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Yamareco

記録ID: 6389853
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
塩見・赤石・聖

聖岳〜上河内岳〜茶臼岳〜易老岳 (過去ログ)

1999年07月23日(金) ~ 1999年07月25日(日)
 - 拍手
yoshikon その他4人
GPS
56:00
距離
26.6km
登り
3,313m
下り
3,413m

コースタイム

1日目
山行
6:40
休憩
0:20
合計
7:00
6:50
60
7:50
8:00
320
13:20
13:30
20
13:50
2日目
山行
7:35
休憩
1:30
合計
9:05
5:10
25
5:35
5:40
35
6:15
6:25
45
7:10
7:05
15
7:20
15
7:35
70
8:45
8:50
20
9:10
10:00
150
12:30
12:50
0
12:50
80
14:10
3日目
山行
4:50
休憩
0:10
合計
5:00
5:30
120
7:30
7:40
110
9:30
60
10:30
易老渡
天候 1,2日目:晴れ 3日目:雨のち曇り
アクセス
利用交通機関:
自家用車
小聖岳(後は聖岳)
小聖岳(後は聖岳)
光岳(小聖岳より)
光岳(小聖岳より)
上河内岳(小聖岳より)
上河内岳(小聖岳より)
赤石岳(聖岳より)
赤石岳(聖岳より)
富士山(聖岳より)
富士山(聖岳より)
聖岳(上河内岳より)
聖岳(上河内岳より)

感想

 20:00すぎに富士を出発し、1号線で西へ向かう。豊岡村近辺より152号線に入り北上する。この152号線がくせもので水窪町を過ぎた辺からは、高速道路のような広い道もあれば、すれ違いがやっとの道もあり、本当に国道?と言いたくなるような道が続く。目印のトンネルをぬけてすぐ左折し、ぐるっと180°周り152号線の下をくぐり登山道入口に向かう道へと入る。途中、工事中の立て看板をはずし、どんどん山の中に入ってゆき01:30頃に便ガ島に到着。着いて空を見上げれば、明日からの晴天を約束するかのような満点の星。しばらく星座観察の後、車の前にテントを設営し、虫と戦いながら軽く一杯やってから眠りについた。

 翌日は朝早くから発つ人達の物音で目が覚めた。われわれも軽い食事をし、テントを撤収してパッキングをはじめる。私とリーダーはテント泊で聖岳〜上河内岳〜茶臼岳を縦走し、あとの3人さんは小屋泊まりで聖岳ピストンという予定だ。テントと食料を二人で分けて、ザックに詰めた。久しぶりの70Lのザック。重さを肩に感じながら、いよいよ出発。

 1時間程歩いて西沢渡に到着。ここの沢は水が多いため、カゴの様なものに乗りロープを引いて沢の向こう側に渡った。西沢渡をすぎてからが本番。今回のハイライト(?)。樹林帯の中のナガ〜イ急登だ。前の週に訓練で登った毛無山が思い出される。実は今回の山行にあたってはチョット自信がなかったので事前にいろいろと検討をしてみた。今年まだ3回目の山で、尚かつ標高差がある為、バテルのではないかというのが一番心配だった。地図を見ると毛無山と同等の急登を5割増しにした行程の様に感じられた。しかもザックは約20kg位にはなるだろうし…。毛無山の訓練山行の感触からすると、テント泊は無理の様な気がした。小屋泊まりならザックも10kg位にしかならないだろうし…。でもテント泊で青空の下での縦走もしてみたいし…。だいぶ悩んだがテント泊にトライしてみる事にした。毎晩、寝る前に山行の行程を地図を見ながらシミレーションしてみた。頭の中でイメージしてみると、どうしても最初の急登でバテテいる自分がみえる。しかし、そんな事はヤマケイの聖岳から上河内岳に向かう尾根歩きの写真を見るといっぺんにふっとんでしまった。

 そして現実は、やはりバテバテであった。重い、暑い、苦しい、だんだん足が上がらなくなってきた。いつもの様に軽い足取りのIさん、私以上に重いザックでもしっかりした足取りのOさん、タフなスポーツクラブ・コンビにどんどん離されていく…悔しいがどうしようもない。テント泊を選択した自分を悔やむ事しきり。そういえば去年、奥穂高に登った時も、山行途中なのに涸沢ヒュッテで生ビールの誘惑に負けて気持ちよく飲んでしまった為にバテたなあ、とか…、山をはじめて間もない頃に甲斐駒ヶ岳の途中の駒津峰でバテたなあ、とか…、そういえば再来週は甲斐駒ヶ岳に登るんだっけ、今度はバテないぞ!などと、現在バテている自分を忘れて思ったり、つまらない事ばかり頭に描きながらフラフラ登っていった。

