白馬三山・清水岳


- GPS
- 47:35
- 距離
- 27.7km
- 登り
- 2,802m
- 下り
- 2,573m
コースタイム
猿倉[10:10発] →(15分)→ 鑓温泉分岐[10:25通過] →(40分)→ 途中[11:05-10]
→(5分)→ 中山沢[11:15通過] →(30分)→ 小日向のコル[11:45-12:05、昼食]
→(20分)→ サンジロ[12:25通過] →(25分)→ 杓子沢[12:50通過]
→(5分)→ 落石沢[12:55通過] →(15分)→ 鑓沢[13:10通過]
→(5分)→ 湯沢[13:15-20] →(20分)→ 白馬鑓鉱泉小屋[13:40着]
20日(日):
白馬鑓鉱泉小屋[5:50発] →(25分)→ 鎖場[6:15通過開始] →(30分)→ 大出沢付近[6:45-50]
→(50分)→ 尾根・鑓温泉分岐[7:40-45、ヤッケ着る] →(25分)→ 白馬鑓ヶ岳[8:10-15]
→(15分)→ 尾根の途中[8:30-35] →(35分)→ 杓子岳[9:10-15]
→(55分)→ 丸山[10:10-20、軽食] →(20分)→ 白馬山荘[10:40-11:30、荷物整理・昼食]
→(25分)→ 旭岳登山口[11:55通過] →(65分、途中休憩5分)→ 清水岳[13:05-15]
→(15分)→ 2,585mピーク[13:30、小休止] →(40分)→ 尾根の途中[14:10-15]
→(25分)→ 旭岳登山口[14:40-45] →(20分)→ 旭岳[15:05-10]
→(15分)→ 旭岳登山口[15:25-30] →(30分)→ 白馬山荘[16:00着]
21日(月):
白馬鑓鉱泉小屋[5:50発] →(25分)→ 鎖場[6:15通過開始] →(30分)→ 大出沢付近[6:45-50]
→(50分)→ 尾根・鑓温泉分岐[7:40-45、ヤッケ着る] →(25分)→ 白馬鑓ヶ岳[8:10-15]
→(15分)→ 尾根の途中[8:30-35] →(35分)→ 杓子岳[9:10-15]
→(55分)→ 丸山[10:10-20、軽食] →(20分)→ 白馬山荘[10:40-11:30、荷物整理・昼食]
→(25分)→ 旭岳登山口[11:55通過] →(65分、途中休憩5分)→ 清水岳[13:05-15]
→(15分)→ 2,585mピーク[13:30、小休止] →(40分)→ 尾根の途中[14:10-15]
→(25分)→ 旭岳登山口[14:40-45] →(20分)→ 旭岳[15:05-10]
→(15分)→ 旭岳登山口[15:25-30] →(30分)→ 白馬山荘[16:00着]
天候 | 19日:曇り、20日:快晴、21日:晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2009年09月の天気図 |
アクセス | |
コース状況/ 危険箇所等 |
・杓子沢の南は急斜面のガレ場の狭いトラバースルートで慎重に歩く必要あり ・旭岳の登山口は南西にある。 ・小蓮華山の山頂は崩壊のため立入禁止で、ロープが張ってある。 |
写真
感想
19日(土) 曇り 合計歩行時間:3時間00分
東京駅6:24発の新幹線で長野駅まで行き、バスで白馬駅に向かう。バスを乗り継いで猿倉に10:07に着く。交通費は少し高くなるが中央本線よりもかなり早く着く。
15分ほど歩くと大雪渓への道から分かれて鑓温泉への道に入る。15分ほどで一本ブナ跡という所を通るはずだが、分からない。しばらくすると単独の若い男性に追い着かれるので、休憩として先に行ってもらう。少しお腹が空いたので草もちを食べる。出発して少し行くとまた別の単独の若い男性に追い抜かれる。いつもよりペースが遅いかなあと思う。
道が大きく左に方向転換して南に向かうはずだが、磁石で確認しなかったので、まだだろうと思って登って行くと急に小日向のコルに着く。計画よりもかなり早く着く。そこで昼食のお弁当とする。 その先で白馬鑓温泉方面の雪渓の残った急な沢が見える。少し下ると「ルートが変わりました。」と書かれた標識があり、大きく下るルートを通るようになっている。元のトラバース状のルートは崩れたのだろうか。
