光岳〜上河内岳〜聖岳(易老渡起点、小屋2泊);グレートトラバース田中さんと遭遇
- GPS
- 44:12
- 距離
- 40.5km
- 登り
- 3,994m
- 下り
- 4,000m
コースタイム
<2日目>5:40光小屋〜7:50易老岳8:00〜10:40希望峰〜11:50茶臼岳〜14:25上河内岳〜17:10聖平小屋
<3日目>5:15聖平小屋〜5:45薊畑〜6:50小聖岳〜8:20前聖岳〜8:45奥聖岳〜9:10前聖岳9:30〜10:15小聖岳〜10:50薊畑11:10〜11:55苔平〜13:45西沢渡〜14:40便が島〜15:00易老渡
天候 | 1日目:晴れのち曇り 2日目:晴れのち曇り 3日目:快晴 2日目聖平小屋18時で8℃ |
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過去天気図(気象庁) | 2014年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
道路の幅は覚悟していましたが、それに加えて最後の10キロちょっとは大きな石が多数散らばり、かなり路面も荒れていて、最低地上高をある程度確保している車でないと大変。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
危険箇所:西沢渡から便が島の間の崩壊道の通行がこの山行で一番の危険地。 登山道ではトレースがただでさえ薄いが、テープはほぼ無しで、光岳〜易老岳〜上河内〜聖平〜薊畑〜小聖まで、所々分厚い雪で覆われていて迂回したためルートを見失うなど、ルート探査が大変。 聖岳山頂直下はザレ急登なため、下に人がいるときは落石しないように注意しましょう。 |
写真
感想
天気予報では週末の天気がよく、金曜日に休みをもらい、2泊3日の縦走を計画。
技術よりも体力勝負の光&聖縦走を選択。
この時季の高所登山は道具のセレクトが難しく、アイゼン、ピッケルに加えて、テント装備も持参のフル装備で登ることにする。
ピッケル、アイゼンを持って行ったが、小聖手前と、聖手前の雪の壁が、早い時間でガチガチだったので、アイゼンは使わず、ピッケルを使った。
聖山頂から下山は、雪がいい感じでゆるむが、踏み抜き多数発生。
易老渡〜光岳〜上河内〜聖平まで両方使わず。
<1日目>
3時過ぎに出発し、中央道で飯田IC経由、7時過ぎに易老渡駐車場到着。
先行2台が駐車。
晴れてます。
朝食をとり、準備をして出発。
上はメリノ2のみで光小屋まで。
駐車場からすぐの吊り橋を渡り、登りに入るがいきなり道を間違えて、黄色のテープに釣られて詰んでしまう。
戻って、踏み跡と赤テープを確認、再度登りへ。
これがこの山行でのルート探査ミスしまくりの始まりです。
順調に進むが、樹林帯で展望無し。
雪が出てきて、易老岳山頂到着。デポ荷物が2つある。光岳往復登山者か。
休憩後出発直後に、なんか見覚えのある逞しい身体の人だなと思ったら、
数日前に見た「グレートトラバース」の田中陽希さんではないですか!
グレートトラバース中にお会いできるとは思わず、舞い上がって声をかけてしまいました。
本日は茶臼小屋まで、翌日は百間洞とのこと。
そんな舞い上がった登山者にもグローブを外して握手をし、数分お話も交わしてくれた好青年です。
一緒のカメラマンさんにはシャッターは頼めないそうで、自撮りで記念撮影も撮ってもらいました。
そのあと、カメラマンさんに取材を受けましたので、放映されたら自撮り画像をアップしましょう。
二人と別れて光岳へご機嫌で歩を進めると、別の二人組が。
おーっと、今度は「グレートサミッツ」の平出和也さんではないですか!
