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Yamareco

記録ID: 44755
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無雪期ピークハント/縦走
飯豊山

飯豊山

2009年08月22日(土) [日帰り]
 - 拍手
GPS
10:38
距離
20.4km
登り
1,856m
下り
1,837m

コースタイム

4:20川入駐車場−5:51横峰−6:06峰秀水(給水休憩)−6:24地蔵山分岐−8:18切合小屋(給水休憩)−9:30飯豊本山頂(休憩12分)
9:42下山開始−14:58川入駐車場
天候 曇り(山頂部は強風)
過去天気図(気象庁) 2009年08月の天気図
アクセス
コース状況/
危険箇所等
飯豊は東北で残った唯一の百名山であった。今週末は日曜日に用事があったので土曜日1日のみで、迷わず決定。

最短ルートは大日杉小屋からであるが(川入ルートに比べて往復で40分短い)、首都圏からだと山形回りとなりアプローチに時間がかかるため、今回は一番ポピュラーな川入ルートとした。
川入集落までの県道は、2車線化工事が進み、おそらく来年にはほぼ全線2車線の舗装路になるだろう。
キャンプ場までの林道は途中に待避場所も多く、不安を感じる様な道では無い。
大規模林道工事が終われば、おそらく栗の沢が短縮登山口としてメインになるのでないだろうか。

飯豊山は川入駐車場からの本山ピストンだけでも往復コースタイムが18:00もあり、長距離歩行を強いられるタフなコースであるが、登山口からの標高差はアルプス程ではなく、水場も途中にあることから、日帰りはそれ程困難ではない。
但し、中十五里と剣ヶ峰の水場は涸れていた。草履塚近くの水場と本山小屋の水場はどこだか判らなかった。
私は峰秀水と切合小屋で登下山時にそれぞれ500cc程度を給水したが、切合小屋の水場が無くなると難易度が上がると思う。

コースは横峰まで掘れて狭いコースが続くが、掘れすぎた場所はその横に新たにルートが造られており、思ったより歩きやすかった。掘れて閉鎖された場所には木の枝が多く積まれて通行止めとなっているが、最初この意味が分からず、木の枝を掻き分けて歩き難い道を進んでしまった。
剣ヶ峰の岩場はステップや手がかりが多く、高度感は無いので私でも大丈夫。