元のルートと合流した辺りにサンジロと書かれた標識がある。地図には三次郎沢と書かれている。この辺りからかなり高山植物の花が咲いている。時期的にはもう終わっている頃なのだが、今年は夏に雨が多くて日当りが少なかったからだろう。コバノコゴメグサやミヤマアズマギクが多い。
進んでいくと尾根を回り込み、杓子沢とその先のトラバース道が見えてくる。かなりガレた急な斜面に辛うじて道が付いている。道はとても狭いようだ。沢の手前にはタカネマツムシソウやエゾシオガマ、シナノキンバイが咲いている。
杓子沢に架かる仮設の橋を渡ると狭いトラバース道が始まる。やはり急斜面に何とか付けられたルートだが、滑ると危険なので慎重に歩き進む。
これを過ぎると落石注意の標識のある落石沢だ。間隔をあけて速やかに渡るようにと書かれている。
もう少し行くと今度は鑓沢を渡る。下の方にはまだ雪渓が残っているが、登山道には全くなく、沢には仮設の橋が架かっている。さらにもう少し行くと湯沢に架かる仮設の橋を渡る。ここからは沢沿いに鑓温泉まで登るようなので、小休止とする。
30年前に下山で通った時は7月下旬だったが、雪の上をトラバースした。雪がない方が歩きにくいと思う。
登り始めるとタンポポやクルマユリなどがたくさん咲いている。多分シロウマタンポポなのだろう。急なジグザグ道を登って行くと白馬鑓温泉小屋が見えてくる。まずテント場と足湯のある広場に出る。その上が露天風呂になっている。
計画よりも2時間くらい早い到着となる。受付を済ませて小屋の中に入ると別棟の2階の部屋だ。4人部屋だが6人くらいになるかも知れないと言われるが、壁には最大10人が泊まると書いてある。ザックが1つ置いてあり、2人目の到着と分かる。
まずは温泉に入ることにする。露天風呂は混浴だが、19:30〜20:30は女性専用になると書かれている。その時間帯は女性用の屋内風呂が男性用になるとのこと。
脱衣場で脱いで浴槽に入るとお湯が熱い。曇っていて霧が出ているが、展望は抜群の露天風呂だ。
部屋に戻ってしばらくすると3人になる。先着の人はまだ戻っていない。一応布団を敷いておこうということになり、みんなで作業をする。1人は大雪渓を登って縦走してから下りてきたそうで、翌日は下山するとのこと。もう1人は猿倉からここまで登って来たが、目的地が鑓温泉とのことで、翌日は下山するそうだ。
しばらくすると先着の方が戻って来る。この日は猿倉から登ってきて、翌日は白馬山荘までで、その次の日に祖母谷に下るとのこと。
夕食の17:30までかなり時間があるので、地図を確認したり本を読んだりする。16:30になってからもう一度露天風呂に入ってくる。
夕食後に外に出ると次第に晴れてきて展望が良くなってくる。到着した頃には見えていなかった上の方の尾根が見えてくる。雲が夕焼けで赤く染まっている。どうやら翌日は晴れのようだ。
日没後に足湯は満員なので露天風呂で足だけ浸かって暖まる。
部屋に戻って歓談していると寒くなるのでフリースの上にダウンの上着を着て布団に入る。19時半頃に就寝とするがなかなか寝付けず30分以上掛かる。
夜中に目が覚めてトイレに行く。時計を見ると23:30だ。登りの登山道を上がって空を見上げると新月のため満天の星空だ。ちょうどカシオペア座があり北極星を確認する。
20日(日) 快晴 合計歩行時間:8時間10分
4時頃に目覚めて起床とする。5:30の朝食までにパッキングやストレッチなどの準備を済ませておく。待っていると5:20に朝食が始まる。食べてトイレを済ませてからすぐに出発する。
ジグザグ道を登って行くと鎖場に出る。ちょうど同室だったY氏と一緒になり、相前後して登る。鎖場はすぐに終わり、たいしたことはない。
傾斜が緩やかになると大出原という所に出る。少し色づいた木々と草紅葉になったチングルマなどがありきれいだ。天狗尾根の下にある尖った岩峰が目立っている。西方面には雲に浮かぶ島のように高妻山や戸隠山が見えている。南東方面には南アルプスと富士山が見える。
山肌を見ると天狗尾根方面の土は茶色っぽいが、白馬鑓ヶ岳方面の土は白い。不思議なものだ。
