初アルプスは表銀座縦走で槍ヶ岳・小屋泊2泊3日!!
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- GPS
- 25:08
- 距離
- 43.4km
- 登り
- 3,197m
- 下り
- 3,136m
コースタイム
- 山行
- 6:49
- 休憩
- 2:08
- 合計
- 8:57
- 山行
- 7:27
- 休憩
- 1:28
- 合計
- 8:55
- 山行
- 5:43
- 休憩
- 1:23
- 合計
- 7:06
過去天気図(気象庁) | 2022年09月の天気図 |
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アクセス |
写真
感想
<序章>
9月中旬に一座、下旬に北アルプス表銀座縦走を計画。対策で奥多摩の急坂を2週続けて登る。いい感じで脚が仕上がるが、好事魔多し…。流行り病に罹り、中旬の一座が頓挫。表銀座が迫ってくるが病み上がり。身体は動かしてない、肺機能は戻ってない…。
「いくか…」「やっぱり、やめとくか…」「天気は改善傾向…」「表銀座歩きたい…」。逡巡…。「大丈夫、行こう!」というと、ドンちゃんは疑いの眼…。「最初の合戦尾根を登ってダメなら中房温泉に戻ってきて温泉に浸かり、上高地観光して帰ってこよー」と合意。小屋二泊でザックは2人とも12圈
<1日目:毎日アルペン号から登山口>
竹橋のバス乗り場はなんだか北アルプスの熟練者のたまり場的雰囲気。土曜の23時に「毎日アルペン号(中房温泉行き)」に乗車。すぐに消灯。バス車内は食事不可。SA二か所で休憩し中房温泉には6時に到着。
登山口でトイレ、身支度、登山届提出、パンを食べ、とうとう初めてのアルプスへの第一歩。とにかく「槍ヶ岳」に登ることだけを目標に、初日は大天井岳直下の大天荘に15時までに着くように、ゆっくり一歩一歩、北アルプス三大急坂の合戦尾根を登る。
<合戦尾根から燕山荘>
スタートは12度と涼しめだが、すぐに好天で気温が上がる。心肺機能が落ちているなか、とにかく焦らずじっくり。急坂は想定内だが、ドンちゃん語録(写真参照)炸裂😜。
合戦小屋で一休みするも、名物スイカは先週でおしまいでお汁粉に衣替え。合戦小屋の先の合戦沢ノ頭くらいで高山病になりやすい2,500mを超えることから、意識して呼吸を深く深く。富士山、北岳、間ノ岳が揃って小さく見え始める。
<燕山荘から大天荘・大天井岳>
正直、燕山荘辺りが一番身体がしんどく息があがったが、やっと表銀座の稜線まで上がれて一安心。燕山荘で軽い昼食後、燕岳には寄らず表銀座の稜線をひたすら歩く。正面の裏銀座の水晶岳や野口五郎岳らのオールスターズの大絶景。あぁ、これだから北アルプスってやめられないんだろうな、と思う。はるか彼方に槍ヶ岳。本当にあそこまで歩けるのか、正直、五分五分の心持ち。それを裏付けるように大天荘までの最後の急登がこの縦走で一番キツかった。
大天荘で受け付け後、10分ほどで大天井岳山頂へ。槍を目前に、北アルプスの絶景がそこに。大天荘はカーテンで仕切った半個室状。夕食17時と18時、朝食5時と5時45分で、受け付け順に選べる(朝食のかわりに弁当も可で夕食後に引き渡し)。首元に隙間風が入って結構寒くとても乾燥しているが、いままで経験した営業小屋ではバツグンになんでもあってきれいな小屋。日の入りもきれい。(一泊二食付で@14,000円!
<2日目:大天荘からヒュッテ西岳・水俣乗越>
大天荘での日の出は5時半過ぎで素晴らしく、一挙に下りまた登った稜線からは富士山、北岳、間ノ岳、ぐるっと振り返ると前穂高から奥穂岳、槍ヶ岳と、TOP5がはっきり見られる。大天井ヒュッテは外国人向けのゲストハウスのような小屋。
<水俣乗越からヒュッテ大槍←→槍ヶ岳>
水俣乗越の鞍部を過ぎると東鎌(梯子・階段)尾根。梯子も階段も難しくはないが噂通り、体力勝負。ドンちゃん、キライな階段に得意のブツブツ😅。昨日より調子がよく感じていたが疲れが出るのが早い。ここもヒュッテ大槍までの最後の急坂と、ザックをヒュッテ大槍にデポしてから槍ヶ岳山荘までの往復が辛かった。
槍ヶ岳へのプッシュアップは垂直に近い岩場と梯子・鎖場だが、高さ慣れさえしていれば難しくはない。ドンちゃんは大大大好物で猿のように登ってる🐵幸い平日で梯子渋滞もなく、登りきれば山頂!数人いる程度で山頂写真を撮ってもらったり撮ったり。風もなく展望もよく混雑してない槍ヶ岳山頂なんて、本当に山の神様からのギフト!しばらくまったりしたあとに山頂部を下りる。ここでもドンちゃん語録が!😳
ヒュッテ大槍は不愉快なことがあり省略。2食付き@14,000円。ちなみに日の入りはgood!