実物も日本人離れした容貌でかっこいいですね。
一緒のグループで来ているとのこと。
倒木の亀甲状土に雪が被って、なかなかルートがわかりづらい。
「ゴーロの谷筋」に来ます。
最初にこの地名が頭に入っていればと悔やみますが、ここで谷筋より上の稜線に進んでしまいます。
ルートのない中、インディジョーンズのように?木々を分け入り、深い雪に潜って苦しみながら進みます。
数時間経って、谷筋が併走していてあそこを歩けば楽ではないか、と思い、昭文社の地図の方を見ると、「ゴーロの谷筋」という地名でルートがあるではないですか。
早速降りて谷筋を歩く。
テープもあり、難なく静高平に着く。
水場を探しまくるが、まだ出ていないですね。
光小屋の水場にかけることとする。
ガスが出てきて、わかりづらかったがなんとか光小屋到着。周りは雪で埋まっています。
中はきれいで先客1名。
荷物を置いて、ビールとワインを雪に埋めて光岳山頂へ。
ガスにまかれ、分厚い雪でルート取りが難しかったがなんとか、山頂到着。
木々の中なのか、ガスのせいなのかわからないが展望なしの山頂。
すぐに光石へ。
ここも雪が厚く、ルート取りが難しい。
何とかたどり着くも、もちろんガスでまかれて、展望なし。
日没が迫っていたので、早々に小屋に帰着。
早速埋めていたお酒で乾杯!冷えすぎです。
小屋泊は6人。残念なのは小屋内でタバコを延々と吸っている人がいたこと。
疲れて20時には就寝。
この日の登山者12人。
<2日目>
4時に起床、早速水場へ。豊富に水が出ています。階段を下って往復15分位か。
朝食を取り出発。
すっかり晴れ渡り、ルートがよくわかるが、すぐに樹林帯へ。
易老岳を過ぎて、またしてもルート探査が難しく、何度も迷いながら進む。
展望が開けてきて、尖った山容の上河内、雪が多い聖が見えてくる。
茶臼を超え、上河内へ。
上河内周辺は風が強く、αSLを羽織る。
かなり疲弊していたが、上河内の山頂往復し、ようやく聖平への下り。
ここも雪が分厚くルート取りに迷いながら、ようやく赤い屋根が見えてほっとすると、標識のある聖平到着。
木道を進み、聖平小屋到着。
テント場には雪がなく、テント場右にトイレ、左に豊富な水場がある。
テント場にテント一張り。小屋に人はいない。暗いが貸し切りの清潔な小屋泊とする。
小屋前で日暮れの中、乾杯!と夕飯を取り、この日も20時には就寝。
この日の登山者3人。
<3日目>
4時に起床、5時過ぎに出発。朝から快晴。
薊畑では光から上河内まで昨日までの縦走ルートが一望。
正面は聖の重厚な山容の絶景。ここで一部荷物をデポし、聖山頂へ。
小聖までまたしても分厚い雪に悩まされる。1カ所雪の急斜面でピッケルのみで進み、小聖到着。
富士山も間近に見える!
小聖からは森林限界のため、ルートで悩まされることはない。
山頂直下のザレの急登を越え、最後の雪の壁は雪の状態がよくなかったので、アイゼンをつけずにピッケルのみで登り、すぐの前聖山頂到着。
正面は赤石の偉容、西は白山、中央アルプスから北アルプス、東は富士山、南はこの縦走で通ってきた光〜上河内の山並みが見渡せる快晴の中の360度の絶景。
しばらく景色を堪能したのち、乾杯用のノンアルを埋めて、奥聖へ。
雪の被った切れ落ちた尾根も通り、少々緊張し奥聖到着。
なんとも気持ちのよい山頂散策でしょう。
前聖に戻り、掘り返して乾杯(冷えすぎ)!と景色をおかずにご飯を食べる。
下山は足取りも軽く。
ピッケルを使った頂上直下の雪壁もいい具合にゆるんでます(一応アイゼンつけましたが)。
頂上直下ザレで、本日日帰りのお二方に会う。
近寄れない雪の急斜面で雷鳥のつがいに遭遇!今回の山行はなんと“出会い“に恵まれていることか。
薊畑でデポ荷物を回収し、西沢渡へ下山。
あっという間に川まで景色無しの樹林帯下山。
しかし、奥に甘さも隠れた溢れる緑の香りにしばしば立ち止まって深呼吸。
巨木や苔むした倒木に木漏れ日が差し込み、なんと幻想的。
長い下山ですが気持ちよい。
ツツジが現れるとロープの急傾斜、そして廃屋を迂回し、川渡りです。
ゴンドラを使わず、石をぴょんぴょんと数秒で渡る。
そのあと便が島までの道が、崩壊道を歩く。非常な緊張感。ザレの急傾斜を落ちたら数十メートル下の激流まで一直線で、上がってこれないでしょう。
トンネルをくぐると便が島に到着。ここだけ道路がきれいだが、やはり進むと、道路は荒れ放題。
駐車場到着、本当にお疲れ様。
汗流しはかぐらの湯へ。
易老渡の駐車場でお話しした釣りの方に、割引券をいただき620円→510円でした。
ここは21時まで営業していて、湯の種類も多く、最高だ。
飯田駅で飯場を探すも何もなく、飯田インターに乗る直前の石田家でチャーシュー麺をいただく(1050円)。
厚さ2センチクラスのぶっといチャーシューが7枚入っていて、肉に飢えていた自分でも食いきるのに苦しかった。
帰路は小仏で渋滞にはまるも22時半過ぎに到着。
荷物も解かずそのままバッタリでした。
相変わらずルート探査に問題がありましたが、あれだけの重量を背負って、雪道の長距離を歩き通せたことは自信になりました。
いい出会いもあり、思い出深い山行となりました。
※ログは電池切れで上河内までで、後は手書きです。
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