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Yamareco

記録ID: 6661154
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
磐梯・吾妻・安達太良

吾妻連峰縦走(一切経山→西吾妻山→谷地平→東吾妻山)

2022年09月11日(日) ~ 2022年09月12日(月)
情報量の目安: S
都道府県 山形県 福島県
 - 拍手
GPS
32:00
距離
36.0km
登り
2,009m
下り
2,014m

コースタイム

1日目
山行
9:10
休憩
0:10
合計
9:20
5:25
48
6:39
59
7:38
62
8:40
8:50
21
9:11
27
9:38
60
10:38
32
11:10
40
11:50
25
12:15
24
12:39
33
13:12
0
13:12
63
14:15
11
14:26
19
14:45
2日目
山行
6:20
休憩
0:00
合計
6:20
5:15
44
5:59
146
8:25
10
9:50
33
姥ヶ原分岐
10:23
32
10:55
40
姥ヶ原分岐
11:35
天候 晴れ
過去天気図(気象庁) 2022年09月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
浄土平の駐車場を利用
コース状況/
危険箇所等
 往路の家形山から東大巓の区間は泥濘・倒木・藪の濃い場所もありましたが、踏み跡は明瞭です。ひたすら尾根を進めば、コースを外す可能性は低いと思います。

 復路の東大巓から谷地平の区間(大倉新道)は藪が濃い場所が続くので、ルートファインディングは慎重に。
 最初の渡渉点付近では藪で足元が見えず沢に転落しそうになる場面がありました。また、同じ渡渉点では渡渉後に進むルートが分かりにくく、5分ほどルートを探しました(渡渉後すぐに左手への登りの踏み跡がありますが、これは間違い。少し沢沿いに進んでから左手に登ります)。
 谷地平のすぐ手前の最後の渡渉点は川幅が広く、安定した飛び石がなかったので、登山靴を脱いで裸足で渡渉しました。秋なので水量は少なかったですが、メチャクチャ冷たかったです。
その他周辺情報  西吾妻山と中大巓の間にある大凹の水場を利用。水量は十分にあり、翌日分まで確保しました。よって、弥兵衛平小屋(明月荘)に宿泊しましたが、水場(金明水)は確認していません。
 浄土平から朝日を浴びる縦走路を見上げます。酸ヶ平の噴煙がモクモクですな。早朝にも関わらず観光客の方も多く、皆さん吾妻小富士へと登っていきます。
 自分ひとりだけ観光客の皆さんとは逆方向に進みます。この写真の左手から回り込んで噴煙の奥を通り、まずは右奥に見える一切経山を目指します。
 浄土平から朝日を浴びる縦走路を見上げます。酸ヶ平の噴煙がモクモクですな。早朝にも関わらず観光客の方も多く、皆さん吾妻小富士へと登っていきます。
 自分ひとりだけ観光客の皆さんとは逆方向に進みます。この写真の左手から回り込んで噴煙の奥を通り、まずは右奥に見える一切経山を目指します。
5時25分に浄土平を出発。噴煙を右手に見ながら酸ヶ平へと登っていきます。軽い嘔吐感があり、朝食もほとんど食べられていないので、ペースが上がりません。
5時25分に浄土平を出発。噴煙を右手に見ながら酸ヶ平へと登っていきます。軽い嘔吐感があり、朝食もほとんど食べられていないので、ペースが上がりません。
福島市方面は雲海で埋め尽くされています。
福島市方面は雲海で埋め尽くされています。
あっという間に酸ヶ平に到着。
あっという間に酸ヶ平に到着。
避難小屋前を通過。
避難小屋前を通過。
南西方向に鎌沼を見下ろします。
南西方向に鎌沼を見下ろします。
一切経山の山頂が見えてきました。
一切経山の山頂が見えてきました。
 6時40分に一切経山に到着。一切経山と言えばコレ!
 山頂から見下ろす「魔女の瞳」こと五色沼です。もう少し陽が登った方が美しいかもしれませんね。
 快晴の日曜日にも関わらず、ここまでに会った登山者は3人のみ。
 6時40分に一切経山に到着。一切経山と言えばコレ!
 山頂から見下ろす「魔女の瞳」こと五色沼です。もう少し陽が登った方が美しいかもしれませんね。
 快晴の日曜日にも関わらず、ここまでに会った登山者は3人のみ。
山頂から南西方向には、東吾妻山(左手前)と磐梯山(右奥)。
山頂から南西方向には、東吾妻山(左手前)と磐梯山(右奥)。
南には吾妻小富士(左手前)と安達太良山(右奥)。
南には吾妻小富士(左手前)と安達太良山(右奥)。
北西には雲海に浮かぶ蔵王連峰。
北西には雲海に浮かぶ蔵王連峰。
西側にはこれから進む吾妻連峰の縦走路。左奥が西吾妻山なのですが、今日中にあんな所まで行けるんだろうか・・・。
西側にはこれから進む吾妻連峰の縦走路。左奥が西吾妻山なのですが、今日中にあんな所まで行けるんだろうか・・・。
五色沼まで下りてきました。ひっそりとしています。
五色沼まで下りてきました。ひっそりとしています。
登山道脇にはオヤマリンドウがたくさん。
登山道脇にはオヤマリンドウがたくさん。
家形山に登る途中から五色沼を撮影。
家形山に登る途中から五色沼を撮影。
7時38分に家形山に到着。荒涼とした風景の浄土平や一切経山とは打って変わって、樹林帯になりました。山と高原地図ではここから破線ルートなので、気合を入れて進みます。
7時38分に家形山に到着。荒涼とした風景の浄土平や一切経山とは打って変わって、樹林帯になりました。山と高原地図ではここから破線ルートなので、気合を入れて進みます。
泥濘あり・・・
倒木あり・・・
藪漕ぎあり・・・
ですが、足元には踏み跡がちゃんとあり、尾根道を辿るので、さほど困ることはありません。
藪漕ぎあり・・・
ですが、足元には踏み跡がちゃんとあり、尾根道を辿るので、さほど困ることはありません。
烏帽子山に到着。左手前に昭元山、中央奥に東大巓が見えます。写真ではわかりづらいですが、東大巓の右側に伸びる稜線上に明月荘も見えています。
烏帽子山に到着。左手前に昭元山、中央奥に東大巓が見えます。写真ではわかりづらいですが、東大巓の右側に伸びる稜線上に明月荘も見えています。
南側には2日目に通る予定の谷地平が見えます。
南側には2日目に通る予定の谷地平が見えます。
烏帽子山からは普通の登山道になります。
烏帽子山からは普通の登山道になります。
東大巓を過ぎると湿原エリアに入ります。左奥に見えるのが西吾妻山です。こんなに良い場所なのに、ほとんど人に会いません。日曜日なんですけどね。
