奥秩父主脈縦走


- GPS
- 43:41
- 距離
- 81.3km
- 登り
- 6,233m
- 下り
- 7,441m
コースタイム
- 山行
- 2:19
- 休憩
- 0:57
- 合計
- 3:16
- 山行
- 10:00
- 休憩
- 1:44
- 合計
- 11:44
- 山行
- 10:28
- 休憩
- 1:03
- 合計
- 11:31
- 山行
- 7:41
- 休憩
- 0:26
- 合計
- 8:07
- 山行
- 7:11
- 休憩
- 0:48
- 合計
- 7:59
過去天気図(気象庁) | 2023年10月の天気図 |
---|---|
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
帰り:奥多摩 |
コース状況/ 危険箇所等 |
全体的に道は良い。前半は岩場が多めで後半は平坦だが距離が長い。 笠取山からしばらくはササが道に被っていて地面が見えない。 将監から先に一部崩落箇所あるが、上に巻く踏み跡がある。 将監小屋から飛龍権現までのトラバース道の途中で何カ所か取水可能(浄水前提)。 飛龍山から三条ダルミまでは快適な道が続く。 高丸山の巻き道は通行止め。 石尾根縦走路は歩きやすい。 最後の稲荷神社前の橋が半壊状態。 |
写真
感想
なかなか機会がなかった奥秩父主脈縦走。9連休の休暇を取ってどこかの縦走路を狙っていたが、日本海側の天気が悪そうなので太平洋側の奥秩父を選択した。今回は小屋泊とテント泊のハイブリッドを試してみる。
【1日目】
始発で瑞牆山荘へ向かっても出発は午後になる。そこで、初日は富士見平にテントを張って瑞牆山へ往復するだけにした。ザックの初期重量は14.5kg+水1L。もう少し削りたかったが、防寒装備を多めにしたせいで重めになってしまった。行動食を途中の小屋で購入する手も考えたが、プロテインを多く摂取したいので可能な限り持って行く。
富士見平でテントを張り、水を汲んだ。ここには良い水場がある。平成の名水百選ということで浄水は不要だと思うが、今回は新しい浄水器(Katadyn)のテストも兼ねているので浄水してみた。チューブによる固定がないので最初は不安定だが、ソイヤーミニよりかなり早く浄水できる。
瑞牆山は岩場が多く面白い。一気に登って山頂からの眺めをしばし楽しむ。山を下りて小屋でフルーツケーキを買い、夕食後のデザートにした。それにしても寒い... 風が冷たく、全て着込んでも体が冷えるので、ハクキンカイロを投入してやっと眠れた。明日の朝が心配だ。
【2日目】
今日は行動時間が12時間の予定なので4時に出発する。風がないので思ったより寒くない。時間短縮のため、鷹見岩をパスしようか悩んだが、せっかくなので行ってみた。夜景が思ったよりいい雰囲気を出している。晴れた日なら眺めが良さそうだ。
大日岩への登りはそこそこキツい。大きな大日岩の麓で少し休んでから金峰山に向かう。おそらく遠くに見える少し飛び出した岩の場所が金峰山だ。金峰山に近づくにつれて岩場が多くなる。普段なら楽しめるが、荷物も重く後の行程も長いので、できるだけ疲労しないよう気をつけながら進む。金峰山の上の神社にお参りしてから(橋が壊れているのでジャンプが必要)山頂に行く。さすがに素晴らしい眺めだ。
先は長いので軽食を取って出発。ここから大弛まで下るだけと思っていたが、朝日岳を忘れていた。ここも結構登る。大弛でうどんを食べて水を追加し、最高峰の北奥千丈岳に向かう。ここは木の階段が続く。荷物をデポして北奥千丈を往復し、国師ヶ岳まで一気に行く。残念なことにどちらもガスがかかっていて眺めはなかった。
国師ヶ岳で天気予報を見たら、予想よりも早く雨雲が近づいている。ここから4時間以上かかる予定なので少々危ない。国師ヶ岳から先は道が細くなり人もいない。しばらく気持ちの良いコケの森を進む。高低差も少なく楽しい山歩きだ。しかし、富士見を過ぎた辺りから雨が降り出した。レインウエェアを着て残りの行程を行く。既に10時間以上歩いているので少々登りがキツい。小雨の甲武信ヶ岳を過ぎて小屋に駆け込んだが、小屋に入った直後から雨がきつくなったので、運がよかった。
【3日目】
雨で甲武信小屋に停滞。
【4日目】
雨が遅ければ2日目に三宝山へ行く予定だったが、できなかった。そこで、早朝に三宝山へ行くことにした。雨はおおよそ上がって霧雨になっている。真っ暗な中、一気に往復。今日は水場を期待できないので、重めのザックを背負って出発しようとしたら腰にきた...これはマズい。
ロキソニンを貼って痛みを抑えてスタートする。痛いままだとかばってバランスを崩し、次々と複数の箇所を痛めることになる。できるだけ真っ直ぐな姿勢を保ち、ストックを活用して腰に負荷がかからないようゆっくり歩く。今日の行程は11時間半だ...
