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Yamareco

記録ID: 682412
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
甲斐駒・北岳

こりゃ何の修行だ!?7月 白峰三山(奈良田〜北岳〜広河原)

2015年07月18日(土) ~ 2015年07月20日(月)
 - 拍手
UTO2014 その他1人
GPS
56:00
距離
24.4km
登り
3,164m
下り
2,479m

コースタイム

1日目
山行
4:55
休憩
0:00
合計
4:55
8:45
15
奈良田
9:00
9:00
280
奈良田第一発電所
13:40
大門沢小屋
2日目
山行
9:30
休憩
0:45
合計
10:15
5:15
240
大門沢小屋
9:15
9:15
55
大門沢下降点
10:10
10:10
45
農鳥岳
10:55
11:00
50
西農鳥岳
11:50
12:30
85
農鳥小屋
13:55
13:55
95
間ノ岳
15:30
北岳山荘
3日目
山行
5:15
休憩
0:15
合計
5:30
5:00
80
北岳山荘
6:20
6:30
30
北岳
7:00
7:00
25
北岳肩の小屋
7:25
7:30
75
小太郎尾根分岐
8:45
8:45
105
白根御池小屋
10:30
広河原山荘
1日目:奈良田をスタートした時点で荷物がやけに重く感じ、ペースが一向に上がらない。高湿度や雨の影響でダラダラ汗が流れてさらに体力を消耗、渡渉地点で難航したりして想像以上に時間がかかって小屋に到着。
2日目:稜線(大門沢下降点)まではまぁ想定通り。そこから暴風・暴風雨で行動が阻害され、濃霧で道にも何度か迷いつつ、これまた想像以上に時間がかかって山荘に。
3日目:山荘を出た瞬間、雨は降っていないもののまともに歩けないほどの強風。が、だんだんと穏やかになっていき、北岳まではだいたい標準タイム。北岳からの下りは悪天候を懸念して肩の小屋・草すべり・御池ルートを。草すべりの後半あたりから徐々に脚が壊れはじめ、終盤は亀のような遅さだったが、なんとか11:10奈良田行のバスに間に合った。
天候 1日目:曇り→雨
2日目:晴れ→暴風→暴風雨
3日目:暴風→晴れ
過去天気図(気象庁) 2015年07月の天気図
アクセス
利用交通機関:
バス 自家用車
往路:自家用車で奈良田まで
復路:広河原に下り、バスで奈良田に移動。
バスは週末で1日4本、平日で1日2本。入山・下山時刻の調整に要注意。
http://yamanashikotsu.co.jp/
コース状況/
危険箇所等
奈良田〜農鳥岳は渡渉地点が複数あり、橋が半壊しているところ、そもそも橋が無いところがある。増水時は特に注意が必要。
西農鳥岳〜北岳の稜線には痩せた尾根、岩場が多数。天候が良ければさほど問題はないが、悪天時には慎重に。
その他周辺情報 広河原に売店あり。
奈良田には温泉施設等複数。
奈良田からスタート。前日までの台風・悪天候の影響か、車は少な目。
2015年07月18日 08:20撮影 by  X-M1, FUJIFILM
1
7/18 8:20
奈良田からスタート。前日までの台風・悪天候の影響か、車は少な目。
テンニンギク。外来種。
2015年07月18日 08:54撮影 by  X-M1, FUJIFILM
1
7/18 8:54
テンニンギク。外来種。
アラゲハンゴンソウ。外来種。
2015年07月18日 09:33撮影 by  X-M1, FUJIFILM
7/18 9:33
アラゲハンゴンソウ。外来種。
しばらくは林道を進みます。
2015年07月18日 09:34撮影 by  X-M1, FUJIFILM
7/18 9:34
しばらくは林道を進みます。
吊り橋。斜めになっているし揺れるしで怖かったが、こんなもの序の口に過ぎなかった。。
2015年07月18日 10:17撮影 by  X-M1, FUJIFILM
2
7/18 10:17
吊り橋。斜めになっているし揺れるしで怖かったが、こんなもの序の口に過ぎなかった。。
ガクウツギかな。。。
