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Yamareco

記録ID: 60346
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
剱・立山

剱岳 (別山尾根)

2008年09月12日(金) ~ 2008年09月14日(日)
 - 拍手
GPS
53:50
距離
14.6km
登り
1,670m
下り
1,660m

コースタイム

12日:室堂9:30-10:25雷鳥沢-11:55別山乗越12:15-13:00剱澤小屋
13日:雨で停滞
14日:剱澤小屋5:00-5:30剣山荘-5:50一服剱-6:45前剱-8:25剱岳頂上8:55-11:55剱澤小屋12:30-13:15別山乗越-14:10雷鳥沢-15:20室堂
天候 12日:快晴
13日:雨
14日:曇り/晴れ
過去天気図(気象庁) 2008年09月の天気図
アクセス
コース状況/
危険箇所等
・室堂ターミナルに登山ポストがあるらしいが見過ごした。
・剱澤小屋までは特に危険個所なし。
・この時期は剱澤小屋〜剣山荘に雪渓の横断はなかった。
・前剱の登りは足場が悪く急。ゆっくり慎重に。
・前剱から頂上までは間断なく緊張を強いられる。
・下りの横ばいとそれに続く梯子がこのルートの最難関と思われる。
予約できる山小屋
室堂ターミナル前
快晴
2010年04月06日 14:09撮影 by  RICOH GX200 , RICOH
4/6 14:09
室堂ターミナル前
快晴
称名川の橋を渡って雷鳥沢へ
2010年04月06日 14:09撮影 by  RICOH GX200 , RICOH
4/6 14:09
称名川の橋を渡って雷鳥沢へ
雷鳥沢の長い登り
2010年04月06日 14:09撮影 by  RICOH GX200 , RICOH
4/6 14:09
雷鳥沢の長い登り
別山乗越からの剱岳
2010年04月06日 14:09撮影 by  RICOH GX200 , RICOH
4/6 14:09
別山乗越からの剱岳
剱澤小屋に到着
2010年04月06日 14:09撮影 by  RICOH GX200 , RICOH
4/6 14:09
剱澤小屋に到着
小屋の前から望遠する前剱とタテバイ、ヨコバイ周辺
2010年04月06日 14:09撮影 by  NIKON D70, NIKON CORPORATION
4/6 14:09
小屋の前から望遠する前剱とタテバイ、ヨコバイ周辺
暮れていく剱岳
2010年04月06日 14:09撮影 by  NIKON D70, NIKON CORPORATION
4/6 14:09
暮れていく剱岳
小屋のそばにチングルマの群落
2010年04月06日 14:09撮影 by  NIKON D70, NIKON CORPORATION
4/6 14:09
小屋のそばにチングルマの群落
一服剱へ向かう
2010年04月06日 14:09撮影 by  RICOH GX200 , RICOH
4/6 14:09
一服剱へ向かう
一服剱で陽が上ってきた
2010年04月06日 14:09撮影 by  RICOH GX200 , RICOH
4/6 14:09
一服剱で陽が上ってきた
しかし、この立ち上がる壁
2010年04月06日 14:09撮影 by  RICOH GX200 , RICOH
4/6 14:09
しかし、この立ち上がる壁
前剱の大岩の直下
2010年04月06日 14:09撮影 by  RICOH GX200 , RICOH
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前剱の大岩の直下
こんなトラバースとか…
2010年04月06日 14:09撮影 by  RICOH GX200 , RICOH
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こんなトラバースとか…
こんな岩の壁とか…
2010年04月06日 14:09撮影 by  RICOH GX200 , RICOH
4/6 14:09
こんな岩の壁とか…
いよいよタテバイ
2010年04月06日 14:10撮影 by  RICOH GX200 , RICOH
4/6 14:10
いよいよタテバイ
タテバイ上部から
2010年04月06日 14:10撮影 by  RICOH GX200 , RICOH
4/6 14:10
タテバイ上部から
何とか頂上到着
2010年04月06日 14:14撮影 by  RICOH GX200 , RICOH
4/6 14:14
何とか頂上到着
ヨコバイを待つ渋滞
2010年04月06日 14:10撮影 by  RICOH GX200 , RICOH
4/6 14:10
ヨコバイを待つ渋滞
平蔵の頭の垂直の岩壁
2010年04月06日 14:09撮影 by  NIKON D70, NIKON CORPORATION
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平蔵の頭の垂直の岩壁
いよいよヨコバイに取り付く
2010年04月06日 14:10撮影 by  RICOH GX200 , RICOH
4/6 14:10
いよいよヨコバイに取り付く
ヨコバイを過ぎて振り返るタテバイの人の鎖
2010年04月06日 14:09撮影 by  NIKON D70, NIKON CORPORATION
4/6 14:09
ヨコバイを過ぎて振り返るタテバイの人の鎖
難関を過ぎ、ほっと一息
2010年04月07日 09:43撮影 by  RICOH GX200 , RICOH
4/7 9:43
難関を過ぎ、ほっと一息
前剱の下り
まだまだ気は抜けない
2010年04月06日 14:10撮影 by  RICOH GX200 , RICOH
4/6 14:10
前剱の下り
まだまだ気は抜けない
一服剱から
2010年04月06日 14:10撮影 by  RICOH GX200 , RICOH
4/6 14:10
一服剱から
剣山荘を過ぎて剱岳を振り返る
2010年04月06日 14:10撮影 by  RICOH GX200 , RICOH
4/6 14:10
剣山荘を過ぎて剱岳を振り返る
剱澤小屋に戻ってきた
2010年04月06日 14:10撮影 by  RICOH GX200 , RICOH
4/6 14:10
剱澤小屋に戻ってきた
小屋を後に帰路に着く
2010年04月06日 14:10撮影 by  RICOH GX200 , RICOH
4/6 14:10
小屋を後に帰路に着く
室堂を見降ろしながら雷鳥沢を下る
2010年04月06日 14:10撮影 by  RICOH GX200 , RICOH
4/6 14:10
室堂を見降ろしながら雷鳥沢を下る
雷鳥平のキャンプ場
今度はここに泊りたい
2010年04月06日 14:10撮影 by  RICOH GX200 , RICOH
4/6 14:10
雷鳥平のキャンプ場
今度はここに泊りたい
ターミナルまでのこの最後の登り返しがキツイ
2010年04月06日 14:10撮影 by  RICOH GX200 , RICOH
4/6 14:10
ターミナルまでのこの最後の登り返しがキツイ
みくりヶ池から別山と雷鳥沢を望む
2010年04月06日 14:10撮影 by  RICOH GX200 , RICOH
4/6 14:10
みくりヶ池から別山と雷鳥沢を望む
ターミナルで帰りのバスを待つ
2010年04月07日 09:44撮影 by  RICOH GX200 , RICOH
4/7 9:44
ターミナルで帰りのバスを待つ

