前穂高岳東壁(北壁〜Aフェース) / 憧れの壁
- GPS
- 27:19
- 距離
- 28.2km
- 登り
- 2,647m
- 下り
- 2,703m
コースタイム
- 山行
- 6:28
- 休憩
- 0:41
- 合計
- 7:09
- 山行
- 11:02
- 休憩
- 3:16
- 合計
- 14:18
- 山行
- 4:00
- 休憩
- 0:35
- 合計
- 4:35
過去天気図(気象庁) | 2023年07月の天気図 |
---|---|
アクセス |
利用交通機関:
タクシー 自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
「下調べ」 https://www.yamareco.com/modules/diary/63431-detail-305229 リーダーyy0419さんのレコ 【前穂東壁(北壁〜Aフェース)】 https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-5780602.html |
写真
感想
一ノ倉沢烏帽子沢奥壁南稜、一ノ倉沢衝立岩中央稜、北岳バットレス4尾根、滝谷ドーム中央稜、そいと今回の前穂高岳東壁北壁…今までで私が山岳会でやった総合的なアルパインクライミング。
今回の以外はどこの山岳会でもやるベタなルートで記録は探せばゴロゴロ出てくるが、前穂高岳北壁はいまいち少ない。
取り付きたどり着くまでがホネ、時間掛かってしまい登攀終えたは良いものの、山頂でビバークとかちらほら目の当たりにする。
実際やってみてABCそれぞれの沢の横断は雪渓次第でルート変わるわ間断無く落石来るわ雪渓の横断気を遣うわ。
無事C沢末端たどり着いてもチョックストン巻くとこが一手嫌らしかったり。
雪渓続き出しても厚さが未知数でRFの判断求められたりと。
何といっても地形が判りづらい。
掘↓己ベンチマークにB沢、C沢当たりつけて進んだがガスってたら進退窮まるだろうな、初見だと。
登攀終えてからのA沢の下降点も不明瞭なうえ、傾斜が急で神経を遣う。
リーダーのyy0419さんが奥又白の岩場三回目、A沢二回通っていたのでセーフティネットは有り、安心はしてはいたが北壁のトポを頭に入れ、東面の概念図も自分なりに下調べして臨んだのが今回の登攀。
今年入ってからずっとやりたかった。
最終P、Aフェース入るまではまだ糊代あったが私リードした3P目以外は日本の岩場のPグレードがかなり甘めの印象を受けた。
結構しょっぱい。
ダメ押しは最終P、Aフェース。
フォローで何度もフォールしテンションもらってようやくクリア。
滝谷ドーム中央稜の3P目かぶったチョックストン擬きの抱擁プレイの如くパワープレイで凹状からカンテ乗っ越すのだが、凹状で良い箇所にある岩がぐらついていて信頼出来ずパンプしてしまうお粗末さ。
最後はyy0419さんに吊り上げてもらって終了。
アプローチ、デプローチ共に自分史上最凶のシンドさ、糊代残した積もりだったがもう目一杯だったんだろう。
冒頭に掲げたルートは一ノ倉沢中央稜以外は余力があったが、こういった登攀こなすことにより岩トレも違った視点で新たな課題をもって取り組めるのであろう、かぶり乗っ越すのが案外ダメだった、あそこは腹決めてあらよっと越えるとこなんだが。
過去A沢の下降、踏み替え点間違えて奥又白戻れずビバークしたリーダーのyy0419さん、後日A沢の全容明らかにするためにA沢登るのはまだしも、その時に懸垂支点を見逃さない観察眼には舌を巻いてしまった。
山屋ってこんな人の事を言うのだろう、いやはや凄い。
それとTさん。
冬にアイス力入れてジムの壁も私より全然やれ、アブミも取り組み、向上心の塊。
テン泊登攀装備もモノともせず。
クライミングは私より間違い無く上だがダート馬場は私の方が安定してるかな?
