須金岳〜虎毛山;寒湯登山口より
- GPS
- 08:09
- 距離
- 20.5km
- 登り
- 1,405m
- 下り
- 1,405m
コースタイム
天候 | 快晴無風 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
雪は締まっていて、雪崩の気配は感じられませんでした 稜線上は,スノーシューで5〜10cmほどの沈み込み 見晴らしがよかったので,方向を見失うことはありませんでしたが,ホワイトアウトしたら,間違いなく方向感覚を失うと思われるのっぺりとした雪原でした 北側も南側も切れ落ちているので,方向を見失うことは,即滑落につながります 天候をよく見て,無理のない行程で 展望は抜群ですが,展望の魅力に負けない慎重さが求められると思います |
写真
装備
個人装備 |
ザック(BlackDiamond_NITRO22)
靴(コロンビア;スノーシューズ)
キャップ
防寒インナー
ハードシェル
長袖シャツ(冬用)
長パンツ
コンプレッションタイツ
靴下
ゲイター
グローブ
インナーグローブ
バラクラバ
ストック
ワカン
ピッケル
アイゼン
防水座布団
タオル
飲料(アクエリアス900mm/サーモス)
行動食(薄皮パン/トレイルミックス/SOYJOY)
昼食(カップラ)
箸・スプーン
着替え(靴下/メリノウール長袖/フリース)
AppleWatch
iPhone
GoPro_HERO9
モバイルバッテリー
ヘッドランプ
予備眼鏡
サングラス
マスク
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感想
昨年,虎毛山に登った際,東の方に平べったい台地が広がっていました
須金岳という名のこの山は,まさに鬼首カルデラの外輪山として形成されていて,主峰禿山と同様,カルデラに向かって切れ落ちるように聳えています
登山道は稜線に乗るまで,稜線から山頂への登山道はないと言う地味な山ですが,残雪期は雪上の楽園と化し,山頂からの眺めは,栗駒山や虎毛山,神室連峰を望むことができる絶景スポットとなるようです
さらに,平らな稜線を伝って,虎毛山まで至ることができるという話も聞き,登れるタイミングがないかなぁと思っていました
ただ,冬場に登ると山としては,結構なリスクがあります
まず,稜線に乗るまでの急登が南側と言うこともあり、雪崩やすいこと
第二に大きく広がる雪原は,ホワイトアウトした場合,道を失いやすいこと
さらに,雪庇も大きく張り出しているので,ルートロスした場合,滑落の危険性が高まります
そもそも,鳥海山や神室連峰,虎毛山と厳しい季節風が吹き付けそうな山々が西側に控えており,天候がなかなか安定しません
そんな山ですから,今年に入っても,じっくりと天気を見定めて,確実な日を狙っていました
3月に入り,ようやく天候も落ち着いてきたようです
しばらく大雪も降っておらず,翌日も天気が落ち着く予報とのことで,今回登ってきました
朝5時過ぎに自宅を出発 思ったよりも早く自宅を出れたので,高速を使わず,のんびりブルースを聴きながら下道を通って7時前に登山口のある鬼首に到着
鬼首カルデラに入ると白い山肌の禿岳が朝日を浴びて,うっすらオレンジ色に染まっています
BluesBeforeSunriseだぜと思いながら,登山口に着くと駐車場所である除雪スペース1台分が,既に駐まっています 先行者がいるのは,心強いなと思いながら,さらに300mほど先にある除雪スペースに駐めて,7時に登山開始
まずは,寒湯沢沿いに10分ほど上がっていきます 途中,徒渉が2回 防水のスノーブーツなので,ジャブジャブ渡りました
7:15に正式な登山口に到着 ここから急登が始まります スノーシューに履き替えて,戦闘開始
やっぱり急だ 松の根が絡まったような細尾根もあったりして,慎重に登ります
心配していた雪崩ですが,雪の沈みこみもなくグリップがよく効きます
