爺ヶ岳、鹿島槍ヶ岳(富山百山 52、53座目)
- GPS
- --:--
- 距離
- 20.6km
- 登り
- 2,235m
- 下り
- 2,235m
コースタイム
- 山行
- 13:09
- 休憩
- 1:12
- 合計
- 14:21
天候 | 曇りのち晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2015年06月の天気図 |
アクセス |
大町アルペンラインを扇沢へ向かいます。扇沢橋の手前が登山口で向かい側の空き地に駐車します(他にも駐車可能なところが周辺にあるようです)。 http://www.kasimayari.jp/sinndou.htm |
コース状況/ 危険箇所等 |
(山行当日の状態を記載しています。) 登山口に登山届投函ポストあります。 登山口〜種池山荘 先ほどもリンクしましたが下記の通りです。 http://www.kasimayari.jp/sinndou.htm 但し、大岩を通過してしばらくしたら断続的に残雪斜面のトラバースが出てきます。 標高が上がるにつれてトラバースの距離が長く、歩行も難しくなる傾向があります。 最上部のトラバース箇所は山小屋のスタッフさんによって雪切がされて歩きやすくなっていますが、雪解けによって、雪切道が使えなくなっていたり横に張り出したダケカンバの幹や灌木の枝がルートをふさいでいたりしており、(その日の最初の登山者になる場合は)適宜別ルートを自分で作る場面が出てきます(詳細は感想/記録の箇所で)。 ガラバをトラバースする雪切道はしっかりしていますが雪渓上は落石だらけです。 種池山荘直下は完全な雪上歩行です。 種池山荘〜爺ヶ岳 ほぼ平坦な雪上歩行を経て完全な夏道になっています。帰りの時点で雪上歩行箇所はベンガラでマーキングされていました。 危険個所はありません。爺ヶ岳南峰と中峰はピークをパスする巻道があります。北峰直下にはピークへ向かう踏み跡らしきものがありますがその箇所に立ち入り禁止の古い立札があります。 爺ヶ岳〜冷池山荘 完全に夏道です。危険個所はありません。 冷池山荘〜鹿島槍ヶ岳(南峰) テン場の少し上から布引山たもとあたりまで雪上歩行です。ルート目印に竿があります。それ以後夏道です。危険個所ありません。 |
その他周辺情報 | 立ち寄り湯は薬師の湯を利用しました。 種池山荘に割引券があります。 http://www2.plala.or.jp/yakushino-yu/ |
写真
装備
備考 | 飲料水 持ち込みが2リットルとお茶少し、結果的には3リットルほど消費しました。自分の予想では「山小屋で1リットルを2回補給するかも」と思っていましたが1回で済みました。午前中、涼しかったことが影響していると思います。 登攀具 アイゼン、ピッケルは両方持参しアイゼンは未使用でした。感想編でも触れますがアイゼンは結果的に未使用でたとえザックの重しにしかなっていなくても心理的な効果において持参してよかったと思います。 |
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感想
鹿島槍ヶ岳は昨年のうちに行きたかった山で行きそびれていました。爺ヶ岳は来年行く予定の山でした。
鹿島槍ヶ岳は日帰りにはキツイ山ですが赤岩尾根ルートで行くつもりでいたところ、ネットの情報から爺ヶ岳から目指してもコースタイムはそれほど違わない事を知り(赤岩尾根ルートは14時間10分、爺ヶ岳経由は14時間30分)、今回まとめて目指すこととしました。
前日は道の駅白馬で車中泊して、未明に登山口へ移動しました。
登山口〜種池山荘
真っ暗な中、ヘッデンを付けて出発です。時折扇沢駅の明かりが見えたりします。登山道は良く整備されていて歩きやすいと感じます。4時ぐらいにはヘッデンなしでも道が見えるようになりました。
長い距離の雪上トラバース箇所までは特に問題なく歩いて来ましたがそこでピッケルを使用しました。それ以後、ピッケルを抱えながら夏道を歩きトラバース箇所と山荘直下でピッケル使用という形で歩きました。
トラバースでは前日のものと思われるトレースが一人分あって基本それに従いました。
恐怖を感じたのはガレバを過ぎて2つめのトラバース。雪切道がダケカンバの幹やら灌木の枝で使えなくなっており自分で回避ルートを開拓した時です。6月とはいえ高い標高、早朝ですので雪が締まっており何度も蹴りこんでステップを作りました。ここではトラバースに入る前にアイゼンを装着した方が良かったと通過した後に思いました。
この箇所で木の枝でふさがれたところを無理やり突破してその際、大きく持ち上げた左足前腿に痛みが走りました。この時点で「今日は爺ヶ岳だけにしようか、帰りもヤバそうだし」と気弱になりました。
雪切されたコースが木の枝やら幹でふさがれているとき、潜ったり跨いだりかき分けたりして突破するのか、回避ルートを作るのかの判断が難しいと思いました。
種池山荘〜爺ヶ岳
稜線に出たら風が強く、吐く息が白く見えるほどものすごく寒かったです。慌てて長袖と雨具を着こみました。これ以後はコンディションに合わせてレイヤリングを調整しています。最低限でも爺ヶ岳中峰まで、を目標に淡々と歩きます。南峰と中峰はピークを踏んでおきました。
左足のコンディションを確かめましたが痛みがなかったので「仮に今回爺ヶ岳だけになっても次回は赤岩尾根から鹿島槍ヶ岳を目指すことになるだろう。稜線をつなぐということも念頭にいれて今度は冷乗越までは行ってみよう」と目標を延長しました。
爺ヶ岳〜冷池山荘
冷乗越まで下ります。冷乗越で山小屋スタッフさんと行きあい、また自分と同じように日帰り鹿島槍を狙っている方に抜かされます。脚の状態も良く、自分の想定タイム通りに動けているので「次は布引山までは行ってみよう」と目標延長です。気になっている帰路の雪道トラバースですが「それなりに登山者が来ているはずだからトレースがしっかりするはず、仮にそうでなくても面倒くさがらずにアイゼンを付ければ自分の技量でもクリア可能」と思い至りました。あとは自分の疲労具合を見ながら判断することにしました。
冷池山荘〜鹿島槍ヶ岳
ばててきたのか、布引山までが多少辛く感じました。いったん布引山まで到着すると鹿島槍ヶ岳がすぐそこに見えます。「今回は届きそうだ、仮に帰路で本格的にばててしまっても種池山荘までは辿りつけるだろう、いざとなったら1泊」という理屈で先へ進みます。
計画より15分ほど早く鹿島槍ヶ岳南峰へ到着です。計画では30分ほど山頂で滞在する予定でしたが休憩を15分で切り上げることにより30分の余裕を持たせ、下山の途に就くことにしました。
下山(トピック的に)
冷池山荘から爺ヶ岳へ登り返すあたりが日干しになるかと思うくらい暑かったです。午後になってガスが晴れ、眺望が良くなったので景色を眺めるために爺ヶ岳のピークまで登り返せばよかったのかもしれませんがもうそのような気力は残っておらず、躊躇なく巻道を選択しました。種池山荘でほぼ水切れになり1リットル購入しました(150円也)。
気になっていた帰路のトラバースですが雪も柔らかくトレースだらけだったので何でもなかったです。雪上歩行はコンディションによって難易度が大きく変わりますね。
後は足を痛めないように淡々と降りました。
今回思ったのはこのような日帰りは余裕がないです。なんというか、せかせか感が否めないですね。
無雪期なら柏原新道は歩きやすい登山道だと思いましたので今度はテントを担いで登り、ゆっくり山を楽しみたいです。
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