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Yamareco

記録ID: 431626
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積雪期ピークハント/縦走
谷川・武尊

谷川主脈縦走(茂倉新道→谷川岳→万太郎山→吾策新道)

2014年04月19日(土) ~ 2014年04月20日(日)
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GPS
27:13
距離
21.3km
登り
2,124m
下り
2,127m

コースタイム

ルートは手書きです(GPSロガーを用いましたが、ログが取得できていませんでした)

4/19(土)
累計時間   区間時間   時刻     場所
00:00    0:00    0935     土樽駅(車デポ)
00:33    0:33    1008     茂倉新道登山口(入山)
03:26    2:53    1301     矢場ノ頭
05:49    2:23    1524     茂倉岳
(途中休憩1回 1146〜1155)
06:12    0:23    1547     一ノ倉岳
07:35    1:23    1710     オキの耳(〜1728)
07:48    0:13    1741     トマの耳
07:52    0:04    1745     谷川岳肩の小屋(泊)

4/20(日)
累計時間   区間時間   時刻     場所
00:00    0:00    0550     谷川岳肩の小屋
01:03    1:03    0653     オジカ沢ノ頭(〜0703)
01:31    0:28    0731     小障子ノ頭
02:09    0:38    0809     大障子ノ頭
03:07    0:56    0903     万太郎山(〜0920)
05:53    2:46    1206     吾策新道取付(下山、〜1213)
06:27    0:35    1248     土樽駅
天候 4/19 曇(1400m位より上は視界不良) 18:00、肩の小屋で氷点下6度
4/20 晴時々曇(国境稜線は1600m位より下はガス) 5:00、肩の小屋で氷点下8度
この季節にしてはコンディションは良くなかった。
過去天気図(気象庁) 2014年04月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
 ↓(関越自動車道)
湯沢IC
 ↓
土樽駅
Pは10台くらい。駅入り口の脇に登山ポスト。
コース状況/
危険箇所等
1.土樽駅〜茂倉新道登山口
車は安全登山広場前まで。ゲートで塞がれている。
万太郎谷への分岐から先は雪で道路が埋まっている。
土樽PA脇あたりは土砂と雪が山盛りになっており、
それを乗り越えなければならない。

2.茂倉新道
すれちがいなし。下りのトレースが1つあるだけ。
尾根に取り付いてちょっとしてからアイゼンを履いた。
1000mくらいまではずっと雪。
そこから1200mくらいまでは夏道露出が多く、岩、木の根で歩きにくい。
1200mより上は尾根通しでOKだが、時々万太郎谷側に雪庇がある。
矢場ノ頭より上は視界不良で、100m先も見渡せず。
茂倉避難小屋は見当たらなかった。
(埋まっているか、視界不良で見つけられなかったか不明)
茂倉岳頂上道標はほぼ埋没。

3.茂倉岳〜一ノ倉岳〜谷川岳
視界不良。風も強い。一ノ倉岳から先は夏道の露出が多く、
アイゼンを履いたままだと歩きにくいが、氷も多いので脱ぐと危険。
一ノ倉谷側は雪庇がかなり張り出しており、注意。
一ノ倉岳頂上道標、避難小屋はともに埋没。
肩の小屋は休憩所が冬期小屋として使用可能。他に1パーティ、2名がいた。
生活行動(炊事、水造り)のおかげか、屋内は暖かく、非常に快適だった。
外のトイレは鎖で施錠されており、使用不可。

4.谷川国境稜線(万太郎山まで)
すれちがい1名。この後、平標方面からのトレース1名分。
平標方面へのトレースも1名分。
東側(谷川岳側)の斜面はほとんど夏道が出ていたが、
草や土が多く、割合歩きやすい。
鞍部と西側(平標山側)は積雪多し。
朝方はよく締まっているが、陽が出た後はグズグズ。
特に鞍部はクラック、シュルンド多数。踏み抜き注意。
避難小屋は埋まっていないが、扉は中に吹き込んだ雪が凍っており、
ほとんど開かない(写真参照)。

