登って登って、滑って滑り倒した澄川滑降
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- GPS
- 32:00
- 距離
- 30.5km
- 登り
- 2,358m
- 下り
- 2,761m
コースタイム
/16 4:45 長野駅前 6:31(JR信越線)7:12 妙高高原駅 7:16(頸南バス)7:30 杉野沢入口
7:45-8:10 杉野原スキー場P 8:45-11:35 ゲレンデトップ 11:50-14:25 三田原山奥P
14:35(滑降)14:45 黒沢池 15:00-15:40 高谷池ヒュッテ (泊)
/17 5:50(起床)7:45-9:15 火打山 9:45(滑降)11:25 悪水沢出合 11:45-12:45 燕尾根
13:05(滑降+登り)13:53 林道終点 14:05(滑降+推進歩行)15:00 地図上315m『道路
のヘアピン状』付近(タクシー)15:45 二本木駅 16:20(JR信越線)17:18? 長野駅
(入浴) 19:30(高速バス)22:50くらい 新宿BC
天候 | 4/16 晴れ 霞多く風強し /17 晴れのち曇り 風強し |
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過去天気図(気象庁) | 2014年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス タクシー
長野(JR \670)妙高高原(頸南バス \420だったか…)杉野沢入口 タクシー(新井タクシー)は二本木駅まで2000円程度のところまで滑る。 二本木(JR \970)長野 |
コース状況/ 危険箇所等 |
・雪が少ないということで、すでに笹ヶ峰の駐車場まで除雪終了していたそうです。 ・ゲレンデは雪がつながっています。 ・三田原取り付きの沢横断点は、上部斜面に大きな亀裂が認められました。 ・三田原稜線は強風だったので、トラバースで北上を試みましたが、沢は渡れず稜線を目指し ました。当然、稜線の雪庇はひび割れていました。 ・/18から小屋開けで、スタッフが入山するそうです。(別Pから情報入手) ・澄川源頭は火打Pから滑り込み可能、亀裂は認められませんでした。 ・中流部は底雪崩の跡がかなりあり、側壁の雪に亀裂が入り、一部は斜面が波打っていまし た。午前中勝負でしょう。 ・燕尾根への登り返し点はブリッジが落ち、沢を飛び石で渡りました。 ・悪水沢出合から燕尾根への登りは、適当に雪をつなぎましたが… ・発電所先の林道はかなり上の方まで除雪されていましたが、車道が地図上で太くなるところ にゲートがあり、一般車両進入禁止になっていました。 ・林道は傾斜が緩く、除雪点から『ある国家機関』の敷地を推進滑降して進み、車道が『つ』 の字状の先で雪が全くなくなり、タクシーを呼びました。 ・入浴は『うるおい館』まで長野駅から歩きました。片道25分くらいか… |
写真
感想
昨今の燃料代や高速割引率の高騰、正直痛いところ。よりによってこの山スキーハイシーズンなのに…
たまたま調べた高速バスに平日割引往復切符が存在することがわかり、久し振りに電車・バスで出かけてみることにする。車内は明るくアイマスクを持ってくればと後悔。早朝に長野駅到着、駅は現在改装中。いつ来てもこの町は整然として、とても好きな街である。始発の新幹線を使えば通勤できると考えると、いつか住んでみたいと思う。
4/16 信越線から路線バスに乗り換え、杉野沢入口で下車。今日はここから勝負だ。ザックに板と靴を装着し歩き始める。気分が高まっているため重さを感じない(?)杉ノ原スキー場のゴンドラ直近Pから板を履いて登行開始。当然、スキー場はクローズしている。スキー場職員の好意で天気予報を見せてもらう。ゲレンデは雪は少ないと言いながらも、3月の降雪で例年と同量くらいあるらしい。
こんなに雪が残っているにもかかわらず、クローズなんてもったいないと思いつつ、誰もいないゲレンデをひたすら登る。スキー場のコースを把握していないことから、分岐に来るたびおおよそな感じで進む。よく考えればただまっすぐ登ればよかったみたいだ…
スキー場上部になると風が強くなる。雪崩履歴の沢の横断点は上部斜面の亀裂が大きくなっており、暖かすぎる日は注意したほうがよい。少し下側を渡って三田原斜面に取り付く。風の影響を考え、山腹トラバースであまり高度を上げないように登る。しかし池の峰ルート手前の沢は渡れたものの、次の沢で稜線付近へ追い上げられる。
三田原稜線は強風だが、晴れて気温が高いので気持ちに余裕がある。頂上近くで犬の鳴き声が…!?すでにシュプールのみであったが、先行者2名と犬1匹の跡が残っていた。三田原山から本日1本のみの斜面を滑る。ザラメが心地よいが、昨晩少し雪が降ったようで、窪地に入るとストップ雪になっているところも。黒沢山や池には週末に遊んだ沢山の跡が残っていた。いよいよバテバテで茶臼の鞍部を目指しながら、2年前のルート間違いを思い出した。あれはかなりやばかった…明日は好天が予想されるものの、先の轍を踏まぬようコンパスと地図をにらめっこした。ところが今年はなぜか小屋に着かない…ここまで来て????人のトレースについて行き過ぎた。いかん。
夕飯の準備をしているとベテラン3人組到着した。聞けば笹ヶ峰Pまで除雪が終わっているそうだ。林道歩いたほうが早かったか?夜は風が強かった。この方たちは影火打〜笹倉温泉ルートとのこと。最近知った『ヤマテン』を見せてもらう。もう、山では常識なの!?
