新雪の南八ヶ岳(硫黄岳・横岳・赤岳)_赤岳鉱泉テント泊
- GPS
- 12:45
- 距離
- 23.7km
- 登り
- 1,848m
- 下り
- 1,837m
コースタイム
- 山行
- 2:16
- 休憩
- 0:33
- 合計
- 2:49
- 山行
- 6:57
- 休憩
- 2:46
- 合計
- 9:43
天候 | 一日目:夕方から夜半にかけ降雪 二日目:晴れ 気温は日中の稜線でマイナス13℃ほど。北西の風5m/sくらい 雪質も気温も、春の走りのようでした。 |
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過去天気図(気象庁) | 2024年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
八王子7:29〔あずさ1号〕→9:07茅野 茅野駅9:20 → 9:58美濃戸口 運賃1,500円 【帰り】2/11 美濃戸口15:15 → 15:53茅野駅 運賃1,500円 茅野16:20〔あずさ44号〕→18:11八王子 アルピコ交通(美濃戸線) 土日祝日の運行、運賃支払いは現金or乗車券 https://www.alpico.co.jp/traffic/local/suwa/minotoguchi/ |
コース状況/ 危険箇所等 |
【コース状況】横岳〜赤岳は夏期でも事故が起こりやすいところ。赤岳鉱泉から周回での歩行時間は7時間以上になるので、体力はもちろん十分な雪山経験が必要と思います。 今回は夜間に降雪があったため、森林限界のトレースは完全に消失していました。特に横岳エリアのトラバース区間はまだ雪が定着していないため、斜面を滑落しやすい雪面状態でした。(私は石尊峰直下のトラバースで滑落しかけ、5メートルほどで自然停止しました) 【装備】 赤岩の頭から先は森林限界につき、バラクラバ、グローブなど冬山装備が必要。耳や鼻の凍傷を防ぐためにもバラクラバ(目だし帽)は有効です。 硫黄岳山荘から横岳エリアに入る際にヘルメットやアイゼンが必要になります。 |
その他周辺情報 | 入浴&食事:八ヶ岳山荘 https://mt-yatsugatake.jp/yamagoya/yamagoya-1949/ やまうさんの記録(YAMAP) https://yamap.com/activities/29778746 |
写真
装備
個人装備 |
ベースレイヤー上(M.W.ジップ)
ベースレイヤー上(メッシュ半袖)
ミドルレイヤー上(クリマプラス200)
アルパインウェア上(ストリームJK)
ベースレイヤー下(M.W.タイツ)
ミドルレイヤー下(兼寝巻:トレアクタイツ)
ミドルレイヤー(ロッシュパンツFW)
アルパインパンツ下
アルパイン靴下
アルパイングローブ
アルパイングローブ(予備)
アルパイン用ゲイター
ニットキャップ
バラクラバ
着替え(アンダー・ソックス)
アルパインブーツ
予備靴ひも
ザック(100L)
ザックカバー110L
サブザック
昼ご飯
行動食
非常食
調理用食材
調味料
飲料
ガスカートリッジ
コンロ
コッヘル
食器
調理器具
ライター
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
筆記用具
ファーストエイドキット
常備薬
日焼け止め
リップクリーム
ロールペーパー
保険証
スマホ
スマホバッテリー
時計
アルパインゴーグル
サングラス
タオル
ヘルメット
アイゼン
ピッケル
ストック(スノーバケット)
ナイフ
カメラ
三脚
テント本体(ステラ3型)
テントポール
グラウンドシート
ペグ
ショベル
スノーアンカー×4
テント内敷物
シュラフ♯1
エアマット
サーマレストマット
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感想
今シーズンの冬は山の雪が少ないと言われていますが、そんな中でも八ヶ岳に登る機会に幾度か恵まれました。
今回は今シーズン自分の中での集大成として、南八ヶ岳の主稜線を歩くことに決めました。
2週間前に息子と訪れたばかりの美濃戸から、今回は北沢ルートで赤岳鉱泉へ。数日前の南岸低気圧で、八ヶ岳の森にもしっかりとした積雪があったようです。少しずつ日長が伸びるこの季節、春らしくみずみずしい雪の匂いを感じた気がしました。
赤岳鉱泉でのテント泊は、樹林帯を整地して設営しました。毎回少しずつ整地の技術も向上してるようで、今回はなかなか快適な寝心地でした!
夜間の気温はそこまで下がらなかったのですが、夕方から夜半にかけ断続的な降雪があり、翌朝はトレースが消えてるかなぁなど考え事しながら、横になりました。
翌朝、起床はスムースだったのですが、アイゼンの調整に手間取り、若干スタートが遅れました。
それでも鉱泉から硫黄岳へ向けては一番乗りだったらしく、序盤からトレースに積もった雪を掻き分けながらのスタートとなりました。
森林限界からは完全にトレースは消え、吹きだまりでは、ひざまで沈む箇所もありました。
硫黄岳では雪混じりの雲に覆われ、ホワイトアウトの一歩手前くらいの様相でしたが、ここの地形は頭に入っていたので、ほぼルート通りにトレースを着けることが出来ました。
横岳の通過には気を使いました。
私と同じルート(南下)する登山者は少なく、クサリ場で雪を掻き分けながら進むという緊張感もありました。
また、西側に面した岩場は新雪に埋もれた傾斜になっており、先行者のトレースがあったとはあえ、まだ新雪が安定しておらずかなり緊張感がありました。私も最初の一歩を踏み出した瞬間に、足元がサラサラと崩れて行き、気がついたらカラダが雪面を下に滑り落ちていく体勢になっていました。
時間にしたらおそらく一秒未満、「あ、このまま谷まで滑っていくのかな」なんて瞬間的に考えましたが、直ぐに摩擦抵抗で5メートルほどの滑落で最悪の事を逃れました。先日、谷川での滑落停止訓練が活きたのか、反射的にピッケルは制動停止の位地に構えていましたが…
夏場で知っている地形の知識でも、降雪直後は役に立たないこともあるのだと、改めて考えさせられました。
横岳通過でそこそこ体力も消耗してましたが、赤岳を登る体力はちゃんと残せていました。山頂からは、今回のチャレンジを褒めてもらったような素晴らしい景色を望めました。
新雪たっぷりの縦走コースということもあり、今まで登った赤岳登山の中で一番達成感がありました。
同時に、今回は反省する点もいくつか見え、これからの自分の登山活動に活かすべき課題が見えたようにも思います。山に行くと学ぶことが本当に多いですね。
【追記】今回稜線をご一緒したやまうさんに御礼も込め、彼の利用しているYAMAPにもレコをあげてみました
https://yamap.com/activities/29825194
今回も八ヶ岳を楽しまれてきたのですな…って、滑落ですか
雪山での滑落は遠い存在のように感じていましたが、
こうして身近な方の体験を聞くとそうではないんだなと。
ご無事でなによりです💦💦💦
豚バラと白菜の鍋、美味しいですよね〜😋
でも丼三杯は食べすぎでしょ笑
雪に覆われる冬の八ヶ岳ですが、登山者は多かったですね。横浜に住む者にとってはアクセスもしやすく、ありがたい存在です。
今回の滑落はとても良い体験になりました。斜度自体は15度程だったと思うのですが、新雪の不安定さに油断していました。装備や技術の必要性はもちろん、どれだけ冷静に対処できるか、改めて考える良い機会になりました!
八ヶ岳は山に登らずとも、テント泊だけ楽しみに来る方もいるようです。
四季折々を通じて人を迎え入れてくれる八ヶ岳は、他にはない魅力がありますね。
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