北ノ俣岳〜黒部五郎岳〜三俣蓮華岳〜鷲羽岳〜水晶岳〜祖父岳〜雲ノ平(飛越新道からの黒部の山々)
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- GPS
- 56:00
- 距離
- 58.5km
- 登り
- 4,518m
- 下り
- 4,500m
コースタイム
06:00飛越トンネル南側入口手前の駐車場→06:30送電線(10分休憩 朝飯)→
08:20寺地山→09:00避難小屋(15分休憩)→10:45北ノ俣岳(20分休憩)→
13:45黒部五郎岳(15分休憩)→14:25(カール内の水場 昼ご飯 30分休憩)→
15:55黒部五郎小屋
20日
05:05小屋発→06:55三俣蓮華岳(20分休憩)→07:40三俣山荘→
08:50鷲羽岳(15分休憩)→09:30ワリモ岳→10:55水晶岳(15分休憩)→
11:35水晶小屋(10分休憩)→12:05ワリモ乗越→12:15岩苔乗越(昼ご飯 45分休憩)→
13:35祖父岳(10分休憩)→14:25雲ノ平テント場(設営)15:15発(周辺散策)→
15:25スイス庭園→16:20奥スイス庭園→17:10アルプス庭園→17:40テント場
21日
05:00雲ノ平テント場発→05:40アラスカ庭園→07:10薬師沢小屋(10分休憩)→
07:30カベッケが原→09:10太郎平小屋(30分休憩)→10:55北ノ俣岳(10分休憩)→
11:40避難小屋分岐(20分休憩)→12:35寺地山→13:05神岡新道分岐→
13:40くま洞峠(5分休憩)→14:05飛越トンネル南側入口手前の駐車場
天候 | 19日:曇り後晴れ 20日:晴れ 21日:晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2009年09月の天気図 |
アクセス | |
コース状況/ 危険箇所等 |
・飛越トンネル南側入口手前の駐車場に登山ポストあり ・飛越新道は折立の登り口より標高は高いのですが、アップダウンが多く稜線に 出るまで結構時間がかかります ・今回、飲み水が確保できたのは 北ノ俣岳避難小屋、黒部五郎カール内、黒部五郎小屋、三俣山荘、雲ノ平のテント場 薬師沢小屋、太郎平小屋 になります ・帰路、山之村の夕顔の駅でご飯を食べましたが、周辺にコンビニなどはなく、貴重な食堂です。 ・平湯温泉の「平湯の森」がとても混んでいたのでパスし、上高地と松本の中間くらいの位置にある(徳本峠入口近く) 竜島温泉せせらぎの湯に立ち寄った。露天風呂は小さいが、肌がすべすべになる泉質でお薦め。(500円) |
写真
感想
雲ノ平と周辺の山々を繋いで周回するコースを歩いてみたいと思っていたのだが
最低2泊は必要で、なかなか実現できなかった。
5連休の天気予報は台風が少し気になるが、北アルプスの天気は上々ということで、
連休最初の3日間で今回の山行を計画した。
マイカーでのアクセスが比較的便利な飛越新道からの計画である。
松本から国道158、471号経由で飛越トンネル手前の駐車場に2時半頃到着し、
3時間程仮眠。6時に出発する。
天気は曇りというか、ガスっている。登っている間に晴れてくればよいのだが。。。
初日は黒部五郎岳経由で黒部五郎小屋のテント場泊の予定だが、山の上も
ガスが晴れない状況であれば、逆コースをとり太郎平経由で雲ノ平のテント場
まで行くか?とか話をしながら歩みを進める。(黒部五郎岳と黒部五郎カールは
晴れの天気の中で訪れたい)
登り始めてすぐの送電線の所で朝ごはん(パンです)を食べ、軽くアップダウン
を繰り返しながら神岡新道との合流点に到着。
ここからは所々湿原が現れる緩やかな登りが寺地山まで続く。寺地山は展望が
ないので(どちらにしてもガスってましたが)素通りし、北ノ俣岳避難小屋の
分岐点を目指す。
鞍部まで下り、登り返して少し行くと避難小屋分岐に到着。ここは標高2050
ということで、寺地山から50メートル程しか高度をかせいでいない。。。
避難小屋は水場もあり少人数であれば快適に過ごすことが出来そうである。
避難小屋分岐点で少し休憩している間に山の上の方が見えるようになってきた。
ここから一気に600メートルの標高差を登ることになるのだが、展望が開けて
