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Yamareco

記録ID: 494956
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
甲斐駒・北岳

野呂川越のその先へ

2014年08月14日(木) ~ 2014年08月16日(土)
情報量の目安: S
都道府県 山梨県 長野県 静岡県
 - 拍手
体力度
6
1~2泊以上が適当
GPS
47:42
距離
24.7km
登り
2,334m
下り
2,601m
歩くペース
ゆっくり
1.21.3
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

1日目
山行
2:57
休憩
0:00
合計
2:57
距離 8.5km 登り 606m 下り 379m
12:51
177
15:48
2日目
山行
8:47
休憩
0:17
合計
9:04
距離 8.9km 登り 1,331m 下り 445m
5:26
64
6:30
6:39
246
10:45
10:50
80
12:10
12:13
92
13:45
45
14:30
3日目
山行
5:52
休憩
0:33
合計
6:25
距離 7.1km 登り 392m 下り 1,771m
6:05
32
7:06
27
7:33
7:37
24
8:01
12
8:13
8:20
24
8:44
8:46
12
8:58
9:02
68
10:10
10:23
109
12:12
12:13
10
12:23
12:24
5
12:30
ゴール地点
天候 1日目
曇り時々雨
2日目
曇りのち雨 風強し
3日目
霧一時雨のち曇り 麓は晴れ
過去天気図(気象庁) 2014年08月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車 バス
バス
甲府駅〜広河原 ¥1,950+林道協力金¥100
広河原〜野呂川出合 ¥380+荷物料金¥200
広河原〜奈良田 ¥1,030+林道協力金¥100
奈良田〜下部温泉駅 ¥800+荷物料金¥200

8/16現在、夜叉神峠〜広河原の区間は土砂崩落の為通行止です。
広河原には奈良田経由で向かうことになります。
甲府駅からのバスも奈良田経由となっていますので御注意ください。
復旧は8月末の見込みのようです。
コース状況/
危険箇所等
両俣小屋〜野呂川越〜三峰岳
倒木などもきちんと整備せれて歩きやすい道でした。