当日は「かもしかマラソン」という山岳レースが行われており、多くのトレイルランナーが川入ルートを走っていた。
それ以外にも一般のトレラン多数。切合小屋から山頂までは約1時間であったが、これはトレランの人に付いて登ったため(短時間であれば付いていける)。大日岳まで日帰りピストンする方も多いらしい。
御沢登山口。ヘッ電を点けて登山開始する。この場所を見過ごして直進すると大滝遊歩道になってしまうので、暗い中、このポイントだけには注意した。 
慣れているとはいえ、徹夜での山行は登り始めで体が重い。標高が低いので、蒸し暑く、最初の30分は意識的にゆっくり歩いた。
4:45消灯。ずいぶんと夜明けが遅くなった。
御沢登山口。ヘッ電を点けて登山開始する。この場所を見過ごして直進すると大滝遊歩道になってしまうので、暗い中、このポイントだけには注意した。 
慣れているとはいえ、徹夜での山行は登り始めで体が重い。標高が低いので、蒸し暑く、最初の30分は意識的にゆっくり歩いた。
4:45消灯。ずいぶんと夜明けが遅くなった。
横峰。ここまで、下十五里、中十五里、上十五里、笹平と、ほぼ等間隔に休憩ポイントがあり、ペースを掴みやすい。それぞれのポイントには早出の先行者が多く休憩していた。この時期バスは「いいでの湯」までしか来ないらしく、昨日キャンプ場まで歩いてきたというタフな縦走者もいた。
横峰。ここまで、下十五里、中十五里、上十五里、笹平と、ほぼ等間隔に休憩ポイントがあり、ペースを掴みやすい。それぞれのポイントには早出の先行者が多く休憩していた。この時期バスは「いいでの湯」までしか来ないらしく、昨日キャンプ場まで歩いてきたというタフな縦走者もいた。
峰秀水。中十五里の水場は涸れていたので、最初の給水ポイントになる。先日の谷川岳や笠ヶ岳の給水ポイントで水をがぶ飲みして体が動かなくなった経験から、今日はハイドレーション以外からの給水はしないこととした。もちろん山小屋コーラも今日は我慢する。長距離なので体調に色々と気を遣う。
峰秀水。中十五里の水場は涸れていたので、最初の給水ポイントになる。先日の谷川岳や笠ヶ岳の給水ポイントで水をがぶ飲みして体が動かなくなった経験から、今日はハイドレーション以外からの給水はしないこととした。もちろん山小屋コーラも今日は我慢する。長距離なので体調に色々と気を遣う。
地蔵山分岐点。道標に書かれた「横峰」がルート上にあることを知らないと、反対方向から来た場合は迷うかもしれない。この分岐点から地蔵山への直進はしっかりしているが、横峰近くのポイントから見た地蔵山からの道はあまり整備がされていない「がれ沢」なので殆どの登山者は巻道を利用していると思われる。
地蔵山分岐点。道標に書かれた「横峰」がルート上にあることを知らないと、反対方向から来た場合は迷うかもしれない。この分岐点から地蔵山への直進はしっかりしているが、横峰近くのポイントから見た地蔵山からの道はあまり整備がされていない「がれ沢」なので殆どの登山者は巻道を利用していると思われる。
剣ヶ峰標識。倒れてしまっている。付近の岩場は足掛かりが多く、歩きやすい。
一部に鎖もあるが使わなくても登降できるので、おそらく冬季用だろう。
剣ヶ峰標識。倒れてしまっている。付近の岩場は足掛かりが多く、歩きやすい。
一部に鎖もあるが使わなくても登降できるので、おそらく冬季用だろう。
三国小屋。標識には「切合」「地蔵小屋跡」等が記載されている。このルートの標識は、通過点となる近隣ポイントが書かれている。
ここでの三国とは、福島、山形、新潟である。登山道沿いに山頂まで不自然に伸びた県境が古来からの所領権争いを物語っている。
三国小屋。標識には「切合」「地蔵小屋跡」等が記載されている。このルートの標識は、通過点となる近隣ポイントが書かれている。
ここでの三国とは、福島、山形、新潟である。登山道沿いに山頂まで不自然に伸びた県境が古来からの所領権争いを物語っている。
種蒔山からの山頂部。結構まだ遠い。途中のアップダウンはあるものの、目線からの標高差が無い分まだ助かる。平ヶ岳山頂部を途中から見た感覚と似ている。
ここからは、手前に裾野が広がっている本山小屋があるピークの方が山頂っぽく見えるが、本山との標高差は3m程である。
種蒔山からの山頂部。結構まだ遠い。途中のアップダウンはあるものの、目線からの標高差が無い分まだ助かる。平ヶ岳山頂部を途中から見た感覚と似ている。
ここからは、手前に裾野が広がっている本山小屋があるピークの方が山頂っぽく見えるが、本山との標高差は3m程である。
本山小屋と飯豊山神社。福島県(会津)の管理である。ちなみに福島県は、「本山」と合わせて「御西」までであり、大日岳は新潟県である。福島的には大日岳は飯豊山には含まれないのだろう。百名山の対象はもちろん本山だが、最高峰は大日岳であり、ピークハンター的には、大日岳を「飯豊山」と呼ぶ人も多い。もう少し体力が付いたら(体重が落ちたら)大日岳まで日帰りしたいと思う。
本山小屋と飯豊山神社。福島県(会津)の管理である。ちなみに福島県は、「本山」と合わせて「御西」までであり、大日岳は新潟県である。福島的には大日岳は飯豊山には含まれないのだろう。百名山の対象はもちろん本山だが、最高峰は大日岳であり、ピークハンター的には、大日岳を「飯豊山」と呼ぶ人も多い。もう少し体力が付いたら(体重が落ちたら)大日岳まで日帰りしたいと思う。
世田谷学園の皆様。下から見ていて山頂部が混雑していたので「やれやれ」と思ったが、トレイルランナーは一息入れて直ぐに大日岳に向かい、私が到着して5分程で皆さん出発し、その後は私一人だけの山頂になった。山頂部は風速20m程。温度は高いが、じっっとしていると寒いくらい。
世田谷学園の皆様。下から見ていて山頂部が混雑していたので「やれやれ」と思ったが、トレイルランナーは一息入れて直ぐに大日岳に向かい、私が到着して5分程で皆さん出発し、その後は私一人だけの山頂になった。山頂部は風速20m程。温度は高いが、じっっとしていると寒いくらい。
山頂パノラマ。ずっと見えていた大日岳は雲に隠れてしまった。御西岳から北股岳方向の稜線が良く見える。大尾根はなだらかであるが、宝珠山とその手前のピークが尖っている。
山頂パノラマ。ずっと見えていた大日岳は雲に隠れてしまった。御西岳から北股岳方向の稜線が良く見える。大尾根はなだらかであるが、宝珠山とその手前のピークが尖っている。
歩いてきた本山小屋方向。なだらかな稜線である。小屋の右手には西吾妻山が雲の上から顔を出している。その右には安達太良山、少し離れて磐梯山も見える。本日は雲が多く、飯豊連山自体が大きいため、山座同定はこの程度であった。風が強く、手がかじかむのでグローブをはめる。大日岳の雲が晴れるのを待たずに下山開始した。
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歩いてきた本山小屋方向。なだらかな稜線である。小屋の右手には西吾妻山が雲の上から顔を出している。その右には安達太良山、少し離れて磐梯山も見える。本日は雲が多く、飯豊連山自体が大きいため、山座同定はこの程度であった。風が強く、手がかじかむのでグローブをはめる。大日岳の雲が晴れるのを待たずに下山開始した。
花1。
下山は花を見ながらゆっくり歩く。最近は翌日に疲労を残さないためにこのパターンが多い。
花1。
下山は花を見ながらゆっくり歩く。最近は翌日に疲労を残さないためにこのパターンが多い。
花5。今は花の名前が判らず、番号をぞんざいに付けているだけだが、私は凝り性(所謂ヲタク)なので、いずれその道(何の道だ?)にも進む様な気がする。
花5。今は花の名前が判らず、番号をぞんざいに付けているだけだが、私は凝り性(所謂ヲタク)なので、いずれその道(何の道だ?)にも進む様な気がする。
三国小屋から見た大日岳。本山からの稜線がなだらかに続く。下山時に山岳レースで登ってくる方が多数。山岳を駆け抜ける爽快感は羨ましい。マラソンやトレランにもチャレンジしてみたいが、持病の膝痛が悪化することは明白なので山歩きが精一杯だろう。
三国小屋から見た大日岳。本山からの稜線がなだらかに続く。下山時に山岳レースで登ってくる方が多数。山岳を駆け抜ける爽快感は羨ましい。マラソンやトレランにもチャレンジしてみたいが、持病の膝痛が悪化することは明白なので山歩きが精一杯だろう。
下山時の川入キャンプ場駐車場。多くの山中泊の方とすれ違ったが、それでも満車にはなっていない。北アとはやはり人数が違うのだろう。
今回すれ違った団体さんは4団体(登山時1下山時3)。採算の問題だろうと思うが、どれも20人程度にガイドが2名。縦に長くなった列はすれ違うにも大変であり、非常に迷惑な存在である。ちなみに富士山ではガイド2名で50〜100名らしいので、これは既にパーティーの統率とかモラルとかの次元では無くなっていると思う。
下山時の川入キャンプ場駐車場。多くの山中泊の方とすれ違ったが、それでも満車にはなっていない。北アとはやはり人数が違うのだろう。
今回すれ違った団体さんは4団体(登山時1下山時3)。採算の問題だろうと思うが、どれも20人程度にガイドが2名。縦に長くなった列はすれ違うにも大変であり、非常に迷惑な存在である。ちなみに富士山ではガイド2名で50〜100名らしいので、これは既にパーティーの統率とかモラルとかの次元では無くなっていると思う。
登山日朝9:00の天気図。寒冷前線は南に抜けているが、動きが遅いため雲の多い天気であった。天気図を良く見ると、前線の北側にも小さな気圧の谷があり、これがプチ前線になっていた様である。
登山日朝9:00の天気図。寒冷前線は南に抜けているが、動きが遅いため雲の多い天気であった。天気図を良く見ると、前線の北側にも小さな気圧の谷があり、これがプチ前線になっていた様である。