勝ち負けとかじゃなくてそれが個性なんじゃないか。
三人で登攀出来て本当に良かった。
結婚、すったもんだの改築峠越えたと思ったら母親の介護。
年内泊まりで山は行けない。
コロナの時もそうだったが山はいとも簡単に逃げてしまう。
自分の足りなさ実感出来て成長する糧になる登攀やった後にバリバリ山行けないもどかしさは無いと言えば嘘になる。
誰しも制約抱えて山に来てる訳であって。
送り出してくれるおふくろには感謝している。
だらしない最終Pだったのも自分の人生の縮図のようだ。
まぁそんなもんだと思っちゃいるが前穂高岳北壁は自分なりの勲章の登攀である。
C沢詰めてから景リッジ越しの東壁のスケールのデカさ、北壁登攀中のDフェースの荘厳さは鳥肌もん、登攀やってて良かったと思えるものだった。
最後のtomhigさんの感想、大昔にかなり真面目にスキーに取り組んでいた時の自分の心境と丸被りしてデジャブでした。力が付いたと思っていざ来年絶対に、、、と大きな大会突破を狙える気持ちが強かった時に第一子妊娠、産んでからもう一度って足掻いてみたけど、失ったインナーマッスルと行動しない1年間のブランクは埋まらず無理やり出場した大会で得意種目で圧倒的にやられまくって終わりました。でもお陰で踏ん切りついたところもあったな〜、なんて、tomhigさんの縮図というところに勝手に共感しちゃいました☺️
そう考えると私の今の山に対する気持ちは脆弱だなぁ〜と、改めてtomhigさんに教えもらった気がします。
頻度は減っても、クライミング、ぜひ続けてくださいね!また私の見れない世界を覗かせていただけるのを楽しみに来ています😊
人生思うようにいかないもんですからね。
私のようなボンクラは完全無欠な勝利?とかって経験無くって温情の可をもらえてホッとするようなことばかりでした。
ハルボーさん山歩けるのもスキーで培った基礎体力の賜物ですね。
周りでも山しっかりした女性は体育会系で若い頃打ち込んでた人がやはり多いです。
何かしらかそういう経験おありの方は山に対する姿勢が真摯だなと思います。
登山、社会人になって一番熱中した物じゃないかと思ってます。
登山に全振りできる人は
・若くて独身の人
・人生棒に振ってる人
・家族に微塵の不安も感じさせない完全無欠メン
・若い頃からの家事子育てから解放された無敵な淑女
・濡れ落ち葉で奥さん子供からも邪魔者扱いされてる小金持ち紳士
くらいじゃないですかね。
体力は右肩下がり、所得は人それぞれですが理想曲線は右肩上がりその辺の兼ね合い均衡点でどれだけ自己満出来る山が出来るか。
もう暑い中歩くのはだるいし重い荷背負うのは嫌だし行きたい山はある程度やったしでモチベーション自体も南アルプス歩き始めた頃と比べると逓減状態ですよ。
頑張って今年程度の山行頻度でこのレベルの登攀が関の山、これ以上望んだら身の丈知らずの誹りを家族から受けそうです。
猫やら街歩きやら美術展巡りやら趣味のポートフォリオの分散目論んでるとこで我ながらジジ臭くなってきたなぁと失笑しております。
かっこいいですね!
ありがとうございます。
山岳会の計画にのっかって岩場、場数はこなせないのでピンポイントで。
アルパインは廃れ気味でベタな人気ルートばかりに登山者殺到していて前穂東面の岩場はクラッシックなものの人が少なくいぶし銀みたいでいいなぁと思ってました。
いいオヤジで壁全然登れませんから登攀パート以外のダート勝負の心意気でやっとります。
でもやっぱり南アルプスの静かなエリア歩いてみたいもんですね。
初めまして。
いや〜〜、懐かしいです。
自分は大学時代に少しロッククライミングしました。
奥又で初めてのルートがこの北壁→Aフェースでした。
涸沢にテント泊してアプローチはV-VIコル経由でC沢に入りました。
先輩がリードし自分はセカンドでしたが先輩が松高カミン付近どでかい落石を起こしてマジでヤバかったです。
あれから40年以上が経過しました。
クライミング中の写真を含め当時の写真を1枚も持っていません。
写真を見て当時を偲んでいます。
素晴らしいお写真、有難うございました。
コメントありがとうございます。
在りし日を回想されるきっかけとなったようでしたら望外の喜びです。
私もいずれそうなるでしょうからシコシコと山行記録残しております、便利な世の中ですよね。
棚の小さい岩っころは落ちて当たり前。
Aフェース、最終ピッチ理想的な足場になる岩がグラグラして涙目でした。
fujikitaさんがやられた時より前のハーケンばかりじゃないでしょうか、グラグラしてるのも結構多かったです。
今は人気あるルートは支点が整備されていて登山者が殺到する一方、前穂高岳東面のクラッシックルートはやる人少なく、ヤマレコでも記録チラホラある程度です。
シーズン真っただ中にも拘わらず広い東面、3パーティーしか確認できませんでした。
こういったところも純粋なアルパインクライミングに浸れて前穂高岳東面の岩場の魅力の一つだと思っております。
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