雲取山・赤指尾根・ヨモギ尾根《日本百名山》
- GPS
- 11:51
- 距離
- 30.3km
- 登り
- 2,198m
- 下り
- 2,187m
コースタイム
- 山行
- 5:53
- 休憩
- 0:59
- 合計
- 6:52
天候 | 1日目(1/7):晴れ 2日目(1/8):曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
下山口:留浦BSから西東京バスでJR青梅線奥多摩駅 |
写真
感想
1日目(1/7):晴れ
前日京都駅から乗る予定だったドリームさいたま号の発車時刻を間違え乗り遅れてしまった。23時発のグランドリーム号新宿・東京行に空きがあり同行者と待ち合わせた予定のホリデー快速おくたま1号に乗ることができた。同行者には初っ端から迷惑を掛けてしまった。3連休の初日快晴の予報で大勢の登山者が奥多摩駅に下り立った。鴨沢行の臨時バスが出て定時のバスより5分早く小河内神社に到着した。ドラム缶橋を渡り三頭山を目指す人達を尻目に麦山集落へと入って行った。
集落から尾根の東側に林道が続いており、この道に峰集落からの道と合流して千本ツツジに到る登山道が描かれている。今日はこの尾根の先端から稜線に上がり赤指尾根の完全踏破を目指した。林道が山腹に去っていく地点の踏み跡から稜線に取り付いた。稜線の道は極めて不明瞭だったが忠実に進んで行くと左手から明瞭な道が現れ登山口は別にあったことが知れた。バスを降りたとき三頭山を目指す小父さんたちが気温5℃と云っていたが急登続きで汗が噴き出した。尾根の先端部分は等高線が詰まり息が上がる。シャツ1枚になり登り続けること54分、最初の山である、雨乞山に達した。
標高981m、登山口から450mの高度差を登って来た。山頂は樹林帯で展望はなく暫し休憩して先に進むとどうもおかしいコンパスを合わせてみると方向は180度違い南西の尾根を下りそうになっていた。山頂が南に飛び出していたので本来の縦走路は少し戻って北に進まなければならなかった。小留浦(ことずら)へ下る谷道が分岐する鞍部は北に大きく張り出し円弧を描くように進み尾平山(1,075m)に到った。山頂には3等三角点「福次」があり、山頂標識も掲げられていた。北西に進路を変え400mほど進むと1,104mの標高点ピークがあり南西に留浦への道が続いていた。「ピーク1,104m」のブリキの標識が掲げられていた。
次の目標はP1228でなだらかな二重稜線を気持ちよく進んだがピークの直下からは傾斜が増した。葉を落とした広葉樹のピークは地形が複雑に入り組み、最も高い所がP1228と思われるが、山頂を示すものはなく呆気ない。そろそろ小腹が空きだしたが、赤指山まで行こうと先に進んだ。20分程進むと何処から上がってきたのか2.5万図にない林道が登山道を横切った。稜線を通っていないようなので踏み跡を辿り稜線に這い上がった。もう一度林道横断があり赤指山(1,332m)山頂に達した。山頂からの展望は得られないが3等三角点「茸岩」があり山頂標識も掲げられていた。
単独行の男性が休憩しており、峰谷からこの山だけを目的にやってきたと云う。略林道歩きで山頂展望もないときては登山の楽しみは如何なものだろう。下山は「赤指尾根を歩いては?」と進めておいたが、指導標の少ない稜線でルートファインディングがしっかりできないと下りは難しいかもしれない。無責任なことは言わない方が良かった。昼食休憩を取って歩き出したが赤指尾根は長く未だ1/3を残している。1劼曚豹覆爐畔谷からの登山道が合流し一気に道が明瞭になった。更に500m程先でもう一本峰谷かの登山道が合流する筈だったが見落としたのか明瞭な道は分岐していなかった。
P1364は東側を巻き千本ツツジ(1,704m)へ向けて標高差350mの登りを只管歩いた。千本ツツジは奥多摩駅付近から始まる石尾根の稜線で展望が良く、富士山や南アルプスを望むことができた。石尾根を嘗て歩いた道、稜線は防火帯が切られ気持ち良く歩くことができた。小袖川沿いに上がってきた東京都と山梨県の境界が石尾根に移りここからは都県境尾根を進んだ。七ッ石小屋から鴨沢に下る道が左に分岐して行った。この地点に七ツ石神社があり立派な石灯篭が両サイドに設置されていたが神社は荒廃していた。登りに転じ七ッ石山へと辿って行った。
七ッ石山(1,757m)山頂には石造りの大きな山頂標識があり、極最近設置されたもののようで真新しかった。3等三角点「七ッ石」の点標が50cm程、本来地中にある部分が露出し痛々しかった。ヨモギノ頭、小雲取山、そして今日メインの雲取山が存在感を持っていた。奥秩父主稜線の先には飛竜山等の姿も望むことができた。北西に下った鞍部はブナ坂の分岐で唐松谷林道が土砂崩壊で通行止めとの表示があった。なだらかな上り坂を進みP1746付近に達すると稜線が一際広くなりヘリポートが設置されていた。少し進むと奥多摩避難小屋があった。目立たない所に建っている古びた小屋だが嘗て2度泊ったことがある。テン場には3張りのテントが張られていた。
目前にヨモギノ頭(1,813m)が迫るが登頂は明日に置いておき、東側の巻道を通った。小雲取山への登りは結構歩き応えがあり途中で富田新道(大クビレ尾根)が分岐しているがブナ坂と同じ日原に下るので通行止めになっているのかと思ったが特に通行止めではないようだ。登山道は小雲取山の西側を通過しており10m程踏み跡を辿って行くと山頂に到った。小さな山頂標識が有ったと後から登った同行者が言っていたが見逃してしまった。明日確認しよう。