/17 風はその予報通り、弱くなってきている。天狗の庭をトラバースで進むが、西風がもろにあたる斜面はカチカチで、今日も稜線に追い上げられる。先発3人よりここから先行し、火打の肩からは、頂上まで直登でこなせる程度の雪の硬さ。小雪庇状を越えると、風圧に押されながら何年かぶりの火打山到着。360度最高の眺め、北面台地が『おいでおいで』と言っているようだった。手早く記念自撮り、少し下がった風が少ないところで滑降準備する。後続の一人の方が好意で写真を撮ってくださった。ありがとうございました。
いよいよ念願の澄川滑降である。この広い斜面、頂上直下からの斜面は最高の一言。標高2000m位から下は傾斜もゆるくなりザラメゆったりスキーだが、両側の斜面はあちこちから全層が出ている。これから先、気温の高い午後はかなり危険と見た。いくつかデブリの上を滑りつつ、さらに下部まで来るといつ割れてくるかというブリッジとの葛藤。
容雅山からの沢を合わせさらに下ると、1000mのところで雪が割れる。悪水沢の出合も割れており、計2回の飛び石渡りで燕尾根登り口にあたる右岸に渡る。水はまだ多くないが、雪代の入っているせいか少し濁っている。
この後がある意味、核心部であった。この1時間が今山行一疲れた。早い時期であれば発電所近くまで滑ることが可能らしいが、当然この時期、尾根ルートを選択。薄いトレースがあったのでたどると、すぐに取水堰の小屋となる。小屋のある平坦地から900くらいをトラバースして進むと、右上する浅い窪状に入り、登れば950の広い平坦地。さらに950くらいをトラバるが、ザラメ雪が足元から崩れ、足がとられて歩きづらい。雪面も結構割れており、地形図上の沢型に入るところは雪庇状になっている。弱点をついてさらにトラバースを続け、大きな沢型からそれに沿った左岸尾根状を上がって、やっと燕尾根に乗り上げる。一体どこを通るのが正解なんだろう??
燕尾根はブナの緩やかな傾斜地、雪も多く残っている癒しの空間だ。もう、流すだけと思っていた緩斜面はストップザラメ。パンパンの足を駆使して導水管の最上部へ滑り込む。導水管上は最高の斜面、割れ目に気付かず落ちないように滑る。段々の斜面を降り切ると発電所に到着する。この建物はすごい古さ、そして本流を渡る吊り橋も結構古い。吊り橋を渡ってから林道終点までの20分くらいの登りも地獄絵図だった。残りの心配は林道の除雪だ。一体どこまで滑っていけるのだろうか?
林道は思ったよりも緩い登り返しが多い。ここまでスノーモビルが上がってきている。この後を推進滑降を交えて順調に進んできたが、それほど進まないうちに除雪が完了していた。路肩の林に残った雪をつないでひたすら進む。矢代川側の林が杉の植林に変わったところで、除雪された林道を反対に渡り、再び推進滑降する。どういうわけかキャタピラの跡があり、進みやすかったため気にしなかったが、どうやらこれは自衛隊の敷地内だったことが判明。でもスキーを担ぐならこれを行った方が楽、気持ちの中でゴメンナサイと思いつつさらに進む。道が急に広くなったところにはゲートがあり、上でタクシーを呼んでも来なかった可能性がある。車道が『つ』の字になった先の杉林を抜けたところで滑降終了。まさに無理やりだった。左には旧アライスキー場が見える。二本木駅までタクシー。西野谷のゆらり館は木曜定休、長野駅近くのうるおい館で入浴後、帰宅の途に就いた。かなりの充実山行でした。
来年は乙見尾根でも狙おうか??
コメント
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遠くへよく行くね〜
行き過ぎじゃねぇ〜
火打・妙高いいね
そんなに遠くないですよ。
信越線のひなび加減が好きです。
是非、仙人様にも滑っていただきたいです、はい
GWも行きますよ
感想も入れました。よかったら見てください
6月入りましたら沢行きましょう。
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