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Yamareco

記録ID: 677515
全員に公開
ハイキング
東北

大日杉から飯豊山

2015年07月11日(土) ~ 2015年07月12日(日)
 - 拍手
GPS
32:00
距離
22.4km
登り
2,254m
下り
2,241m

コースタイム

1日目
山行
7:10
休憩
1:35
合計
8:45
6:20
50
7:10
7:15
105
9:00
9:05
45
9:50
45
10:35
10
御坪
10:45
11:15
45
御沢分れ
12:00
12:30
0
12:30
35
13:05
15
13:20
65
15:00
15:05
0
15:05
飯豊山避難小屋
2日目
山行
6:05
休憩
0:30
合計
6:35
5:20
65
飯豊山避難小屋
6:25
20
6:45
25
7:10
7:20
60
8:20
5
御沢分れ
8:25
8:30
80
御坪
9:50
10:00
70
11:10
11:15
40
11:55
大日杉小屋
天候 晴れ
過去天気図(気象庁) 2015年07月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
新潟方面からは、日東道〜R113号を経由し、小国から県道8号に入り、峠越えで大日杉に至る道が近い。山道を避けたいのなら、R113号を手ノ子まで行き、白川ダム経由であれば道はいいが、時間が30分は余計かかる。
コース状況/
危険箇所等
種蒔山の山腹から切合小屋への雪渓の横断は注意を要する。
大日杉小屋を出発
2015年07月11日 06:12撮影 by  PENTAX K-r , PENTAX
1
7/11 6:12
大日杉小屋を出発
懺悔坂の急登
2015年07月11日 06:44撮影 by  PENTAX K-r , PENTAX
7/11 6:44
懺悔坂の急登
地蔵だけから飯豊本山
2015年07月11日 09:00撮影 by  PENTAX K-r , PENTAX
1
7/11 9:00
地蔵だけから飯豊本山
ヒメサユリ、三姉妹
2015年07月11日 10:15撮影 by  PENTAX K-r , PENTAX
1
7/11 10:15
ヒメサユリ、三姉妹
クルマユリ
2015年07月11日 10:35撮影 by  PENTAX K-r , PENTAX
1
7/11 10:35
クルマユリ
これから辿る草履塚、御秘所、御前坂が一望できる
2015年07月11日 10:39撮影 by  PENTAX K-r , PENTAX
1
7/11 10:39
これから辿る草履塚、御秘所、御前坂が一望できる
切合小屋への雪渓を横切る
2015年07月11日 11:38撮影 by  PENTAX K-r , PENTAX
7/11 11:38
切合小屋への雪渓を横切る
2015年07月11日 11:41撮影 by  PENTAX K-r , PENTAX
1
7/11 11:41
切合小屋から草履塚。登山道は雪渓におおわれている
2015年07月11日 11:57撮影 by  PENTAX K-r , PENTAX
7/11 11:57
切合小屋から草履塚。登山道は雪渓におおわれている
雪渓を渡る風が心地よい
2015年07月11日 12:51撮影 by  PENTAX K-r , PENTAX
7/11 12:51
雪渓を渡る風が心地よい
ハクサンフウロ
2015年07月11日 13:07撮影 by  PENTAX K-r , PENTAX
1
7/11 13:07
ハクサンフウロ
姥権現から大日岳
2015年07月11日 13:19撮影 by  PENTAX K-r , PENTAX
1
7/11 13:19
姥権現から大日岳
御前坂
2015年07月11日 13:46撮影 by  PENTAX K-r , PENTAX
7/11 13:46
御前坂
本山小屋とイワギキョウ
2015年07月11日 14:22撮影 by  PENTAX K-r , PENTAX
7/11 14:22
本山小屋とイワギキョウ
本山小屋付近から大日岳
2015年07月11日 14:47撮影 by  PENTAX K-r , PENTAX
1
7/11 14:47
本山小屋付近から大日岳
飯豊本山と大日岳
2015年07月11日 14:48撮影 by  PENTAX K-r , PENTAX
1
7/11 14:48
飯豊本山と大日岳
アズマシャクナゲ
2015年07月11日 14:54撮影 by  PENTAX K-r , PENTAX
1
7/11 14:54
アズマシャクナゲ
飯豊本山
2015年07月11日 14:59撮影 by  PENTAX K-r , PENTAX
1
7/11 14:59
飯豊本山
本山から、烏帽子岳、北股岳方面
2015年07月11日 14:59撮影 by  PENTAX K-r , PENTAX
1
7/11 14:59
本山から、烏帽子岳、北股岳方面
本山の前にイワギキョウの花束が添えられていた
2015年07月11日 16:54撮影 by  PENTAX K-r , PENTAX
1
7/11 16:54
本山の前にイワギキョウの花束が添えられていた
日本海に夕日が沈む
2015年07月11日 19:10撮影 by  PENTAX K-r , PENTAX
1
7/11 19:10
日本海に夕日が沈む
大日岳に朝日が射す
2015年07月12日 04:08撮影 by  PENTAX K-r , PENTAX
1
7/12 4:08
大日岳に朝日が射す
本山小屋の夜明け
2015年07月12日 04:09撮影 by  PENTAX K-r , PENTAX
7/12 4:09
本山小屋の夜明け
飯豊本山の朝焼け
2015年07月12日 04:25撮影 by  PENTAX K-r , PENTAX
1
7/12 4:25
飯豊本山の朝焼け
飯豊本山から杁差岳までの稜線が一望できた
2015年07月12日 05:24撮影 by  PENTAX K-r , PENTAX