2015年07月18日 10:22撮影 by  X-M1, FUJIFILM
7/18 10:22
ガクウツギかな。。。
橋のない渡渉地点。通常なら難なく渡れるのだろうが、雨の影響で増水。一歩は犠牲にせざるを得ませんでした。
2015年07月18日 10:26撮影 by  X-M1, FUJIFILM
3
7/18 10:26
橋のない渡渉地点。通常なら難なく渡れるのだろうが、雨の影響で増水。一歩は犠牲にせざるを得ませんでした。
心もとない橋ですが、あるだけ全然マシですね。
2015年07月18日 11:11撮影 by  X-M1, FUJIFILM
2
7/18 11:11
心もとない橋ですが、あるだけ全然マシですね。
大門沢小屋到着。体調もいまいちですし、さっさと休みます。シャワーがありがたい。
2015年07月18日 13:59撮影 by  X-M1, FUJIFILM
2
7/18 13:59
大門沢小屋到着。体調もいまいちですし、さっさと休みます。シャワーがありがたい。
大門沢小屋での夕食。ご飯・味噌汁はおかわり自由です。
2015年07月18日 17:07撮影 by  X-M1, FUJIFILM
1
7/18 17:07
大門沢小屋での夕食。ご飯・味噌汁はおかわり自由です。
夕食後、富士山が見えるくらいに晴れてくれました。明日の天気予報は晴れ、期待できるかな。。
2015年07月18日 18:09撮影 by  X-M1, FUJIFILM
1
7/18 18:09
夕食後、富士山が見えるくらいに晴れてくれました。明日の天気予報は晴れ、期待できるかな。。
4時半に朝食。実にシンプルです。
2015年07月19日 04:38撮影 by  X-M1, FUJIFILM
7/19 4:38
4時半に朝食。実にシンプルです。
富士山が帽子・・・というか、ターバンを巻いているようですね。
2015年07月19日 05:17撮影 by  X-M1, FUJIFILM
3
7/19 5:17
富士山が帽子・・・というか、ターバンを巻いているようですね。
富士山の下でも見たクルマユリ。
2015年07月19日 05:40撮影 by  X-M1, FUJIFILM
7/19 5:40
富士山の下でも見たクルマユリ。
真ん中でポッキリ折れている橋。見たときは大いにビビりましたが、思ったよりしっかりしていました。
2015年07月19日 05:58撮影 by  X-M1, FUJIFILM
3
7/19 5:58
真ん中でポッキリ折れている橋。見たときは大いにビビりましたが、思ったよりしっかりしていました。
クガイソウ
2015年07月19日 06:32撮影 by  X-M1, FUJIFILM
7/19 6:32
クガイソウ
タカネグンナイフウロ
2015年07月19日 06:37撮影 by  X-M1, FUJIFILM
7/19 6:37
タカネグンナイフウロ
エンシュウハグマ?
2015年07月19日 06:37撮影 by  X-M1, FUJIFILM
7/19 6:37
エンシュウハグマ?
これはなんでしょう。。。
2015年07月19日 06:39撮影 by  X-M1, FUJIFILM
7/19 6:39
これはなんでしょう。。。
ヤマハハコの蕾?
2015年07月19日 06:42撮影 by  X-M1, FUJIFILM
7/19 6:42
ヤマハハコの蕾?
ゴゼンタチバナ
2015年07月19日 06:46撮影 by  X-M1, FUJIFILM
7/19 6:46
ゴゼンタチバナ
ゴゼンタチバナ
2015年07月19日 06:56撮影 by  X-M1, FUJIFILM
7/19 6:56
ゴゼンタチバナ
ハリブキの葉
2015年07月19日 07:00撮影 by  X-M1, FUJIFILM
1
7/19 7:00
ハリブキの葉
シロバナオオヤマツツジ
2015年07月19日 08:07撮影 by  X-M1, FUJIFILM
1
7/19 8:07
シロバナオオヤマツツジ
ヒメヨツバシオガマ
2015年07月19日 08:15撮影 by  X-M1, FUJIFILM
1
7/19 8:15