稜線まで登って行くと風が強くて寒い。ヤッケを出して着る。真っ白な山肌の白馬鑓ヶ岳が見えている。休んでいると寒くなるのでそこそこにして出発する。
ジグザグ道を登って行くと白馬鑓ヶ岳の山頂に着く。さすがに展望が素晴らしい。快晴の空の下、遠くまで山々が見える。鹿嶋槍ヶ岳の右には、穂高岳、槍ヶ岳、水晶岳、赤牛岳、黒部五郎岳、薬師岳、立山、剱岳、遠くに白山、毛勝三山が見える。反対側を見ると清水岳、小旭岳、裏旭岳、旭岳、朝日岳、白馬岳、杓子岳、小蓮華山、白馬乗鞍岳、焼山、火打山、妙高山、高妻山、戸隠山が見える。これだけよく見えるのも珍しいだろう。今回のお目当ての山の1つである清水岳(しょうずだけ)はなだらかな広い山頂の山だ。
杓子岳方面に歩いて行くと風が強くて帽子が飛ばされそうだ。このため、途中の岩のある所で風が除けられるので、アゴで締める帽子留めを出して付ける。
コルまで下って杓子岳に登り返す。道が3本に分かれているが一番急な道を登る。ガレていて歩きにくい道だ。登りきると稜線状の道となり、北の方に山頂が見える。両側がガレた稜線を歩いて山頂に向かう。後で北側から見ると切妻屋根のような形をした杓子岳がよく見えたが、まさにその屋根の上のような所を歩き、反対側の妻の箇所に行くと山頂だ。
遠くの展望は白馬鑓ヶ岳とほぼ同じだが白馬岳に近づいた分だけ近くの山々の見え方が違う。白馬岳も清水岳も近くなっている。
急なガレ道を下ると巻き道の登山道に出る。さらに北に進むと東側に大雪渓を見下ろすことのできる箇所に出る。数珠繋ぎになって雪渓を登る人たちが見える。雪は結構多い。
この辺りの稜線は幅の広い草紅葉になった感じのよい所だ。また、山々の中で剱岳が一際格好良く目立って見える。しかもずっと見え続けている。この辺りにもイワギキョウなど花が咲いている。草紅葉と一緒に見えるのも珍しい。
丸山まで登りも結構疲れる。お腹が空いたので山頂でパンを1つ食べる。そこから白馬山荘までは近そうだが、登りが結構きつくて時間が掛かる。
白馬山荘で受付をして、割り当てられた8人部屋に行くと、小生が一番乗りだ。荷物を整理してサブザックにパッキングし直す。それから外に出て昼食とする。この山小屋は日本最大で定員が1,500人とのことだが、さすがに広い。以前泊まった頃よりもきれいになっている。
11時半に清水岳に向けて出発する。まずは旭岳との間のコルまで下りだ。旭岳南のお花畑はほとんど草紅葉になっているが、それでもイワギキョウやタカネヤハズハハコなどが咲いている。
祖母谷に下るこのルートは登山者がいなくて小生一人のようだ。旭岳の登り口を過ぎると清水岳までの縦走路がよく見える。
一旦旭岳の裾を下って緩やかな縦走路をたどる。登山道脇にタテヤマリンドウやイワギキョウが咲いている。裏旭岳を過ぎて少し進んだ所で道の上を小さな鳥がちょんちょんと歩いている。イワヒバリのようだ。比較的近い所にいるのに逃げない。急いでカメラを出してシャッターを切る。3枚目でちょうど岩の上に止まっている姿の撮影に成功する。
その先にある小旭岳は標高が2.636mなので登ることができるのなら帰りに登りたいと思うが、2万5千分の1地形図を見ると周りが岩壁に囲まれていて取り付く所がなさそうだ。登山道は南側を巻いて通る。
小旭岳の西側は緩やかな稜線になっていて、展望の素晴らしい満天散歩道だ。池塘の脇を通って清水岳に近づいて行くと何と人が見える。清水岳直下と書かれた標識の所に着いて尋ねてみると小生と同じく白馬山荘からのピストンとのこと。既に最高点に登って来られたということなので、南側にある三角点を一緒に探すことにする。しかし、途中からハイマツが茂っていて三角点のあると思われる辺りに近づくのは難しいので断念する。
その後、小生一人で2,603mの最高点に向かう。そこからは北の朝日岳方面から東の白馬岳方面の展望が素晴らしい。特にこちらから見ると雪倉岳の姿が円錐形で格好良い。
帰りに稜線から外れた南側にある2,585mピークに行ってみる。踏み跡があり、思ったとおり展望の良い所だ。清水岳を含めて回りの山々が360度にわたって見える。
清水岳でお会いした方に追い付いて、旭岳登頂をお誘いする。初めは遠慮されていたが、登り口手前でもう一度お誘いすると乗ってこられる。
