高野三山+古宮岳と護摩の壇(中の橋〜摩尼峠〜護摩の壇〜楊柳山〜転軸山〜中の橋)【和歌山県、奈良県】
- GPS
- 05:08
- 距離
- 12.8km
- 登り
- 832m
- 下り
- 835m
コースタイム
- 山行
- 4:37
- 休憩
- 0:30
- 合計
- 5:07
中の橋駐車場 934 ― 高野女人道入口 944 ― トンネル上で尾根に合流 947 ― 役行者像 955 ― 摩尼峠 956 ― 摩尼山 1009/1013 ― 古宮岳分岐 1022 ― 古宮岳 1032/1036 ― 東岳 1042/1046 ― 東岳手前の分岐点 1047 ― 古宮岳登山口 1058 ― 道間違い分岐(A) 1103 ― 間違って西ノ峰方面の林道 1106 ― 倉の尾峠 1109 ― 眺望地点 1122 ― 蛇の窪 1128 ― 護摩の壇 1137/1158 ― 蛇の窪 1203 ― 眺望地点 1208 ― 道間違いで小ピーク 1213/1216 ― 倉の尾峠 1223/1225 ― 道間違い分岐(A) 1228 ― 古宮岳登山口 1231 ― 黒河道分岐点 1248 ― 黒河峠 1255/1256 ― 楊柳山 1307/1315 ― 三本杉分岐 1318 ― 小ピーク 1327 ― 粉撞峠 1331 ― ポイント38 1341 ― 一本杉 1349 ― 転軸山登山口 1350 ― 転軸山 1359/1418 ― 森林公園入口 1428 ― 中の橋霊園入口 1430 ― 山道へ 1434 ― 奥の院墓地 1437 ― 墓地から車道へ 1440 ― 中の橋駐車場 1442
●行動時間 5:08
天候 | 晴れ、曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
(和歌山家=中の橋駐車場) 中の橋―摩尼峠―護摩の壇―楊柳山―転軸山―中の橋 (中の橋駐車場=和歌山家) ●登山口へのアクセス ○中の橋駐車場 ・高野山は「有料」の断り書きのある一部の駐車場以外は無料。ここも無料駐車場。公称183台収容。観光客が戻ってきており、ここも、侮れないほどの混雑状況だった (2023.6現在) |
コース状況/ 危険箇所等 |
○中の橋〜摩尼峠〜摩尼山〜古宮岳分岐 ・国道371号橋本方面へと歩く。天狗木峠方面を分ける辺りの左側に山道の入口がある。山道は「女人高野道」でもあり、道標も道の整備状態も良好 ・舗装路からトンネル上までは木段もある登り。トンネル上を摩尼峠とする資料もあるが、現地はそうなっていない。トンネル上で尾根道に合流し、摩尼峠へ。尾根道は女人高野道だけによく整備されており道幅も広い。摩尼峠から摩尼山へは緩い上り道。摩尼山から古宮岳分岐にかけては緩い下りから始まるがあまり昇降なく進む ○古宮岳分岐〜古宮岳〜古宮岳登山口〜倉の尾峠〜護摩の壇 ・分岐から古宮岳へは尾根を進む。踏み跡不明瞭との資料もあったが、分かりにくいことはない。尾根を意識して進めばあまり迷いなく歩ける ・古宮岳から東岳を経て古宮岳登山口へと下るが、最初は幅のある急斜面の下り。踏み跡はあまり明瞭ではない。下降する尾根が明らかなのでそれを目標に下降する。東岳山頂はコースを20mほど外れているので、山頂に行った場合は引き返すことになる ・古宮岳登山口から倉の尾峠を経て蛇の窪にかけては道幅のある道。しかし倉の尾峠を除けば、テープ標示しかないため、分岐があると迷う恐れもある ・蛇の窪には特に標示はない。護摩の壇山頂方面と山腹道が別れるが、山頂方面のほうが目立っていない。どちらにもテープ標示がある。GPSなどダイナミックな地図を有効に使いたいところ ○倉の尾峠の先の古宮岳登山口〜黒河分岐〜黒河峠 ・護摩の壇から楊柳山方面への近道(巻き道)だが、あまり整備されているとは言えない。踏み跡も薄く、へつりの区間では道幅が狭い上に落ち葉に埋もれており歩きにくい ・黒河峠側の入口には「倒木多数、通行止」が示されているが、標示を見る限りは、黒河道が通行止めということのようだ。ただし、こちらの巻き道にも倒木で歩きにくい箇所は複数あった ○黒河峠〜楊柳山〜粉撞峠〜一本杉 再び女人道。案内標示は分岐ごと以上にある。道幅も広く歩き易い。