【越美】厳冬のアラクラ〜若丸山
- GPS
- --:--
- 距離
- 15.8km
- 登り
- 1,435m
- 下り
- 1,429m
コースタイム
- 山行
- 11:50
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 11:50
天候 | 晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2023年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
【ルート状況】 ・ 新雪が30cmほど積もっていたものの,その下に比較的締まった層があり,ラッセルはそれほどでもなくスノーシューでスネ〜ヒザ程度の沈み込み。稜線上に出てしまえば,クラストした箇所を選んで歩けばスノーシューで足首程度の沈み込みで済む。 ・ ルート上の注意箇所は,.▲薀ラの北西にあるP1059mのヤセ尾根及び急登,▲▲薀ラ北西尾根に取り付く際の谷の横断,若丸山の西側稜線の連続する雪庇。,録欺鼎膨眠瓩垢譴仟臂翩廚淵譽戰襪世,雪が硬い場合はアイゼンとピッケルがあったほうがいいかも。△話老楚泙播高線が緩んでいる箇所を狙い,スノーブリッジを見つけて渡る。は雪庇側に寄りすぎないように注意が必要だが,尾根にある程度広さがあるのでそれほどの困難はない。 ・ ちなみに,冠山林道から稜線への登路とした小尾根は,かつて冠山の旧登山道(現在は廃道)が付いていたと言われる尾根で,確かに歩きやすい。取りつきでは沢を渡渉する必要があるが,水量は少なく,雪がつながったところを選んで渡ればそれほど難しくないと思う。 |
写真
装備
備考 | スノーシュー使用。アイゼン・ピッケルは携行したが使用せずに済んだ(ただし,ヤセ尾根や急登が出てくるため,雪質が硬いときは必要になる)。 |
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感想
昨年1月,部子山と冠山を南北につなぐ稜線を2日間にわたり延々と歩いていた際に,道中の宇津井谷山(△1068.8m)から,南に展開する越美国境稜線を遠望すると,ひとつの堂々としたピークがそそり立っていることに気が付いた。あまりに立派なピークなので,最初は冠山かと思ったくらいだったが,よく考えると全然方角が違う。地形図で調べると,冠山と若丸山の間くらいにあるピークであるアラクラ(P1229m。書籍によっては「アラクラ山」とも)だと分かった。ちなみに,奥美濃でアラクラというと,蕎麦粒山の近くの黒津山の西にあるピークであるアラクラを思い浮かべる人のほうが多いかもしれないが,それとは別の山です。
この美しい雪山,アラクラに登りたい。そして,登るなら断然,北側からでないといけない。なぜなら,このアラクラという山は面白い山で,北側から見ると一個の独立峰として立派に屹立しているのだが,地形図を見れば分かるとおり,実際は越美国境稜線から少し北に外れたところにある小ピークに過ぎず,最も容易と思われる同稜線からのルート(南側からのルート)ではピークとしてのプロミネンスがなさすぎて,この山の良さが全く味わえないのである。南北でこれほどまでに印象が違う山も珍しい。
そこで北側からのルートであるが,これがなかなか難しい。通常,アクセス路となると思われる国道157号線は長大な冬季通行止め区間が設定されてしまい,冬季のアクセスが絶望的なのである。しかし,冒頭で触れた昨年1月の山行で,国道157号線の一本隣の国道417号線であれば,(公式にはあくまで冬季通行止めとはなっているが)冬季でも冠山峠道路のトンネル工事のためにかなり奥の廃村田代まで除雪されており,この道をアプローチとして使えないこともない,ということが分かっていた。地形図を眺めているうちに,国道417号線側からアラクラへのルートも,だいぶ変則的ではあるが何となくつながって,行けるような気がしてきた。アラクラまで首尾よく登れた暁には,通常は周辺道路の冬季通行止めが解除される残雪期に登られており,1月〜2月の厳冬期の記録をほとんど見たことがない(ような気がする)奥美濃の秘峰・若丸山にもついでに足を延ばそう。ということで今回の山行となった。