<3日目:ヒュッテ大槍から上高地>
日の出はきれいだったが、夕方から雨予報のため、早めに宿をでてひたすら長い下りを黙々と。殺生ヒュッテを経て鞍部まではガレ・ザレで気を使う。槍沢ロッジまで何度かガイドさんの蘊蓄が聞こえて思わず耳をそばだてる。その後は沢沿いの緩やかなトレッキングコースをひたすら下る。
横尾山荘で平日なのに人が多いのでドンちゃんとビックリ😳槍ヶ岳、穂高岳、蝶ヶ岳、常念岳への入口だからか!徳沢を経て明神館で軽食を摂り、最後は大天荘で幕営していたカリマーの大型ザックのおにーさんと何度目かのすれ違いで話しながらラストスパート。今回、初めてのテン泊での表銀座縦走とのことで、我らの倍の重さのザックを担いでずっと歩いてきてすごいなぁ!
<上高地で>
まだ昼過ぎだと入れる温泉が上高地温泉ホテルのみということで、ビジターセンターからさらに15分ほど歩く。途中に日本アルプスを世界に広めた外国人さんの碑。野生のお猿さんに迎えられ、ホテルに到着。本当に生き返りました。ありがとう、温泉ホテルさん!(入浴代800円、ベネフィットワン会員割で600円)
帰りはバスターミナルから16時発の毎日アルペン号に。駐車場にバスが止まってドライバーさんがカードを持って声を掛けてくるが、現地に特に表示がないので不安になってた。帰りは国葬でかえって都心が空いていて予定通りに20時半に新宿西口に到着したのでした。
<感想などなど>
まず、3日間好天に恵まれたのが大きい。体調的には初日、2日目は普段のペースには程遠く、高山病にならないように呼吸に気をつけ、身体に負荷を掛けないように粘って登った。燕岳に登れなかったのは残念だったが、体力的に回避して正解だったと思う。
急坂、稜線のアップダウン、東鎌尾根の梯子や鎖場、槍ヶ岳山頂直下の垂直の梯子部などバラエティーに富んでいるが、すべて経験してきた想定内で、一番ヘタれたのは上高地の長い下りくらい。改めてすべてのことは東北の山々が教えてくれたと実感。また、奥多摩の急坂トレーニングはとても効果的だったとも感じた。
北アルプスの絶景はやはり経験のない大展望。朝日連峰と飯豊連峰が向かい合わせで、さらに標高が上がった感じか。遠くに富士山や南アルプス、裏銀座の山々、表銀座の先には特徴的な槍ヶ岳、すぐ裏に奥穂高がすべて見渡せるのはこのうえない贅沢な心持ちで、ドンちゃんと見られて至福の時間だった。
今回は燕岳も西岳も巻いて、表銀座縦走と槍ヶ岳登頂だけを目ざした。ドンちゃんは余力があったようでずいぶん声掛け、サポートしてもらった。ありがと。
コース定数はヤマケイのヤマタイムで、
1日目35+2日目32+3日目23だが、感覚的には40+40+25かな。
ちなみに毎日アルペン号は行き:竹橋〜中房温泉、帰り:上高地〜新宿西口で@17,000円
中房温泉から入って燕岳に登るのかと思いきや、南の大天井岳へ向かうとは...
私なら「もったいない精神(笑)」で燕岳まで行って時間と体力を消耗してしまって、1日目は日没後に小屋に着いていたかもしれません。
その後も晴天に恵まれて槍ヶ岳に無事登頂できて、羨ましい限りです。
ただ、最後の上高地までの長く平坦な道は辛いですよね。
私は明神〜上高地までしか歩いたことがありませんが、それでも結構長いと感じたので、槍沢からずっと歩いているとなおさら長く感じますよね...
