秩父湖〜和名倉山〜西御殿岩〜丹波
- GPS
- 32:00
- 距離
- 34.4km
- 登り
- 2,589m
- 下り
- 2,546m
コースタイム
- 山行
- 6:40
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 6:40
- 山行
- 12:10
- 休憩
- 0:30
- 合計
- 12:40
天候 | 1日目:曇り、2日目:晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
日よけ帽子
靴
ザック
昼ご飯
行動食
非常食
飲料
地図(地形図)
コンパス
ヘッドランプ
GPS
筆記用具
ガイド地図(ブック)
ファーストエイドキット
常備薬
保険証
携帯
時計
タオル
カメラ
|
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感想
和名倉山は、秩父湖からのルートが地図上で長い破線ルートになっていることから、ずっと気に掛かっている山だった。先々週に雲取山から見えた和名倉山は、高くはないけれど、堂々とした山容で、改めて登ってみたくなった。
和名倉山を登るなら、秩父湖からのピストンでは面白くないし、将監峠側へ縦走し、できれば先々週に寄れなかった西御殿岩にも、と構想は膨らんできた。ただ、問題は帰りの足だった。将監峠から里へ下ってもバスはないし、金銭的な都合でタクシーは使いたくないし…。結局、歩く距離は長くなってしまうが、バス停がある丹波まで歩く事にした。
距離が長いルートなので、早い時間から登り始めたかったが、三峰神社行きの始発のバスが秩父湖辺りに着くのは10時とかなり遅い。まぁ仕方ないが。
(1日目)
西武秩父駅前には、三峰神社行きのバスを待つ長蛇の列が出来ていたが、バスの台数が2台に増えたので、無事座る事ができ、秩父湖を渡って和名倉山の登山口へ向かうための橋のたもとで降りたい旨を運転手に告げた。
災害のためバスの通るルートに一部変更がある事は事前に知っていたが、注意して見ていると、変更後のルートは、隣の奥秩父もみじ湖を経由して秩父湖へ向かう、かなりの回り道をするルートで、秩父湖に着いたのは、当初の予定より30分近く遅くなってしまった。これが第1の誤算。
第2の誤算は、橋のたもとでバスを止める事を運転手が忘れていた事だった。橋を過ぎてもバスが止まる気配がないので、慌てて運転席へ向かい、道が少し広くなっているところで下ろしてもらった。これで約10分のロス。
橋のたもと近くの湖への斜面で、何か工事をしていた人達に、橋のたもとへ向かう道はどこか、何の気なしに聞いたところ、橋は渡れないとの返答。第3の誤算だ。湖を渡らなければ和名倉山には登れない。さあ困った。
一瞬、三峰神社経由で雲取山に登るルートに変更するか、とも考えたが、そう言えば、湖には橋が二本掛かっていて、間が遊歩道で繋がっていた事を思い出した。遊歩道は大昔に途中まで歩いた事があった。工事の人に聞くと、もう一本の橋が渡れるかどうかは知らないとの事。渡れなかったらそのとき考えようと、もう一本の橋へ向けて歩き出した。
もう一本の橋迄は思っていたよりだいぶ時間が掛かったが、入り口は塞がれてない。よし、と思って橋を渡ると、遊歩道は崩落のため通行止めになっていた。これが第4の誤算か。でも柵にはくぐれる位の隙間が空いている。駄目だったら引き返す積もりで遊歩道に入ってみた。
道は、遊歩道の名残を止めている部分もあったが、通行止めになってからかなり年月が過ぎているようで、殆ど廃道と化していた。特に沢が横切っている場所は完全に崩落していて、慎重に渡った。結局、かなりの時間が掛かってしまい、当初渡ろうとしていた橋の反対側(和名倉山の登山口)に出たのは12時過ぎだった。
余談だが、当初渡ろうとしていた橋は、入口も出口も塞がれておらず、渡るのに支障なさそうだった。例の工事で、橋へ行く道を通行止めにしていただけのように思う。要するに今回は運がなかったようだ。また余談だが、渡れなかった橋でも撮るか、とデジカメを取り出したが、電源が入らない。バッテリーは前夜に充電したので、どうやらバッテリーの寿命らしい。これが第5の誤算。今回の山行では仕方なく二つ折携帯のカメラを使ったが、起動に時間が掛かり、光学ズームも無いので、今回は写真に関しては枚数にも画質にも不満が残った。
さて、和名倉山に一歩も登っていないのに12時過ぎと、普通ならこれから山登りを始める時間では無いが、ビバークを想定して、キャンプ道具も余分の水も背負っているので、登れるところまで登ろうと歩き始めた。
最初は植林帯の中を登って行ったが、踏み跡は明瞭で、それまでの廃道化した遊歩道とは段違いに歩き易い。道標もピンクのテープもあって、これなら迷う筈ない、と油断したのが間違いだった。いつの間にか作業道に迷い込んでいたようで、急に踏み跡が不明瞭になったところで道迷いに気が付いた。今回初登場のGPSで確認すると、本来の登山道から外れてからだいぶ歩いてしまったようで、登山道は現在地より遥かに高い尾根上だった。地図には、この辺りに「迷」マークが付いているが、破線ルートなら踏み跡が不明瞭なのだろう、と思い込んで漫然と歩いていたのが失敗の原因だと思う。作業道に迷い込んでからだいぶ長く歩いたようなので、来た道を戻らずに、急斜面を直登して登山道に復帰したが、この直登でだいぶ体力を消耗した。
