爺ヶ岳・鹿島槍ヶ岳と針ノ木岳ラウンド
- GPS
- 32:33
- 距離
- 36.3km
- 登り
- 3,732m
- 下り
- 3,729m
コースタイム
- 山行
- 8:08
- 休憩
- 2:06
- 合計
- 10:14
- 山行
- 7:23
- 休憩
- 1:04
- 合計
- 8:27
4:33駐車場-7:19種池山荘
<テント設営と休憩>
8:10種池山荘テント場-8:52爺ヶ岳南峰-9:05爺ヶ岳中峰-9:51冷池山荘-10:40布引山-11:19鹿島槍ヶ岳南峰-11:37鹿島槍ヶ岳北峰-13:15冷池山荘-14:41種池山荘テント場
10月1日(土)
4:32種池山荘テント場-5:37岩小屋沢岳-6:13新越山荘-6:55鳴沢岳-7:32赤沢岳-9:03スバリ岳-9:50針ノ木岳-10:22針ノ木峠-12:54駐車場
天候 | 9月30日(金):快晴、稜線は微風、それ以外は無風 10月1日(土):快晴、稜線は微風、それ以外は無風 |
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過去天気図(気象庁) | 2022年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
・柏原新道:大変歩き易く良く整備されていた。 ・種池山荘から鹿島槍ヶ岳:一般的なアルプスの縦走路。アップダウンが多いので思いの外時間がかかる。 ・種池山荘から針ノ木峠:ここも一般的なアルプスの縦走路。スバリ岳ののぼりがきつい。各所で落石注意。 ・針ノ木雪渓:残雪の上は歩かない。落石注意。 |
写真
感想
9月30日(金)快晴、無風・微風
扇沢の第2駐車場には4時ちょうどに到着。既にほぼ満車状態。なんとかスペースを見付けて無事駐車。平日金曜日なのに凄まじい混雑ぶりに驚く。自分より数分遅れで到着していたクルマは、場所がなく他へ行っていたので、本当にギリギリだった。今日の核心が駐車場の確保にあったと言っても言い過ぎではないかもしれない。外気温は10℃ほど。車内で朝食とパッキングを済ませ4:33に行動開始。要ヘッドライト、空は星空。少し車道を歩いた後柏原新道の登山口に至る。ここは過去に一往復しているが、10年以上前なのでほぼ記憶はない。歩き出しはけっこう急登だが良く整備されているので歩き易い。良いペースで進める。ザックの重量は13kgくらい。秋山のテント泊装備としてはこの程度か。登りの途中で夜が明けた。ちょうど樹林が切れたあたりで日の出となり、針ノ木岳が赤く染まるのが見えた。この山へ行くのは明日になる。登りだしこそ寒かったがその後は体が温まりちょうど良い加減。それでも休憩のために止まると寒くて、特に手の先が冷えた。山は急速に冬に向かいつつあるようだった。あまり長時間休憩せずせっせと歩き、7:19に種池山荘に到着。ここでテントの受付をした後テント場へ移動。さすがに朝早いので好きな所に張れた。
テント設営後サブザックに荷物を詰め込み、持参したパンを食べてから行動再開。小屋のトイレに寄って用を済ませてから8:19に歩き出す。初めは爺ヶ岳。ここは過去一度登っているが、その時はガスだったのであまり記憶に残っていない。今日は快晴で展望は抜群。左手に鹿島槍を見ながら標高を上げる。山荘直下のチングルマの綿毛はすごかった。花の時期に是非再訪しなければ。緩い坂を登り8:52爺ヶ岳南峰到着。天気快晴、展望良し。先は長いので写真だけで先に進む。9:05爺ヶ岳中峰。ここも写真だけ。相変わらず天気も展望も大変良い。稜線に出ても風は弱く、長袖シャツ一枚で十分だった。爺ヶ岳の北峰を過ぎると標高と一旦大きく落とす。帰りは登り返しになる。赤岩尾根の分岐を見送り9:51冷池山荘に到着。