1
7/12 5:24
飯豊本山から杁差岳までの稜線が一望できた
小屋を出発して、今日はどこを目指すのか
2015年07月12日 05:24撮影 by  PENTAX K-r , PENTAX
1
7/12 5:24
小屋を出発して、今日はどこを目指すのか
本山小屋を出発
2015年07月12日 05:29撮影 by  PENTAX K-r , PENTAX
7/12 5:29
本山小屋を出発
さらば、飯豊本山、大日岳
2015年07月12日 05:29撮影 by  PENTAX K-r , PENTAX
1
7/12 5:29
さらば、飯豊本山、大日岳
2015年07月12日 05:30撮影 by  PENTAX K-r , PENTAX
7/12 5:30
とおく雲海の上に、朝日連峰、その奥に、月山、肉眼では鳥海山も見えた
2015年07月12日 05:31撮影 by  PENTAX K-r , PENTAX
1
7/12 5:31
とおく雲海の上に、朝日連峰、その奥に、月山、肉眼では鳥海山も見えた
2015年07月12日 05:32撮影 by  PENTAX K-r , PENTAX
7/12 5:32
遠く磐梯山、安達太良山、吾妻連峰
2015年07月12日 05:35撮影 by  PENTAX K-r , PENTAX
1
7/12 5:35
遠く磐梯山、安達太良山、吾妻連峰
2015年07月12日 05:35撮影 by  PENTAX K-r , PENTAX
7/12 5:35
ミヤマウスユキソウ
2015年07月12日 05:47撮影 by  PENTAX K-r , PENTAX
7/12 5:47
ミヤマウスユキソウ
マルバシモツケ
2015年07月12日 06:01撮影 by  PENTAX K-r , PENTAX
7/12 6:01
マルバシモツケ
ヨツバシオガマ
2015年07月12日 06:02撮影 by  PENTAX K-r , PENTAX
7/12 6:02
ヨツバシオガマ
イブキトラノオ
2015年07月12日 06:02撮影 by  PENTAX K-r , PENTAX
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7/12 6:02
イブキトラノオ
ミヤマキンバイ
2015年07月12日 06:10撮影 by  PENTAX K-r , PENTAX
1
7/12 6:10
ミヤマキンバイ
ショウジョウバカマ
2015年07月12日 06:10撮影 by  PENTAX K-r , PENTAX
7/12 6:10
ショウジョウバカマ
御秘所に咲くイワギキョウ
2015年07月12日 06:17撮影 by  PENTAX K-r , PENTAX
7/12 6:17
御秘所に咲くイワギキョウ
姥権現まで下って来た
2015年07月12日 06:27撮影 by  PENTAX K-r , PENTAX
7/12 6:27
姥権現まで下って来た
姥権現、また来るよ
2015年07月12日 06:27撮影 by  PENTAX K-r , PENTAX
7/12 6:27
姥権現、また来るよ
草履塚から大日岳
2015年07月12日 06:48撮影 by  PENTAX K-r , PENTAX
7/12 6:48
草履塚から大日岳
残雪の豊富な谷々
2015年07月12日 06:48撮影 by  PENTAX K-r , PENTAX
1
7/12 6:48
残雪の豊富な谷々
磐梯山、安達太良山、吾妻連峰
2015年07月12日 06:49撮影 by  PENTAX K-r , PENTAX
7/12 6:49
磐梯山、安達太良山、吾妻連峰
シラネアオイ
2015年07月12日 06:52撮影 by  PENTAX K-r , PENTAX
7/12 6:52
シラネアオイ
切合への雪渓を下る
2015年07月12日 06:54撮影 by  PENTAX K-r , PENTAX
7/12 6:54
切合への雪渓を下る
種蒔山中腹の雪渓を横断する。緊張を要した。
2015年07月12日 07:20撮影 by  PENTAX K-r , PENTAX
7/12 7:20
種蒔山中腹の雪渓を横断する。緊張を要した。
2015年07月12日 07:48撮影 by  PENTAX K-r , PENTAX
7/12 7:48
足を滑らすと…
2015年07月12日 07:48撮影 by  PENTAX K-r , PENTAX
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7/12 7:48
足を滑らすと…
2つめの雪渓横断
2015年07月12日 07:50撮影 by  PENTAX K-r , PENTAX
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7/12 7:50
2つめの雪渓横断
飯豊本山もだいぶ遠くなった
2015年07月12日 07:56撮影 by  PENTAX K-r , PENTAX
1
7/12 7:56
飯豊本山もだいぶ遠くなった
地蔵岳までアップダウンが続く
2015年07月12日 09:29撮影 by  PENTAX K-r , PENTAX
7/12 9:29
地蔵岳までアップダウンが続く
地蔵岳の三角点
2015年07月12日 09:56撮影 by  PENTAX K-r , PENTAX
7/12 9:56
地蔵岳の三角点
御田の大杉
2015年07月12日 11:02撮影 by  PENTAX K-r , PENTAX
7/12 11:02
御田の大杉
杉の根元に「御田五社権現」の碑
2015年07月12日 11:02撮影 by  PENTAX K-r , PENTAX
7/12 11:02
杉の根元に「御田五社権現」の碑
大日杉の駐車場。下界は暑い
2015年07月12日 12:08撮影 by  PENTAX K-r , PENTAX
7/12 12:08
大日杉の駐車場。下界は暑い
撮影機器:

