継子岳 標高2780mからドロップ ぼくらのライン
- GPS
- 08:12
- 距離
- 10.1km
- 登り
- 1,079m
- 下り
- 1,075m
コースタイム
- 山行
- 6:28
- 休憩
- 1:33
- 合計
- 8:01
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
その他周辺情報 | ・帰りの温泉 2022年7〜8月頃に改築を終えたという、ホテル木曽温泉 黄金の湯 https://goo.gl/maps/PonfdP6912LBVtMB8 PayPay支払可 ・温泉の後で食べたとこ けやきの湯 俺以外は 天麩羅うどんか天麩羅そばで ふきのとうの天麩羅も入ってたりして大盛り上がり。俺は地味に?すんきうどん。すんき と うどん とを別々に食べたほうが良かったかもと思ったり、、、すんません。 |
写真
装備
個人装備 |
薄手フリース上着
ゴアテックスシェル上
ボード用長ズボン
タイツ
普段用冬用靴下2枚重ね
未脱脂毛糸手袋
3mm厚ネオプレーン手袋
ワークマンバラクラバ
ソフトブーツ
35lザック
ビーコン
エキスパートジャパンレッドパッド
ゾンデ
コンパス
呼子笛
ヘッドライト
予備電池
ファーストエイドキット
ガムテ
結束バンド
針金
スマホ
腕時計
タオル
ウィペットx2
ビンディング
スプリット用工具
シール
シール用ワックス
スプリットボード用クランポン
アイゼン
モンベル魔法瓶の白湯0.5l
パン
菓子
ダウン長袖
ダウンズボン
メット
グラサン
眼鏡バンド
ゴーグル
ツェルト
アイスバイル
VHF FM無線機
|
---|---|
備考 | 車に積み忘れたもの…アクションカメラ、オーバーグローブ、ボード用ソックス |
感想
◆前日
土曜日に用事があり山泊は辞退していたのだが、chuki氏から日帰りになったとのことでお誘いがあり急遽参戦。スカッとオープン大斜面滑りたかったのと、chuki氏イチ押しであり、コンディションが期待できそうな御嶽山を希望。初御嶽。
◆当日
・旧チャオ
ベースが1800mとはいえ、旧チャオのゲレンデの雪はしっかりクラスト済み。昨日の滑走跡もいかにも滑りにくさを表している感じで、降ったのは相当湿った雪だったらしい。ゲレンデは斜度が無いので、思いのほか時間がかかった。
・樹林帯
スキー場トップからの樹林帯の雪はまぁまぁ、樹林の濃さも想定内、地形がぼこぼこしていてそれなりに楽しめそうだった。森林限界に出るまではとにかく上へ上へ。森林限界出てから目的地に向けて斜行しながら登って行った。
・森林限界
先行するスキーヤー二人組が遠くに見えた。急斜面をアイゼンで直登している。シートラに切り替えるタイミングが難しかった。シールオンリーで登るには硬いが、ツボで登るには柔らかいという雪質で、こういう時こそクトーなんだろうなと思う。自分はクトーを使わないので、あまり突っ込まず標高2500mでモードチェンジ。案の定最初は踏み抜きで苦労する。先行トレースを目掛けて黙々と歩いた。
・稜線
時間的には余裕があったので、頂上の向こう側も見てみたいと思い、継子岳頂上を目指す。稜線に出ても、頂上までは意外と距離があった(疲れていたせいもある)。ここまで来ると風が冷たく、じっとしているのは辛い。
・山頂
登り始めて丁度5時間で山頂着。先行スキーヤーたちは四ノ池を滑って登り返すところだった。ほかにも遠くに登山者数名。山頂から南東方向に少し下りたところにある鳥居の影で風を避けるがやっぱり寒い。で、滑るルートを再確認すると山頂の北東側標高2750mぐらいからスタートしているので、登ってきた道を戻ることに。ここは風を避けられる場所もなく、さっさと滑ることにする。
・滑降
無線で連絡してドロップ。最初は明らかに風に叩かれていて『やっぱり御嶽ってこういうところなのね...』と。が、沢状地形に入ると雪の状態も良く、何より開放的で緊張感のある斜面がずっと続いているので一気に滑った。最高。樹林帯に来てからも小さなオープンを探して気持ちよく滑っていたら、少し下り過ぎた。スキー場へのトラバースもスピードが出るので楽しく滑っていたら、枝が顔面ヒット。意外と流血、止血して絆創膏、雪で冷やす。帰りのゲレンデは重雪ながら意外と板が走ってよかった。
・その後
風呂、飯のあとは伊那スキーリゾートナイターでクロカン修行。
◆感想
