高天原温泉と赤牛岳で御来光を迎える1泊2日の旅


- GPS
- 27:48
- 距離
- 60.6km
- 登り
- 5,832m
- 下り
- 5,868m
コースタイム
- 山行
- 9:13
- 休憩
- 2:30
- 合計
- 11:43
- 山行
- 14:17
- 休憩
- 2:19
- 合計
- 16:36
天候 | 2日とも快晴ですっ! |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
1日目 高天原温泉までは特にありません。 といっても岩苔乗越からの雪渓下降、渡りは雪の融け具合によっては注意が必要。 2日目 温泉沢はたくさんペイントがあって夜でも迷うことはありません。 ただ、遡上して最初の二股を右側に進んで、左側の取り付き箇所手前から大きな 雪渓が広がっています。 真ん中下は川が流れているので、ここも注意!! で、厚い雪渓を少し登って大きな岩にペイントで左側に取り付きのロープ有りと書いて ありましたが、ロープはありませんでした。 でも、ロープ無しでもよじ登れます。 読売新道は樹林帯に入って何箇所か雪渓があって、夏道がかき消されています。 GPSでルートを見つけましたが、基本的に溝が登山道なのでなんとなく判ると思います。 なので、登山道は雪解け水でぐちょぐちょ。スパッツ必須!! そして、奥黒部ヒュッテから針ノ木谷までの丸太、角板の梯子、階段の連続。 たくさん壊れていて、写真にもありますが、「ここ無理でしょ。」って思うところも数箇所。 7月15日から奥黒部ヒュッテが営業開始するので事前に通行可否を確認した方が 良いと思います。 ちなみに関電さんが現在そこかしこで修理中です! 平日は作業のため通してもらえない可能性がありますので、行かれる方は自己責任で!! 針ノ木谷は10箇所くらい、いやもっとかな、右へ左へと渡渉があります。 ペイント、ピンクテープしっかりありますのでたぶん迷うことは無いかな。 ずぶ濡れ覚悟で行きましょう! 大雨の後はたぶん渡れないと思います。 それと、針ノ木古道にたくさん熊のふ〇がありました。 鈴を鳴らして行きましょう!! 最後に船窪小屋から七倉登山口まで激急登ですが、小屋関係者の方が整備をされて いて、歩きやすくなってます。脚力さえあれば大丈夫でしょう。 |
予約できる山小屋 |
七倉山荘
|
写真
感想
2015年のLong & Dreamingな山行第1弾!!
『高天原温泉と赤牛岳で御来光を迎える1泊2日の旅』
長い梅雨でしばらく遠出できずにいましたが、台風のおかげ?で週末2日とも晴れ予想。ということで、急遽前日の金曜日にネットで山荘の予約を入れて、2時間弱寝て自宅を出発!寝不足だけど体調はまぁまぁ。
「行くしかないでしょ!」
《DAY1》
「高天原温泉。あーぁビバ、ノンノ♪」
◆七倉山荘駐車場〜ブナ立尾根裏銀座登山口
am1:00過ぎに駐車場に到着。10数台しか停まっていなくて、余裕で駐車。直ぐに支度して東電管理事務所のゲートを通って元気良く歩き出す。
約1時間で予定通り高瀬ダムに到着。そこからトンネル、吊橋を渡って、濁沢の橋も渡って登山口へ。ダム関係者の配慮かな。濁沢の橋とか綺麗に整備されていて、真っ暗闇でも迷わず行けます。
◆ブナ立尾根裏銀座登山口〜烏帽子小屋
登山口から恒例の急登九十九折れの連続。去年みたいに最初から飛ばすと後にくるので、今年はのんびりマイペースで!長袖のベースレイヤー1枚でも十分汗掻くほど暖かい、というより暑い。尾根を登りきる手前あたりで本日の御来光タイム!
「久し振りの御来光でテンションあ〜っぷ↑」
ここで、冷たい風が吹き付けるのでTシャツを1枚着込む。そして、GW以来、あの時と同じ静かな烏帽子小屋に到着。GWにあった残雪はすっかり無くなっていて、楽に小屋まで来れたので、ちょっとだけ休憩してリスタート!
