奥穂高<涸沢からピストン>
- GPS
- 25:27
- 距離
- 40.3km
- 登り
- 2,817m
- 下り
- 2,805m
コースタイム
5月1日
09:35 上高地
10:10 明神
10:55 徳沢
11:45 横尾(休憩、スパッツ着用20分)
13:10 本谷橋(アイゼン装着)
15:00 涸沢(テント泊)
5月2日
05:30 涸沢
06:30 ザイテングラート取り付き辺り
08:00 穂高岳山荘
09:15 奥穂高山頂
10:25 穂高岳山荘
11:15 涸沢(昼食&テント撤収、1時間35分)
13:35 本谷橋
14:30 横尾
15:30 徳沢
16:15 明神
16:55 上高地
天候 | 1日目 曇り時々晴れ、小雨(晴れたり、小雨だったり…) 午後3時頃、涸沢に着く頃には、べた雪 2日目 快晴!午前10時過ぎには山頂付近はガスがかかっていました。 |
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過去天気図(気象庁) | 2014年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
沢渡バスターミナル(第三駐車場(かすみ沢駐車場))に駐車。 駐車料金は、500円/日 http://www.sawando.ne.jp/parking.html 上高地へ行くバスは、沢渡⇔上高地と新島々⇔上高地間の路線バスがある。 詳しくは、下記URLを参照してください。 http://www.kamikochi.or.jp/access/bus-timetable_4/ |
コース状況/ 危険箇所等 |
【上高地~横尾】 ・上高地の登山届けポスト前に、長野県警の方と登山指導員の方がいます。 そこで、アイゼンとピッケルの有無を確認されます。 ・皆さんご存知だと思いますが、3時間くらいの遊歩道歩き。 ・徳沢~横尾間で、一部雪のため、沢沿いを歩きます。 【横尾~本谷橋】 ・橋を渡ってしばらくすると、雪がでてきます。 横尾でロングスパッツを装着しました。 ・ここまでは、アイゼンは不要と思います。 【本谷橋~涸沢】 ・ここから登りの傾斜もきつくなります。 本谷橋で、アイゼン装着。また、雨が本降りになってきたため、レインウェア上下装着。 ・冬道の登山道まで雪は来ませんが、小規模の雪崩が何回か発生していました。 (ゴゴゴーと低い音が鳴り響いていて、最初はヘリコプターかと思っていました。) ・涸沢ヒュッテが見えてからの、最後の登りがしんどいです。 ・テント泊の方は、涸沢ヒュッテと涸沢小屋の分岐を右(涸沢小屋方面に行き、正面の坂を直登するのが、最短ルートと思います。) 【涸沢テント場】 ・涸沢ヒュッテの横にテント受付がある。水場とトイレは涸沢ヒュッテを利用できます。 涸沢ヒュッテの水場は蛇口式で使いやすく、水も冷たく美味しかった。 ・テント受付にスコップの無料貸し出しあり。自分はスコップを背負って行きましたが… ・テント1張り1000円/日 ・この日は、夕方3時過ぎ頃にべた雪が降りましたが、それほど風は強く無かった。 (ツェルト泊の人もいました。) 【涸沢~穂高岳山荘】 ・涸沢から出るときに、ヘルメットの有無を聞かれます。無いと、涸沢ヒュッテで借りるように言われます。 ・涸沢ヒュッテから坂を直登します。夏道の涸沢小屋からは行かない。 ・ザイテングラートの取り付きからは、先行者のトレースに従い、岩が出ている箇所の左を行きました。 ・穂高岳山荘の手前は、かなりの傾斜(40度くらい?)ですが、しっかりアイゼンを蹴り込めば、四つん這いになるほどじゃあらません。 【穂高岳山荘~奥穂高】 ・白出のコルに出ると風が強かった。 ・自分としては、山荘から尾根に出るまでが、核心部と思いました。雪の状態で条件が変わると思います。 (具体的には、2つの梯子を越えた上部。鎖もなく、傾斜が50度以上と思います。 雪の固い朝のうちに登った方が良いです。) ・梯子上部の急傾斜を登りきると、トラバース気味に歩き、そのあと尾根にでます。 ・尾根に出ると、トレースがあれば、迷うことは無いです。ただ、奥穂高の手前のピークに登る最のトラバース気味の所がかなり神経使いました。 ・去年の同じ時期に、槍沢から槍ヶ岳に登りましたが、槍ヶ岳の方が、鎖も出て、確保できるので、易しく感じました。奥穂高は、山荘からの登りプラス尾根でも少し神経使います。雪の状態によりますが。 【ドコモ電波情況】 ・上高地 電波あり ・横尾 自分が確認した時は無かった。 ・涸沢 何とか1本立つ。テントの中でも、頭の方は電波が無いけど、足下は何とか立つような情況。 【温泉】 ・去年、沢渡バスターミナルの方に紹介頂いた梓湖畔の湯は、狭くてあまり良く無かった印象だった。 http://www.sawando.ne.jp/kohan/index.html ・なので、1時間我慢して、松本ICから割りと近い、松本市内の温泉にした。スーパー銭湯風だけど、天然温泉が出ている。食事処もあり、山賊焼きがでっかくて美味しそうだった。 自分はソースカツ丼にしましたが。 松本日帰り温泉 湯の華銭湯 瑞祥松本館 http://www4.ocn.ne.jp/~zuisyo/matsumoto.html |
写真
感想
この連休に、去年から暖めていた計画である、涸沢から奥穂高に登ってきました。