感想

今回山中で見た日帰り登山者は7名程。トレラン(ゆっくり歩いている人もいたので靴で判断)が多かった。
山中には幕営に適した場所も多く、避難小屋も適宜配置されており、縦走らしい大荷物を持った方も多数見た。交通手段さえ発達すればさらに多くの縦走者が入るだろう。

下山後は「いいでのゆ」(500円)で入浴した。良い温泉の様だが、ここにはサウナが無く、水風呂でのアイシングはできないのでシャワーで足を冷やした。

帰路の高速道路で走行中、栃木県内で激しい雷雨となったのでサービスエリアで休憩した。登山疲れもあり、少しの休憩のつもりが、結局深夜まで爆睡してしまった。下山時にもし山中で雷雨に遭っていたら、ツェルトで爆睡していたかもしれない 笑。
歩き応えのある山であった。

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コメント

お疲れ様です。
毎回、全国の名山の素晴らしい写真を拝見できて嬉しい限りです(小生の写真なぞ足元にも及びません)。
ところで、MASTUさんの写真は撮影機種が掲載されないのですが、どのように処理されているのでしょうか。

あと、花5の解説文。期待しております
2009/8/23 22:11
カメラの機種
tenmouさんこんにちは。
写真は記録程度ですので、お恥ずかしい限りです。
tenmouさんの山行記録の写真やコメントも毎回楽しみにしています。(最近は吉野家の件が気に入っており、牛丼店に入るたびに思い出してしまいます。)

私のカメラはオリンパスμ1030SWという機種です。
これは防水、耐衝撃のカメラで、パノラマ機能がカメラ自身に付いています。
1,000万画素ですが、ごらんの通り、画質に関してはあまり良くありません。
撮った写真はそのままではサイズが大きすぎるため、写真の内容毎にサイズを選んでリサイズしています。

百名山が終わったら、山行スタイルをピークハント目的から変える予定ですが、花の勉強はその時だと思っています。今それをやったら、いつまで経っても山頂にたどり着かないので..
2009/8/24 1:26
ありがとうございます
パノラマ機能がついているカメラは便利ですね。
私は、帰宅してから写真をソフトで合わせてます。。
リサイズすると機種名の記載がなくなるのですか、なるほど。ありがとうございました。
2009/8/24 7:01
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

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ハイキング 飯豊山 [2日]
飯豊山 弥平四郎登山口周回
利用交通機関: 車・バイク
技術レベル
3/5
体力レベル
4/5
雪山ハイキング 飯豊山 [日帰り]
飯豊山の日帰りコース(有雪期)
利用交通機関: 車・バイク
技術レベル
3/5
体力レベル
4/5

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