北ア・表銀座(燕・大天井・西岳・槍)
- GPS
- 142:29
- 距離
- 36.3km
- 登り
- 2,755m
- 下り
- 2,703m
コースタイム
中房温泉6:31→10:38燕小屋⇔11:10燕岳、→燕小屋12:02→15:00大天荘[天泊]
・9/24(日)
大天荘6:50→大天井ヒュッテ7:30→西岳ヒュッテ9:45⇔西岳、→水俣乗越→ヒュッテ大槍13:15→14:00槍ヶ岳山荘⇔山頂[天泊]
・9/25(月)
槍ヶ岳山荘6:55→槍沢ロッジ10:15→横尾11:35→13:45上高地
天候 | 3日間快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2006年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
写真
感想
日本第5位の高峰・槍ヶ岳3180m。岳人憧れの峰へ、この秋、表銀座ルートでアプローチした。台風が懸念された週末であったが、あけてみれば3日間これ以上ないという秋晴れ。槍の穂先では風もなく暖かで、30分は居座ることができた。こんなに天候に恵まれた山行も少ないな。
□前夜〜9/23(土)
ムーンライト81号はは予想に反してガラガラ、2つ分の席を使い横になって若干楽に眠ることができた。穂高着が4:50、駅前のタクシー客呼び込みを受け流し、マイクロバス乗り場へ。予備座席を含め満席のバスで中房温泉まで約1時間、徐々に明るくなり好天を確認。マイクロの客のほか、タクシー、マイカーの人も含め、かなりの人数が集まっていた。温泉場特有の硫黄の匂いの中、トイレなど身支度を整える。
6:30出発、ここから燕山荘までの上りは、北アルプスの3大急登といわれるそうで、少し覚悟しつつ登る。上り始めると、他の登山者にどんどん抜かれる。なぜかみんな上るのが速い、荷が軽いのかな? 上りには自信があったが少し唖然とする。第一ベンチ、第二ベンチ、第三ベンチと続き、途中合戦小屋の荷揚げケーブルを交差し、まもなく合戦小屋。中房温泉から2時間45分、ここで少し休む。合戦小屋を過ぎると、木々の背が低くなる。少し紅葉が始まっていた。
合戦小屋から燕山荘まで約1時間、山荘は多くの登山者でにぎわう。ここ荷物を置いて燕岳まで往復、荷がないとなんと身軽なことか、稜線を小走りで進むことができた。名物の奇形岩の間をくぐり山頂へ。
当初は燕山荘泊まりの予定だったが、まだお昼の12時。明日の長い行程を考えると少しでも進んでおこうと、今日中に大天荘までいくことにして、昼食後出発。
遠くに槍を見つつ、北アルプス表銀座のご機嫌な稜線歩き開始。信州側は低い雲が一面に広がる雲海、飛騨側は雲ひとつなくすっきり晴れわたる。
大天荘までの記憶が薄いが、喜作(大天井岳〜槍ヶ岳間の登山道(喜作新道)を開いた人)レリーフと大天荘直下の最後の上りがきつかった。大天荘着 15:00、燕山荘から約3時間、少しかかったな。テント場は特に区切りなどなく、また空いていたので自由に場所を決めることができた。
幕営後、17:00頃テント場から約10分ほどの山頂へ。山頂到着頃はガスっていたので、ブロッケンをみることができた。(初体験) 少しすると、山頂付近のガスが晴れ雲海のうえにぽっとでた。表銀座の尾根が雲海のふちとなり、そこから信州側に雲の滝が落ち込む。雲海から顔を出すのは3000m峰の槍、穂高だけ。風もなく暖かな山頂で、日没までしばし時間を忘れる。
□9/24(日)
5時起床、夜半何度か目が覚めあまり眠れなかった。本日も快晴。隣の仙台のおじさんは既に出発したあと。今日は槍経由で横尾まで行くという。朝食に五目御飯をたべ片付けると出発は6:50となってしまう。6:00出発を目指していたが、なんやかんやで約2時間はかかった。やはり夏場と違って日の出が遅いので明るくなってから行動始めたのでは、出発が遅くなるな。少しスピードアップしなくては。
大天井ヒュッテ方向に大天井岳中腹をトラバースする。もともとの表銀座ルートはここを通らないため人が少ない。大天荘泊まりの人たちの大部分は常念経由で本日下山の模様。
大天井ヒュッテ(7:30)まで降り、そこから明るい樹林帯となる。途中、ビックリ平から尾根筋へ。槍ヶ岳がいっそう近くなる。赤岩岳→西岳と進む尾根筋は、今回の表銀座の中では一番印象が深い。
・間近に見る槍の穂先
・伸びる北鎌尾根
・背後に広がる裏銀座の長大ルート
日曜日のためか、大天井岳→ヒュッテ大槍間の表銀座ルート約5時間は他の登山者に一切会わなかったが、これがまたよかったのかもしれない。
西岳ヒュッテ(9:45)に荷物を置き約5分の西岳山頂へ。ヒュッテ(10:20)からは下りになり、水俣乗越から東鎌尾根となる。途中、20mのはしごなどスリル満点。水俣乗越に11:15。
東鎌尾根にとりつくと狭い尾根道、はしごの連続。約2時間でヒュッテ大槍に。ここで水を補給(購入)。たまたま女性ばかりのスタッフのみなさんとと少し雑談し槍ヶ岳山荘へ向かう。
槍ヶ岳山荘(14:00)で幕営か、少しでも明日の距離を縮めるため殺生小屋まで降りるか、・・・ヒュッテ大槍ではいろいろ考えたが、山荘に着いたときは今日はここまで、と即決断。もうこれ以上歩けない・・・昨日大天荘まで進んでいて良かった!
休憩後、槍の穂先へ。手がかり、くさり、はしごなどが完備され、誰でも登れるが、その高度感はすごい。下を見ると足がすくむ。
頂上は10名ほどの人がいただろうか、風もなくて暖かくゆったりとした雰囲気。また、燕岳〜常念の表銀座ルート、穂高方面の大キレット360度、遠くは八ケ岳、南アルプス、富士山までもが視界に入り、これ以上ない展望!
写真を撮ったり撮ってもらったりで、30分くらい長居してしまった。下りは頂上で一緒になったご婦人がたと一緒におり、降りるのを手伝ったことでビールをご馳走になった。双六岳方面に沈む夕日を見て19時ころ就寝。
□9/25(月)
今日は降りるだけ。できるだけ早く降りて、早い時間に帰宅しよう!
天気は快晴!夏の白馬に続き、今回も3日目ピーカンだった。また日焼けするかな?
6:55に槍ヶ岳山荘を出発。延々と続く槍沢の下りはきつかったが、空の青・穂先の黒・石の白・緑のコントラストが素晴らしく、しばし時間を忘れた。
槍沢ロッジのテント場はロッジが現在の場所に移る前にあったところとか、テントが2つあり水場もあるが、ちょっとさびしいと感じた。いくらテント場でも小屋が近くにあって、ビールでも飲みたいよね。
槍沢ロッジに10:05、横尾山荘に11:20。ここから上高地まではほぼ平坦路。徳沢まで1時間、明神まで45分、上高地まで40分くらいだったか。一人だとかなり早く歩けるものだ。あとは、バス→松本電鉄と乗り継ぎ、松本発5時頃ののスーパーあずさで東京へ。あずさの中で駅弁の夕食をとっていると、諏訪〜小淵沢間で夕暮れの八ケ岳と南アルプス(甲斐駒ケ岳?)を拝むことができた。おまけ付のすばらしい山行でした!
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