北岳山頂付近の岩場はちょっと注意が必要です。

濃霧の為に稜線では進路がわかりにくい箇所がありました。
慎重に見きわめて歩きましょう。
その他周辺情報 奈良田温泉 奈良田の里湯泉 女帝の湯 ¥550
1年前と同じ野呂川出合バス停からスタートです
3
1年前と同じ野呂川出合バス停からスタートです
ひたすら林道を歩きます
4
ひたすら林道を歩きます
こまかいんです
2014年08月14日 14:29撮影 by  PENTAX Optio WG-1, PENTAX
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8/14 14:29
こまかいんです
河原にでれば小屋までわずかです
3
河原にでれば小屋までわずかです
両俣小屋につきました
8
両俣小屋につきました
両俣小屋のテント場です
20
両俣小屋のテント場です
2日目
安全を祈願して出発です
8
2日目
安全を祈願して出発です
急斜を登ります
ついに野呂川越までやってきました
3
ついに野呂川越までやってきました
2014年08月15日 06:39撮影 by  COOLPIX A, NIKON CORPORATION
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8/15 6:39
2014年08月15日 06:43撮影 by  COOLPIX A, NIKON CORPORATION
2
8/15 6:43
歩きやすい道が続きます
2014年08月15日 06:59撮影 by  COOLPIX A, NIKON CORPORATION
3
8/15 6:59
歩きやすい道が続きます
2014年08月15日 07:54撮影 by  COOLPIX A, NIKON CORPORATION
3
8/15 7:54
2014年08月15日 08:44撮影 by  PENTAX Optio WG-1, PENTAX
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8/15 8:44
森林限界を越えました
2014年08月15日 09:36撮影 by  COOLPIX A, NIKON CORPORATION
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8/15 9:36
森林限界を越えました
2014年08月15日 09:50撮影 by  COOLPIX A, NIKON CORPORATION
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8/15 9:50
2014年08月15日 10:38撮影 by  COOLPIX A, NIKON CORPORATION
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8/15 10:38
左奥に分岐の道標がみえてきました
2014年08月15日 10:38撮影 by  COOLPIX A, NIKON CORPORATION
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8/15 10:38
左奥に分岐の道標がみえてきました
三峰岳に到着です
「みぶだけ」と呼んでいますが、元々は「みつみねだけ」と呼んでいたそうです
2014年08月15日 10:47撮影 by  COOLPIX A, NIKON CORPORATION
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8/15 10:47
三峰岳に到着です
「みぶだけ」と呼んでいますが、元々は「みつみねだけ」と呼んでいたそうです
間の岳に向かいます
2014年08月15日 11:00撮影 by  COOLPIX A, NIKON CORPORATION
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8/15 11:00
間の岳に向かいます
2014年08月15日 11:37撮影 by  COOLPIX A, NIKON CORPORATION
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8/15 11:37
2014年08月15日 11:42撮影 by  COOLPIX A, NIKON CORPORATION
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8/15 11:42
2014年08月15日 11:53撮影 by  COOLPIX A, NIKON CORPORATION
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8/15 11:53
もうすぐ間の岳
2014年08月15日 12:00撮影 by  COOLPIX A, NIKON CORPORATION
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8/15 12:00
もうすぐ間の岳
間の岳につきました
とにかく物凄い風なんです
2014年08月15日 12:07撮影 by  COOLPIX A, NIKON CORPORATION
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8/15 12:07
間の岳につきました
とにかく物凄い風なんです
2014年08月15日 13:28撮影 by  COOLPIX A, NIKON CORPORATION
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8/15 13:28
中白根山
晴れていれば…
2014年08月15日 13:44撮影 by  PENTAX Optio WG-1, PENTAX
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8/15 13:44
中白根山
晴れていれば…
北岳山荘まで無事到着いたしました
2014年08月15日 14:29撮影 by  PENTAX Optio WG-1, PENTAX
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8/15 14:29
北岳山荘まで無事到着いたしました
北岳山荘のテント場です
2014年08月15日 16:59撮影 by  COOLPIX A, NIKON CORPORATION
5
8/15 16:59
北岳山荘のテント場です
3日目
クサリ場を登ってます
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3日目
クサリ場を登ってます
北岳の山頂に着きました
2014年08月16日 07:26撮影 by  PENTAX Optio WG-1, PENTAX
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8/16 7:26
北岳の山頂に着きました
両俣小屋分岐
両俣小屋までのこのコースは現在通行困難のようです
2014年08月16日 07:55撮影 by  PENTAX Optio WG-1, PENTAX
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8/16 7:55
両俣小屋分岐
両俣小屋までのこのコースは現在通行困難のようです
肩の小屋でひと休み
2014年08月16日 08:09撮影 by  PENTAX Optio WG-1, PENTAX
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8/16 8:09
肩の小屋でひと休み
2014年08月16日 08:50撮影 by  PENTAX Optio WG-1, PENTAX
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8/16 8:50
2014年08月16日 09:52撮影 by  PENTAX Optio WG-1, PENTAX
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2014年08月16日 09:54撮影 by  PENTAX Optio WG-1, PENTAX
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8/16 9:54
2014年08月16日 09:54撮影 by  PENTAX Optio WG-1, PENTAX
6
8/16 9:54
御池がみえました
2014年08月16日 10:01撮影 by  PENTAX Optio WG-1, PENTAX
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8/16 10:01
御池がみえました
御池です
2014年08月16日 10:05撮影 by  PENTAX Optio WG-1, PENTAX
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8/16 10:05
御池です
御池小屋でもうひと休み
2014年08月16日 10:05撮影 by  PENTAX Optio WG-1, PENTAX
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8/16 10:05
御池小屋でもうひと休み
広河原に無事下山できました
下山すると麓はいつもいい天気ですね
2014年08月16日 12:21撮影 by  PENTAX Optio WG-1, PENTAX
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8/16 12:21
広河原に無事下山できました
下山すると麓はいつもいい天気ですね

感想

6時30分、野呂川越まで登ってきました。

1年前にはたどり着くことさえできなかったこの場所にようやく立つことができました。
この1年を振り返ってみたりして、とても感慨深く感じます。

「野呂川越」
特に何があるわけでもないこの場所は私にとって特別な場所となりました。

さて、これで終わりではありません。
ここから仙塩尾根を三峰岳へ向かうのです。

空は時折薄日が差すものの基本的に曇りなんです。
が、予定では太平洋高気圧が張り出してくれるはずなので、「早く張り出せ!」と唱えながら登ります。

仙塩尾根は倒木やらなんやらが散乱しているということでしたが(1年前の情報です)、そんなことはなく、綺麗に整備されていました。
ですから、とても歩きやすいんです。
両俣小屋から野呂川越までの登りも1年前は倒木が散乱していましたが、こちらも丁寧に整備されていました。
ありがたいことです。