◆烏帽子小屋〜東沢乗越
小屋を出発して稜線沿いを歩き出すとさらに風が強くなってきて寒くて仕方が無いので、ダウンを着込んでちょうど良い位。気持の良い稜線道。快晴で360度どこを見ても北アルプスの素敵な山々!ブナ立を登り上げた疲労など微塵も無く、残雪を踏むことも無く闊歩、闊歩であっという間に野口五郎小屋へ。ここもGW以来。小屋周りの雪はすっかり無くなってます。
予定より早く着き過ぎたので、野口五郎岳山頂に寄って展望を堪能!そこから真砂岳巻道を通ってなが〜い稜線ルートを降って行きます。残雪なし。日差しも強くなり、風も弱くなってダウンもいらず快適ロード。
それにしても登山者誰一人にも会わず。裏銀座は空いてて良いですよ〜
「きっと、表銀座とか、白馬辺りはたくさんいるんだろうなぁ。。。」
◆東沢乗越〜水晶小屋
乗越からは岩稜帯を含むルートを登ったり降ったり。ここも残雪が無いのでGWの時に比べたら遥かに歩き易い。最後、水晶小屋に登り上げる階段。GWはZ状にトラバ
ースして苦労して登りましたが、もはや懐かしい記憶。。。
◆水晶小屋〜岩苔乗越
水晶小屋も予定より早く到着!昨日から営業開始したそうですが、昨日まで荒天でヘリが飛ばなくて食料が無いとのこと。今日はようやくヘリが来て食事が出せるようになるとのことですが、自分には間に合わず唯一のカップラをいただいて、しばし休憩。ヘリが来そうで来なかったので、小屋を出発してワリモ北分岐へ降りて行きます。すると初の登山者とすれ違い、そしてまた1名。この方はザックとか背負ってなくて、「?」な感じでした。
◆岩苔乗越〜高天原山荘
ワリモ北分岐から降って直ぐのところに雪渓で覆われた岩苔乗越。一瞬、軽アイゼンも持って来てないので「行けるかな?」
と思いましたが、雪が緩む時間帯になってたので、つぼ足でも問題なく降りれました。ただ、その後も何箇所か雪渓で夏道が覆われている所があって、特に下に川が流れている所は、見た目雪の厚そうな端をできるだけ選んで渡りました。
後半は樹林帯に突入して、狭い山道を歩く感じになります。この時期は融雪水が流れ込んできていて、小川の中を歩く箇所もあります。どんどん深い森の中に入っていくようで、途中何度も「ほんとにこんなところに小屋あるの?」って思いながらGPSを何度も確認しました。
「とうとう秘境の地、高天原だ!」って気持が緩んだ瞬間、木の根に足を取られて大転倒!!幸い脚が攣っただけで怪我も無く、それなりに疲労がたまってるんだなぁってことが判ったので、そこからはゆっくり歩きます。
◆高天原山荘〜高天原温泉
赤い屋根の小屋が見えて、「やったぁ!」着きました。しかし、登山客の姿は見えず、中へ入るとスタッフのお姉さんが受付をしてくれます。
ここもずっと天気が悪かったせいか、昨日もお客さん一人だけで今日も自分一人。
「1日で七倉から来ました!」って言ったら驚かれ、それに偶然にも地元が一緒で、よく飯縄山にも登っているのが判っていろいろよも山話をさせてもらいました。
早速今回のメインイベント、ビアを買って温泉へ直行!!小屋からは降り基調の登山道で約20分。硫黄の香りがしてきたら、そこは温泉沢。女性専用の「からまつ美人の湯」は周りに囲いが付いていて、男性専用の囲いのある湯はぬるめだったので、ワ
イルドな野天の湯へ!ビアは冷たい川の水で冷やして、身体が温まったところで一気に「プシュッ〜、サイコー!」
青空の下昼間っから飲めるなんて、これ以上の極楽は無いですよ〜
1時間くらいゆっくり浸かって、身体の疲れを癒して、小屋までの登りをゆっくり汗を掻かないように帰ります。戻ると小屋の真ん前に水晶岳。これはまた飲むしか
ないでしょ!飲んだら流石に眠くなったので、夕食まで昼寝です。当然寝床も独り占めで、快適!!夕食は6時からで、お客さん自分一人なのでスタッフの皆さん声を掛けてくれて、楽しい食事タイム。食後は明日も深夜発なので、朝食のお弁当をお願いして早々に就寝。
《DAY2》
「お気に入りの赤牛岳のその後は。。。」
◆高天原山荘〜高天原温泉〜温泉沢の頭
ちょうど0時に携帯のアラームで起床。昨日の温泉のおかげでぐっすり眠れたし、身体の疲れも無く体調はバッチシ!!スタッフさんが枕元に用意してくれたお弁当を食べて、まだ真っ暗な中スタート!
昨日と同じ温泉へ向かって、温泉からはいよいよ沢登り。ここからのルートは「山と高原地図」には迷い易い、健脚者向きって書いてあって不安だったので、山荘の受付に貼ってあった説明図を頼りに頭の中でイメージしながら行こう!
でも、赤ペイントはそこかしこにしっかり付いてて、迷うこともなく行けました。最初は基本川の右側、水量が多いところも所々あるので足元に気を付けて。しばらくすると大きく右側に回りこむようになると沢は二股になって、そこからは、右の沢へ向かって基本川の左側を歩きます。大きな雪渓が二つ。もちろん下は川が流れてるので気を付けて進みます。そして、二つ目の大きな雪渓が現われると川の真中に大きな岩があって「左側、取り付きロープあり。」と赤ペイントで書かれてるのを見て左側を見遣ると取り付き箇所発見!!実際にはロープが無く、「あれ?」って感じでしたが、無くてもよじ登れたので問題なし。
取り付いた後はしばらく狭い急登の土道をひたすら登り、徐々に高度を上げて中盤からは視界が開けて背の低いハイ松の中を歩いて、そこからさらに登るとザレ、そして
時折岩稜が現われて登り易くなったところで、ほぼ予定通りの時間で温泉沢の頭に到着!