去年のGW。槍沢から槍ヶ岳に登った。上高地から横尾までの遊歩道を、冬山装備プラステントの重荷をかついで、3時間の遊歩道歩きは辛かった。
また、槍沢の登りも長くとても辛かった。
でも、快晴のなか、槍ヶ岳の山頂に立った時には、素晴らしく景色だった。
常念岳、蝶ヶ岳、大天井岳、などの常念山脈、そこから延びる東鎌尾根、
西鎌尾根から延びる裏銀座の山々、
そして大キレットから続く奥穂高への稜線。
槍ヶ岳に登った後、奥穂高に登ろうと思っていたが、天気が崩れてきたこともあり、断念した。
このGWは、5月2日が快晴が予想されるため、この日をアタック日として、前日は雨が降りそうな天気だけど、何とか涸沢まで移動する計画とした。
沢渡まで、車で移動し、沢渡バスターミナルから上高地行きのバスに乗り込む。
上高地に着くと登山計画書を提出する。アイゼン、ピッケル、ヘルメットを確認される。
奥穂高で1名、北穂高で1名、滑落で亡くなったそうだ。
ここから横尾まで3時間の遊歩道歩き。退屈だけど、左手に見える明神岳、屏風岩がワクワクさせる。
横尾で休憩し、昼食を食べたり、スパッツを装着する。雨が降りそうだったので、防水の手袋を着用する。
身支度を整えていると、年配の女性からビラを受け取った。
広島の山岳ガイドの名越さんが、昨年末に槍ヶ岳登山中に行方不明になっているが、
装備品などの手がかりを見つけたら、連絡して欲しいとの内容だった。
横尾大橋を渡り、いよいよ山道に入る。橋を渡ってしばらくすると、雪がでてくる。
アイゼンを付けず、1時間くらい歩くと、本谷橋に着いた。
雨も本降りとなってきたため、レインウェアを着用し、アイゼンも付ける。
本谷橋から沢沿いを進むが、ゴゴゴーと音が響く。
最初はヘリコプターの音かと思ったが、雪崩の音だった。
山道には雪が届かない小規模なものだが、なかなか迫力があった。
じょじょに高度を上げ、1時間歩くと涸沢ヒュッテの屋根が見えてきた。
しかし、ここからが長く、30分以上かけて、テント場へ着いた。
テント受付には、スコップの貸し出しがあったが、ここまでマイスコップを担いできた。
もちろん、マイスコップで整地し、テントを建てた。
整地の最中にべた雪が降ってきたため、急いでテントに入った。
インスタントラーメンを食べて、明日の準備をして、就寝した。
(カルパスを茹でると少し固いウィンナーになった。)
翌日は、4時起床。朝の準備をして、外に出ると、前穂高、奥穂高、北穂高の朝焼けが見えた。
今日の快晴を確信した。5時半にテント場を出発。
先行者のトレースをたどり、いきなりの急登をゆっくり進む。
ザイテングラートの取り付きらしき所で少し休む。体が暖まり、朝から着ていたダウンジャケットを脱ぐ。
ここからは更に傾斜がきつくなるため、アイゼンをしっかり蹴り込む。
岩が露出している所を左に進む。
どんどん傾斜がきつくなり、穂高岳山荘手前では、傾斜が45度くらいと感じた。
穂高岳山荘がある白出のコルでは風が強い。山荘から奥穂高方面の尾根にでる登りがとても急に感じる。
今回の山行の中でここが核心部と感じた。
特に2つの梯子の前後の部分が、傾斜が50度以上?で、鎖も出ていなく、確保するのに、アイゼンとピッケルワークが必要。
その後も、尾根に出てから、急傾斜をトラバースする所で何度か緊張を強いられた。
しっかりとアイゼンを効かせて登ったが、もし滑ったら、飛騨側の谷底を落ちていく。
尾根を慎重に進み、何とか奥穂高山頂に到達。素晴らしい景色が広がった。
南の方は富士山、南アルプスや中央アルプス、御嶽山や乗鞍岳、八ヶ岳、白山も見える。
北に目を向けると、槍ヶ岳まで続く縦走路、黒部五郎岳や双六岳などの裏銀座方面、そして遠く妙高山などの頸城山塊も見える。
西穂高までの稜線や、前穂高までの稜線にトレースは無かった。
もっとゆっくりと景色を堪能したいが、雪が緩むと下山時に危険なので、下山し始める。
下りも緊張しながら、ゆっくりと下る。
山荘すぐの下りでは、雪が緩んで下りが少々きつかったが、なんとか下りることができた。
穂高岳山荘から、涸沢までは半分くらいシリセードで下る。
あっという間に涸沢に到着した。涸沢で昼食をとり、山道具を天日干ししながら、テントを撤収する。
今日の上高地⇒沢渡の最終バスに乗ろうと思っているので、足早に涸沢を後にする。
涸沢カールの景色ともお別れだ。涸沢から緩んだ雪の斜面わかけ降りて行く。
15kgほどの荷物と、昨日からの疲れでヘトヘトになりながら、2時間程で横尾に着く。
横尾でパンを食べながら、徳沢にテントを張り涸沢カールを見に行ったご夫婦と話をした。
もう少し話をしたかったが、バスの時間があるからと、また歩き出す。
横尾を出たのが14時40分。最終バスは17時だが、山と高原地図のコースタイムは3時間10分。
コースタイム通りだと、17時50分になってしまうため、はや歩きする。
ザックが重く、肩や背中が痛い。徳沢に着いた時間が3時半。このペースだとギリギリだ。
疲労はピークだったが、何とか歩く。明神を通過し、あとは上高地までだ。
上高地バスターミナルに着いたのが、4時55分。57分にバスが出発したため、本当にギリギリだった。
今回は、天気に恵まれて、良い景色を堪能できた。
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