記録ID: 673965
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無雪期ピークハント/縦走
飯豊山
飯豊山(大尾根)
2015年07月11日(土) [日帰り]
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体力度
6
1~2泊以上が適当
- GPS
- 12:34
- 距離
- 21.9km
- 登り
- 2,155m
- 下り
- 2,140m
コースタイム
天候 | 晴れ 微風 日の出 4:30 日の入り 19:08 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
飯豊山荘の先のゲート手前に駐車。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
桧山沢吊橋 桧山沢吊橋が今年は6月23日頃に開通している。吊橋のないときに渡渉するのはたいへんそうだ。水量の比較的少ない早朝なら股まで川に入って何とか渡れるが、それ以上水量の多いときは無理だという。増水で橋が渡れなくなる可能性もあるらしい。 [登山者情報 2015年5月29日] http://www.iideasahi.jp/1881.html [登山者情報 2015年6月23日] http://www.iideasahi.jp/1893.html 桧山沢吊橋−休場ノ峰 はじめから急登が現われた。短い岩のリッジを渡るところもあったが、岩の下を通過することもできそうだった。全体として体力を要求されるが特に難しいところはなかった。 長坂清水 判読しにくい標柱が木にもたせかけられていた。水場の位置は次のようになっているらしい。 [水場情報 2013年08月08日調査] http://www.ic-net.or.jp/home/iide/mizu-naga.html 休場ノ峰−宝珠山 この区間の空中にはトンボがたくさん飛んでいた。登山道にはほかの虫もいろいろ飛んでいたが、ブヨなどが寄ってくることはなかった。休場ノ峰の先にはサルがいた。ヤブの音に立ち止まって耳をすませていると、やがて前方の樹上から下りてきたのがサルだった。クマのものかもしれない糞は道の上にいくつもあった。残雪の上には明らかなクマの足跡もあった。 下山する時、あまりにも疲れたので休場ノ峰付近の木陰になっている道のまん中に寝転がってだらだらと休憩していたら、足下から60cmほどのマムシが寄ってきた。足で蹴るまねをすると少し退いたが、威嚇ポーズを取ることもなく道の脇を迂回して進み、隣まで来て停止した。手が届くか届かないかというくらいの距離でしばしその美しい姿を観賞し、やがてマムシが去ったのを機に休憩を終了した。 休場ノ峰から先は小ピークをいくつも越えていくが、1460mほどの小ピーク(千本峰)を下る時、3mあまりの岩をクライムダウンしなければならなかった。御神楽岳の蝉ヶ平コースを経験しておいてよかった。この岩場ほどではないが、整備されたコースならまちがいなくロープが設置されているだろうという箇所、たとえば足場の悪い草付き斜面のトラバースなどが、全区間を通じてたくさんあった。 樹林帯を出ると、所々に残雪があった。宝珠山の先までに全部で10箇所くらい。雪がけっこう滑りやすかったのでピッケルがあるのに越したことはないが、転んでも滑落しないところを選んで通ればトレッキングポールでもだいじょうぶそうだった。なお、7月2日には宝珠山付近で滑落事故があったそうだ。 [ヤマケイオンライン 2015年7月2日] http://www.yamakei-online.com/mt_info/info_detail.php?info_id=1079 時々出てくるザレ場も、下る時には滑りやすくてやっかいだった。 宝珠山−飯豊本山 宝珠山(1810m)の先に見張らしのよい1840mほどの小ピークがあった。1960m小ピークへの道はカーブしていることに注意。尾根を登る方向の右手に道がトラバースした後、ガレ場の登りがはじまる。正式の道がはっきりせず、目印は所々に小さな石積みがあるくらいなので、ガスで見通しのきかない時には迷いそうだ。そうでなくても私は道迷いすることが多いので、わかりにくそうなポイントに赤テープをつけ、下山する時に回収した。ガレた道は1960m小ピークの上までは登らずに飯豊本山へ向かう。その道はまっすぐなので不安はなかった。 本山小屋 残雪のため、本山小屋の水場はまだ使えなかった。小屋では雨水を使っているとのこと。小屋付近の稜線に動物が多いせいで融雪水が大腸菌を含んでいるため。小屋の前でくつろいでいた気さくな管理人氏からは、ほかにもいろいろな話を聞かせてもらった。なお、次の案内によれば、7月いっぱいは本山小屋の水場をあてにできないようだ。 [福島県西会津町 2015年6月12日] http://www.town.nishiaizu.fukushima.jp/H27%E9%A3%AF%E8%B1%8A%E5%B1%B1%E5%91%A8%E8%BE%BA%E5%B8%82%E7%94%BA%E6%9D%91%E6%83%85%E5%A0%B1.pdf [水場情報 2013年08月05日調査] http://www.ic-net.or.jp/home/iide/mizu-iti.html |
