初穂高濡れた鎖が超怖い(前穂、奥穂上高地から周回)
- GPS
- 11:38
- 距離
- 29.5km
- 登り
- 2,307m
- 下り
- 2,303m
コースタイム
天候 | 曇り→ガス→雨→晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2014年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
タクシー 自家用車
自家用車で沢渡の第3駐車場(3:30)→タクシー(乗車4:20)で上高地5:05(ゲート発4:55) 【復路】 上高地からタクシーで第3駐車場。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
★コース状況★ 初穂高だったのでこれから穂高に無雪期に初めて行こうという方の参考になればと思います。 【岳沢小屋まで】 特に怖い所はありません。道迷いの心配もないと思います。 【 重太郎新道】 鎖、梯子は出てくるもののそれほど高度感はないので怖いとは思いませんでした。ストックは最初の梯子でしまい、またすぐ出しました。次の梯子でしまい穂高岳山荘までは使用せず。 【紀美子平⇄前穂】 ガスだったせいか高度感ないので易しく感じます。落石には注意ですね。ヘルメット着用率高いです。 【 吊尾根】 上高地から登ると左側に落ちたら助からない箇所多数。鎖はすくないのでとにかく転倒しないように。すれ違いも要注意。安全な所ですれ違いましょう。片方の人は必ず停止、下手に動いてザックで他人をはじいたらえらいことになります。あと濃霧の場合はミスコースに注意。ともかくペンキマーク失ったら確認のため一旦停止。 【奥穂→穂高岳山荘】 鎖、梯子に注意。特に雨で濡れたとき。離したらアウトです。 【穂高岳山荘→涸沢】 鎖、梯子ありますが高度感ないので楽に感じます。 ルート図はGPSの軌跡が取れていなかったので同じルート歩いた方のものです。 |
その他周辺情報 | 【温泉】 下山後は竜島温泉「せせらぎの湯」に行きました。大人510円。22:00までやっているので下山遅くなってもOKです。 |
写真
装備
個人装備 |
ザック(1)
雨具上下(1)
ハイドレーション(1)
ナルゲンボトル(1)
ヘッドランプ(1)
救急キット(1)
朝食(1)
昼食(1)
行動食(1)
トレッキングポール(1)
ドライレイヤー(1)
ベースレイヤー(1)
ソフトシェル(1)
携帯電話(1)
カメラ(1)
手袋(1)
靴下(1)
シューズ(1)
コンプレッションタイツ(1)
地図(1)
磁石(1)
ヘルメット(1)
GPS(1)
ハーフパンツ(1)
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感想
【初穂高、コースの選択は?】
夏休みの第2弾は初めての穂高。北アは昨年槍ヶ岳に行ったので、2回目の今年は前穂と奥穂を登頂して日帰りで上高地へ周回する計画。
前穂、奥穂を日帰りする場合、
―殿析鎖憩擦ら吊尾根経由で前穂、奥穂のピストン。
⊇殿析鎖憩拶前穂→吊尾根→奥穂→山荘→横尾→上高地の「時計周り」周回。
上高地→横尾→山荘→奥穂→吊尾根→前穂→岳沢小屋の「反時計周り」
の3通りがある。午後天候が崩れる予報だったので、後半に小屋に避難しやすい△鯀択。
【タクシーで上高地入り】
3時半前に沢渡の第三駐車場着、装備の最終確認とパッキングを済ませ4時20分に妹夫婦と3人でタクシーに乗車。ゲートで5時少し前まで待つ。待ちの車列が長いと10分前にゲートが開くそうだが、今日は列が短いので4:55の開門となった。運転手さんによれば最終タクシーはこの時期19:40とのこと。それならあまり時間を気にせず歩ける。上高地には5:05到着で、登山計画書を箱に入れ一番に出発。樹林帯の中ひんやりとした風が心地良い。半袖シャツのまま進む。多分自分より前は宿泊組だろう。岳沢小屋の前で2組ほど追い抜く。岳沢小屋ではトイレとオニギリの朝食を済ませ先を急ぐ。岳沢のテン場の水が美味い。水割り用に汲んで帰りたいところだが先が長いので我慢する。
【岳沢小屋から重太郎新道→前穂】
重太郎新道は徐々に傾斜を増し、最初の梯子でストックを格納する。その後また傾斜が少し緩くなるのでストックを出ししばらく進むが2つめの梯子から先は完全にザックに取り付けた。上高地や岳沢小屋は良く見えるのだが上はガスで展望ない。そうこうするうちに紀美子平に突然到着。出発から約3時間でほぼ計画通りのスピード。ザックをデポして前穂に向かった。途中×印に気付かないで2回コースをミスった上にすれ違いで時間とられCTより時間要して前穂山頂に到着。周囲は完全ガスに囲まれ全く展望なし。一面グレーの水墨画のような世界。長居無用なので写真数枚撮影してすぐに下山。紀美子平に戻りジェルで補給の後、吊尾根を歩きだす。
