丹沢/蛭ヶ岳(ユーシンから棚沢ノ頭経由、臼ヶ岳南尾根下山)
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- GPS
- 09:12
- 距離
- 26.2km
- 登り
- 2,959m
- 下り
- 2,954m
コースタイム
- 山行
- 8:45
- 休憩
- 0:18
- 合計
- 9:03
天候 | 曇り後晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
玄倉林道ゲート前の駐車場を利用。朝は他に1台、帰りには我々のみと随分と空いていた。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
◆玄倉林道 場所によっては落石が多い模様。崖上への注意が必要。 トンネルが8個あり、いずれも照明は無い。青崩隧道は通過に5分程掛かるのでヘッドランプは必要。 ◆棚沢ノ頭ルート 道標は無い。踏み跡も判然としない所が多い。一般ルートとは言えない。 ◆丹沢主稜 今回はアイゼンは持参はしたものの使用するまでではなかった。 しかし蛭ヶ岳西面の下りは凍結箇所が多く、神経を使わされた。今後はアイゼンを装着した方が安全だろう。 ◆臼ヶ岳南尾根 同様に道標は無い。下るには赤ペンキ、テープ等のマークが多いが、登るとなると余り見える位置にはマークは無い。意外にも踏み跡は割合とあるが、一般ルートではない。 |
写真
感想
展望が好く、余り混んでおらず、そこそこ歩き出があって楽しい所…と言う過大な要望を出したらAki-CLさんが蛭ヶ岳の周回ルートを企画してくれた。正に一年を締めるに相応しい絶景と霧氷を楽しめた山行だった。
朝7時前に玄倉林道駐車場に着くと1台しかクルマが停まっていない。流石にこの時季になりキャンパーが来なくなると駐車場も冬枯れと言う雰囲気だ。ここまで来る途中の道路脇の温度表示は度々氷点下を指していたが、手元の温度計では0℃。歩き出すと所々にある水溜りは全部硬く氷結している。ユーシンまでは8つのトンネルを通過するが幾つかのトンネルではかなり大きな氷柱が天井から、或いは電線から下がっていた。
ユーシンまで1時間20分の林道歩きだが今日は更に25分先の熊木沢出合まで林道歩きが続く。行きも帰りもこれが長い。10月に石小屋沢に行った頃は未だ周囲は緑が目立っていたがもうすっかりと冬枯れて一面茶色っぽい景色になっている。林道を歩いているうちにどんどんと怪しい空模様になってきてしまったが、熊木沢出合まで来ると東側から青空が広がり出し一安心。熊木沢出合の橋の上で最初の小休止を取った。
Aki-CLさんの計画書では熊木沢出合から蛭ヶ岳まで3時間と書いてあったのでてっきり棚沢ノ頭に出て行くものと思ったらAki-CLさんは熊木沢からの直登ルートのつもりだった。13Kさんは最新版の山と高原地図を持っているがそれにはそのルートは書かれていない。Aki-CLさんの山と高原地図は90年代前半の宮ヶ瀬湖も無いものだが、熊木沢ルートは実線で逆に臼ヶ岳南尾根ルートは描かれていない。地図もどんどん変わって行くものだが、昨今の事情を考えればハイリスクなルートは一般向け地図からは削除した方が良いだろう。でどちらを行っても時間的には同じだし、一応少しは楽できそうな棚沢ノ頭へのルートを行くこととした。僕的にはこちらの方が展望が好さそうだと気になっていた。