ヒメヨツバシオガマ
いい天気!やはり山登りはこうでなくては。
2015年07月19日 08:17撮影 by  X-M1, FUJIFILM
2
7/19 8:17
いい天気!やはり山登りはこうでなくては。
ヒメウツギでしょうか・・・
2015年07月19日 08:20撮影 by  X-M1, FUJIFILM
7/19 8:20
ヒメウツギでしょうか・・・
コケモモ
2015年07月19日 08:24撮影 by  X-M1, FUJIFILM
7/19 8:24
コケモモ
開けた場所で休憩、稜線まであと少し。奥には鳳凰三山。
2015年07月19日 08:34撮影 by  X-M1, FUJIFILM
1
7/19 8:34
開けた場所で休憩、稜線まであと少し。奥には鳳凰三山。
キバナシャクナゲ
2015年07月19日 08:41撮影 by  X-M1, FUJIFILM
1
7/19 8:41
キバナシャクナゲ
コイワカガミ
2015年07月19日 08:41撮影 by  X-M1, FUJIFILM
7/19 8:41
コイワカガミ
チングルマ
2015年07月19日 08:42撮影 by  X-M1, FUJIFILM
1
7/19 8:42
チングルマ
キバナノコマノツメ
2015年07月19日 08:43撮影 by  X-M1, FUJIFILM
7/19 8:43
キバナノコマノツメ
ウマノアシガタ(キンポウゲ)
2015年07月19日 08:45撮影 by  X-M1, FUJIFILM
7/19 8:45
ウマノアシガタ(キンポウゲ)
???咲けばわかるかな・・・
2015年07月19日 08:46撮影 by  X-M1, FUJIFILM
7/19 8:46
???咲けばわかるかな・・・
わかりません。。。
2015年07月19日 08:49撮影 by  X-M1, FUJIFILM
7/19 8:49
わかりません。。。
シナノキンバイ
2015年07月19日 08:50撮影 by  X-M1, FUJIFILM
7/19 8:50
シナノキンバイ
ミヤマハタザオ?とシナノキンバイ
2015年07月19日 08:51撮影 by  X-M1, FUJIFILM
1
7/19 8:51
ミヤマハタザオ?とシナノキンバイ
帽子っぽくなったかな。
2015年07月19日 08:57撮影 by  X-M1, FUJIFILM
3
7/19 8:57
帽子っぽくなったかな。
ハクサンイチゲ
2015年07月19日 09:02撮影 by  X-M1, FUJIFILM
7/19 9:02
ハクサンイチゲ
稜線に到着。途端に暴風が吹き荒れます。寒い寒い。
2015年07月19日 09:14撮影 by  X-M1, FUJIFILM
2
7/19 9:14
稜線に到着。途端に暴風が吹き荒れます。寒い寒い。
方角的に塩見岳かな?雲が増えてきて嫌な雰囲気。。。
2015年07月19日 09:29撮影 by  X-M1, FUJIFILM
1
7/19 9:29
方角的に塩見岳かな?雲が増えてきて嫌な雰囲気。。。
チシマギキョウ
2015年07月19日 09:35撮影 by  X-M1, FUJIFILM
1
7/19 9:35
チシマギキョウ
タカネツメクサ
2015年07月19日 09:38撮影 by  X-M1, FUJIFILM
7/19 9:38
タカネツメクサ
・・・?
2015年07月19日 09:45撮影 by  X-M1, FUJIFILM
7/19 9:45
・・・?
アオノツガザクラ
2015年07月19日 09:45撮影 by  X-M1, FUJIFILM
7/19 9:45
アオノツガザクラ
ハクサンイチゲ
2015年07月19日 09:46撮影 by  X-M1, FUJIFILM
7/19 9:46
ハクサンイチゲ
農鳥岳山頂。この辺から視界が無くなってきます。雨もぱらついてきました。。
2015年07月19日 10:10撮影 by  X-M1, FUJIFILM
2
7/19 10:10
農鳥岳山頂。この辺から視界が無くなってきます。雨もぱらついてきました。。
西農鳥岳山頂。ここから暴風雨に。。。修行の始まりでした。