 拷問の様な登りが終わり薊畑に着くと、北に聖岳、東から南にかけて上河内岳、茶臼岳、光岳と素晴らしい眺めが待っていた。と同時に明日、あの聖岳に登るのかと思うとチョットぞっとした。アンパンを3つ位食べた後に“大福食べる?おいしいよ”なんて云われたような感じだった。真新しい木道を通って聖平小屋に到着。いつもはここでビールのはずなのに、とても飲める状態ではなかった。かわりにファンタグレープを注文する。何年(何十年?)ぶりだろうかファンタを飲むのは…うまい!甘さが体の中にしみてゆく。きっと世界中で私が一番うまいファンタを飲んでいるにちがいないと確信しながらテントの設営を開始するのでありました…。

 聖平小屋は思ったより綺麗な小屋だった。小屋はフトンではなくシュラフだった。しかもシュラフのレンタルは別料金らしい。テント泊組の私と大嶽リーダーはテントの中で明日の予定をたてる。バテバテで弱気になっている私が「私だけ聖岳に登るのはやめて上河内岳から茶臼岳の縦走だけにしようと思うんだけど」とリーダーに云ってみるとリーダーは「それはやめた方がいい。聖岳に登らなければ何のために来たのかわからないじゃないですか」と説得され、しぶしぶ聖岳に登ることを承諾。聖岳に登って小屋に帰ってきた時点で、調子が悪ければ縦走は諦めて小屋に泊まり便ヶ島に戻る、調子が良ければ当初の予定どおり縦走するという事にした。小屋泊まり組も聖岳ピストンをやめて、縦走に切り替えた。やはり、この景色をみたらピストンはもったいない。しかし明日宿泊予定の茶臼小屋では15:00までに着かないと夕食がでないらしい。地図のコースタイムを見ると、とても間に合いそうにないが、ラーメンもあるし何とかなるだろうという事になった。

 日か落ちるとすぐに暗くなってきた。ランタンを灯して夕飯の支度をはじめる。リーダーがザックの中から今日のメニューを出し始めた。レトルトのカレー、ハンバーグ、アルファ米にもう一品(たしか、酒のつまみにピッタリのようなものだった事だけは覚えている…しかし、ザックの軽量化に努めたのでアルコールは無、あっても飲む元気もないのだが…)カレーはことのほか旨かった。重量はあるがフリーズドライよりは数段旨い。リーダーが「遠慮しないでどんどん食べて下さい」というので遠慮しないで食べていたらリーダーの分のご飯が足りなくなってリーダーはパンを食べていた。申し訳ない…バテてる割には食欲がある変な奴だと自分で思っていたら「それだけ食べられたら明日は大丈夫ですよ」と気持ちのいい事をいってくれた。食事が済むと買ったばかりのエアーマットを下に敷いてシュラフに入り、眠りについた。(初めてエアーマットを使用したがウレタンのマットよりも数段快適。でこぼこをマットが完全に吸収してくれる優れもの。しかも軽くて小さい!)

 2日目の朝も昨日と同様、急がしそうな足音で目が覚めた。東の空を見ると空が赤くなってきている。もうじき日の出だ。今日は行動時間が長いので、早々と食事をとる。今朝のメニューは「コンビーフスープのチーズフォンデュもどき」、リーダーの得意な一品であった。朝から気持ちよく食べてしまった。全員の荷物をテントにつっこみ、必要最小限のものだけを持って出発した。

 やはり昨日と較べると格段にザックが軽い。西沢渡方面と聖岳方面の分岐まで戻ってくると、真正面に聖岳がどっかと座っている。ここからはチョット気合いを入れて登り始める。地図には小聖岳から聖岳に向かうコースに危険のマークやら、登りにくい等書いてあったが、特に登りにくいということはなかった。それにしても今回のメンバーはペースが早い。そういえば昨日もバテながらではあったが、一人しか抜かされなかったし、逆に抜いてきた。そして、今日もどんどん抜いていく。結局コースタイムでは3時間だったが、1時間半ぐらいで登ってしまった。頂上には360°のパノラマが待っていた。西から恵那山、中央アルプス、仙丈ヶ岳、甲斐駒ヶ岳、赤石岳、八ヶ岳、富士山、上河内岳、茶臼岳、光岳。残念ながら北アルプスは雲で見えない。南アルプスは北と較べると緑が多く山がのっぺりしていて、だいぶ雰囲気が違う。しばらく景色を堪能した後、軽い足取りで聖平まで下った。