感想

2008年の最大の目標だった剱岳登山。
いろんな資料を調べてシミュレーションを繰り返し、それでも「ほんとに登れるだろうか」と迷い続けてこの日を迎えた。

扇沢に車中泊し、室堂に着いた朝は最高の快晴。
雷鳥平を抜け、雷鳥沢の長い登りを耐えて別山乗越の剱御前小屋に着くと、目の前に後立山連峰を背後に従えた剱岳の全容が現れる。
ついに来たぞ、という感じ。

剱澤小屋に着き、雲ひとつない空をバックに剱岳の姿を暫く眺めているとそれだけで幸福感が満ちてくる。
こんな良い天気の日に登って下りてきて、ここでずっと登った山を見ていられると最高だろうな、と思う。
(実際、この日はそんな幸せそうな人が小屋の前にいっぱいいた)

次の日はあいにくの雨。決行する人、諦めて帰る人、様々の中で悩んだが一日小屋で停滞することにした。
この日は結局一日降り止まなかった。

翌朝も曇りがちだったが、予報では晴れてくるとのこと。小屋のオーナーの佐伯さんも「大丈夫」と言うので出発。
足慣らしの一服剱までが終わる頃に朝日が射してきた。目の前に立ちあがる前剱の壁のような登りにちょっと怯む。
一服剱で一緒になったご夫婦について足場の悪い道をゆっくり登る。このお陰で前剱頂上までの疲労はとても少なかった。

いよいよ核心部が始まる。
が、前にも後ろにも人がいて声をかけながら進んだので、細い橋を渡った後のトラバースや、平蔵の頭からの垂直下降も意外と安心して通過。
知らない人同士なのに共通目標があるので、連帯感や達成感の共有が生まれるのが面白い。

カニのタテバイは15分待ちくらいの渋滞。ちょっと腕力に頼った箇所もあったが難なく通過。
少し足に疲労感を感じながらついに頂上に到着。
残念ながらガスが湧き良い展望は得られなかった。30分くらい待ってみたが改善しないので下山開始。

ヨコバイの前でまた渋滞。ここは上下の登山道が合流するところなのでなかなか進まない。
ヨコバイの取り付きに向かって下降していく部分は普通のケースだと相当怖いはず。渋滞しているおかげであまり感じないのかも知れない。
ヨコバイへの取り付き方は沢山の方の山行記を読んで研究したので結構うまくいった。
ただ、ここが別山尾根ルートの最難関であることは間違いない。

ここを過ぎ、平蔵の頭を登り返してケルンのあるテラスまで戻って来るとやっと一息できる。
周りの人達の顔にも安堵の笑みが漏れる。

前剱頂上を巻き、一服剱へ最後の慎重さで一歩一歩下りる。
一服剱に着くとほぼ安心。眼下の剱沢平の景色を眺めながらゆっくり下る。

剱澤小屋に戻り、お昼にうどんを作って貰い、荷物をまとめて帰路につく。
頂上付近のガスの切れない剱岳を見返しながらゆっくりゆっくり別山乗越へ登る。

乗越で室堂の小屋に泊れないか電話をしようとしたが携帯が繋がりにくい。
方針変更して扇沢まで下りてしまうことにする。最終のバスに間に合うように急いで雷鳥沢を下る。

雷鳥平から室堂のターミナルまでは標高差200mの登り。
今日の行動時間は既に8時間以上に達し、この最後の登り返しがとてもキツイ。
観光客がスタスタ歩いて行くのを横目に20メートル登っては休み、を繰り返してやっとのことでターミナルに到着。
何とか扇沢まで戻れる時間のバスに乗ることができた。

剱岳は少年時代に郷里の実家から正面に見えた山。
その頃は登ってみたいと考えたこともなかったが、山を始めていつかはここへ来たいと思うようになった。
完璧の体調、完璧の天候という訳にはいかなかったが、自力でこの山へ登れるレベルになったことは自分では満足しても良いと思っている。

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