吾妻連峰 厳冬期縦走 高湯温泉〜家形山〜東大巓〜西吾妻山〜二十日平〜グランデコスキー場
- GPS
- 80:00
- 距離
- 24.8km
- 登り
- 1,783m
- 下り
- 1,554m
コースタイム
- 山行
- 4:50
- 休憩
- 0:25
- 合計
- 5:15
- 山行
- 7:40
- 休憩
- 0:10
- 合計
- 7:50
- 山行
- 7:40
- 休憩
- 0:30
- 合計
- 8:10
- 山行
- 1:55
- 休憩
- 0:40
- 合計
- 2:35
天候 | 1日目 曇り 2日目 曇り 3日目 曇り後ガス、夕方から雪 4日目 晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2024年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス 自家用車
路線バス 福島駅〜花月ハイランドホテル前(840円) |
コース状況/ 危険箇所等 |
10センチ位の積雪下がカチカチに氷化した雪面になっており、潜らないどころか滑ってずり下がる。 アイゼン歩きが快適かも知れない? |
その他周辺情報 | グランデコスキー場〜猪苗代駅までの無料シャトルバスがでている。 前日の17時までの予約が必要。本数が少なく、午後の遅い便は満席のことが多いので注意。 |
写真
装備
備考 | スノーシュー、ストック、テント、GPS ゾンデ、ビーコン、ガス(各1本500、250) 備忘録 ガスは2、3、4日目で使用。 250缶は空 500缶使用量➡️55グラム |
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感想
2023〜2024シーズンは2月下旬になっても雪も少ない。スキーを使う登山を諦めた。前回の吾妻山行からスノーシューの機動性が気に入ってしまった。
今シーズンの冬期の締めくくりとして吾妻の色々なルートを考えた。腰痛の再発のリスク、日頃の山行の密度の少なさや天候を考慮してオーソドックスな県境縦走を選んだ。
なお今回の山行はお酒は一切なし。真面目な?山行となっている。
■■■1日目■■■
3連休ともあってたくさんの人が入っているのではないかと思った。しかし、不動沢登山口でスキーのトーレスが一本あるだけだった。
やはり吾妻は静かで良い。
気温はそれなりに低い。数日前の暖かさで融けた雪が昨日からの寒気で凍ったのか、雪面が堅い。スノーシューの爪と刃が大活躍。順調にスカイライン横断点まで来た。
不動沢橋から登山道が合流。掘られた登山道は重い氷と雪とに押された藪で塞がれてまともに通れない。迂回しようと藪が絡みあった所でモコモコさんが転んで肩を木にぶつけた。例年通りの量の雪が降っていればこんなことはなかった。
山鳥山でスキーのトレースと合流。旧スキー場から登ったらしい。
湯の平の手前側でスプリットボート単独男性とスライド。
少しお話しした。
井戸溝は前回来た時よりも雪が減っていて、スノーシューを脱いで、恐る恐る渡った。
先ほどスプリットボート男性のトレースは慶応山荘分岐まで、ここから二人だけの世界になる。
3連休なのに家形山避難小屋は貸切。ゆっくり休むことが出来た。
夕食
ミックス野菜しゃぶしゃぶ、赤飯アルファ米
■■■2日目■■■
朝食
パスタ トマトソース ワカメスープ
お世話になった小屋の掃除を念入りにして出発。
ガンちゃん落としを登る。スノーシューの爪のお陰でグイグイ登ることが出来た。
稜線に立つと風はこの時期にしては弱い。一切経山の上部はガスで見えない。五色沼は白いままだ。
県境もガスに覆われて見えない。家形山への登りは風に叩かれて多くの部分が氷化しており、慎重に登る。家形山の台地は樹林を避けながら進むためいつも方向感覚を失うのでGPSを使用した。
ニセ烏帽子山から派生している尾根を下ってしまい、今までしたことのないミスをしてしまい、モコモコさんに酷く怒られた。
烏帽子山は山腹を巻いた。トラバースするのだが、雪面が堅いので足に負担が掛かる。しかし氷化した山をスノーシューで超えるよりはずっとましだ。
巻き終わり、風の通り道の鞍部から適当に昭元山に取り付く。
巻いている間だけ一時的に晴れ間が見られた。
昭元山への登りは、例年より小さいとはいえ、雪面が大きく波打っている部分もあり登りにくい。山頂に着いても相変わらずのガスガスだ。
山頂を下った鞍部は雪洞作りに最適な斜面が長く延びている。予定ではここで幕営だったが、時間が早いので明月荘まで頑張ることにした。
吹きさらしの広い雪面が、緩やかに東大巓まで続く。気温が低いので、南からの風に頬が冷たい。手も冷たい。防寒対策をする。
ガスガスの中、何度かニセ山頂に騙されてようやく東大巓山頂と思われる場所に到着。