感想

 6時20分に大日杉小屋を出発する。小屋の前の沢を渡り、登山道に入る。入口に、大日杉跡の案内板がある。古くからの飯豊山信仰の大杉で、直径が3.3メートルもある、樹齢千年の巨木だったが、明治43年に伐採されたとある。
 しばらくゆるやかな登りが続くが、いきなり目の前に、鎖の垂れ下がった急坂があらわれる。懺悔坂という、岩肌の露出した急登だ。後ろから来た、夫婦連れに道を譲り、先に行ってもらう。さて、何を懺悔しながら登ろうかと、足を前に出すが、懺悔などする余裕もないほど、足元に集中しないと、登れない。
 長之助清水まで急登が続く。次第に暑さがつのって来て、汗がしたたり落ちる。長之助清水は登山道から数メートル左に下ったところにあった。男女2人が水を汲んでいた。管から勢いよく水が出ていた。冷たくおいしい水だった。
 長之助清水から10分ほど登ると御田という鞍部に出る。杉の巨木が立っていて、その根方に古い小さな石塔があり、「御田五社権現」と彫られている。
 しばらく登ると、新発田から来たという男性に追いついた。ヘルメットとピッケルをザックの背に着けている。今日は本山に登るための下見に来たそうで、雪渓を登るのに、アイゼンも持ってきたという。今回は切合小屋で泊まって、明日下山するそうだ。話好きの人で、しばらく、おしゃべりしながら登ったが、そのうち離れていってしまった。