2015年07月19日 10:56撮影 by  X-M1, FUJIFILM
1
7/19 10:56
西農鳥岳山頂。ここから暴風雨に。。。修行の始まりでした。
農鳥小屋付近でランチタイム。この時だけは風雨が弱めになってくれて助かりましたが、この後はとても写真を撮ってられませんでした。。。
2015年07月19日 12:01撮影 by  X-M1, FUJIFILM
3
7/19 12:01
農鳥小屋付近でランチタイム。この時だけは風雨が弱めになってくれて助かりましたが、この後はとても写真を撮ってられませんでした。。。
相方が撮ってくれた間ノ岳山頂での一コマ。風雨がすごすぎて、撮る方も写る方も余裕ゼロでした。
2015年07月19日 13:55撮影 by  E-PM2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
7/19 13:55
相方が撮ってくれた間ノ岳山頂での一コマ。風雨がすごすぎて、撮る方も写る方も余裕ゼロでした。
一気に飛んで三日目の朝、北岳山荘にて。風は猛り狂っているものの、雨が無いのは幸いでした。
2015年07月20日 05:11撮影 by  X-M1, FUJIFILM
3
7/20 5:11
一気に飛んで三日目の朝、北岳山荘にて。風は猛り狂っているものの、雨が無いのは幸いでした。
北岳山頂方面を望む。雲の中。。。
2015年07月20日 05:21撮影 by  X-M1, FUJIFILM
7/20 5:21
北岳山頂方面を望む。雲の中。。。
北岳山荘を振り返る。間ノ岳から先はやはり雲の中。
2015年07月20日 05:21撮影 by  X-M1, FUJIFILM
7/20 5:21
北岳山荘を振り返る。間ノ岳から先はやはり雲の中。
雲が襲い掛かってくるような風の強さの中、晴れた瞬間に見えた仙丈ケ岳。
2015年07月20日 05:38撮影 by  X-M1, FUJIFILM
1
7/20 5:38
雲が襲い掛かってくるような風の強さの中、晴れた瞬間に見えた仙丈ケ岳。
山頂到達。やはり雲の中。しんどい行程だっただけに達成感は得られました。
2015年07月20日 06:22撮影 by  X-M1, FUJIFILM
5
7/20 6:22
山頂到達。やはり雲の中。しんどい行程だっただけに達成感は得られました。
下山中、肩の小屋を過ぎた辺りから晴れていきます。甲斐駒が綺麗に見えます。
2015年07月20日 07:09撮影 by  X-M1, FUJIFILM
1
7/20 7:09
下山中、肩の小屋を過ぎた辺りから晴れていきます。甲斐駒が綺麗に見えます。
マルバダケブキ
2015年07月20日 08:09撮影 by  X-M1, FUJIFILM
7/20 8:09
マルバダケブキ
草すべりを下り、白根御池が見えてきました。草すべりという感じの道ではないですが、由来は何なんでしょうか。
2015年07月20日 08:39撮影 by  X-M1, FUJIFILM
1
7/20 8:39
草すべりを下り、白根御池が見えてきました。草すべりという感じの道ではないですが、由来は何なんでしょうか。
1700m一気に下りるのは脚への負担がすごいですね。。。というわけでロクに写真も撮らないうちに大樺沢ルートとの合流地点。
2015年07月20日 10:11撮影 by  X-M1, FUJIFILM
7/20 10:11
1700m一気に下りるのは脚への負担がすごいですね。。。というわけでロクに写真も撮らないうちに大樺沢ルートとの合流地点。
広河原到着!満身創痍でしたが何とか無事行程を終えることができました。
2015年07月20日 10:42撮影 by  X-M1, FUJIFILM
7/20 10:42
広河原到着!満身創痍でしたが何とか無事行程を終えることができました。
バス停に向かう途中、吊り橋から登ってきた山を振り返って。良い修行になった。。。
2015年07月20日 10:48撮影 by  X-M1, FUJIFILM
2
7/20 10:48
バス停に向かう途中、吊り橋から登ってきた山を振り返って。良い修行になった。。。