◆温泉沢の頭〜赤牛岳
まだ夜が明けてませんが、昨日と違って無風でベースレイヤー1枚でも全然寒くない。ここからは完全夏道の気持の良い稜線歩き。
「赤牛岳山頂で果たして御来光は拝めるか?」
急ぎたいけど、のんびり稜線歩きも楽しみたいので、時間を気にせず進む!
◆赤牛岳〜読売新道〜奥黒部ヒュッテ
結局、御来光には間に合いませんでしたが、順調に山頂まで来てすばらしい360度のパノラマを堪能。
「本日の目標達成!(^^)!」
さぁ〜て、ここからが試練の連続の始まり。読売新道は去年歩いてるので、長さとキツさは判ってましたが、今年は中間部の残雪が多くて途中何度も雪渓で夏道が消されてて、GPSでルーファイしながら進みます。それと、融雪水が登山道に流れ込んでいて、ぐちゃぐちゃ。スパッツ持って行かなかったのが悔やまれます。ここは降りだったから良かったものの、登りだったらどうなってたか。。。
予定より1時間位遅く奥黒部ヒュッテに到着。ところが、まだ営業してなくてここからのルート情報が判らない!?ここから先にはあの階段、梯子のオンパレードエリアなだけに情報が欲しかったのに。。。
仕方なく覚悟を決めて、「前進あるのみ!」です。
◆奥黒部ヒュッテ〜平ノ渡場
東沢に架かる丸太橋を渡って、早速目に飛び込む壊れた橋、梯子、階段の数々。急峻なガケに架けられた橋や、梯子、階段はことごとく崩壊。そばには関電さんが修理のため運び込んだ丸太がたくさん横に置かれてます。今日は休みなので誰もいませんが、多分平日は作業してるのかなぁ。。。
で、写真にもありますが、なんどもキワドイ所があって、階段から脚を踏み外したり、壊れた丸太橋で片足落ちそうになったり。もう、精神的にやられましたね。それでも、「行くしかないでしょ!」ってことで気持ちだけは折れずにいられました。
◆平ノ渡場〜針ノ木谷〜船窪岳分岐
平ノ渡場まで来ると、もう危険なエリアは無くなって、「ほっ。」としたところで、今度は酷暑が。。。
針ノ木谷まで来ると標高をかなり下げているので、暑さにやられて熱中症ぎみ。
何度も川の水を被ったりしてクールダウンを試みますが、直ぐに喉が乾く。ハイドレーションはしっかり携行してたので、何とかなるだろうという感じでしたが、身体は徐々に重くなる。針ノ木谷では何度か右左の徒渉がありますが、今日は水量が多くて最浅で膝くらいだったので、ずぶ濡れ覚悟で行って、その度に靴を脱いで排水。ま、良い休憩タイムと割り切って、身体を冷やしました。南沢出合いあたりからは針ノ木古道という高巻き道をずっと歩いて少しずつ標高を上げます。途中、大きな熊のものと思われるフ○があるので、たぶん居るんでしょうね。気を付けて下さい。
そして、船窪岳分岐へも予定より1時間遅れで到着。軽く食べて休んでから最後の登りへ。
◆船窪岳分岐〜船窪小屋
最初は九十九折れの急登。土道の登山道なので案外登り易く、休まず登り上げますが、船窪乗越からのザレた急登は直射日光の熱にもやられて、度々止まって休憩。熱とシャリバテのダブルパンチ!!途中トレランの方二人に抜かれて、気持ちも萎え始めますが、テン場の梯子も登り上げてもう直ぐそこ!!とうとう船窪小屋に到着。鐘も鳴らしてくれました。
◆船窪小屋〜七倉尾根〜七倉山荘駐車場
小屋でコーラと水を買って、しばらくぼ〜っと休憩。この小屋の雰囲気は好きでいつか泊まってみたいところ。疲れも喉の渇きも落ち付いたところで、最後の急登尾根
を下降します。ありがたいことにいつの間にか梯子がたくさん新しく設置されて、ずいぶんと歩き易くなってました。最後の最後まで熱中症気味な身体で七倉山荘に
ゴーーーーール!!!
長い1泊2日の旅が終わりました。
2日目後半は流石にキツかったですが、それでも静かで長い稜線歩きは気持ち良かったし、秘境の小屋は超快適、もちろんワイルドな温泉はこれ以上無い極楽!!赤牛岳の展望は言うまでも無く!!
Dreaminng山行に相応しい最高の2日間でした。さぁ、もう次の第2弾が待ち遠しいですねぇ。。。
コメント
この記録に関連する登山ルート
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何時も投稿をチェックさせて戴いています。
今回は、赤牛をどのルートで攻略しようか何時も気になっていたのと、高天原の露天風呂、今度はゆっくり入りたいなぁと思っていたところの山行なのでメールしました。
読売新道・・行きたいけど無理だよなぁと。今回の投稿を見ても最後の船越乗越への登りがきついのと時間。
行くとなると船窪小屋に1泊。でも残りが下りとなると下っちゃうかな?と色々妄想しています。
貴重な山行資料ありがとうございました。
参考になったかどうか微妙なところありますが、高天原、赤牛はおすすめです!
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