初の御嶽はよいコンディションだったと思う。南岸の後ならまた来てもいいかな。ほかにも滑るとこたくさんあるっぽい。
●ヤマップ
https://yamap.com/activities/23160879
※より高解像度の写真50枚あり。
※後日動画追加するかも。
●出発迄
当初は女子2人と俺の計3人で、両白山地の避難小屋一泊で その辺すべろかゆうてた。が、天気予報は土曜雨、標高1500〜1600mを超えると雪、かも、みたいなんで、日曜のみ日帰りにスイッチ。日帰りなら行けるってゆってた人にも声かけて、まぁこの大所帯。とはいえ、hiroshiさんは体力に自信ないからてな感じで出発は同じでも一応 別パーティ。
行先は、御嶽山、乗鞍岳、焼岳、平湯周辺など候補があったが、ritz氏が「おんたけ行ってみたい」というのもあり、人の少なさで選ぶなら御嶽かなと。子連れでよくゲレンデ行ってた想い出の地でもあるし。
前晩、屏風山PAでYuuuripさんを拾い、道の駅三岳前夜泊。道の駅朝5時出発でチャオへ。途中の長峰峠からのアクセス路は路面真っ白だったり凍結してたり。チャオに着くと結構寒い。ゲレンデ跡に一番アクセスしやすい場所には先に車が2台とめられてて、誰も居ないので出発済みの様子。なんとか車を寄せてとめる。ritz氏が余分のトランシーバー2台を持ってきてくれて、まぁ一応 皆 無線で会話できる状態になる。
●出発後
・追憶ゲレンデ登り
快晴/ほぼ無風の中 登っていくとスグに暑くなり上のシェルは脱いだ。ritz氏が先行、次にhiroshiさん、その次がtakku3か私、最後にYuuripさん。ゴンドラ降り場横で皆が揃うのを待つ。Yuuuripさんの姿が見えるのを待ってから樹林帯に入っていく。
・樹林帯→森林限界下
最初、スノーシュー跡を辿っていくと、尾根で樹林が混み過ぎで こりゃイカンと先行してたritz氏が戻ってきて、皆ぞろぞろと少し引き返して、やはり夏道かー、と戻ると、そこには先行スキーヤーのトレースがあり、暫くそれを辿る。
逆光で雪がキラキラと輝き、それはそれは幻想的な雰囲気やった。
標高を上げるにつれ、気圧が低くなるためかどうか知らんけど排便欲が高まり、森林樹林限界付近で軽量化に成功。最後尾を登っていたYuuuripさんから「森林樹林内から スキーで降り始める」と無線で連絡が入る。
・森林限界より上
森林限界を超えても大して風はきつくならない。シールが滑り始めたので板にクトー装着。その後すぐに先行ritz氏から「アイゼンかなぁ」と無線が入る。上を見ると、斜面の途中でシートラにしていた。
ritz氏の次に位置していたhiroshiさんもritz氏と同じ場所で換装。だが、換装後しばらく休憩してはったので追いついた。その場所は あまり安定のいい場所ではなかったので後続のtakku3に「シートラするなら もう少し下の安定した場所で」と無線を入れる。で、hiroshiさんから数m離れたところを少し平らにして、そこでシートラに換装してる途中でhiroshiさんから「ここから滑り降りるわ」と言われる。行くか戻るか迷ってはったみたい。
で、シートラにした その場所から そのまま直上して登ってったのでritz氏のトレースからは離れ、標高2700mくらいまで人のトレース関係なく登ってた。
途中で右脚の太もも内側が攣りそうになり、コムレケアもどきを2錠服用する。普段なら5分以内に効き目あるが、今日は効かない。攣りそうなのを耐えながら半時間ほど登るが、変わらないので追い2錠服用。飲み過ぎて死ぬ?幸い死なずにコレを書いている。のべ4錠服用後しばらくすると攣りそう感は消えた。
最初は、下から登る時に日陰になってた沢筋にひかれたので、先行ritz氏から「ぼくらのライン」が良さげな旨の無線を受けたが、あまり気にせず自分の行きたいところを目指していた、が、途中 標高2600mくらいでクライマーズライトにトラバースしようにも、雪面がかなり硬くてソフトブーツにアイゼンでは、これ もたへんわ、で直上よりはクライマーズレフトに振って登る。と、標高2700m前後で人のツボ足(多分アイゼン)跡に合流し、そこからドロップポイントまでは そのトレースを辿った。後から見えたスキーのトレースを見るに、多分、ritz氏もココを登ってると思われた。標高100〜200mほど下のtakku3から無線で ritz氏同様ぼくらのラインを滑る旨の連絡が入る。上までは来ないことにしたみたい。