 ここからは、急登と緩登を繰り返しながら、1539mの地蔵岳にたどり着く。地蔵岳の直下では、ヒメサユリが清楚な花びらを、まるでお辞儀でもするように、出迎えてくれた。
 山頂脇の、やや小高くなった展望台からは、今日の目的地飯豊本山が望める。本山まではまだまだ遠い。
 地蔵岳から切合小屋までは、標高差にして200メートルほどであるが、距離が長い上に、アップダウンが何度かあって、楽ではない。

 御坪を過ぎ、御沢分れの分岐まで来た。山形県指定文化財飯豊山の穴堰の表示の方向に道を取った。しばらく、刈り払いされた道が続いた後、道は雪渓に下りたところで、消えた。微かな足跡があったので、そこを辿るように、雪渓をしばらく登った。この谷を詰めれば、切合小屋に出るはずだが、足跡も消え、ルートも良く分からないし、傾斜もきつくなり、アイゼンがないと危なそうなので、引き返すことした。
 分岐まで戻り、種蒔山・切合小屋の表示の方向に進む。ここで、30分ほどロスしてしまった。

 種蒔山の中腹から、2か所雪渓を横切る。最初の雪渓は、傾斜も緩く、容易に渡ることができた。しかし、2か所目は、傾斜が急で、前方に大きな雪の割れ目があるため、真っ直ぐ横切るのは怖い。足跡に沿って、上部を大きく迂回するように、横断した。足を滑らすと、かなり下まで持っていかれそうなので、緊張を要した。
 そこを通過するとすぐ、切合小屋となる。前方に、飯豊本山が、左手には、大日岳が大きく姿をあらわした。この光景を前にすると、飯豊に帰って来たという実感がわいてくる。
 切合小屋で、今晩と明日朝の分の水をたっぷり補給する。途中で出会った人に、本山小屋の水場は雪に埋もれて使えないので、切合小屋で汲んでいった方がいいといわれたためだ。小屋脇で、昼食を食べ、水の補給で3キロ以上重さが増したザックを背に、草履塚への登りに掛かる。

 草履塚までの道は、ほぼ完全に雪に埋まっていた。雪渓の登りは、滑りやすく、歩きにくい面もあるが、冷たい風が渡って来て、爽やかで涼しい。
 草履塚を越え、姥権現までやってくると、姥の姿をした石仏が迎えてくれる。草履塚から見下ろすと、登山者が休んでいるように見えるのだが、近づくと石仏なのだ。今日は、白い前垂れをしている。前に来た時は、赤い前垂れだった。
 顔の表情は、長い年月によって、風化してしまっている。微笑んでいるのか、怒っているのか、喜んでいるのか、悲しんでいるのか。じっと見ていると、何か語り掛けてくるようだ。「また来たよ」と心の中でつぶやく。その頭越しに飯豊山が大きくそびえている。

 御秘所の岩場に掛かる。手にストックを持って登ったのと、久しぶりの岩場なので、越えるのにひどく苦労する。ストックはザックに収納して登るべきだった。
 難所を何とか越え、御前坂までやって来た。最後の急登だ。ここを登り切れば、本山小屋はすぐ近い。電光型に切られた道を、一歩一歩登る。ここまで7時間歩いて来た足にはこたえる登りだ。しかし、道の傍らに咲く、イワギキョウの紫の群れが、まるでおいでおいでをするように、上へ上へと導いてくれる。
 頭上に大きな岩の塊が、近づいてくると、登りもすぐ終わりになる。登り切ると、目の前に大きく本山小屋が、見えた。
 小屋の中と外には数人の登山者がいた。とりあえず、小屋に入り、片隅に席を確保し、しばらく休んでから、本山に向かった。

