鳳凰三山 オベリスクに登ったど〜 (夜叉神峠〜薬師岳〜観音岳〜地蔵岳〜高嶺〜白鳳峠〜広河原)
- GPS
- 18:13
- 距離
- 16.2km
- 登り
- 2,027m
- 下り
- 1,871m
コースタイム
夜叉神の森6:15→7:20夜叉神峠(朝食)7:45→苺平10:45→11:15南御室小屋11:30→12:50薬師小屋(昼食)13:10→薬師岳13:25→観音岳14:00→地蔵岳15:40→鳳凰小屋(素泊)16:10
2日目(8時間)
(2:30起床)鳳凰小屋3:40→4:45地蔵岳→5:10オベリスク登頂→5:45賽の河原(朝食)7:00→赤抜沢ノ頭7:15→8:00高嶺8:20→白鳳峠11:30→広河原11:58→バス12:30→第五駐車場13:40
天候 | 1日目:晴れのち曇り 2日目:晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2009年08月の天気図 |
アクセス | |
コース状況/ 危険箇所等 |
北岳に訪れる人が多く夜叉神登山口まで車で入れなかったです。この時期少し早めに来ないと結構前の方の駐車場になります。 夜叉神〜南御室小屋は樹林帯で比較的なだらかで長いコース。タイム自体は道標に書かれているより短いと思いました。ちょうど雲取山の鴨沢からに似ている感じがします。 南御室小屋からいよいよ白砂と大きな岩がコラボした美しい山道。この山特有のタカネビランジがキレイです。 観音岳から地蔵岳は結構遠く感じました。実際にコースタイムよりもかなりかかってます。夜叉神から鳳凰小屋までで計算すると丁度良い感じでした。 地蔵岳のオベリスクには裏から回って、狭い穴を潜ると取り付き点に行けます。ロープがたくさんついているので勇気があれば登れます。ただ最後の部分はロープを話して体を持ち上げなければならないので気合が必要です。 地蔵岳〜広河原は北岳、甲斐駒、仙丈を望みながらの素晴らしい登山道なので是非歩いて欲しい場所でした。 |
写真
感想
大雨の降った翌日の先週土曜日。予定通り念願の鳳凰三山に登ってきました。早朝3時前に出発して5:10に到着も夜叉神の森の駐車場は満車。第5駐車場に車を置いてバスで行くことになりました。まさかこんなに混んでいるとは思いもしなかった。
★1日目
夜叉神の森からの森林に囲まれた登山道は広く整備されており若干急ながらも登りやすい道。夜叉神峠に出ると小屋前からは、北岳、間ノ岳、農鳥岳の三山がきれいに見える。ちょうどヤナギランが咲き始めており、峠を彩っていた。峠から苺平までは4時間のコースタイムと書いてあって覚悟して登り始めたが、実際は3時間で到着して拍子抜け。南御室小屋で冷たい沢水を飲みリフレッシュし、薬師小屋に向けて出発。
登り始めると人の何倍もある大岩が現れ、それをきっかけに白砂の稜線が視界に広がる。大岩と白砂のコラボはこの世のものとは思えない景色。日本庭園もビックリ。
残念ながら稜線に辿り着いた時には、正面に見えるはずの三山はガスに覆われ見えそうで見えない。
登り始めるとガスは一層濃くなり薬師岳の頂上からの展望も、観音岳まで行っての展望もない。ただ足元を見るとタカネビランジが至る所に寄り添うように咲き誇っていた。このお花は結構珍しいらしい。
観音岳までは予定通りだがここから計画が狂る。当初分岐から直接鳳凰小屋に向かう予定だったが、時間があったためにガイド本に掲載されている観音岳→40分→地蔵岳→30分→鳳凰小屋を信じ、下見もかねて地蔵岳に行くことに。
ガスが濃くなり登り始めて40分経過もつく気配がない・・・あまりにつかないし雷の音もし始め、心配しながらも先を急ぐと予定より30分も遅くなり賽の河原に到着。だが、見えるはずの地蔵岳が全く見えないほどのガス。そのまま鳳凰小屋へと急いだ。