天気が良く行程も短縮できているので明朝登る予定だった雲取山は今日通ることにして雲取山巻道を見送った。なだらかな登りで雲取山山頂に達すると山頂避難小屋に人の気配がした。此処は緊急避難用で基本的に宿泊することはできない筈だ。山頂からの眺めは素晴らしく、富士山、南アルプスは流石に雪を持っているが、大菩薩嶺や歩いて来た石尾根の稜線、飛竜山を始め奥秩父の稜線には全く白いものが見えなかった。山頂の都県境に山梨県による「山梨百名山」の山頂標識がポツンとあり、最高点の東京都・埼玉県の境界に七ッ石山にあったのと同仕様の石の山頂標識が新たに設置されていた。また「雲取山西暦2017年記念」の標識も設置され今年の西暦と同じ標高の山で今年は登山者が増えることだろう。
雲取山山頂には1等三角点「雲取山」の他に原三角測點が残っている。この標石は台形で三角点よりも大きい。国内の地形図測量を陸軍の陸地測量部が担当する以前、内務省が打った標石で、今では用途は廃止されているがここ雲取山と新潟県の米山、そして群馬県の白髪岩の3箇所にだけ残っている貴重な遺跡だ。15時を回り静な山頂に一組だけいた若いカップルは遅い時間に鴨沢から登ってきたと云う。今日雲取山荘に同宿となるようだ。
山頂の風景を十分楽しみ北へと下って行った。先ほどのカップルが見え隠れしている。雲取山荘は平成12年5月改装したての連休に泊ったので500人程泊ると云う大混雑だった。今日は70名程の宿泊で一部屋に4人、先ほどのカップルと同部屋となった。持参のウィスキー等を飲んで話が盛り上がり夕食までの2時間はあっと言う間だった。夜行バスの疲れから夕食後直ぐに睡魔に襲われ一人脱落し19時位には寝についた。
2日目(1/8):曇り
今日の天気予報は曇りのち雨から雪との予報で降りだす前に下りてしまいたい。ご来光も見られそうにないので雲取山はパスし、一度歩いてみたかった東側の巻道を取ることにした。東の尾根の張り出しを巻くため距離は200m程長くなる。樹林帯の中、大きなアップダウンもなく小雲取山の手前で石尾根主稜線に合流した。昨日見逃した小雲取山山頂標識を見に山頂に立ち寄りった。曇っているが遠望は利き富士山や南アルプスも見えていた。昨日逆光で上手く撮れなかった山も綺麗に撮る事ができた。
山頂に立ち寄らず先行した岡田さんを追いかけ小雲取山を下り、ヨモギノ頭(1,813m)に到った。昨日巻いたが北側からだと大した登り返しではなく山頂に到った。主稜線からの最後の展望を楽しんで南西に延びるヨモギ尾根を下った。登山地図には奥多摩避難小屋から道が描かれているが、なだらかな尾根なので微かな踏み跡を辿って尾根通しに下った。やがて登山道が交差し尾根の北側に行ってしまった。更に尾根通しに進むと再び南側から明瞭な登山道が現れた。この道こそ小屋からの道で合流後は尾根通しの道が明瞭になった。
尾根上に展望の開けたところがあり奥秩父主稜線の三ッ山や飛竜山が青岩谷越しに見えた。この尾根の最初のポイントはP1587で尾根道から少し右手に入ったところだが、密かに期待していた山名はなかった。南南西方向に下り続け前方に顕著なピークが見えてくると奥後山(おくうしろやま1,466m)でピークに到ったがあるはずの三角点が見当たらず下りに転じてしまったので探しに戻ると結構判りやすい所に3等三角点「奥後山」があった。其の上には小さな山頂標識も置かれていた。
奥後山から先、登山地図には鉢焼場尾根(ニジュウタキ尾根)と記されているがその由来はどう云う事なのだろう。尾根通しに南に進んだ後、南東に向きを変え標高1,200m位でトラバース道となり大きく西に折り返した。急斜面の巻道で落ち葉が10儖幣綫僂發蟒鎧兇蕕靴覆ら進んだ。1匐瓩西に進むと折り返して東への巻道となった。枝谷の横断箇所には真新しい丸太橋が掛けられ、赤点線道の登山道ながら整備はされているようだ。尾根を乗越し塩沢に下り立つと荒れた塩沢林道だが、すぐのところは崩落しており、巻いて通過しなければならなかった。500m程塩沢林道を下ると塩沢橋に到り後山林道と出合った。切り株で作った椅子が6つほど置かれていたのを幸い、お腹が空いてきたので10分ほど休憩した。
後は一路お祭に向けて後山林道を歩いた。片倉谷を渡る所に林道のゲートがあり厳重に閉鎖されていた。同行者によると斜面崩壊で堰堤と橋の新設が終わったのに林道は開かれないままだと云う。この林道を走れれば三条の湯へは便利になるのだが・・・ お祭から乗る予定だったバスは1時間10分後、ボーと待つよりは留浦まで歩けば小菅温泉発のバスに乗り30分早く奥多摩駅に着けると云うので国道を歩くことにした。多くの人が下りたであろうと予想していた鴨沢には女性が一人いただけで登山者の姿はなく留浦から乗車したのも我々だけだった。
奥多摩駅に帰着すると1劼曚品發い同多摩温泉もえぎの湯に足を伸ばした。入浴料780円でぬるぬるした感じの温泉だった。予定より早かったので、新年会に集まる東京メンバー3人に立川駅に早く来るように呼びかけ、北口の玉河で21時近くまで久闊を叙しあった。
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