気持ちいい。でも、きつい。
稜線にたどりつくと、360度の視界で、出発時点の心配も杞憂に終わり、迷わず
黒部五郎岳へのルートを選択することができた。
北ノ俣岳の山頂は先月に続き2度目となる。前回は南側の視界がなかったが、
今回は槍穂高、笠ヶ岳もしっかり見える。展望を楽しみながらお菓子休憩を取り
黒部五郎岳へ向けて出発。
黒部五郎岳への登りはとてもきつい。特に北ノ俣岳への登りの後&2泊分の重荷
のダブルパンチで久しぶりに弱音が出た。。。展望が良ければ多少の登りは苦に
ならない、、、はずが、結構バテました。
ようやっと黒部五郎の肩に到着すると、目の前にカール地形が広がり、苦労した
登りの後ということもあり、お〜!の声が。荷物を置いて、展望の山頂を往復する。
とても登りたかった山であり、天気も最高で感動もひとしおです。
山頂の展望を楽しみ、今度は黒部五郎カールに下りていく。カール内の水場で
遅めの昼ご飯としたのだが、これが大正解!カール地形の独特な(特に黒部五郎
は独特ですね)景色と目の前を流れるきれいな水で、コンビニのおにぎりも最強
に。
奇岩(特にカールの真ん中に鎮座した二つに割れた大岩が印象的)を楽しみながら
黒部五郎小屋を目指すのだが、紅葉が始まっており、歩みが遅くなる。
この辺の紅葉はきれいだなあ〜、と思いながら目の前の視界が開けると、黒部五郎
小屋がすぐ近くに見えた。
テント場からは思いがけず笠ヶ岳が良く見え、昨年歩いた秩父平周辺の奇岩も
認識できる。夕焼けも雲がピンク色に染まりとても綺麗。
夜、空を見ると、新月ということもありほんとに満天の星空であった。
翌朝は5時に出発。天気は今日も快晴!で、稜線はとても風が強いが天気が良い
ので、この時期たいした問題ではない。
三俣蓮華岳に到着すると、槍穂高連峰がとても近い。独特な色合いの硫黄尾根、
その向こうに並行して連なる北鎌尾根が槍ヶ岳に続きまるで怪鳥のよう。
三俣蓮華カール(それにしてもカール地形はどこも美しい)の縁で少し休憩し、
三俣山荘へ向かう。三俣山荘のテント場は一度テントを張ってみたかったのだが
今回は通過点となる。思っていた通り、水が豊富で快適そうなテント場です。
三俣山荘から鷲羽岳山頂までは、ほぼ一直線に登っていくルートである。
昨日の黒部五郎岳への登りに引き続き、重荷を背負っていると結構きびしい。
しかし、視界は贅沢で、右を見ると槍穂高、左を見ると雲ノ平から薬師岳とい
う感じ。
鷲羽岳から水晶岳までは軽くアップダウンを繰り返しながらの天空の散歩道。
ワリモ岳を過ぎ、ワリモ乗越で荷物をデポし、身軽になって水晶岳を目指す。
水晶小屋を過ぎると、今度は野口五郎岳など裏銀座の山々、遠く黒部ダムや
後立山連峰の山々が見えてきた。水晶岳山頂手前の岩場では山名の由来となった
水晶が陽の光でキラキラしている。(つぶは小さいけど)
水晶岳山頂は約束通りの大展望で、少し下った所にある岩の窪地で正面に雲ノ平
と黒部五郎岳を眺めながら休憩した。黒部五郎小屋から結構歩いてきたものである。
ワリモ乗越へ戻る途中、水晶小屋でジュースを買い、しばしの休憩。野口五郎岳
方面のルートからどんどん人が登ってくる。この日、どの小屋も大盛況のようで
布団1枚に2人、3人は当たり前みたいな話が聞こえてきた。
ワリモ乗越で荷物を回収し、岩苔乗越に下り、昼休憩とする。(マルタイラーメン)
ルートから少しおりれば風を避けることもでき、休憩には良い場所です。
エネルギーも補充でき、祖父岳山頂を目指す。祖父岳は溶岩が主体の山で、黒い
岩がゴロゴロしており、今までの道と雰囲気が違う。山頂はとても広々として
おり、期待以上の大展望。特に黒部五郎岳を正面に山裾から望むことができる。
このルートはヤマケイのアルペンガイドでは未紹介ルート(黒の点線)になって
いるのですが、お薦めです。
祖父岳から下り始めると、すぐに雲ノ平のテント場が見えてきた。しかし、ルート
は水晶岳の方向にぐるっと周っていくため、見た目より時間がかかる。それにして
も水晶岳が近い。(ので、でかい)
テント場は大盛況で、平坦な場所を探すのに苦労した。思っていたより早め(14時過ぎ)
に到着したので、なんとか快適な場所を確保できたが、まだどんどん人が増えて
いる。
テントを設営し、雲ノ平周辺散策に出発!