【恐怖の吊尾根】
この尾根、鎖は少ないのだが、左は絶壁。落ちたらまず助からない。ともかく落ちないように慎重に進む。自分と同方向に行く人は少なくとも見える前後にはいないようだ。こんな所で落ちたらなかなか見つけてもらえないだろうなと思うと怖くてスピード出せない。ガスは相変わらず濃いが一瞬、常念の方が晴れて見えた。ああ、あんな天気がこの辺りでも続くなら吊尾根も楽しいだろうと思いつつ淡々と先を急ぐ。ところが進むにつれ風は強く、ガスは濃くなるばかりで危険度は上がっていく。ペンキマークを外し、アレ無いな?と気付き元に戻ること数回。そのまま進んでしまうと進退窮まるか、おの世行き。慎重に行かないと。「南稜の頭」で男性から奥穂の山頂にいる仲間にここにいると伝言して欲しいと依頼された。助けを求めているわけでもないようなので「伝言だけで良いですかと?」と確認して、先を急いだ。ガスはどんどん濃くなり周囲は暗くなってきた。ガスに巻かれたらどうしよう。悪天候で一人尾根に残される恐怖が襲ってくる。あせっても仕方ないのでともかく落ちないように進むと奥穂の山頂はすぐそこだった。
【奥穂→山荘】
岩陰に先ほどの男性の仲間のパーティーがいたので伝言を伝えた。どうやら携帯で連絡ついた様子。前穂はあきらめ撤退するようだ。この天候なら仕方ないな。展望は全く利かず、雲の中にいる感じ。西穂方面はほとんど足下から見えない。頂上の祠で写真を撮ってもらい下山準備。気温も下がり風は強く少し雨が降ってきたので雨具の上衣を着て山荘へ向かう。途中何度かペンキマークを外したがその都度すぐに修正できた。最後の梯子、鎖は雨にぬれて滑り易くなっていた。手で掴む度に「手をはずしたらアウト」と言い聞かせて慎重に下った。この区間はCTを超過している。やはりガスで視界が悪いのと鎖梯子を慎重に通過しているので思いの他時間がかかった。
【穂高岳山荘→涸沢小屋】
山荘に到着してパンで昼食。正面に座っていた男性が私のヘッドランプが点灯しているのを教えてくれた。肝心なときに電池切れを避けることができた。それがきっかけで少し会話をした。男性「どここら来たの?」私「朝一番で上高地です。前穂、奥穂を通ってきました。」男性「そりゃ早いね。」私「日帰りで荷物軽いですから」。御礼を述べて、トイレを済ませて下山開始、ガスが酷くて景色を楽しむこともなかった。山荘直下で抜いたご夫婦の女性から「さっき話聞いていたけど、朝上高地からで日帰りでまた上高地まで戻るのでしょう?早いわね、あやかりたいわ。」とボディタッチされた。今日の荷物は水を2L入れても4kg未満だろう。ツエルトと非常食も携帯しているので1泊のビバークはできる。容量は8Lのザック。それでもウェストポケットやパンツのポケットをフルに利用すれば相当の物が収容できる。軽いと膝や筋肉に負担がかからないので楽に歩ける。
【涸沢小屋→横尾→上高地】
涸沢小屋でコーラ300円で小休止。その後出発したら雨が降り出した。慌てて雨具を着て先を急ぐ。この先難所は無いが下りでは気が緩んだときに転倒したりして怪我をする。気を引き締めて横尾を目指す。横尾ではポカリを2本購入、1本一気飲みして、もう1本をボトルに詰めた。残り11km、後は平坦な道が続く。最終のバスにも余裕で間に合う時間だが早く風呂に入りたいのとアイスが食べたいので飛ばしてなんとか12時間以内に河童橋に戻ることができた。
【やはり吊尾根で犠牲者が】
家に帰って岳沢小屋のHPを見たら連続して吊尾根で滑落者が出たらしい。直感的にここで落ちたらただでは済まないと思っていたがやはりそうか。当日もヘリが飛んでました。それは15日に行方不明になった方の捜索のようだ。記事はこちら。
http://www.yarigatake.co.jp/dakesawa/blog/2014/08/post-643.html
なかなか良いことが書いてある。自分の力量に合った登山と日頃のトレーニング。まさにその通りですね。怪我をされた方の回復と行方不明の方が一刻も早く見つかることをお祈りします。
このコースを日帰りなんてすごい体力ですね。
香港の山々じゃ物足りないんじゃないですか。
私も一昨年同じコースを歩きましたが、前穂をはしょっても
涸沢まで降りるので精一杯でした。
やっぱり日本の山もいいですね。
kurikuri8さん
コメントありがとうございます。体力と言っても色々な定義があると思いますが、私の場合重い荷物背負うのが苦手で10kg位背負ったら全く動けなくなってしまいます。なのでひたすら荷物を軽くして早出して日帰りでサッと帰ってくのが自分のスタイルになっています。香港の山では暑さにやられて物足りないどころか日本の山より苦労しております。狭い香港、どこかの山でお目にかかれればと思います。
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