この山行で最も不安に感じていたのは,冒頭で触れた昨年1月の山行で険しい地形を目の当たりにしていたアラクラ大滝周辺の谷へ下降ののち渡渉して,アラクラの北西尾根にうまく取り付けるかどうか,というところだったが,地形の弱点を縫って深雪に埋もれた静寂の谷を何とか横断して,無事,念願の山に取り付くことが出来た。この間の大雪でふんだんに積もった新雪をラッセルしながら登高をつづけるうち,次第に霧氷をまとったブナの姿が消え,白銀の雪の斜面が広がっていく。青空を背にしたアラクラのピークは,越美国境稜線の単なる傍系ピークとは思えないほど凛々しく尖って,週末にひっそり登る越美の雪山としては一級品であった。
そして,厳冬の若丸山。この山には何年か前の秋に滝ノ又谷から登っているが,深い藪の逆茂木に鎧われた厳しい藪山であった。しかし今は,輝く新雪にいちめんに覆われて,純白無垢の雪山として目の前に近づいてくる。まるで初めての山に登るような高揚を心に感じながら,ところどころ大きな雪庇の突き出た雪稜を,粉雪を蹴り立てて一歩一歩登っていった。
コメント
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よだれをたらして、読みました
ありがとうございました
もんり
こんばんは〜。今季は悪天続きだったので,会心の晴天でした。晴れた日の越美国境はまさに楽園ですね。アラクラも良いお山でした。
越美稜線に出るには、田代尾根や△698.4尾根からよりも、hillwandererさんが登られた尾根の方がシンプルに見えますが、これはメジャーな尾根でしょうか?
知識がなく、恥ずかしい限りです
下調べをせずに地図を見てて、妄想で線をひいてみたら、hillwandererさんのルートとぴったり一致して、ビビってます(笑)
ご教示下さい🙏
もんり
こんばんは〜
コース状況欄にもちょこっと触れたのですが、私が取り付いた小尾根は、その昔、冠山への登山道(現在は廃道)が付いていたそうで、かつて道があった尾根なら冬季も登りやすいかな、と思って取り付いたのでした。確かに、ライン的にも最短ですよね。
自分の想像で描いたルートを旧登山道のラインとぴったり一致させるなんて、さすがもんりさんですね!
ということは、最近の記録はない状態で初見で登られたんですね〜
う〜む すごい
アラクラ良いですねー 写真がどれも素晴らしいです!
アラクラはやっぱり北面からの姿がオススメです!
いま気になっているのはアラクラ東尾根なんですが、取り付くためには幾多の困難が待っています…
東尾根ですか🤔
ラインが描けません…
う〜む
ですよね笑 そこがまず困難です。そしてやるとしても渡渉必須。
でもアラクラの山頂から見下ろしたとき、一番美しく見えたのがこの東尾根でした。
1059自体は問題ありませんでしたが、1059南のヤセ尾根は、藪が出ていてスノーシューでハマりました(笑) 帰路はアイゼンを履き、安心して通過できました
それにしても、1059付近へ行くと、アラクラ大滝に行きたくなりますね〜
終始ガスで、アラクラの勇姿は見られず、残念でした…
取り急ぎ、ご報告とお礼を申し上げます
もんり
アラクラ,行かれたんですね! 天気があいにくなのは残念でしたね〜
1059(こちらのピークもアラクラと呼ぶことがあるそうです)のヤセ尾根は,雪の載った木が邪魔で難儀しますよね。
アラクラ大滝は,私も未訪問なので,行ってみたいところです。穏やかな山域にああいう特異的に険しい地形があると,なんだか惹かれますね。
あれは、いい!
アラクラ東尾根も下部まで良さそうですし、若丸西1206北西尾根もいい感じでした
若丸1026北西尾根を降りて、アラクラ東尾根を登るなんて、最高!
あっ、忘れていました
渡渉どうしましょうか…
しまった、もんりさんにもアラクラ東尾根の魅力に気づかれてしまった笑
1206北西尾根と組み合わせるとは、さすがもんりさん、技ありですね〜
渡渉は源頭に近いので、水量自体はそれほどでもないのではと思っています。心配なのは、‥肋津世領彰澆切り立っていないかどうかということと、∪兩磴多い場合、両岸が雪壁のようになっていて這い上がるのに苦労するのでは、ということでしょうか。△里曚Δ蓮∈Gのように雪が少なければ大丈夫かもしれませんが。どちらにしろロープは持っていたほうがよさそうですね。
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