4時過ぎに無事到着して、シュラフを出して素泊りの準備を済ませ、外で夕食の支度を始める。鳳凰小屋は炊事場が外らしいので、雨降ったらたまったもんじゃなかったです。今回は曇っていながらも本当にラッキー。カレー食べながら訓練がてら背負ってきたビール6本を3人で飲み干す。
★オベリスクへチャレンジ
日の出を拝むためには4時半までに地蔵岳に到着する必要がある。前日の下りが結構大変だったので、まだ真っ暗の2時半に起床して3時半には小屋を後にした。こういう時に素泊まりは融通が聞いて良い。ヘッドライトの明かりを頼りに少しずつ登る。約1時間で前日は見えなかったオベリスクが見えてきた。
森林が切れ振り向くと夜景が見えた。残念ながら日の出は雲に覆われていて見えず。それでも高曇りだったため雲海に浮かぶ富士山の背景が染まり幻想的な景色が始まった。
日の出の景色を十分に堪能したらいよいよオベリスク制覇へチャレンジ。
・裾野まではホールドがしっかりしているのでスイスイと登る。
・裏のほうへグルッと巻くと「ホーオ三山」っていうプレートが貼ってある。
・そこの岩の隙間に入りオベリスクに近づく。
・ほぼ垂直な15mほどの岩場をロープをつかんで登り上げる。
(若干片足がかけられるほどの足場があり、もう片方は岩の割れ目につっかえるようにする)
・最後のひと登りは足場無し、勇気と気合で体を持ち上げる。(この瞬間は本当に怖い)
ついに念願のオベリスク制覇
親子同時にオベリスク制覇はなかなかいないだろうね〜
上は左と右に分かれていてそれぞれ1畳程度の広さ。360度の大展望はまさに絶景。このような景色を作った神に感謝。
そして降りる時がまた怖いよ、降りたくない位に・・・最初の一歩は決死の覚悟だった気がします。この経験は一生忘れないだろう。
★広河原への下山
さて1時間以上ゆっくりして、いよいよ出発。今回は夜叉神峠ピストンの予定でしたが、バスを使うことになったので、どうせなら違うコースを楽しもうと白鳳峠経由で北岳の入口である広河原に下山することにした。
赤抜沢ノ頭に到着すると地蔵岳の姿が整った形で見ることができる。赤岳や金峰が地蔵岳の背景になって良い景色だ。
赤抜沢ノ頭から高嶺までは稜線歩き。意外に左右が切れ落ちた道ですが、木が覆っているのでそれほど高度感はない。所々の開けた場所から望める北岳、間ノ岳、農鳥岳、甲斐駒、仙丈岳、赤岳が高嶺に近づくほどに間近に迫ってくる。
高峰には1時間かからずに到着。高峰からの展望は三山とはまた味が違う。鳳凰三山の稜線も眺められ、北岳は雪渓も間近に見える。こうやって見ると標高第2位の北岳は富士山に比べ随分と低く感じる。来年は北岳登れると良いなー。
いよいよ白鳳峠に向けて下山。鳳凰三山の景色は見えなくなり岩場の急下降が待っている。最初は快調に下って行ったが、10分もすると前に重装備の大学生が数十人下っているのを発見・・・当然渋滞。足場が悪い所なので先に譲ってもらうことも出来ず、かなりのタイムロスとなった。 白鳳峠から広河原への下りは半分はガレ細かい岩の道を下る。北岳を目の前にして気持ちの良い山道。この時間になるとガスが下から上がってきて標高の高い山々を覆い隠そうと必死に活動しているよう。やっぱり早朝活動こそ山を楽しむコツ。
さて樹林帯に入って、更に高度を下げていくわけだが、今回はここからが大変だった。延々と続く登山道は、梯子や鎖場が連続する箇所や沢が近く森が深いために滑りやすい岩や木の根。そしてビールがなくなり軽くなったとはいえ13キロ以上の荷物が膝に重くのしかかる。 もううんざりって弱音を吐きたくなりましたが、2時間近く下ってようやく広河原への舗装道に到着。更に15分歩いて12:00バス停につきました。バスは12:30に出発し、1時間かけて駐車場に到着。金山沢温泉で汗を流して、渋滞に悩ませられながらも帰宅、南アルプスの素晴らしさ十分堪能できた。
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