そんな仙塩尾根のオオシラビソやコメツガなどの針葉樹の森をひたすら歩いて行きます。
こういう針葉樹の森もとても好きなんですが、せっかくの南アルプスなので、早く森林限界を越えてほしい。
「森林限界、森林限界」とモゴモゴ言いなか登っていきます。

しかし歩けど歩けどなかなか標高があがっていきません。
まどろっこしいほど、じわりじわりと登ります。

そして、ようやく森林限界を越えたのですが、霧の中。
おまけにもの凄い風なんです。
太陽が燦々と耀く夏のアルプスを期待していたのですが、太平洋高気圧の張りだしが弱くて残念です。
残念ですが仕方ありません。
霧の山は神秘的だとか直射日光地獄でなく、むしろ涼しくて歩きやすい、とか無理矢理考えてみてみます。
まあ、実際に神秘的で涼しいのです。

霧はやがて雨に変わり、標高があがるにつれてさらに風も強くなりました。

そんな中ですがジワジワ登りつめた甲斐があって、三峰岳に登頂することができました。
このピークは山梨、長野、静岡の県境となっております。
ですので山歩きを始めて初めて静岡の山に登ったのでした。
そして今回の山行で一番盛り上がったのが三峰岳登頂の瞬間だったと思います。

間の岳に向かう途中、トランスジャパンアルプスレースの選手に出くわしました。
出くわしましたというのはここはコース外だったからです。

選手は後ろから近づいてきました。
「今日は熊の平ですか?」
「?」
「熊の平はこちらでいいんですよね」

私は間の岳に向かっていることを告げたのですが、もしかしたら自分が間違っているかもしれないと、スマホのGPSで確かめてみると、やっぱり間違えていたのは彼のほうがでした。
スマホの画面を彼に見せると礼を言って猛ダッシュで来た道を戻っていきました。
(下山後調べてみると彼は残念ながらリタイアされたようでした)

そんなことがあったのち無事に間の岳のピークに立つことができたのですが、そこは立っていることが困難くらいの爆風が吹いていました。
子供の頃に北穂高岳以来30年振りの3000m越なのですが、そんな思いにふける余裕もなく、写真を撮っただけですぐに北岳山荘に向かいました。

この稜線は晴れていれば最高の山歩きができるらしいのですが、今日は濃霧と強風で劣悪な山歩きとなってしまいました。
それでも普段日帰りで歩いてような山ではなく、アルプス特有の稜線を、雑誌なので見た景色を想像しながら歩いていきます。
景色は見られないけど確かにアルプスの稜線を歩いていると思うとそれだけで胸が熱くなるのです。

途中、風を避けられる場所で休憩してから中白根山にまでいったのですが、このあと何故か間の岳へ向かってしまいました。
さきほどの休憩の時に御一緒だったおじさんとすれ違いそうになったので気づいたので難を逃れることができました。

このおじさんにはこのあと道を見誤りそうになった時も後ろから声をかけてくれて助かりました。
このおじさんに感謝です。

そんな感じで北岳山荘まで無事に到着することができました。
そして強風の中テントを設営し、食事をし、冷えた体を温めて早々に寝てしまいました。

風は夜の間も吹き続け、それに雨も加わりテントが揺れるたびに目を醒ます状況でしたが、吹き飛ばされずに朝を向かえることができました。

3時半、外は強い風と強い雨です。
外に出たくありません。
このまま眠ることができるのならばどんなに幸せなんだろうかと思ってみます。
今日1日ここにいて下山を明日に伸ばそうかとも思ってみます。
そんな葛藤が30分続きました。

しかし、やっぱり予定通り今日下山することにしました。
決め手は温泉です。
奈良田の温泉です。
一刻も早く温泉に入りたいのです。
そう思うと北岳に登るのも面倒になり、頂上を巻いてしまおうかと一瞬頭をよぎりましたが、ここは思いとどまり、
せっかくここまで来たのだからと登ることにしました。
雨が止み、風が弱くなったころを見計らって撤収しました。

さあ、本邦第二の高峰、北岳へ向かって出発です。

急峻な岩場を登っていきます。
濃霧の中、今日も景色を想像します。
晴れいればきっと素晴らしい景色なんでしょう。
でも、今目の前のこの霧の景色も私とってはとても素晴らしいんです。
やっぱり山はいいなぁ。
頑張って歩いてきて良かったなぁ。
そう思います。

7時半、北岳頂上に到着です。
さあ、為すべきことはやりました。
あとは無事に温泉に入ることです。

「温泉、温泉」と、口ずさみながら下山しました。


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