ドロップポイント近くからクライマーズライト側の沢筋も見渡せたが、上から見る限り、風で硬くパックされてる、まぁほぼガリガリのようにしか見えなかったし、沢中にも ところどころ岩が露出していて、こけるとヤバそう。んなわけで、「やっぱ俺も ぼくらのライン」の旨、無線で入れる。
見渡せる場所に来たせいか、それまでと違い、凄い強風でシェルを着て全部のチャックを閉めたが それでも寒い。んでも、平らなところで作業したいので、イージースキンセーバーも含む全てのものが風で飛ばされないように注意しながらスプリットボードのモードチェンジをした。作業中、俺のトレースからツボ足登山の人がヤってきてスグ隣を無言でビーク方面へ歩いていくのに気づき、大声で挨拶すると挨拶してくれはった。さ、モードチェンジ終わったー、って板はこうとすると、ブーツにアイゼン着けたままで、あんりまーってなったりとか。
ドロップ前だったかhiroshiさんから「車に戻った」無線が入る。
・ドロップポイント→駐車地
ドロップポイントからウィンドパックされた斜面を少し降りると沢筋の全貌が拝める。こんな斜度 久々。俺、いけるかなぁと不安になるが突っ込む。直径50cmくらい?の薄い風紋があり、雪は締まって軽くて底つきナシだが、完全な面ツルほどには飛ばせない。ritz氏のものと思われるターン弧が綺麗な半円の繰り返しになっている。ターン弧が被らないように、かつ、雪が柔らかそうなところを狙って当て込む。ドッシャーっと視界の後ろ側3分の1くらいがスプレーで占める。フォールラインに戻して1〜2秒後にスラフがショワーっと追い抜いていく。スラフの上を滑っても全く問題ないくらいの量だったが、なんとなく気持ち悪くてスラフをよけつつ、ひゅーーー、どばー、ひゅーーー、どばーー と多分 無意識に雄叫びをあげながら落ちていく…。ドロップ直前に無線を入れてたから、途中の沢のへりで待ってるらしいtakku3が動画を撮ってくれてたらええのに、とかも一瞬おもったりしつつ落ちていくとドロップ前に無線で教えてもろてたモシャモシャの木々が見えてきて、スキーヤーズレフトにトラバりつつ落ちていく。この辺も かなり気持ちいい雪やった。
んで、待ってくれてたtakku3と合流。足がパンパンになってたので10分弱休憩した。
その後は、無線によるritz氏のアドバイス通りに、ritz氏トラックよりもだいぶ上部でトラバース始めたが、結局 またritz氏トラックに合流したり、、、で、途中でボードモードではトラバりづらくなり、シールに換装。しばらく歩いて登りトレースに合流するあたりで またボード滑降。この滑降時は重雪半分、軽雪半分くらいやったかな樹林帯で保存されてるとはいえ。
最後、ゲレンデ跡に這い上がるところが滑っていけず、ritz氏トラック追うがツボ足だとズボりまくりで進まず、かといってシール着けなおすのは邪魔くさすぎ、エエイままよと、両手でボードを持って膝立ちで数m這い登りゲレンデ復帰。
あとは、重雪の割にはやたらと速いgentem女子を追いかけながら あっという間に駐車地へ。ritz氏は鼻の周囲2か所に絆創膏を貼ってて、聞くとタイトなツリーランで枝にひっかかったとのことやった。負傷者1名。
●まとめ&振り返り
そんなわけで十ヶ月ぶりの御嶽山、期待以上に楽しめました。ありがとうございました。ドロップ直後から標高差300mほどの斜面は、今回の板よりも、もう少し長めの板のほうが より飛ばせた気がする。やっぱ長めの板のほうがスピード出した時の安定度が高いから。でも、樹林帯は今回のような短めの板のほうがクイックにターンできて楽。どっちをとるか。やっぱ前者か。
■前日まで
斑尾にある通称 "やべー宿" のオーナーから藪漕ぎ好きのおもしろい人がいるという噂を聞いてフォローしていたchukiさんと、成り行きで滑りにご一緒させてもらうことになりさまざまな経緯(他の方の記録を参照)を経て御嶽山行きが決定。
自分は普段標高差の少ないロープーウェイアクセスなお山にしか行ってないため標高差1,000m以上、6時間の歩きについていけるか不安だったが、基本ピストンというルートだったので少し安心する。前夜道の駅で車中泊して翌早朝みなさんと合流。
■当日
予報通りのピーカンでテンションあがる。少々寒いがいつもより荷物が重い(水1.5L、ブーツアイゼン、ピッケル装備)ためハードシェルは脱いでベースレイヤー、フリース、アクティブインサレーションベストで歩行開始。自分のペースで歩いていく。
