【南ア】奈良田から行く白峰南嶺北部〜白峰三山通貫(笹山ダイレクト〜広河原)
- GPS
- 17:08
- 距離
- 49.3km
- 登り
- 4,601m
- 下り
- 4,595m
コースタイム
- 山行
- 15:45
- 休憩
- 1:21
- 合計
- 17:06
天候 | 天気: 日中晴れ、夕方から小雨 気温: 奈良田温泉10℃(3:00頃)、笹山−2℃(7:00頃)、広河内岳3℃(9:30頃)、北岳8℃(14:30頃) 風: 西寄りの風やや強く(稜線上で8〜12m/s) 積雪: なし |
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過去天気図(気象庁) | 2023年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
ここまでの南アルプス街道(山梨県道37号線南アルプス公園線)は、途中1箇所で工事による片側交互通行(信号機付き)があるが問題なく通行できる。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
@概況@ 奈良田湖から笹山ダイレクト尾根を経由し、笹山(黒河内岳)〜白河内岳〜大籠岳〜広河内岳までは、破線ルート扱い。所々やや迷いやすい部分があるため、ルートファインディングには気をつけたい。 大門沢下降点から農鳥岳〜間ノ岳〜北岳へは一般登山道となるが、南アルプスらしくひとつひとつの山が巨大で、まるでひとつひとつ別々の登山をしているような感覚すらおぼえる。 広河原から奈良田にかけての南アルプス街道(約20km)はバスか乗り合いタクシーが一般的だが、夕方は16時過ぎには終発となってしまうため、それ以降の時間帯に通る場合は、歩くか走るかになる。自転車は通行禁止。 以下、セクションごとの状況。 @奈良田第一駐車場〜笹山ダイレクト尾根取付@ 第一駐車場から少し北へ行ったところの塩見橋(吊り橋)を渡り対岸へ。所々に笹山へ誘う案内表示があるので、それに従えば迷うことは無いと思う。 @笹山ダイレクト尾根(笹山まで)@ 取付はじめから続く急登は平場の少ないのっぺりとした坂なのでふくらはぎにクる。P1344からしばらく傾斜が緩むが、再び始まる急登からは、笹山まで傾斜が緩むことはあまり無く、ひたすら登り続けることになる。破線ルート扱いであり、所々で不明瞭な道筋となるが、尾根筋であることを意識していれば迷うことは無いと思う。取り付きから笹山までの標高差は1900mに及ぶ。 @白峰南嶺北部(笹山〜白河内岳〜大籠岳〜広河内岳)@ 笹山から白河内岳基部までは樹林帯、その先は稜線歩きとなる。稜線上は基本的に岩稜帯とハイマツ帯でありかなり歩きにくい所もある。ペンキマークが多く、迷うことは無いと思うが、所々不明瞭な部分もあり、天候次第では油断ならないと感じた。 @広河内岳〜大門沢下降点〜農鳥岳〜西農鳥岳@ 大門沢下降点からは白峰三山縦走路ということで、整備状況・眺望ともに申し分ない。ただし農鳥岳〜西農鳥岳間は岩稜帯の急な登下降もあり油断ならない。 @西農鳥岳〜農鳥小屋〜間ノ岳@ これまでと比較すると危険は少なく、あまりに圧倒的な眺望に目を奪われる。景色に見惚れ過ぎには注意。農鳥小屋は今季避難小屋として開放されており、物品販売は無いようだ。 @間ノ岳〜中白根山〜北岳@ 引き続き素晴らしい整備状況と眺望が続く。北岳山荘は営業中。北岳を挟んで反対側にある肩の小屋も営業中のもよう。 @北岳〜八本歯ノコル〜左俣〜二俣@ 北岳から八本歯ノコルまでは急な岩稜帯の下りとなるため慎重な歩きが求められる。八本歯ノコルから左俣経由二俣まで、急なザレ道&階段の道となっており、滑落&踏み外しに注意を要する。大樺沢二俣から広河原までの川筋は災害による通行止めが続いており、直接広河原に降りることはできない。このような観点から、北岳へは白根御池小屋〜草滑り〜肩の小屋を経由するルートが望ましいのも納得できる。 @二俣〜白根御池小屋〜広河原@ 前述の通り通行止め区間があるため、白根御池小屋経由で広河原に降りるルートのみとなる。最後の標高差700mの急な尾根道は南アルプスらしく木の根が多い道筋なので慎重に降りる必要があった。 @広河原〜奈良田第一駐車場(南アルプス林道)@ 広河原から、自転車を含む一般車両が乗り入れ禁止の約18kmプラス奈良田第一駐車場までの約2kmは、公共の乗り物を使わない(使えない)場合、当然ながら歩くか走るかになる。緩やかな下り一辺倒の行程なので、走るのが好きなら、さして苦労はないだろう。ただしその場合は、車両が行き交う時間帯は危険を伴うので避けたほうが無難。 |
写真
感想
あんなに暑くて長引いた夏だったが、急に晩秋のような季節感となってしまった10月初旬。北アルプスでは秋を感じる前に雪が来てしまった。南アルプスはまだギリギリ雪は来ていない。その前に短い秋を存分に味わおうという目論見で、極上の稜線美を一気通貫。
稜線に出ると気温は氷点下で風も強めに吹いていて、低体温のリスクがあった。季節の変わり目というのはトラブルが起きやすい。笹山で乾いた服に着替えてからは汗をかかないようゆっくりめに歩きつつ、足早に過ぎゆく季節を惜しみながら、極上の稜線美を楽しむことができて、満足の行くツアーとなった。
当日の装備
@着用衣服・装備(スタート時)@
ミレーのアミアミ上下、薄手のソフトシェルパンツ、化繊半袖Tシャツ、アームカバー、UVカットアイウェア、帽子、靴下(中厚手)、クライミング用グローブ、ミドルカットアプローチシューズ
@持参装備・衣服(状況により使用する物など)@
ハードシェルジャケット(使用)、ハードフリースジャケット、予備ハードシェルパンツ、予備長袖Tシャツ(使用)、メリノウールの肌着(使用)、予備下着、予備薄手グローブ(使用)、ビーニー、サングラス、チェーンスパイク、ヘッドランプ2個(1個使用)、予備のGPS機、気象観測計(使用)、スマートフォン(使用)、モバイルバッテリー(使用)、予備単3乾電池(リチウム乾電池)、ICOS(使用)、エマージェンシーシート、ツェルト、絆創膏(キズパワーパッド)、テーピングテープ、ロキソニン、ダクトテープ、トイレットペーパー 、ゴミ袋
@飲・食料@
ポカリ5.0リットル(3.2リットル消費)、おにぎり梅干し2個と辛子明太子1個(全消費)、薄皮ミニあんぱん4個入り1袋(半分消費)、ランチパックツナ1袋(消費せず)、小倉マーガリンロールパン1袋(消費せず)、小魚アーモンド50グラム(半分位消費)、プロテインバー3個(1個消費)、アミノバイタルゼリー2個(全消費)、ICOS(5本愛飲)
ザック総重量14.48kg(スタート時)
このルートを日帰りなんて凄すぎる!
自分は以前、奈良田から広河原岳までをピストンしましたが、写真を多く撮りながらだったとはいえ約17時間半もかかってしまいました。
eight-woodさんはその倍以上の距離を17時間。
いやはや超人ですな。
その体力、自分もあやかりたいものです。
それにしてもこのルート、20数kmに渡って3000m前後を歩くものですから、空気の薄さをひしひしと感じてキツかったです💦 キツかった分、風景は最高でしたが(^^)
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