このくらい締まっていれば,大丈夫だろうと言うことで,どんどん登っていきます やがて,樹木も薄くなり,1時間ほどで一休みできる緩やかなスペースへ
右手に栗駒山が覗いています こんなに近かったのかと思いながら,上を見上げると,勾配がさらにキツくなっています
標高的には,ちょうど半分くらい 稜線に向かって,今乗っている尾根以外は,切り立った崖 ここを登るしかないようなので,淡々と登り始めます 結構な勾配だ 大東岳といい勝負
まぁ,雪の沈み込みがないので,助かりました
40分ほど格闘すると,勾配も落ち着き,地図を確認すると,どうやら登山道はここまでで,夏場は左回りに稜線上を周回する感じになるようです とは言え,冬場は道もなにもあったものではないので,そのまま山頂に向かって直進
午前9時,2時間ほどで須金岳に登頂 左手には,虎毛山がどーんと聳えています 右手には栗駒山
焼石連峰との間にはうっすら岩手山も そして振り返れば,鬼首カルデラ これはたまんない眺めだ
虎毛山の避難小屋も見えます あそこまで行くのか にしても,手前は切れ落ちている 左に大回りしながら,登ることになりそう どこまで行けるかなぁなんて考えながら,しばし絶景を堪能 ただ,少し風がある どんどん冷えてくる 仕方がないので,先を進むことにします
地図で事前に確認していたけど,こんなに大回りになるとは思わなかった まぁ,でも雪原歩きも楽しいぞ 稜線は,10mくらいの幅で北側も切れ落ちています 雪庇部分を加えて10mほどですから,もっと細い尾根なのでしょう 向かう方向には神室連峰や月山も見えます 雪庇越しの鬼首カルデラを眺めながら,贅沢なスノートレッキング ただ,ホワイトアウトしたら,怖いなぁと思いながら,着々と虎毛山に近づいていきます
やがて1,200mほどの小ピークを過ぎると,鳥海山が姿を現しました
いやぁ,立派だ まさに出羽富士です 真っ白け
虎毛山の避難小屋もだいぶ近づいてきたので,もう少しだなと,最後の登りに挑みますが,なかなかたどり着かない 加えてシュカブラもそれなりに発達していて,歩きづらい
目の前にあるのになぁと思いながら,30分ほど格闘して,午前11時に虎毛山到着
再び栗駒山登場 今度は早池峰山も見えています
夏場に歩いた高松岳からのルートも 山深いなぁ
歩いてきた須金岳への稜線も一筋の道のように一望できます とにかく,すごい眺めだ
しばらく登っていなかった虎毛山に,ここ半年で2回登りました こんなにいい山だとは,恐れ入りました
風もなく,気持ちがいいので,しばし堪能
お腹が空いたので,避難小屋に入ろうと思ったら,入口が雪で埋もれています
ドア脇にスコップが括り付けてあったので,雪を掻き出し ドアを開けようとしましたが,なかなか開きません どうやら,引き戸の隙間から雪が吹き込み,中にも少し積もっている様子
何度か,引き戸を動かすと室内の雪も動いたので,無事に入室
にしても,誰も来ない こんなに天気が良くて,眺めも抜群なのにもったいないなぁと思いながら,昼食を食べて,再び山頂へ いい山だ
名残惜しいですが,下山することにします
下山は早く,1時間ほどで須金岳の分岐へ
ん〜,風も落ち着いてるし,もう一度須金岳からの眺めを堪能したいなぁと言うことで,2回目の登頂
日の加減なのか,午前中よりもさらに虎毛山が輝いて見えます
やっぱりここもいい山だなぁと思いながら,2時過ぎに急登を降りはじめました
午後3時過ぎに無事下山
総距離20km超,標高差1,400mほどと長丁場の山行となりましたが,展望抜群
今までの山登りでベスト3に入る充実した山行となりました
当日の天候はもとより,従前の降雪状況,翌日の天候など,いろいろ条件が重ならないとトライできない山・ルートではありますが,機会があれば,避難小屋泊まりで登ってみたいです
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