楊柳山から粉撞峠への下りは最後は木段が連続する急な下りとなる。粉撞峠を過ぎてもしばらくは木段のある下りが続く。その先は平坦な、林の中の逍遥道。一昨日の大雨の影響もあって土砂が入っていたり、川にやや削られている箇所もある ○一本杉〜転軸山〜森林公園 ・登りも下りも木段整備がなされている。登りは一本道。下りで公園内に入ると遊歩道のような道になるが、分岐にも高野女人道の案内があるのでそれに従えば森林公園口までたどることができる ○森林公園〜中の橋霊園〜奥の院墓地〜中の橋駐車場 ・霊園の奥までは舗装路歩き。霊園奥から奥の院へは山道。案内標示はないので地図などを参考に。ただし一本道。奥の院墓地の参道に出ると、ちょうど中の橋の西側。中の橋を渡らず右手へと逸れていくと、道なりに車道に出る。車道に出ると奥の院前バス停。中の橋駐車場はすぐそこ (いずれの記述も2023.6現在) |
その他周辺情報 | ●買う、食べる ・コンビニは高野山にもあるが24hではないので注意を要する。飲食店も高野山内には多数 ・小代下には食堂があり鮎やアマゴの塩焼きなどが食べられる。雑穀餅もあるようだが、覗いたときには見えなかった。なお、付近にはコンビニ等はない ・本コースの途中、野迫川村柞原や中には食堂やカフェがある。営業日は主に休日となっているようだ ●日帰り温泉 ・高野山近辺では、国道371号を橋本方面へと下ると、秘境感のある「やどり温泉」がある ・笠田駅近くにかつらぎ温泉「八風の湯」がある (いずれの記述も2023.6現在) |
写真
感想
山と溪谷社の分県ガイド「和歌山県の山」に掲載された67の山々の最後に高野山に向かった。高野三山と古宮岳、護摩の壇をいっぺんに登ろうというプランだ。女人高野道を周回することも考えたが、弁天岳付近などは通り抜けたことがあるので、残るピークは高野三山のみだ。むしろ護摩の壇まで足を伸ばし、残る5山をセットで登るプランとしたものだ。
昨日までの仕事もあって、早起きはできなかった。9時台の国道480号を登っていくと、渋滞こそしていないが車が多くて進みが悪い。過去の早朝移動よりも10分以上余計にかかって中の橋駐車場に到着した。駐車場には大型バスに乗った参拝車に混ざって外国人客の姿も目立つ。ようやく活気が戻ってきたようだ。
ところが、あいにくにも一昨日の大雨が出足に水を差している。ここも南海高野線高野下・極楽橋間が不通になっており、先ほどの車列にも「鉄道代行」と表示したバスが走っていた。こういった被害影響が少しでも早く解消することを期待したい。
混雑する中の橋駐車場を出立し、国道371号を桜峠・橋本方面へと進む。とたんに静かな空間が訪れる。国道371号は橋本まで貫通した道ではあるものの、狭小区間もあることから通行量は極少ない。扁額に「摩尼隧道」とあるトンネルが見えかけた頃、舗装路が右へと別れる。ちょうど一年前に大峰道へと右折した交差点だ。その反対側には女人高野道の入口がひっそりとある。そこからようやく土の道になり、無理矢理付けたような木段道を登っていく。すぐに尾根上の道に合流し、尾根に沿って進んでいく。緩く登りながら進む道を行くと、ほどなく摩尼峠。そこからは明瞭な登りとなり、やがて摩尼山山頂。先ほど峠で見たのと同様の祠がある。ここには如意輪観音様がいらっしゃる。山頂部の樹林は薄く、隙間からの日差しがほどよい明るさを造っている。
山頂をあとに古宮岳分岐を目指す。ちょっと下るがあとは穏やかな道だ。そもそも女人高野道だから道は明瞭だ。やがて古宮岳分岐に到着。女人高野道は斜め左手へ、直進する尾根道は古宮岳への道のようだ。残念ながら直進側の案内標示は見当たらない。
標示はないが、GPSマップを頼りに直進。県境も兼ねた穏やかな尾根を進む。この道はあまり利用されていないようで、踏み跡は柔らかく、蜘蛛の巣も度々行く手を遮る。大きな昇降もなく小ピークをいくつか越える。と思ったら、手製標示が目に入り、古宮岳に到着したことを知る。この標示がなかったら気づかないところだった。GPSマップを見ても、ここが山頂のようだ。
古宮岳の山頂は見落とすほどに特徴のない小ピーク。木に架けられた手製の標示が唯一山頂を示すものだ。当然眺めも全くない。