東大巓を過ぎると湿原エリアに入ります。左奥に見えるのが西吾妻山です。こんなに良い場所なのに、ほとんど人に会いません。日曜日なんですけどね。
正面に飯豊連峰を見ながら進んでいきます。
正面に飯豊連峰を見ながら進んでいきます。
右手には朝日連峰。
右手には朝日連峰。
良く見ると、月山も見えました。
良く見ると、月山も見えました。
湿原らしい光景が続きます。
湿原らしい光景が続きます。
木道の先に西吾妻山。左奥に磐梯山。磐梯山のさらに左奥には薄っすらと那須岳も見えています。
木道の先に西吾妻山。左奥に磐梯山。磐梯山のさらに左奥には薄っすらと那須岳も見えています。
藤十郎の手前にあるヤケノママへの分岐。山と高原地図にもヤケノママの表記があります。ここから南に向かった中津川の噴気地帯のことで、地面が暖かく天然のオンドルになっているらしい。かつては小屋もあったものの、現在は容易に近づくことができないようです。
藤十郎の手前にあるヤケノママへの分岐。山と高原地図にもヤケノママの表記があります。ここから南に向かった中津川の噴気地帯のことで、地面が暖かく天然のオンドルになっているらしい。かつては小屋もあったものの、現在は容易に近づくことができないようです。
湿原から少し標高を上げ、11時10分に中大巓(人形石)に到着。天元台高原スキー場側から気軽に登ってくることができるので、このあたりは登山者で賑わっていました。
湿原から少し標高を上げ、11時10分に中大巓(人形石)に到着。天元台高原スキー場側から気軽に登ってくることができるので、このあたりは登山者で賑わっていました。
さらに先の西吾妻山へと向かいます。
さらに先の西吾妻山へと向かいます。
12時15分に西吾妻山に到着。山頂は樹木に囲まれて展望はありません。3年前の冬にグランデコスキー場から入山し、初めて樹氷を見て感動した西吾妻山。今回で2回目の登頂になります。
12時15分に西吾妻山に到着。山頂は樹木に囲まれて展望はありません。3年前の冬にグランデコスキー場から入山し、初めて樹氷を見て感動した西吾妻山。今回で2回目の登頂になります。
西吾妻小屋に泊まる予定でしたが、まだ時間が早いので引き返して明月荘へと向かいます。
西吾妻小屋に泊まる予定でしたが、まだ時間が早いので引き返して明月荘へと向かいます。
藤十郎付近。シャリバテで、足取りが重くなってきました。最近登山時に食べられないことが多いんですよね。
藤十郎付近。シャリバテで、足取りが重くなってきました。最近登山時に食べられないことが多いんですよね。
14時45分に明月荘に到着。烏帽子山でお話しした方によると前日の土曜日は8人宿泊されたようですが、この日の宿泊者は自分だけでした。食欲もないし、疲れているので、何も食べずにシュラフに潜り込みました。
14時45分に明月荘に到着。烏帽子山でお話しした方によると前日の土曜日は8人宿泊されたようですが、この日の宿泊者は自分だけでした。食欲もないし、疲れているので、何も食べずにシュラフに潜り込みました。
2日目。スープとジェルを何とか胃に流し込んで5時15分に出発です。朝日連峰(左)と月山(右)。
2日目。スープとジェルを何とか胃に流し込んで5時15分に出発です。朝日連峰(左)と月山(右)。
朝日を浴びた蔵王連峰が雲海に浮かんでいます。
朝日を浴びた蔵王連峰が雲海に浮かんでいます。
今日もいい天気になりそうです。
今日もいい天気になりそうです。
東大巓の先で大倉新道への分岐が現れます。ここからは慎重に進みます。
東大巓の先で大倉新道への分岐が現れます。ここからは慎重に進みます。
いきなり登山道が川になっていますが、これは序の口。
いきなり登山道が川になっていますが、これは序の口。
藪漕ぎが始まります。初日の家形山〜烏帽子山と違って足元の踏み跡も見えないので、時々GPSで現在地を確認しながら進みます。足元が見えないので、あやうく1mほど下の川に転落しそうになりました。人も通らないし、電波も通じないので、ここで怪我をするわけにはいきません。
藪漕ぎが始まります。初日の家形山〜烏帽子山と違って足元の踏み跡も見えないので、時々GPSで現在地を確認しながら進みます。足元が見えないので、あやうく1mほど下の川に転落しそうになりました。人も通らないし、電波も通じないので、ここで怪我をするわけにはいきません。
草に付いた朝露でびしょ濡れになるので、レインウェア上下とゲイターを着て進みます。
草に付いた朝露でびしょ濡れになるので、レインウェア上下とゲイターを着て進みます。
沢から離れ、ようやく普通の登山道に。ホッとしました。長く感じましたが、本当に悪路だった区間は30〜40分程度だったようです。
沢から離れ、ようやく普通の登山道に。ホッとしました。長く感じましたが、本当に悪路だった区間は30〜40分程度だったようです。
このくらいの川幅の渡渉を何度か繰り返します。
このくらいの川幅の渡渉を何度か繰り返します。
谷地平の手前にある最後の渡渉点は川幅が広く、安定した飛び石もないので、登山靴を脱いで裸足で渡りました。冷たかった〜。
谷地平の手前にある最後の渡渉点は川幅が広く、安定した飛び石もないので、登山靴を脱いで裸足で渡りました。冷たかった〜。
8時25分に谷地平に到着。先ほどまでの濃い樹林帯が嘘のように、ここだけ空が広がっています。誰もいない静寂の湿原です。
8時25分に谷地平に到着。先ほどまでの濃い樹林帯が嘘のように、ここだけ空が広がっています。誰もいない静寂の湿原です。
谷地平避難小屋。この後も何度か渡渉があります。
谷地平避難小屋。この後も何度か渡渉があります。
姥ヶ原に向けて登り返します。気温も25度まで上がり、満足に補給できていない中ではきつかった。
姥ヶ原に向けて登り返します。気温も25度まで上がり、満足に補給できていない中ではきつかった。
樹林帯を抜け、9時50分に姥ヶ原に出ました。とっくにエネルギーが切れているので真っすぐ浄土平に向かいたいところですが、西吾妻山を登ったのに東吾妻山をスルーするわけにはいきません。
樹林帯を抜け、9時50分に姥ヶ原に出ました。とっくにエネルギーが切れているので真っすぐ浄土平に向かいたいところですが、西吾妻山を登ったのに東吾妻山をスルーするわけにはいきません。
最後の力を振り絞り、10時25分に東吾妻山に到着。
最後の力を振り絞り、10時25分に東吾妻山に到着。
山頂から吾妻小富士(右)と初日に登った一切経山(左)が見えます。
山頂から吾妻小富士(右)と初日に登った一切経山(左)が見えます。
11時35分に浄土平に下山。
11時35分に浄土平に下山。