9年前に一度登っているので大体ルートが分かっている。登り始めの所がやや分かりにくいが、途中からはほぼ尾根沿いに岩を登っていく。20分ほどで山頂に着く。ここからの展望も素晴らしい。特に天候が良いので遠くまで見渡せる。やはり目前に聳える白馬岳が大きく素晴らしい。行ってきた清水岳も行く前より親しみを感じる。
清水岳に続いてここでも記念撮影をしていただく。下山後はお先に失礼して白馬山荘に戻る。
部屋に戻ると人が増えていて、どうも定員の8名になりそうだ。みんなで布団を敷いて場所を配分する。しばらく歓談した後、夕食の17時が近くなったので、食堂前に行って待つ。
そこで白馬鑓温泉小屋で同室だったY氏とご一緒になり、夕食を向かい合ってすることになる。お聞きしてみるとお勧めどおり旭岳に登ってこられたとのこと。
夕食後に山荘前に出て夕日が沈む様子を眺める。草紅葉や山々に赤い夕陽が差してとてもきれいだ。部屋に戻って20時半頃まで同室の人たちと歓談する。一旦外に出て星を見上げると山荘の明かりがあるものの、北斗七星がよく分かる。また日本海沿いの町の灯と白馬村の町の灯が明るくてきれいだ。
21日(月・祝) 晴れ 合計歩行時間:4時間10分
2時半頃目が覚めてトイレに行く。外に出て星空を見てこの日も天気が良さそうだと思う。その後もう一度寝たが、4時20分に他の人の物音で目が覚める。
朝食は5時からで並んだ人の早い者順で食べる方式とのことなので、布団を片付けた後、急いで出発の準備をする。パッキングを完了してから食堂に並ぶ。
朝食後にトイレを済ませてすぐに出発するが、山頂での日の出に間に合わず、途中で見る。山頂では朝陽に映える山々を眺める。これまた美しい。
長居せずすぐに下山を開始する。途中でも写真を撮りながら下りる。
小蓮華山では2年前に山頂で崩落があったとのことで、ロープが張られ「危険 立ち入り禁止 山頂崩落の恐れあり」と書かれている。しかし、たくさんの人がロープの中に入って山頂付近にいる。確かに山頂付近に亀裂が入っている。祠と剣のあった辺りは近づけないようになっている。
白馬大池に下る途中でたくさんの登山者とすれ違う。下るにつれて次第に大池が大きく見えてくる。池の周りは草紅葉できれいだ。
大池まで下ってパンを1つ食べる。トイレを利用させていただき、池の周りを散歩する。テント場は広くて気分の良い所だ。チングルマがきれいだ。
ゆっくりしてから下山を開始する。少し下ると石畳のようになった感じの良い道を下る。展望も良い。下り進むと天狗ノ庭という所に着く。朝日岳方面の展望を見ながら休憩する。風で木の枝が寝たようになり大きな石が転がる造形からこの名が付けられたのだろう。
ここからの下りは思ったよりも長い。下の方に蓮華温泉の建物と噴煙の上がる露天風呂一帯が見えてくる。それから25分ほどで蓮華温泉ロッジに到着する。
まずは内湯での入浴だ。新しい浴室で広くて大きなガラスの大展望の素晴らしい温泉だ。初めはもう1人入浴中の人と2人だったが、すぐに小生1人となる。ゆっくり入浴してから上がり、今度は露天風呂巡りに出かける。
右回りに進むとまず三国一ノ湯に着く。木枠で囲まれた小さな湯船だ。ところが、入ってみると湯の温度が低くちょっと浸かる気にならない。すぐに出て次の所に向かう。
次は仙気ノ湯だ。大きな湯船の温泉だが、混雑しているので一番上にある薬師ノ湯まで登っていく。先客がいるが、すぐに上がって下に行かれたので、小生1人となる。石で組まれた湯船で展望の良い温泉だ。噴煙の上がる源泉も近い。
上がってから仙気ノ湯まで降りて入浴する。ここのお湯と薬師ノ湯のお湯は内湯と同様に少し乳濁した硫黄の匂いがする。
次に黄金ノ湯まで下って入浴する。ここのお湯は透明だ。
蓮華温泉ロッジまで戻り、14:10発のバスまでたっぷり時間があるので、もう一度内湯に入浴する。その後、生ビールともつ煮をいただいてから昼食のカレーライスを注文する。
食べ終わってからゆっくり掲示してある写真を見てからバス停に向かう。早めにバスに乗って出発を待つ。
バスで糸魚川駅まで行き、JRで帰路に着く。
今回は展望に恵まれた山行だった。
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