旧ゲレンデを抜けて森に入ると思ったよりも木が密集していて、どこ滑って降りればよいか観察しつつ登る。あまり気持ちよく滑れそうなラインはなさそうなので、これは頑張って上目指すしかないな、と覚悟を決めるが樹林帯を抜けたあたりで急激な空腹に襲われ一人ランチタイム。パン1個とカフェオレ飲んで空腹が収まったあたりで、先行していたchuki氏からスプリットクランポン付けるとの無線連絡あり。どうせ板外してるからと自分はその場でクランポンを装着しハードシェル着用。
トラバース気味に開けた斜面を歩いていくと先行していた3名が見える。先頭のritz氏はシートラで直登、後続のchiki氏含む2名はジグ切って登っていたので、あそこまでは行けそうやなと判断しそのまま歩く。キックターンの手前でchuki氏からそこでシートラにした方がええで、とアドバイスが入り、みんながキックターンして作られた台地でシートラアイゼンに換装しヘルメット着用。本来ならそこから直登した方が良かったのかもしれないが、ついつい先行トレースを追ってトラバース気味に登ってしまい踏み抜き地獄に喘ぐ。chuki氏から先行1名がドロップするけど自分どーする?降りるなら一緒に降りた方がええで、と無線が入るが、まだ歩き始めて4時間くらいで体力的には元気だったのでもう少し上がりますと返答しトレースを追う。
2,500m地点より上は常に風を受けており、先行トレースとシュカブラの見分けがつかなくなったあたりでトレースを見失う。スマホでヤマレコマップを確認しながら登れそうな場所を登るが、シートラアイゼンに換装したときにピッケルを出さなかったため直登するのは怖いという状況に。しまったと思ったがザックを下ろせるような斜面ではなかったので仕方なく手を手刀のようにして深雪に突き刺しつつ登る。ウィペット買っておくべきだったかと後悔する。ジグ切って登るがブーツアイゼンも前爪だけでは体重を支えきれずずり落ちるので、踵までしっかりとけり込まないと安定しない。ウィペットに続き、もう少しソールが硬いブーツが欲しいという物欲の塊のような思考モードに入る。技術と体力のなさを道具のせいにしだしたら人間終わりだな、などととりとめのないことを考えながら漫然と歩いていたら、2,600mあたりでchuki氏から12時半にはドロップ体制入りまひょ〜という無線連絡が入る。
この時点でピークは断念するが、とはいえこの斜面滑るのもつまらんぞ、どーする自分!?と思っていたら、すでにピークにいたritz氏から「ぼくらの」沢をドロップするとの無線連絡が入りその後すぐに「さいこ〜〜〜!」「雪よかったよ〜」という雄叫びが聞こえる。滑るラインは決まった、あっちに行こう、とヤマレコマップで現在地と方角を確認し少しでも標高あげつつトラバースを開始する。chuki氏は逆サイドの沢を目指すとのことでここでルートがわかれる。私はritz氏のトレースを追いますねーと返答して移動し、12時30分2,648m地点で滑走モードに入る。逆サイドの沢の様子を見に行ったchuki氏からやっぱりそっち行きますわ〜という無線があったので、じゃあ私はchuki氏を待って一緒に降りますね、と返答。滑走モードのまましばしザックを尻に敷いて休憩する。15分ほどでchuki氏からドロップしますとの無線連絡、斜面が見える位置に移動しようとザックを背負ってスイッチのまま(滑る斜面はスキーヤーズライトにあった)横移動していたらchuki氏の雄叫びが聞こえた。動画撮るか一瞬悩んだが、山に背を向けたスイッチ状態で振り返ってスマホ掲げるのも億劫だったのと(chuki氏ごめん)きっと自撮りしてはるやろうと思い直し(この時点ではchuki氏がカメラ忘れてきてたの知らなかった)、chuki氏が沢のヘリに上がるタイミングを見計らってドロップする。雪はよかった!ありがとうritz氏!!
あとは合流したchuki氏とお互いに動画撮り合いっこしたりして下山する。途中で今日アクションカメラ忘れてきてんと聞いて、やはり上で撮っておけばよかったかなとちょっとだけ後悔。でもつまり、いつも動画で見てたchuki氏のこの斜面における雄叫びを生で聞いたのは私だけやなと謎の優越感に浸れたのでそれはよかったです。
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