棚沢ノ頭へのルートの入口は小さな手製の看板が目印であるが見落としてしまいそうなものである。ここから踏み跡レベルの径が九十九折りになって尾根に導いてくれるが兎に角急登だ。沢の詰めと同じようなレベルの急登を攀って東から陽が射している尾根に出るが、尾根に出てもこの急登は収まらず900mまで続く。そこからはやや傾斜が落ちるが振り返ると熊木ダムも望める高さになっていた。一瞬蛭ヶ岳が見える位置があったが雲が未だ少し掛かっているが山頂が白くなっていた。しばらくはゆるゆると登って行くが1000mからまた急登で1200mまでこれが続く。1150m位で急登に喘ぎながら左側の同角山稜を見ているとその尾根の向こうに富士山が頭を出していた。やっぱり好展望が期待出来るぞ。1200mからは傾斜が落ちて行きどこが弁当沢ノ頭か判然としない尾根が続く。左側に崩壊地があったがこの縁からは蛭ヶ岳が良く眺められる。蛭ヶ岳から不動ノ峰に掛けて山頂部が白くなっている。望遠にして眺めると樹々が白く化粧しているようだ。つまり霧氷が見られるようだ。急坂にかなり脚が疲れて来ているけど、これは頑張って少し急いだ方が良いかな。
弁当沢ノ頭で小休止を取り40分で棚沢ノ頭に出たが、直下の辺りから霧氷のオンパレード、素晴らしい。霧氷自体は日本の山々で見られる所は多いだろうけど青空とのコントラストで観ることが出来るのは丹沢の特権じゃないだろうか。朝のうち雲が掛かっていたのがラッキーだったのかもしれない。檜洞や大室山も霧氷が掛かっていたが、11時を過ぎるとどんどんと薄れて行った。棚沢ノ頭まで登ると四方の山々の展望がまた素晴らしい。富士山は言うに及ばず純白の南アルプスや八ヶ岳も手に取るように数え上げることができる。そして蛭ヶ岳も指呼の間に見える。蛭ヶ岳までの登山道は一部に凍結も見られたがアイゼンが必要な程では無かった。気温はずっと2〜3℃と言うこともありぬかるみもひどく無い。稜線に出ると西風が強く寒く感じるが、鬼ヶ岩を降りると蛭ヶ岳が風除けになる。あと一息の登りで蛭ヶ岳に出た。風が多少避けられるので東側のベンチで小休止とした。ここからは北東に日光から尾瀬の山々を展望することが出来た。今日は特に空気が澄んでいるようだ。
蛭ヶ岳から西側に250m程下るがかなりの危険地帯だ。案の定陽が未だ当っていない西面では東側よりも凍結が顕著だ。岩や木をすがりながらソロリソロリと降りて行く。ミカゲ沢ノ頭の手前の鞍部まで来ると臼ヶ岳が大きく見える。臼ヶ岳到着が12:50。ここで下山路をどうするか話し合った。当初計画では檜洞から石棚山を経て西丹沢県民の森へ降りるところだったが、日没を考えると石棚山から急坂を下る辺りでヘッデンの厄介になりそうだ。同角山稜を行っても同様に大石山に着く頃にはヘッデンを灯しているだろう。初めてのルートをヘッデンで下降するのは避けたいので檜洞は割愛し臼ヶ岳南尾根を下ることとした。3人共初めてだが陽はあるし見渡しも効くので心配はないだろう。
シカ柵の間を通って行くと所々にマークがしてあり、また踏み跡もはっきりしているので迷うことは無かった。所々では木に掴まりながら降りる所もあり、また両側が切れている所も何ヶ所かあったので注意は怠れない。1200m以下では穏やかな樹林の尾根になりかなり歩きやすい。いつの間にか左にゴーロが望まれるようになり、右からはユーシン沢の沢音が聞こえるまで標高を下げて行き、最終的には尾根を右側に降りて行くとユーシンロッジの公衆便所の横に出た。こんな所に登路があるとは全く気付かなかった。
ユーシンから玄倉林道駐車場まで7kmあり、下りとは言え1時間20分歩く。これが長いが、まあ仕方ない。でもこの林道歩きがあるので登山者が殺到せず、静かな山旅が楽しめる、とも言える。本当に良い山域なんだが登山道の状況を考えると誰にでも薦められるわけではない。ユーシンには来年新緑の頃にまた来たいものだ。
ヤマレコ登山記録数を比較すると
|沢ノ頭尾根「弁当の沢の頭」・・・130
臼ヶ岳南尾根「水晶平」・・・100
I肇岳・・・3,226
蛭ヶ岳と比較して登山道の踏まれ方からの想像以上に´△狼録が多い様に思う。
ヤマレコ投稿者は比較的熱心な登山者が多い為であろう。
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