小屋前にベンチがあったので座って休憩。ここからは大きく登ってまずは布引山。軽荷なので比較的良いペースで進める。10:40布引山。左手側の剱立山の眺めが良い。ここから目指す鹿島槍ヶ岳はもう少しだが、相変わらず登りが待っている。ガラガラで歩きにくい斜面を登り11:19に鹿島槍ヶ岳南峰に到着。とりあえず今日の目的地まで無事に来られた。しかし鹿島槍ヶ岳は双耳峰なので、もう1つのピークも行っておきたかった。北峰へは一旦下ってから登り返す。南峰では休憩もそこそこに歩き出す。ストックを持ったままではいささか厄介な岩場をこなす。こんなに下るの?と思わざるを得ないが、既に進んでしまったので行くしかない。鹿島槍はこれで3度目だが、前回の訪問は10年以上前なので記憶は曖昧だ。鞍部に出てから登り返す。鹿島槍より先に進む場合ここはパスするか荷物をデポするかだが、自分は軽いのでそのままで登ることに。11:37に鹿島槍ヶ岳北峰に到着。先は崖のようになっていたが、後立山の山並みがよく見えた。
種池山荘のテント場からここまで3時間強。冷池山荘からの登り返しもあるし、その前に南峰への登り返しも厄介そうなので、大休止はせず来た道を戻ることに。落石に注意しながら下降。南峰への登りにかかる。下りで厄介だった岩場は登りでもやはり楽ではなかったが、今日は15リットルのサブザックなので比較的軽快に進めた。南峰は行きに来たときよりも多くの人が休憩していた。自分は写真だけで進む。冷池までであれば楽勝だが、種池までとなるとかなり長い。やはり落石注意の斜面を下る。途中チングルマのエリアを通過する。ここは花の時期きれいだろう。13:15に冷池山荘に戻る。行きと同じくベンチに座って休憩。天気は崩れる気配すらない。ここからは登り返しになるので覚悟して進む。が、案外この登り返しが楽だった。やはり軽荷なのが良かったのだろう。持参した水が不足気味で、それが少し気掛かりだった。いざとなれば冷池山荘で給水できたが、天気はいいものの気温はそれほど高くないので、給水不要と判断して進む。帰りの爺ヶ岳はピークに寄らず巻き道で帰る。とは言え巻き道が山頂近くを通っており、山頂を再訪してもあまり時間差はなかったかもしれない。爺ヶ岳の南峰を過ぎれば後は下るのみ。軽荷なので下りも楽。爺ヶ岳までだろうか、軽装のハイカーとすれ違う。14:41に無事テントに到着。当然だが朝と比べてテントは増えていた。それでも張る場所もないくらいの混雑にはなっていなかった。
テントに戻ってからは明日の支度。給水し栄養補給し、テントの中で入念にストレッチした。これをしないと翌日色々差し障りが出る。足裏のマメ防止にテーピングもする。17時前に食事を始め、17:30過ぎに下界に定時連絡。テント場は携帯圏外だったが、小屋前まで移動すると安定して利用できた。18時前に寝袋に包まる。そのころ小屋の関係者がテントの札の回収に来ていた。その後就寝。あたりはまだ騒々しかったが、疲れていたのであまり気にならず寝られた。
10月1日(土)快晴、無風・微風
3時起床。今回は3シーズン用のシュラフ持参だったが、夜中は寒くて何度か目が覚めた。テントの中も寒いが早めに出発したいので支度を始める。4時過ぎに食事を終えて外に出、トイレの後テントの撤収。テントはフライシートがびっしり結露していた。拭いてどうなるものでもないので、さっと水を落とした後は防水袋に詰めた。インナーテントも同様。テント撤収とパッキングを終え4:32に星空のもと行動開始。予定より2分遅れた。周囲は真っ暗、ヘッドライトの灯りが頼り。周囲を見ると遠くにライトが見える。自分より早く出発した人や、柏原新道を登ってくる人だろう。最初の30分は真っ暗の中で歩く。風が冷たくて、シャツ以外にレインジャケットが着ないといられない。