その後、登山道は森林軌道の跡らしい道になり、あまり高低差がなかったのでしばらく快適に歩けた。小屋跡の看板を過ぎると沢の源頭部が現れたが、天気が曇りで樹林帯で日も傾いていて暗かったこともあり、ルートが分かりにくかった。結局、風化して見にくくなっていたテープを見つけ、それを頼りにして正しいルートを見つけたが、以後にこのルートを通る人のために、途中で拾ったピンクのテープを目立つ位置に結び付けておいた。
また歩き始めたが、霧が出始め、段々と暗くなってきた。そろそろキャンプ地を探し始めないといけないようだ。歩きながらではなかなかキャンプ適地は見つからなかったが、だいぶ暗くなってきたので、ザックを下ろしてキャンプ地探しに本腰を入れ、テントが建てられそうな狭い場所をようやく見つけた。こういう時は床面積の小さい1人用テントは有利だなと実感した。
GPSによるとキャンプ地の標高は約1700m。和名倉山の山頂すらまだまだ遠い。早く寝て早く起きることにしたが、寝る頃には霧がかなり深くなってきて、明日の天気が悪かったら、和名倉山の山頂迄行って秩父湖へ下山かな、と思った。
(2日目)
早朝4時に起床したが、朝が弱いのでなかなか目が覚めない。ふと天気が気になってテントの中から空を眺めて見ると、まだ暗いが霧が晴れ、雲も見えない。どうやら天気は良さそうだ。有難い。急に元気が出てきて、朝食、撤収を急いだが、まだ手際が悪く、出発できたのは5時半だった。木々の間から日が差す中を歩いた。天気は文句なしの秋晴れ。天の恵みに感謝した。7時25分に山頂に着いた。眺望はなかったが、山深い和名倉山の山頂に遂に着いた、という達成感があった。
秩父湖から和名倉山へのルートは、自分が道迷いをした最初の植林帯と、沢の源頭部、後は強いて言えば山頂付近が迷い易いように感じた。ただ、植林帯の道は、テープをあてにしていると作業道へ迷い込んでしまうので、テープは無視し分岐点を見落とさないように注意し、分岐点を見つけたら尾根へ登る道を選べば大丈夫だと思う。後の2箇所はテープをあてにできるので、テープを見落とさないように注意すれば大丈夫だと思う。
さて、天気も良いし、まだ時間もあるので、丹波方面へ向かう事にして再び歩き始めた。前日は山で登山者に会わなかったが、この日は何組もの登山者とすれ違った。中には、この時間に和名倉山から下山している自分を不思議に思った方がいたようで、どこから来たのかと何人かの登山者から聞かれた。昨日秩父湖から登り始めて、山の中で一泊したと説明すると、皆さん納得してくれた。東仙波が近づいてくると眺望が開け、少し紅葉が始まっているのが確認できた。秋晴れと紅葉。四季の中で一番好きな秋が来た、と嬉しくなった。
途中の水場で1L給水した後、西御殿岩への分岐点である山の神土に着いた。山と高原地図によれば、ここから丹波までの所要時間が6時間20分。今は11時でバスの時刻は18時20分なので、12時迄にここに戻ってくればバスに間に合う事になる。西御殿岩を往復すると1時間では済まないだろうと思ったが、天気も快晴だし先々週に聞いた360°の眺望を見てみたいという気持ちが高まってきて、やはり西御殿岩へ登ってみる事にした。
この道を先々週に下ったときは西御殿岩への分岐点に気がつかなかったが、今回はGPSがあるので見落とさずに済んだ。眺望を眺めながら昼食を摂る積もりだったので、空腹の身に登りはこたえたが、何とか登りきると期待通りの素晴らしい眺望が待っていた。時間が無いのでラーメンを作って食べながら眺めていたが、来て良かったとしみじみ思った。今回はカメラが貧弱なので良い写真が残せなかったが、西御殿岩からの眺望は一見の価値が有ると思う。
ずっと景色を眺めていたかったが、バスに間に合わなくなるので、一服して下山した。
山の神土に戻ってきたのは12時55分。ここから丹波まで、コースタイムを55分短縮して下らないとバスに間に合わない。コースは下り一辺倒ではないし、ここからは殆ど休み無しの過酷なハイキングになった。特に飛龍山の分岐点への登りが辛かった。飛龍山の分岐点までで30分短縮できた。
禿岩は先々週に来ていて眺望が良いのは判っていたが、今回は時間が無いのでパス。前飛龍山から少し先に行ったところにあった小ピークも眺めが良かったが、時間が無いので眺望を一瞥して先に進んだ。サオラ峠で17:00。コースタイム1時間30分を10分短縮すればバスに間に合う計算だ。日没に備えてヘッドランプを出しただけで先に進んだ。道は急な下り坂で、途中からはヘッドランプ頼みになってしまったのでペースが上がらない。
しかし、残り10分になったところで、最後の手段でジョギングをして、18:15に丹波のバス停
についた。何とか間に合った!!今回は放心状態になる暇も無く、直ぐにバスが来た。先々週に引き続いてのスピード下山だったが、これを続けていると膝を痛めてしまいそうなので、今後は余裕の有る計画を立てようと深く反省した。
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