感想

 過去レポです。速報性はありませんが、同じ季節に同じ山域に行く方の参考になるかもしれませんので、備忘録を兼ねてアップします。
 令和4年9月に福島県の吾妻連峰を1泊2日で縦走してきました。この年の夏は雨ばかりで7月・8月の夏山シーズンに1度も山に行けておらず、9月に入ってもアルプス方面は雨ばかり。吾妻連峰の縦走はもう少し後年に行うつもりでしたが、この日は東北地方だけは天気が良さそうだったので、予定を前倒しして行ってきました。
 大倉新道は悪路との情報がありましたが、周回コースにしたかったので、復路は大倉新道を利用して谷地平経由としました。こちらも悪路との情報もあった往路の家形山から烏帽子山の区間は思ったより普通の登山道に近い感じで、大倉新道の方が慎重さが求められます。
 今回はルート上にテント指定地がないので、避難小屋泊となります。宿泊地は西吾妻小屋を予定していましたが、時間的に余裕があったので名月荘まで戻って宿泊しました。
 オーバーペースだったのか、初日の後半から胃が食料を受け付けなくなり、苦しい山行となりました。しかし、東吾妻と西吾妻で全く違う雰囲気を味わうことができる素晴らしい縦走路です。一切経山と中大巓付近以外は登山者もほとんどおらず静かな山行を楽しむことができます。自分は車を利用したかったので東吾妻エリアから往復しましたが、大倉新道を利用せずに東吾妻エリアから西吾妻エリアに抜ける縦走であれば、比較的安全に縦走を楽しむことができると思います。

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