歩き出して体が温まっても要ジャケットだった。5時を過ぎるとさすがに明るくなるが、それでも写真にはまだ不向き。途中下界に定時連絡を入れる。大町市と思われる夜景が見えた。5:37に今日最初のピークの岩小屋沢岳に到着。ちょうど日の出の時間と重なったので、ザックを下ろして日の出を見ることに。剱立山や、今日これから歩く針ノ木などが赤く染まるのが見えた。しかしこの間も風が冷たく寒くて、もう少し暖かいグローブを持参すればよかったと反省。アルプスはもう晩秋だ。日の出ショーを見終わったら重いザックを背負って行動再開。食料のぶん昨日より軽いはずだが、テントがびしょ濡れなので差し引きゼロかもしれない。岩小屋沢岳から下って新越山荘に6:13到着。小屋は営業を終えているのでしんとして静かだった。小屋前の岩に腰掛けてアルファ米を食べる。食べながら進まないと体がもたない。新越山荘からは少し登って鳴沢岳到着。剱岳と立山三山の眺めがとても良い。写真だけで通過。次の赤沢岳もほぼ同じ。このあたりから黒部ダムの湖面が見えるようになる。遠くには五色ヶ原や薬師岳も見える。昨日に続き天候はとても良い。早朝は冷たい風が吹いていたが、この時間になるとそれも止み、ジャケットは要らないくらいになってきた。
赤沢岳から次のスバリ岳は、一旦大きく下ってから登り返す。距離も長い。昨日の冷池山荘から爺ヶ岳に似ているが、今日はテント泊装備を持ったフル歩荷なので当然歩みは遅い。標高差もあるし、とにかく少しずつでも進むしかない。このあたりでようやくすれ違いの登山者を見掛けるようになる。駐車場の混み具合からもっと多くのハイカーを予想したが、案外少ない。多くはアルペンルート利用で立山に行ったのかもしれない。落石注意の斜面を登り切り、9:03スバリ岳到着。この斜面が今回の中では一番辛かったかもしれない。山頂でザックを置いて大休止。展望は抜群。この先は最後のピークである針ノ木岳が残っている。ここも一回下るが、スバリ岳の時よりは楽そう。実際に針ノ木岳の山頂は9:50に到着と、スバリから40分もかからなかった。いちどきつい思いをすると、その後は少し楽に感じる。針ノ木岳はさすがに登山者も多かった。自分は先に大休止したのでここは写真だけにした。この先見られなくなる山もあるので、じっくり見た後針ノ木峠に向けて下降開始。途中マヤクボ沢のコルがよく見えた。ここはスキーで何度か滑ったことがある。峠へ向けて下ると、前方にある蓮華岳が大きく見える。峠から往復2時間程度らしいので行ってもいいかな、と思いつつ歩く(結局行かなかった)。針ノ木峠には10:22到着。小屋は昨日で営業終了らしく、小屋関係者が小屋締めの準備をしていた。ベンチでパンを食べた後行動再開。針ノ木雪渓を下る。
この雪渓はスキーでも何度か来ているが、無雪期に下るのは初めて。雪渓と呼ばれるが、10月なので登山道上に残雪はない。落石注意だが、ふつうの登山道を下っていく。途中何度も渡渉を繰り返す。急傾斜の雪渓なのであっと言う間に標高が下がる。残雪の上はやはり歩かずに下れてしまった。樹林帯に入るとぶなが出てきた。それも過ぎると遠くに扇沢駅のアナウンスが聞こえるようになる。でも聞こえてからが案外遠かった。標高が下がり暑さを感じるようになる。枯れた沢をいくつか渡ると管理用道路に出会す。登山道と書かれた案内板があるのでそれに従う。樹林帯を歩きつつ登山口に至る。扇沢駅は観光バスも止まっていた。ここから少し車道を歩いて12:54に駐車場到着。この日も8時間以上行動した。2日間天候に恵まれ、今シーズン最後の北アルプスのテント泊山行を楽しむことができた。来シーズン以降、爺ヶ岳は花の時期に是非再訪したい。
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