身体がキツくて燕岳にはいけなかった、すべての力を槍ヶ岳に向けた、というのが正しい感じです。実際、大天荘では夕飯を食べて18時にバタンQでした。
翌日も、西岳には寄りませんでしたし、表銀座を通って東鎌尾根を登って槍ヶ岳だけを目指してました。ある意味、正解でした。
おっしゃる通り、最終日の18kmは長く苦行でした。沢沿いの緩やかなコースはさすがに飽きてしまい、ほとほとイヤになりました。
穂高にも登ってみたいなぁ、、、
とても素晴らしい景色をありがとうございます😆
良い眺めと天候に恵まれて最高の山行だったようですね〜
羨ましいです😍
アルプス編、楽しみにしてます👍
天気はよかったんですが、体調がギリギリでやっとこさ、って感じでした。燕岳も巻いたしね。天気がよかったのは本当にギフトでした。稜線で景色がいいと、気持ちも上がりますよね。
東北編の次はアルプス編というわけではないですが、勉強して色々歩いて見たいと思います。ちなみにパパさん、ママさんなら、今回のコースは余裕だと思いますよ。
完全な体調では無いところではありましたが裏銀座縦走からの槍ヶ岳。羨ましいですね〜。
急登の練習、初見にも関わらず、ルートの選定から、ゆとりある出発到着時刻、適度に休息をとり無理のない行動時間、キチッとした時間管理で完璧なセルフマネージメントと拝見しました。私の目指すところと同じ方向性でこのような記録を拝見すると、写真も含めて美しさがとても伝わります。
北アルプスは何でも手に入るし、山々は素晴らしく、快適ですが、値上げもあって多額の出費を伴うところが痛いです。
横尾からのロードは長いですよね。意外といる有名人を探したり、記録の内容を考えたり、すれ違いの登山者さんの装備チェックしたり、徳沢園でソフトクリーム食べたり、明神でお祈りしてイワナ食べたり、って書いて見たら忙しいですね。
終点の小梨平のキャンプ場の売店は最強でここで泊まってみたいなあと思ってます。
北アルプス、ハマっちゃいますよね。
seekさんからこのようなコメントをもらえて光栄です。バッチリできたかどうかは別にして、バリバリ伝説のヒデヨシのように正確にラップを刻むことを意識しました。おかれている自分の状況でベストの準備と選択、行動をしたつもりです。アルプスの神様からのギフトで3日間、絶好の山日和だったのはまさにビギナーズラックでした。
燕山荘まで登った後、槍ヶ岳が遥か彼方に小さく見えてちょっと絶望的になり、表銀座の歩きやすい稜線を少しずつ近づいていくと、ちょっとずつ槍が大きく、2日目には実現的な大きさになってくる、その間、目前には裏銀座や槍穂、振り向くと富士山と南アルプスが小さく見える、これはみんなが沼にハマるはずだなぁ、と実感しました。
そうですか、初めてだったので横尾というよりババ平くらいから沢沿いの長い道のりでうんざりしていましたが、そうやって時間をつぶすんですね。なるほど。ドンちゃんと二人で登りでこのコースは使いたくないね、と言っていました。
コロナ禍で小屋泊人数を制限していることもあり、ほぼ平場のそこそこの旅館並みの料金になってますね、小屋泊が。毎日アルペン号往復と小屋泊2泊だけで、夫婦で9万円は何度も行くにはハードル高いです。(毎日アルペン号はキャンセル料もかかりますしね。)
ちなみに小梨平のキャンプ場には日帰り入浴(温泉ではないけど)があって、コース上なので入りたかったんですが、14時からしかダメでした。なので、ビジターセンターからさらに先の上高地温泉ホテルまでヘロヘロ歩いていきました。
(スタートが表銀座だと、次はどこにいけばいいのか頭を悩ませています。)
上高地〜横尾間はレンタルサイクルや馬車等の活用をネット上の議論で見ることもありますが、結論として安易に深部へ越させない、ふるい落としみたいな作用があるとの結論に達している見たいです。
上高地温泉ホテルだったかな、私も昔早朝下山後、入浴、意外と遠くて始発のバスに間に合うよう猛ダッシュ、間に合いはしましたが、汗まみれでお風呂無効になった記憶があります。
私は部分的にしか行けてませんが、表銀座縦走一騎駆けは休みと天気と予約が完全にフィットしないと難しくて憧れます。
表銀座縦走だけではなく、低予算でアルプスに通うのであれば車の一択ですが、その場合は無料駐車場がある新穂高ロープウェイ側がオススメです。
新穂高であれば、奥穂高岳(急登ですが)、槍ヶ岳方面、笠ヶ岳、双六、鷲羽、水晶、野口五郎、雲ノ平方面へのアクセスは良いですし日帰り温泉、お安い宿もあります。
時期により駐車場が満車なこともあります。その際は裏技を持ってますのでお問い合わせください。
北アルプスってルートが沢山有りすぎて、ワクワクしながら地図を眺め、点と点を結んで繋がったときの喜びも大きいですよね。
いつもいろいろ教えていただきありがとうございます。穂高は登りたいと思っていたので、ロープウェイ側からが吉は覚えておきます。裏技も気になります。そのときが来たらお聞きしたいと思います。
飯豊や朝日以上に大山塊である北アルプスは現時点で次はどこにいこう、どうやっていこうが考えています。
今回、ババ平より川下側を歩いていて、こんなことに気づきました。徳沢より少し川上側からきれいな堤防道路が整備されてそこを歩くと徳沢をショートカットして明神方向まで下れますが、見事に通行止めにされていました。
思ったのは既得権として徳沢を通らないルートは認めないのではないかと。同じように横尾までは電気自動車のマイクロバス的なモノがあればいいのに、と思ったけれど、明神、徳沢、横尾の各営業者さんの死活問題なんだろうな、と。
途中であったガイドさんは上高地で温泉に入らずいつも平湯だと言っていました。上高地はリゾートでもあるので登山者を受け入れてくれるホテルなどが少ないんでしょうね。
いまほど、燕山荘グループの赤沼社長からお詫びの電話がありました。ヒュッテ大槍で消灯時間後も日付が変わるまで大騒ぎをされた件への謝罪でした。100年続く企業はすごいなと感心した次第です。
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