ファイル |
(更新時刻:2015/07/12 13:18)
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写真
装備
個人装備 |
トレッキングポール
ピッケル
時計
GPS
地形図
山と高原地図
コンパス
カメラ
水2.5L(2L以上消費した)
行動食1.5日分
熊よけ鈴
グローブ
レインウェア
スパッツ
救急用品
虫よけスプレー
ナイフ
防寒着
ヘッドランプ
予備電池
笛
ツェルト
半身用薄手銀マット
熊スプレー
携帯電話
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感想
これまでに登ったことのある日帰りのコースでは一番きつかったかもしれない。休場ノ峰に下るまでの小ピークの連続に疲れ果て、足もつった。涼しい風が暑さをやわらげてくれなかったら、水が足りなくなったことだろう。本山小屋の水場が使えなかったのは想定外で、調査不足だった。そういう登山者はほかにもいた。
大尾根では意外と多くの登山者と出会った。単独の人ばかり全部で5人。飯豊本山では空身に近いトレランの格好をした人がやたらと目についたのに対して、たまたまなのだろうけれど、大尾根で出会った人たちはみんなフル装備だったのが興味深かった。大きなカメラをぶら下げている人もいた。あろうことか長靴で登っている人もいた。長靴の人とは休憩をご一緒させてもらったが、門内小屋と頼母木小屋の管理を委託されている飯豊胎内の会の人だった。その人の勧めてくれた水を飲みに、いつか頼母木小屋も訪ねてみたい。
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コメント
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shiremonoさん、こんばんは(^^)
飯豊山・大尾根コース、お疲れ様でした。
この大尾根はハードである一方で、展望に優れたコースでもあると何かで読んだことがあり、私もいつか行ってみたいと思っていました。
またこことは別に、裏巻機「旧道→新道」周回ルートにも興味があります。こちらも美しい風景に出会える反面、屈指の難ルートだと聞いています。
今回のレコの感想に「これまでに登ったことのある日帰りのコースでは一番きつかったかもしれない…」とありますが、「大尾根」と「裏巻機」のどちらがより厳しいコースですか?また危険度は、そして美しさはどちらが高いと思われますか?
この両コースを歩いた経験のある人は極めて少ないのではないかと思います。
貴重なご意見をお聞かせください。よろしくお願いしますm(_ _)m
こんばんは
Forest21さんもお元気そうで何よりです。
ご出身地に近い飯豊連峰は、長い間私にとって遠くにある山にすぎませんでした。それが数年前の初冬に雪をいただいた姿を光兎山から遠望して、初めてあこがれの気持ちをいだきました。ついに通い始めることができて感慨深いです。
さて、私が裏巻機を周回で日帰りしたのは3年近く前のことで、現在と比べてもいろいろな面ではるかに未熟な頃でした。それを考えると、裏巻機の厳しさは幾分ワレメかなければならない気がします。でも、もう一度裏巻機を日帰りしてみないと、実際にどちらが体力的にきついのかは判断できません(笑)。
裏巻機の危険度は、コース整備がなかなか追いつかないことによる部分が大きいと思います。しかし、尾根道に上がってしまえばたいした危険箇所はなかったはずです。残雪期や刈払いが行われていない場合についてはその限りではないでしょうが。
美しさでは、稜線に近づいてからの裏巻機、特に新道コースを推します。
私は飯豊連峰のアプローチが確認できたら、そのうちに稜線歩きを堪能したいと思っています。Forest21さんも、大尾根と比べてどちらが厳しいかあるいは美しいかにかかわらず、裏巻機を存分に味わってくださいませ。
おはようございます(^^)
そうですか、裏巻機・新道コースは美しいですか
私の登山は「撮影」が大きなウエイトを占めていまして、それでそんな質問をしてしまいました(^^;)
大尾根に比べて裏巻機は情報が少ないため、詳しいご意見がたいへん参考になります。
さらにルートを研究して、自分が登れるかどうかを見極めてからアタックしてみたいと思います。
ご返信、ありがとうございましたm(_ _)m
いつかshiremonoさんの飯豊連峰縦走レコがあがってくることを、楽しみにしています。
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