古宮岳から荒れた斜面を下り、右に曲がっていく尾根を進む。再び登りに転じると東山山頂。ここも三角点の山名標示が唯一の手がかりだ。この先の道は今ひとつ不明確だ。ガイドなどの情報を頼ると戻るように進み、北北東にまっすぐ降りていくといいようだ。
戻ってみると、確かにそちらへの踏み跡が分かれている。急斜面の直進的な下りを降りていく。やがて複雑な分岐点で巻き道と合流した。ここはヤマケイの本では古宮岳登山口と名付けられている。到達点は尾根が地面に降り立った点で、その尾根を取り巻くような山道と尾根から前方へと直進する山道がある。
地図を頼りに直進方向へと進む。しっかりとした道幅があり、尾根上の道でもあることから、護摩壇へと続く道のようだ。途中で太い踏み跡は谷筋へと逸れていくが、細る尾根筋をそのままに進む。すると林道終点に出くわしてしまう。慌てて地図を広げると、どこかで道を外してしまったようだ。
幸いにも、林道終点からは、護摩の壇へと続く尾根方向へともう一本道が延びている。今度はそちらへ進む。すぐに複数の道が集まる分岐点に到着した。地面に落ちた標示を見ると、「倉の尾峠」とある。思った通りに護摩の壇への道に復することができたようだ。そこからはGPSマップをちょくちょく見ながら進む。あまり迷い要素もないうちに護摩の壇の下に到着。この辺りが「蛇の窪」ではないかと思うのだが、山頂への道がよく分からない。ひとまず巻き道方向へと進んでみるが分からない。仕方がないので、薄い樹林をいいことにたぶん道があるであろう尾根を目指して強引に進む。どうにか尾根に着くと踏み跡とマーキングがあり、あとはそれに沿って山頂へと向かった。山頂までは一息で、あたかも護摩壇があるかのような小高い山頂が現れた。
護摩の壇も、山頂には眺めがない。遠くのハルゼミの声だけが耳に入る静かな空間で昼食を摂ることにした。食べている間に風が出てきた。不思議なことにも東面の樹木だけが戦いでおり、西面の木立はじっとしている。
十分な休憩の後、戻り方向へ。踏み跡をじっくりと追いかけて蛇の窪に向かう。どうにか合流点まで着いた。着いてみると、先ほどちょっと気にしたレベルに過ぎない分岐道がこれだった。
そこからは小ピークを巻く道も使いながら戻っていく。先ほどピークを外した小ピークに登ると、今度は当初の進路に戻る道がない。口惜しいので、尾根を無理矢理進んで元へと復した。今日は、こんな道間違いが多い。
倉の尾峠から古宮岳登山口にかけても先ほど間違ったところだ。今度は正しく進んでみると、先ほど太い道が分かれていった谷筋から尾根に顔を出した。
古宮岳登山口からは巻き道へと進む。ヤマケイの本でも“踏み跡が薄い”とある道だ。暫く進むとか細いへつり道になり、落ち葉や倒木もあって踏み跡が不明瞭になってくる。かろうじて、消去法的に道を見定め進んでいく。どうにか黒河峠へとたどり着くことができた。
そこからは再び女人高野道だ。案内標示も増え、人の姿も見るようになる。今日一番の斜面を登っていくと楊柳山の山頂だ。すでに時刻は1時を過ぎているが、ここで昼食を摂っている人が多い。しかし、ここも眺めはない。今のところ、眺めがあったのは、倉の尾峠の東側にあった狭い切り開きだけだ。
楊柳山を後にして、粉撞峠へと下降する。最後は長い木段を降り、峠に到着した。粉撞峠には昨年9月の黒河道歩きで来た。
峠からは昨年も歩いた道を下る。道には土砂が目立つ。どうやら一昨日の雨の被害を受けたようだ。荒れたところもあるその道を進み、やがて一本杉に到着。
久しぶりに見る舗装路を渡り、転軸山へと進む。いよいよ和歌山の山67の最後のひとつだ。
木段が続くその道を一気に登り山頂へ。残念ながら最後の転軸山にも眺めはなかった。
関西にはアルプスのような高山はない。そんな中だが紀伊半島は険しい。高さはなくとも、苦労の山は数多い。和歌山の山に掲げられた山々を登り終え、改めて思い出す山がいくつもある。
本にはないが、白馬山や牛廻山など登ってみたい山はまだある。
さて次はどこに行こうか。
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ありがとうございました m(__)m
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