 2年ぶりに飯豊本山に立つ。青空の下、大日岳から北股岳、杁差岳までの飯豊連峰の全貌が視界の中に、くっきりと捉えることができる。午後のこの時間に、飯豊本山から、これだけの展望を得ることができたのは、初めてかもしれない。
 山頂には2人の登山者がいて、若い方の人は、切合のあたりから、前後して登っていた人、もう一人の中年男性は、ダイグラ尾根を登って来て、御西小屋に泊まるそうだ。 この暑さの中、ダイグラ尾根の登りは、大変だったろうと思う。
 この日の小屋は、20人ほどの宿泊者がいて、きつきつの状態ではないが、それなりに混雑していた。
 食後に、小屋の外に出ると、夕焼けが素晴らしい。遠く日本海の夕日が、あかあかと沈んでいくのを、見守る。じっと見守る。
 峰々も、そこに抱かれた雪渓も、淡く茜に染まり、やがて、葡萄色に沈潜し、連峰は静かに眠りについていく。思わず手を合わせたくなるような、敬虔な気持ちに誘われる。一日の終わりが、これほど美しいとは、地上では決して味わうことができない…。
 
 翌朝は、4時に起きて、小屋の外に出る。今日も朝から、素晴らしい天気だ。雲海の中に、朝日連峰、月山、遠くかすかに鳥海山、さらには、吾妻連峰、安達太良山、磐梯山、燧山、男体山までが姿を現している。
 御来光を見届けた後、食事を済ませ、下山に掛かる。朝焼けに染まる、連峰の厳かな姿を、振り返り振り返り、下る。御前坂の山腹を彩る、イワギキョウが朝日を浴びて、不思議な色に染まっている。
 御秘所を越え、姥権現に、「また来るよ」と声を掛ける。表情は相変わらず読み取れないが、この山の長い信仰を体現しているようなその姿に、思わず手を合わせる。

 切合小屋で小休止する。小屋番の人に、昨夜の宿泊人数を尋ねると、超満員だったそうだ。
 小屋直下の雪渓の横断が少し厄介だった。登りより、下りの方が緊張を要する。雪が割と堅く締っていて、滑りやすいので、一歩一歩、慎重に足を運ぶ。そのため、たかだか3、40メートルの間を横断するのに、かなりの時間が掛かった。無事渡り切ったところで、ほっと緊張がほぐれる。

 ここから、地蔵岳までが実に長く感じた。眺めた感じでも、地蔵岳は遥か遠くにあり、しかも、登っては下り、下っては登るを繰り返す。暑さも募って来て、体力と精神力を奪っていく。登るときより辛く感じた。
 途中、日帰りの登山者と、テン泊の人と、数人に出会った。ほとんどが、こちらより年齢の若い人達だった。疲れていたせいか、目洗い清水は分からずに通り過ぎ、地蔵岳までやって来ていた。
 地蔵岳で、愛知から来たという40代位の男性に会った。今日は、切合でテント泊をして、本山をピストンする予定であるという。せっかくはるばる遠くから登りに来たのだから、飯豊の素晴らしい景観を存分に楽しんできてほしいと思った。
 地蔵岳からの、急な下りに苦しみ、泣きが入りながらも、なんとか正午までに大日杉にたどり着いた。

 2年前の飯豊はずっと雨にたたられた。しかし、今回は2日間とも好天に恵まれ、飯豊の素晴らしい景観を堪能できた。やはり、山は飯豊が一番と改めて感じた。下山後、あの苦しさを忘れ、またすぐ登りに行きたくなった。

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