東大巓山頂でコンパスを北に合わせて明月荘へと向かう。波打つ雪面と進行を邪魔する樹林で歩きにくい。コンパスとGPS使用で、明月荘に到着。2階の入口は除雪されている。すぐに入れるかと思ったら、扉を留めるハンドルを受ける金具部分が氷付いており、ハンドルを動かせなかった。ストックの先で氷を砕いて取り除いたら扉を開けられるようになった。
小屋の中は綺麗に使われており、雪の吹き込みもなかった。トイレも綺麗に使われている。
2階の隅にテントを張って寒さ対策。
お酒もないし何より寒いので、早めに寝た。
夕食
白菜豚しゃぶ 焼き肉 赤飯アルファ米
■■■3日目■■■
朝食
餅入りサッポロ一番みそラーメン
4時半起床。再出発7:30出発。
穏やかな夜だったようで積雪がない。昨日のトレースがくっきりそのまま残っている。風も弱い。
出発してすぐにスコップを忘れたので小屋に戻る。(昨日、水用の雪取りした所にそのまま刺さった状態でした。)
天気は曇りだが、飯豊、朝日、月山と名だたる山が一望できる。今日は視界バッチリなので楽勝かと思っているとガスが湧き始め、あっという間に視界が閉ざされた。風も出て来て寒い。
途中ガスに迷い、本来なら巻く藤十郎の先のポコ1860pに登ったりと視界が悪くて苦労する。強風の中全く先に進めないモコモコさんを待ちながらの人形石への登りの途中で、大沢下りに向かう山スキー男性3人パーティーに会う。
人形石を通過し中大巓を越えると天元台からの登山者が大勢登っている様子がでてきた。西吾妻山方面にトーレスも出てくるが、ガスと風で消えてすぐに途絶えていて全く当てにできない。
西吾妻山の山頂と思われる所は大勢の足跡でいっぱいだ。
山頂からは二十日平を目指して下る。明日は天気が悪いようなので今日中に出来るだけ標高を下げるつもりだ。
樹林帯に入っても強風と降り出した雪で気象条件はよくならない。
幕営予定地として候補に挙げていた標高1530m付近で15:30となったので、行動を打ち切った。標高が下がったことで湿った雪がモサモサ降ってきて体を濡らす。テントに潜り込んでやっと一息ついた。
ここまで来れば明日は確実にグランデコに降りられる目処がついた。
気温は高く、テント内でも寒くない。風雪に叩かれた一日だった。テントシューズを履かなくても寒くなかった。
夕食
(山)ガパオライスリゾッタ チーズハンバーグ×2
(モ)サーモンチーズリゾッタ
ワカメスープ
■■■4日目■■■
朝食
サッポロ一番みそラーメン
気合い入れて3:30起床。寝ている間に雪が積もってテントが押されて狭い。トイレついでに完全装備になり除雪。寝ている間に風向が北西に変わり、雪は止んでいるものの強風で細かいサラサラ雪が吹き飛んで来る。
6:40出発。出発してすぐに急斜面。昨晩の積雪量では不十分で、氷化した斜面をスノーシューだと後ろ向きでないと下りられない。標高差100メール程我慢の下りが続く。
傾斜が緩やかになると二十日平となる。この時だけは、藪が時折出てくるものの、ようやくスノーシューを活かした快適な歩行をすることができた。
中ノ沢へ降りる急斜面をまたしてもバックステップで下る。
中ノ沢へ降り立って見渡した所、スノーブリッジは出来ておらず、雪の降り積もった岩の上をつないで横断した。水量も少ないので大したことはない。中ノ沢を横断し林道に上がった。
横断すると林道がスキー場まで延びており、整地したばかりのゲレンデに出た。
後はゲレンデの脇を歩いて登山終了となった。
今年はあまりにも雪が少なく、直前に気温が上がったためラッセルがない代わりに雪面が氷化してしまった部分が多くアイゼン歩行が一番快適だったかもしれない。
最終日に積雪があったので、わずかな時間だがスノーシューで快適に歩けたのは幸いだった。
以前、冬季のテント泊縦走でルートを参考にさせて頂きました(2017年ごろ)。何気なくに西吾妻のルートを見ていると懐かしいお二人の記録が出てきて嬉しくなりました。今だにご健在で登られているのですね♪
最近は島ばかりですが、また登りたいと思うルートでした。ありがとうございます!
2017の記録、改めて拝見しました。冬期吾妻連峰の気持ちを共感できるレポな少ないのでabenger7さんの記録は読んでいてとても興味深く面白いです。
毎年馬鹿の一つ覚えで吾妻連峰に通って喜んでいます。
ぜひ吾妻連峰に足を運んでまた
記録をアップして頂けたと思います。
何処かの山でお会いするかも知れませんね!
今後ともよろしくお願いします。
好きな山の嗜好がとても似ているようですので、ばったりお会いすることがあるかも知れません。
こちらこそよろしくお願いします。
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