まずはお決まりのスイス庭園でドーンと目の前に広がる水晶岳を眺めて、次は
奥スイス庭園へ向かう。
奥というくらいで、コロナ観測所を過ぎ、さらに進んでいく。岩の上から眼下を
望むととても景色のよいところがあり、ここが庭園か?と思いながらさらに進ん
でいくとハイマツの中に奥スイス庭園の標識があった。標識まで来ても展望は
ないので、眺めの良い岩の所から戻るのが良いです。
次の目的地はアルプス庭園。雲ノ平山荘でテントの受付をし(現在改装中で山荘の
営業は終了 売店もなし)祖母岳へ登る。祖母岳の山頂部一帯がアルプス庭園で
周りは既に夕方の雰囲気に。それにしても終日天気に恵まれ、夕日に染まる雲も
ないという空です。(ほんとにラッキーでした)
夜も昨日に引き続き、最高の星空が広がっていた。
翌朝5時にテント場を出発。
食糧が減り、リュックが少し軽くなった。最終日も天気は上々で、気分も最高。
アラスカ庭園あたりで夜が明けてきた。黒部五郎岳の山頂部は太陽の光があたり
出したが、雲ノ平は水晶岳がしっかりガード。太陽を見る前に薬師沢へ向けて
の急な下りに突入した。
薬師沢小屋は釣り人や沢登りの人達もいて、他の山小屋とは少し雰囲気が違う。
水を補給し、太郎平を目指す。
カベッケが原のあたりからとても爽やかな道になる。針葉樹の中に紅葉した
広葉樹が点在し、朝日で黄色や赤色がくっきりと浮かぶ。この気持ち良い風景
は、雲ノ平に負けていません。なので、登りのストレスはまったくなく太郎平
小屋へ到着。
30分ほど休憩し、北ノ俣岳を目指す。
北ノ俣岳へはこれまたのびやかな展望の緩やかな登りが続く。またまた登りの
ストレスなしに眺めを楽しみながら飛越新道との分岐までたどることができた。
北ノ俣岳避難小屋まで一気に駆け下り、しばしの休憩。ここからはアップダウン
を繰り返し(登路で記憶していた以上にアップダウンを多く感じた)14時過ぎ
に駐車場へ到着。2泊の山行を終了した。
ほんとうに天候に恵まれ、毎日満腹状態になるまで展望を楽しみながら歩く
ことができた。いや〜、また来年も歩いてみたいなあ。
コメント
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youtaroさん、こんにちは。
行ってきましたね
北アルプスの真ん中って感じで
周りの山すべてが絶景ですね。
写真もすべて最高です!
来年いったみたい所です。
ところで空いてましたか?
槍ヶ岳とかは凄い人みたいでしたが。
kankotoさん、こんにちは。
天気に恵まれ、ほんとに最高の3日間でした。
写真も700枚以上撮ってしまいました。。。
来年は逆方向に回って、今回午前中に訪れた場所は午後に、
午後に訪れた場所は午前中に訪れるような計画にすると
より楽しいかな?などと夢想しています。
(登りと下りのルートも逆転しますし)
kankotoさんも是非、行ってみてください。
天気さえよければ、一日中歩いていたくなる山域です。
(実際毎日ほぼ一日中歩いていました
混雑の程度ですが、連休初日はここまで入ってくる人が
少なく、比較的小屋もテント場も空いていました。
二日目はどの小屋も混雑しており、小屋で買い物する時など
布団1枚で二人以上になるかも、という話が聞こえて
来ましたし、入口にその旨注意書きをしている小屋もありました。
二日目の雲ノ平キャンプ場もテント受付の女性が、今シーズン
最高の人出と行っていました。
たぶん、15時以降に到着した人は、整地されていないゴロゴロ
した石の上にテントを張ることになったのでは?と思います。
小屋の人の話によると、21日、22日は同様の混雑を予想して
いるとのことでした。
しかし、登山道に関しては、山域が広いため、槍穂高のような
混み方にはなっていません。
特に10名以上の団体が少なく、すれ違いなどでストレスを感じる
こともありませんでした。
しっかし、日焼け止めを忘れて、顔が酷いことになっています。
それではまた。
youtaroさん、こんにちは。
白馬に続いて黒部にも行ってきました。
2泊では息子には厳しいので3泊にしました。
満足のいく山旅でした。
息子もたくましくなったような気がします。
情報ありがとうございました。
kurosukeさん、こんばんは。
レコ拝見しました。
すばらしい天気に恵まれ、最高の山旅だった
ようですね
いや〜、黒部周辺の山々は最高!ですよね。
実はうちの長男、8月は黒部の山小屋でアルバイト
をしています。
どこかでカスっていたかもしれません
すばらしい山行が続くとと、次は何処か?という
ところで結構悩みそうですね。(楽しい悩み)
今日から次男と北海道の実家へ遊びに来ているので
山は少しおあずけです。(北海道で行楽の合間登山を
少し考えたりはしてますが。。。)
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