装備

個人装備
補給水分 1日目:約1.5L 2日目:約2.0L(途中から暴風雨 低気温のため少な目?) 3日目:約1.5L

感想

三連休、そろそろ本格的な登山をしたいと選んだ白根三山。山小屋とは言え、山中2泊は人生初。慣れた皆様からするとたかが2泊で大袈裟ですが、自分がどこまでできるかの試金石的なつもりでした。

金曜夜に東京から来た相方と我が家で一泊し、6時発、車で2時間かけて奈良田へ。この時点で携帯等数点の忘れ物が発覚。さらに出発早々荷物がやけに重く感じる。確かにいつもよりは多いが、どうやら睡眠不足と体調不良の様子。全然ペースが上がらず、相方にだいぶ迷惑をかけました。すまぬ相方。
道中は渡渉地点が多数。1か所は橋がかかっておらず、前日までの雨で川は増水しており、石を飛び移るには危険な状態でした。1歩は水中に捧げてなんとか渡渉。橋が架かっている場所も、なかなか頼りない橋が多かったです。
後半は登山道にも川のように水が流れており、猛烈な湿気で体力を奪われ、バテバテでしたが、(このコースにしては)早めに出たため、昼過ぎには大門沢小屋に到着。
ここは水が豊富で4分500円のシャワーもあります。有難くシャワーを使わせていただき、疲れをとり、夕食まで寝ないようにダラダラして体力回復。夕食後18時過ぎに早々に就寝し、体力の回復に努めました。
不幸中の幸いというか、悪天候のため布団は無事一人で一枚使うことができました。
なお、大門沢小屋と農鳥小屋のトイレは床の板に穴を開けただけ、底も深くないため排泄物が丸見えです。得意な人もいないでしょうが、苦手な方はご注意を。。。