 早めの昼食をし、テントを撤収して上河内岳に向かう。上河内岳まで何回かアップダウンを繰り返しながらすすむ。この辺が今回の本当のハイライト。相変わらずザックは重いが花は多いし、景色は良いしで、昨日よりも体が軽い。上河内岳から見る聖岳は、なかなか格好いい。そして、さらに茶臼岳に向かう。ここでは雷鳥の親子を何組か見た。中にはまだ生まれたばかりの様な羽根をした雛鳥もいた。ここでリーダーがぽつりと変なことを言った。「雷鳥を見ると天気が悪くなる…」。あまりに天気が良くて、とても悪くなるとは思えなかった。

 結局、茶臼小屋には夕食の注文に間に合うという15:00前に着いてしまった。この小屋では私が長年探していた尻皮(鹿皮)が4千円で売っていた。即買ってしまった。この小屋から光岳をピストン(コースタイムは往復で約10時間)する人が多いようだ。光小屋では50歳以上でないと食事がでないという事も理由のひとつらしい。携帯電話はここでやっと通じた。聖岳でも上河内岳でも通じなかった。小屋から少し歩いた所に電波状態のいい場所があって、そこで2日振りに自宅に連絡することができた。少し休憩してからテントに全員集まり宴会の後、食事をしてから眠りについた。

 夜中に雨の音で目が覚めた。リーダーの雷鳥のジンクスが当たってしまった。朝04:30に出発して茶臼岳でご来光を見る予定だったが、雨のため軽い食事の後1時間遅れで出発。カッパを着るのは久しぶりだ。晴れていれば光岳が見えて気持ちのいい尾根歩きだろうにと思いながら、雨の中を歩く。展望が望めそうもないので仁田岳ピストン(往復30分)もパスする事にした。

 易老岳から易老渡まではえんえんと下りがつづく。車が便ガ島にあるので誰かが易老渡から便ガ島まで車を取りに行かなければならない。Iさんが行ってくれる事になった。ありがたい。しばらくして、沢の音が聞こえてきて、終点が近い事を知らせてくれる。やっとの思いで易老渡に着き、車を取りに行ったいIさんを待っているとIさんは風呂上がりの様なさっぱりした雰囲気で現れた。便ガ島の沢で水をあびてきたらしい。

 すぐに車に荷物を積み込みビールが待っている温泉に向かった。南信濃村の温泉に入り、すぐ隣のそば屋で山女の塩焼きで地ビールを一杯。至福の時である。また、ここの蕎麦が旨かった。食いしん坊万歳の山下真司の色紙があった。その後、明るいうちに富士に到着。大変な山行で私個人の反省点もかなりあったが、得るものも多く、とても有意義な山行だった。

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コメント

yoshikonさん、今晩は🌟
聖岳いいですね✨
yoshikonさんの聖岳物語も気持ちが凄く伝わってきました👍聖岳からのモノクロの富士山と稜線に立ってる人の写真もいいですね👍
聖岳〜⛰️行きたくなりましたが、標高差もかなりあり大変そう💦私に登れるか⁉️自信が…
南アルプスは手強いお山ばかりで、どうやって攻略するか悩ましいです😆
行き当たりばったりの山行が多いので、今年こそは計画的に‼️と思ってますが、思いを巡らせるばかりです😅
2024/1/22 20:50
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1
junjun11030401さん、こんにちは。
長文で失礼しました。もう四半世紀前の記録を見ていただきありがとうございました。山の会に提出した報告書のコピペです。

まだ仕事をバリバリしていて、あまり山に行けてない時でしたが、良い山だと無理をしてでも行きたくなってしまうんですよね。この時に光岳もついでに登るべきでした。南アルプスの百名山で光岳だけ残ってしまいました。

光岳は今年で三回目のチャレンジです。一回目は台風で流れ、昨年は体調をくずして駄目でした。今年こそはと思っています。長野側から聖岳、光岳を狙うとアクセスが悪くて大変です。昨年も土砂崩れがあり一時登山口まで行けませんでした。昔は便ヶ島まで車で入れたのに。

junjun11030401は南アルプスを北から攻めている様なので次は北岳ですね。ぜひ三山縦走をお奨めします。北岳〜農鳥岳の間は最高の縦走コースです。
2024/1/23 14:51
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

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