正にこの行程に則った時はその「恩恵と試練」に総じて向き合ったカタチとなった。
2.主稜線の手前20分程のポイントで、書き方としては正に「神懸かり」としか表現のしようのない現象を体験した。
(それは遥か遠方からゴーっという飛行機の様な音(2分位)が迫ってきて、頭上で「ドォ〜ンっ」と凄い勢いで突風を伴った所謂「風神」様という表現がピタリと当て嵌まる現象でした。)
3.午後になって稀に出会う集中豪雨に勝った家庭のシャワー流水の数倍の勢いの降雨に遭い、その後冷え込んだ過冷却減少によって「雨氷」が物凄く樹氷になっていた。(この晩、テント泊だったら結構ダメージ大きいと推測しています。)
4.2日目は予定では弥山⇒八経ヶ岳⇒明星ヶ岳⇒仏性ケ岳(まで11ピーク)⇒・・・の予定が、雨氷の融解を待ってからだったので出立が8時を過ぎてからとなった事。余りの好天に目を奪われ、八経ヶ岳でかなりのんびり過ごし・・・その結果が午後に響いて歩が進まなくなりバテを感じた上で釈迦のかくし水の付近の幕営を取りやめて、仏生ケ岳の手前で楊子ノ宿に引き返しました。(バテの回復)
5.バテというモノを経験していると解る事ですが、バテるとその日は何をやっても回復しません。唯一の解決策はその場(避難できればその場所で1日休息する事で回復を待つ事が鉄則。)
6.3日目。楊子ノ宿に引返して、更に登り返し(※山彦ぐるーぷさんの資料には100m上がりとありますが実際には210m)も苦労なく歩を進め、孔雀〜釈迦の間の難所と言われる危険地帯も一応の険しさはあるものの、日本アルプスの様な数時間メンタル面で緊張を強いられることも無く、それぞれに費やす時間は長くとも20分程度の短時間である事もあり難なく通過する事が出来きました。
7.この山行の核心はこの釈迦の手前の”突き上げ”であって、気温こそ味方に付いたものの天候は完全に眺望を失ってお釈迦様に出会った時は雲の中でありましたが、この上ない喜びで充実感は満載でした。
8.釈迦からの下りは普通どこにでもある登山道。釈迦のかくし水で水を補給しトラバースを付ける事半時間程。深仙の宿では小一時間休息し南馳道の分岐から下りましたが、ソコに待ち構えていたのは「雨に濡れた855段の木道の階段」。まるで「タダでは帰しません。」と言われる程の待遇で宿坊「小仲防」さんについたのは17時頃。
9.小仲防さんで食事付きの客は私を含め4名でした。主人である「五鬼助」(ごきじょ)さんに「古の教え」から始まり「現世の矛盾・批判・意見」を賜り、今日の社会の在り方やその側面の矛盾を深々と聞き入ることが出来きました。
10.帰路は地元のNPOきなりさんにデマインドバスを小仲防さん迄迎えに来ていただき自動車で2時間半という行程で大和上市駅まで搬送頂いてこの山旅は終了となりました。
- - - - - -
総じてこの山域は「ソコソコの険しさ」と「その長さが特筆」になると感じています。ロケーション的には晴れていてもその周りに大きな山脈も無くかなり開けた空間で下々の街を俯瞰する事になります。
スケール感としては関東・丹沢(も元々は修験道の山)そのまま拡張した感じに似ており近畿一の高い山は、恵那山の様な(神事の山でなく)山霊と言うよりも1300年続いている「修業の歴史」と「祈りの雰囲気」を存分に従えた良い山だと言えると思います。
3年前のGWに初めて大峯奥駈道を歩きました。熊野を起点とし玉置神社に来たところで日程がオーバーしてしまい、バスで天川川合に移動して弥山から八経ヶ岳に南下する予定に変更したところで腰を痛めてしまい泣く泣く帰りました。
翌年はコロナ禍となり夜行バスが2年続けて運休したため、今年こそはと改めて山行計画を立て直して臨みました。
初日は雨粒が痛く感じるほどの豪雨でした。
この登りでは風は体感としてはさほど強く感じませんでした。
小屋まで後30分ぐらいのところで、
遠くから風の唸る音が聞こえ始め、とっさに暴風体制に身構えたのですが…
バッ!ビューン〜〜‼️
飛ばされるーと身構えたのですが、
体には何も感じず。頭上を何かが通過する音のみ。いったい何が起こったのか。。
?🤔?
あとで小仲坊の前鬼さんに聞いたところ風神様とのことでした。なんとも不思議な体験をしました。
翌日は朝から快晴で冬型の気圧配置となり、生まれて初めて雨氷(霧氷?)を見ることができました✨
キラキラ✨キラキラ✨✨
陽の光を浴びて凍った木々がきらめいていました。その中を歩くのはとても気持ちが清々しくて、昨日とは真逆のお天気となり自然には抗えないなと身をもって体感しました。
八経ヶ岳の山頂も青空と雨氷のコントラストになっていて、昨日の雨が辛かったこともあり感無量でした。
この先は山と高原地図を参考にすると弥山小屋から八経ヶ岳を抜けて釈迦ヶ岳までは1日で行けるのですが、前回の反省を踏まえて楊子ケ宿小屋であえて刻みました。
年齢に合わせた山行はマストです。それが功を奏して翌日は釈迦ヶ岳→かくし水→深仙小屋→小仲坊まで、決して楽ではありませんでしたが、しっかりと歩くことができました。
小仲坊では前鬼さん(ご住職さん)から大峯奥駈道やご自身のご先祖様のお話を聞かせて頂きました。1300年の歴史は心に響くお話しばかりで、物事の成り立ちや考え方を知る良い機会となりました。
宿坊と聞くと堅苦しいイメージがありますが、全くその様なことはなくてお酒を飲みながら楽しく過ごしました。奥様(後鬼さん)の作られたお料理がとーってもおいしくて、日本酒にぴったり❣️最高のマリアージュでした😊
お風呂も入らせてもらえたので、ありがたかったです。温かくてとてもリラックスできる空間でした。
大峯奥駈道を歩いて感じたことは、ここは男性の道だなということです。地図からは読み取れない荒々しさやハードな道で成り立っています。それにより女人禁制区間があることも納得できます。
千年以上も脈々と修行の場として受け継がれている風習は、決して崩すことは出来ずここでしか出来ないことです。
リベンジ山行成功した!登頂成功した!ではなく、歩かせてもらえたと言うのがピッタリする表現となるでしょうか。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
投稿拝見しました!!!振り返って大変でしたが楽しかったな〜と改めて思い出に浸っています!!!
写真が自分も印象に残っている所を撮影されててつい拍手がいっぱいにw
これからも山行き楽しんでくださいね!!
またのぞきにきます😄
あのときは、同じ日を同じような境遇で、同じような展開の中、それぞれの判断での行動。
登山には、あらゆる選択肢の中からコレが正解という絶対的なモノは、多岐にわたると思います。
それぞれに良きもきつくも必ずプラスになる経験が付くので。またどこかしらのヤマナカでバッタリ。って以外にもあるのです(笑)
それぞれにヤマナカライフを楽しみましょう。
こんにちわ〜
たくさんの拍手をありがとうございます😊
年相応にゆっくりと山ライフを楽しんでいるので、参考にはならないかもしれないけれど、時々レコを見に来てね。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する