まずは木賊山。登りはキツいが途中の眺めは良い。ここの下りは思ったよりキツくなくて助かった。綺麗な破風山の避難小屋を越えて破風山に登る際に、腰が痛みだし意外に苦労した。雁坂嶺を越えて雁坂峠へ。この峠は日本三大峠らしい。それにしても、それぞれの山で山梨県と埼玉県の山頂標があるのが面白い。
先はまだ長い。水晶山、古礼山を越えていく。古礼山の山頂は広く、ガスがかかっていなければ気持ちよさそうだ。また、雁峠が見えたときには「おぉ!」と言ってしまった。広々としていい峠だ。その後、笠取山の麓で小さな分水嶺を見て感動、ここから多摩川・荒川・富士川に分かれる。3箇所への分岐は初めだ。
楽しみの後は笠取山が目の前にそびえていた。こんなに高かったっけ? やっと登って先に進むと岩場... 重い荷物を背負って越えた所に2つめの山頂標が。うーむ、ここも2つあるのね。水干も見てみたいので荷物をデポして往復。その後、先に進もうとしたら低いササが道を覆い隠している。これは厳しい...
しばらくササを漕ぎながら進む。幸いにも唐松尾山の前から普通の道になった。しかし、想定以上に時間がかかったので、日暮れまでに将監小屋に着けるか怪しくなってきた。腰の痛みは気になるが、通常ペースに戻して唐松尾山を一気に越える。途中、道が分かりにくい場所があるものの、最後は快適な道が続く。なんとか日暮れ前に小屋に到着し、テントを張って水を得ることができた。
【5日目】
風はあったが、基本的に陰になっていたので問題なく寝ることができた。今日は8時間の行程なので余裕がある。でも腰が回復していないので、早めに雲取小屋に入りたい。竜喰山は諦めて将監から巻き道へ登る。道は悪くないが、細いトラバース道なので踏み外さないように注意する。周囲がササのため、もし滑ったら止まらず大事故になる。後半の崩落箇所は上に巻く踏み跡があるので問題はない。
特に前飛龍に行く必要はなかったが、空身で散歩がてらに行ってみた。戻ってザックを背負い、ゆっくり飛龍山に登る。飛龍山から先は緩やかな下りの気持ち良い道が続く。特に狼平は気持ち良い。雲取山に登る前に昼食のチキンラーメンを食べて少し休憩する。
雲取山は広々として良い山だ。東京都の立派な山頂標もある(笑)。雲取山荘は思ったよりも遠かったが、無事に到着できた。
【6日目】
小屋で日の出が見れるかと思ったが、下に溜まった雲の上から日が昇った。これも悪くない。巻き道を行こうかと思ったが、せっかくなので雲取山を越えて尾根ルートを行くことにした。七ツ石まで広い道が続く。雨で停滞した甲武信小屋で読んだ本によれば、七ツ石の神社は再建されたもので、修復したオオカミの狛犬があるらしい。実際に見るととてもかわいい。是非守り続けて欲しいものだ。
ここからも気持ちの良い道が続く。距離のわりにコースタイムが短いので、この後も道が良いはず。軽快に歩いていたら、うっかり千本ツツジの尾根に乗るのを忘れてしまったので、麓から往復した。それにしても快適な道だ。高丸山の巻き道は通行止めだったが、巻き道だけ行くと楽しいハイキングになるだろう。
鷹ノ巣避難小屋で雲取山荘のお弁当を食べて一休み。鷹ノ巣山から先もひたすら快適な道が続く。これまでに歩いた中でも最高のルートだ。天気予報を見ると夕方に雨が降りそうなので尾根を行くか、早めに林道に降りるか迷ったが、尾根ルートの方が時間が短い。よほど道が良いのだろう。行ってみると実際に良い道が続いていた。最後は半壊の橋を渡って道に出る、ここで一安心。後は奥多摩駅までボチボチと降りてゴール。奥多摩駅には更衣室もあり、着替えてから移動することができた。
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今回も近くのピークを回ったので(竜喰山だけ諦め)そこそこ時間がかかってしまった。それにしても、計画段階で11-12時間の行程を組むのは無理があったようだ。日没も早いし、想定外の厳しい箇所があればあっという間に余裕がなくなる。宿泊地の間隔を短くするのは損に思えて距離を伸ばしたくなるが、その分リスクも高まる。これからは気をつけよう。
小屋とテントのハイブリッドに慣れていないため、荷物がさほど軽くならず、日程を守るために無理しがちだったのは反省点だ。次回はメリット側を活かしたい。とはいえ、雨を避けて小屋に2泊できたのは助かった。
新しい浄水器のKatadynは良さそうだ、浄水システムを切り替えることにしよう。また、瑞牆山へのアタックにBlackDiamond Blitz 28を使ってみたところ、使い勝手がよかった。ただし従来より300g重くなるので、必要な時だけ使うことになる。
あと、行き損こなった竜喰山は200名山の和名倉山とセットで再挑戦してみようかと思う。それにしても奥秩父主脈縦走は快適な道が多く、百名山も楽しめる良い縦走路だった。
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