5.吾策新道
登りのトレース1つあり。国境稜線ですれ違った人のものと思われる。
万太郎谷への下りだけばらばらのトレースが5人分くらい。
気温が上がり、雪がグズグズだったので非常に悪かった。
万太郎山頂からしばらくはところどころ夏道が露出し、
ザレた急な下りが続くので、アイゼンを履いたままだと脚への負担が大きい。
吾策新道のルートと万太郎尾根との分岐は崩れそうな雪があちこちあり、
クラックの間を跨いでトラバースしなければならないなので、結構怖い。
その後も細かいアップダウンが続き、雪庇が張り出した痩せ尾根を何箇所か歩く。
ルートの選択を誤ると大変危険。
万太郎谷への下りは、尻セードで一気に下れるが、
木の根の際に落ちないようにすることと、左右の沢筋に入らないよう要注意。
諸事情により、初日の写真はありません。
2日目の朝、肩の小屋から国境稜線を見ます。
天気予報通りの雲のかかり方、これぞ谷川です。
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諸事情により、初日の写真はありません。
2日目の朝、肩の小屋から国境稜線を見ます。
天気予報通りの雲のかかり方、これぞ谷川です。
肩の小屋からトマの耳
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肩の小屋からトマの耳
茂倉、一ノ倉岳。初日は視界ゼロだったので、えらく長く感じましたが、割合近いもんです。
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茂倉、一ノ倉岳。初日は視界ゼロだったので、えらく長く感じましたが、割合近いもんです。
まだまだ冬の色彩が濃いです
まだまだ冬の色彩が濃いです
国境稜線の低い位置まで歩くと、ぼんやりとガスがかかります。
国境稜線の低い位置まで歩くと、ぼんやりとガスがかかります。
トマの耳の後ろから太陽が。
トマの耳の後ろから太陽が。
オジカ沢ノ頭。なかなかよい形です。見た目通り、けっこう登りにくかったです
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オジカ沢ノ頭。なかなかよい形です。見た目通り、けっこう登りにくかったです
オジカ沢ノ頭
前日に辿った茂倉新道。いや〜、長いわ・・・。
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前日に辿った茂倉新道。いや〜、長いわ・・・。
オジカ沢避難小屋
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オジカ沢避難小屋
扉は隙間から入り込んだ雪が凍りつき、ほとんど開きませんでした。開けるにはスノーソーか何かで雪を削り取らないとムリでしょう。
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扉は隙間から入り込んだ雪が凍りつき、ほとんど開きませんでした。開けるにはスノーソーか何かで雪を削り取らないとムリでしょう。
小障子ノ頭
大障子ノ頭
標高が1600m位まで下がると、群馬側からかかる雲に覆われて視界が悪くなります。向こうにチラッと見えているのは万太郎山。
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標高が1600m位まで下がると、群馬側からかかる雲に覆われて視界が悪くなります。向こうにチラッと見えているのは万太郎山。
この吾策新道方面に降ります。割とアップダウンが激しいです
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この吾策新道方面に降ります。割とアップダウンが激しいです
ようやく万太郎山頂へ。いきなり雪が減り、後ろの仙ノ倉の白い姿がなければ、まるで夏山のようです
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ようやく万太郎山頂へ。いきなり雪が減り、後ろの仙ノ倉の白い姿がなければ、まるで夏山のようです
平標方面。残念ですが、今回はお預けです
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平標方面。残念ですが、今回はお預けです
吾策新道方面との分岐
吾策新道方面との分岐
なかなか微妙な雪尾根を渡ります
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なかなか微妙な雪尾根を渡ります
30センチあまりしかない尾根。慎重に渡ります
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30センチあまりしかない尾根。慎重に渡ります
そして谷底へ。やっと生きた心地がしました
そして谷底へ。やっと生きた心地がしました
土樽PAの脇を通ります
土樽PAの脇を通ります
安全登山の広場。あと少しです。
安全登山の広場。あと少しです。
上越線の新清水トンネル。川端康成の小説で有名ですね
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上越線の新清水トンネル。川端康成の小説で有名ですね
そして車デポ地の土樽駅へ無事帰還。今回もなかなかハードでしたが、安全に歩けました。
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そして車デポ地の土樽駅へ無事帰還。今回もなかなかハードでしたが、安全に歩けました。

感想

天気予報が良くなかったこともあり、閑散とした谷川連峰を堪能しました。

当初の予定では、茂倉新道から国境稜線に乗り、
主脈を平標まで縦走して、平標新道から下山でしたが、
2日目は午後から天候が崩れそうだったということと、
初日のスタートが想定より2時間半も遅れてしまったということもあり、
万太郎山から吾策新道経由で下山に予定を変更しました。

茂倉新道の登りは雪の状態が良くなかった上に、
途中からは視界不良で予想以上に時間を食ってしまい、
予定していたイグルー設営練習をすると
2日目の行動に支障をきたしかねなかったので仕方なく諦め、
谷川肩の小屋までひたすら歩きましたが、
着いた頃には17時半を回ってしまいました。
(小屋には1パーティ、二人の先客がいました)
厳冬期なら、茂倉岳の頂上直下か、その先の一ノ倉岳との鞍部で
ビバークが妥当でしょう。
イグルー設営適地はあちこちにありましたが、
雪質が非常に硬かった(何度も溶けて固まるを繰り返しているため)ので、
ちょっと難しかったかもしれません。

2日目は、気圧配置そのまんまで、大陸からの高気圧の勢力が残る新潟側は晴れ、
太平洋上の前線の影響を受けた群馬側は曇りで、
主脈の稜線上は群馬側からの雲が乗っかるようになっていました。
これぞ、上越国境の真骨頂です。

途中、大障子避難小屋の前で、吾策新道から上がってきたという、
惚れ惚れするくらいにクラシックな出で立ちに身を包んだ
壮年の男性とすれ違いましたが、肩の小屋でご一緒した1パーティ、2人を除き、
歩いている間に出会ったのはその方だけでした。

男性は前日、吾策新道から主脈に乗ることができず、
途中でビバークしたそうですが、果たして吾策新道は茂倉新道以上に悪く、
何箇所かでかなり微妙な下降を強いられました。
平標からの下降の方がルートとしてはセーフティかと思いましたが、
天候の変化と所要時間を考えると、判断が難しいところでしょう。
何しろ、ここはあの谷川連峰ですから。

かつて、トマの耳から見た晩秋の主脈の美しさに惹かれて計画した今回の山行、
計画通りに歩くことは出来ませんでしたが、存分に楽しむことが出来ました。

また秋に、あの美しいラインをなぞってみたいと思います。

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