二日目は4時半から朝食、5時過ぎにスタート。前日の様子から体調を気遣ってくれた相方がバーナー等を持ってくれるという。ありがとう相方。
最初から結構な登りが延々4時間ほど続くような行程だが、たっぷり睡眠を取ったこともあり、普段の調子で登っていけました。ただ初日と逆転し、今度は相方のペースが上がらない。荷物のせいか?すまぬ相方。
そしてまた数回の渡渉地点。橋が半壊していたりします。増水していなければそれほどでもないのでしょうが・・・危険なので慎重に渡ります。天気も良く、景色や花々に元気づけられながら、稜線に到着・・・するや否や、猛烈な風が。思わずよろめきます。あっという間に体温も奪われそうだったので、急いでレイヤリングを変更。
まあ3000mの稜線だし、風はこんなものか?と思いつつ、フラフラ歩いていると雲まで出てくる始末。。。それでも、それなりに視界があるうちに農鳥岳に到着。
そこからちょっと歩いているときに北岳山荘から歩いて来た体育会系のお兄さんに行程の様子を伺ったところ「最高でしたよ!・・・さっきまでは(笑)」とのこと。。ああ、その最高の景色が見れますように。と祈りつつ、先を急ぎます。
しかし願いも虚しく雨がぱらついてきて、西農鳥岳に着くころには本格的に暴風雨に。岩場やヤセ尾根も存在する中、吹っ飛ばされないように全身に力を入れて歩きます。この辺りからこの日のゴールの北岳山荘までずーっとロクに視界が得られないため、目的とする山も建物も何も見えないため、精神的にも疲れました。
農鳥小屋まで到着して昼食(カップ麺)。この時は雨も少し小降りになってくれました。体も冷えて疲れているところに食べる温かいラーメンは格別ですね(笑)
農鳥小屋から間ノ岳がまたしんどい。視界が無いため、どのピークが間ノ岳かさっぱり判らない。「これが間ノ岳か」「次こそはそうだろう」というやり取りを何度も繰り返しますが一向に着かない。この辺ではだいぶ疲れも溜まっていたため、何度も小休止を入れつつ、ようやく間ノ岳山頂に到着。しかし猛烈な雨のため、写真は相方がやっつけで撮った私と山頂標識の図一枚のみ。。。
ここから北岳山荘までの間、暴風雨の岩場・ヤセ尾根を必死に越えつつも、濃霧のため2回ほど道を間違える。その都度、大門沢小屋からほぼ同じペースで歩いていた女性のテン泊単独行の方が通りかかって「こっちですよ」と教えてくれました。その節はありがとうございました。助かりました。北岳山荘直前は尾根が広くなり、視界が効かないと何処に向かえばいいかわからなくなるので、濃霧の際はご注意を。
ようやく着いた北岳山荘、この天気だし噂ほど人は居ないだろう・・・と思ったのは大甘でした。。「布団は3人で一つ」の張り紙。絶望感が漂います。山荘の中は人、人、人。雨で濡れた装備もロクに乾かせず。落ち着く場所もありません。しょうがないから食事の後、翌日の好天を願ってさっさと就寝。そうそう寝れる環境じゃありませんが。。。
こんな環境でもテンパることなく落ち着いて対応されている山荘スタッフの方々には頭が下がる思いでした。

三日目、寝不足の中4時ごろ起床。山荘の外では暴風が吹き荒れる音が聞こえています。5時ごろに出発すると、雨は降っていないものの、引き続きとんでもない風が。。。まともに歩けません。それでも好天に向かっているようだったので慎重に歩いていると、ちょっとずつ風は弱まってきました。とは言え岩場も多いので慎重に、この旅の最高峰へ。山頂は相変わらず雲の中でしたが、ようやく記念撮影もでき、「修行に耐えきったぞ!」という満足感がこみ上げてきました(笑)
当初は八本歯のコルを通って下りるつもりだったのですが、悪天を懸念し、より安全そうな肩の小屋→草すべり→白根御池小屋を通って下りるルートに変更。肩の小屋を過ぎた辺りから徐々に雲も晴れ中央アルプス、仙丈ケ岳、甲斐駒ヶ岳から八ヶ岳、奥秩父までの絶景を目にすることができました。やはり山は晴れてナンボですね・・・途端にテンション急上昇でした。
しかし楽しんでいるのもつかの間。バスの時間もあり、草すべりをスルスルと下りているうちに脚にどんどんダメージが蓄積。御池小屋と広河原の中間地点の辺りでは脚が棒のようになり、まともに下れません。。。相方とヒィヒィ言いながら下りました。下りは割と得意だったのですが、こんなにしんどいと思ったことは初めてですね。。。まあこの高低差が初めてでしたしね。これもまた良い修行になりました。
バスにも間に合い、初南アルプス、初2泊、初暴風雨を無事終えることができました。

やはりまだまだ体力・経験が不足していると実感。。。どんどん歩いて経験を積んでいきたいです。
次の目標は9月シルバーウィーク、奥秩父を奥多摩から瑞牆まで超える大縦走!・・・できるかなぁ。。。

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この記録は登山者向けのシステム ヤマレコ の記録です。
どなたでも、記録を簡単に残して整理できます。ぜひご利用ください!
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