こりゃ何の修行だ!?7月 白峰三山(奈良田〜北岳〜広河原)
- GPS
- 56:00
- 距離
- 24.4km
- 登り
- 3,164m
- 下り
- 2,479m
コースタイム
- 山行
- 4:55
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 4:55
- 山行
- 9:30
- 休憩
- 0:45
- 合計
- 10:15
- 山行
- 5:15
- 休憩
- 0:15
- 合計
- 5:30
2日目:稜線(大門沢下降点)まではまぁ想定通り。そこから暴風・暴風雨で行動が阻害され、濃霧で道にも何度か迷いつつ、これまた想像以上に時間がかかって山荘に。
3日目:山荘を出た瞬間、雨は降っていないもののまともに歩けないほどの強風。が、だんだんと穏やかになっていき、北岳まではだいたい標準タイム。北岳からの下りは悪天候を懸念して肩の小屋・草すべり・御池ルートを。草すべりの後半あたりから徐々に脚が壊れはじめ、終盤は亀のような遅さだったが、なんとか11:10奈良田行のバスに間に合った。
天候 | 1日目:曇り→雨 2日目:晴れ→暴風→暴風雨 3日目:暴風→晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2015年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
復路:広河原に下り、バスで奈良田に移動。 バスは週末で1日4本、平日で1日2本。入山・下山時刻の調整に要注意。 http://yamanashikotsu.co.jp/ |
コース状況/ 危険箇所等 |
奈良田〜農鳥岳は渡渉地点が複数あり、橋が半壊しているところ、そもそも橋が無いところがある。増水時は特に注意が必要。 西農鳥岳〜北岳の稜線には痩せた尾根、岩場が多数。天候が良ければさほど問題はないが、悪天時には慎重に。 |
その他周辺情報 | 広河原に売店あり。 奈良田には温泉施設等複数。 |
写真
装備
個人装備 |
補給水分 1日目:約1.5L 2日目:約2.0L(途中から暴風雨
低気温のため少な目?) 3日目:約1.5L
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感想
三連休、そろそろ本格的な登山をしたいと選んだ白根三山。山小屋とは言え、山中2泊は人生初。慣れた皆様からするとたかが2泊で大袈裟ですが、自分がどこまでできるかの試金石的なつもりでした。
金曜夜に東京から来た相方と我が家で一泊し、6時発、車で2時間かけて奈良田へ。この時点で携帯等数点の忘れ物が発覚。さらに出発早々荷物がやけに重く感じる。確かにいつもよりは多いが、どうやら睡眠不足と体調不良の様子。全然ペースが上がらず、相方にだいぶ迷惑をかけました。すまぬ相方。
道中は渡渉地点が多数。1か所は橋がかかっておらず、前日までの雨で川は増水しており、石を飛び移るには危険な状態でした。1歩は水中に捧げてなんとか渡渉。橋が架かっている場所も、なかなか頼りない橋が多かったです。
後半は登山道にも川のように水が流れており、猛烈な湿気で体力を奪われ、バテバテでしたが、(このコースにしては)早めに出たため、昼過ぎには大門沢小屋に到着。
ここは水が豊富で4分500円のシャワーもあります。有難くシャワーを使わせていただき、疲れをとり、夕食まで寝ないようにダラダラして体力回復。夕食後18時過ぎに早々に就寝し、体力の回復に努めました。
不幸中の幸いというか、悪天候のため布団は無事一人で一枚使うことができました。
なお、大門沢小屋と農鳥小屋のトイレは床の板に穴を開けただけ、底も深くないため排泄物が丸見えです。得意な人もいないでしょうが、苦手な方はご注意を。。。
二日目は4時半から朝食、5時過ぎにスタート。前日の様子から体調を気遣ってくれた相方がバーナー等を持ってくれるという。ありがとう相方。
最初から結構な登りが延々4時間ほど続くような行程だが、たっぷり睡眠を取ったこともあり、普段の調子で登っていけました。ただ初日と逆転し、今度は相方のペースが上がらない。荷物のせいか?すまぬ相方。
そしてまた数回の渡渉地点。橋が半壊していたりします。増水していなければそれほどでもないのでしょうが・・・危険なので慎重に渡ります。天気も良く、景色や花々に元気づけられながら、稜線に到着・・・するや否や、猛烈な風が。思わずよろめきます。あっという間に体温も奪われそうだったので、急いでレイヤリングを変更。
まあ3000mの稜線だし、風はこんなものか?と思いつつ、フラフラ歩いていると雲まで出てくる始末。。。それでも、それなりに視界があるうちに農鳥岳に到着。
そこからちょっと歩いているときに北岳山荘から歩いて来た体育会系のお兄さんに行程の様子を伺ったところ「最高でしたよ!・・・さっきまでは(笑)」とのこと。。ああ、その最高の景色が見れますように。と祈りつつ、先を急ぎます。
しかし願いも虚しく雨がぱらついてきて、西農鳥岳に着くころには本格的に暴風雨に。岩場やヤセ尾根も存在する中、吹っ飛ばされないように全身に力を入れて歩きます。この辺りからこの日のゴールの北岳山荘までずーっとロクに視界が得られないため、目的とする山も建物も何も見えないため、精神的にも疲れました。
農鳥小屋まで到着して昼食(カップ麺)。この時は雨も少し小降りになってくれました。体も冷えて疲れているところに食べる温かいラーメンは格別ですね(笑)
農鳥小屋から間ノ岳がまたしんどい。視界が無いため、どのピークが間ノ岳かさっぱり判らない。「これが間ノ岳か」「次こそはそうだろう」というやり取りを何度も繰り返しますが一向に着かない。この辺ではだいぶ疲れも溜まっていたため、何度も小休止を入れつつ、ようやく間ノ岳山頂に到着。しかし猛烈な雨のため、写真は相方がやっつけで撮った私と山頂標識の図一枚のみ。。。
ここから北岳山荘までの間、暴風雨の岩場・ヤセ尾根を必死に越えつつも、濃霧のため2回ほど道を間違える。その都度、大門沢小屋からほぼ同じペースで歩いていた女性のテン泊単独行の方が通りかかって「こっちですよ」と教えてくれました。その節はありがとうございました。助かりました。北岳山荘直前は尾根が広くなり、視界が効かないと何処に向かえばいいかわからなくなるので、濃霧の際はご注意を。
ようやく着いた北岳山荘、この天気だし噂ほど人は居ないだろう・・・と思ったのは大甘でした。。「布団は3人で一つ」の張り紙。絶望感が漂います。山荘の中は人、人、人。雨で濡れた装備もロクに乾かせず。落ち着く場所もありません。しょうがないから食事の後、翌日の好天を願ってさっさと就寝。そうそう寝れる環境じゃありませんが。。。
こんな環境でもテンパることなく落ち着いて対応されている山荘スタッフの方々には頭が下がる思いでした。
三日目、寝不足の中4時ごろ起床。山荘の外では暴風が吹き荒れる音が聞こえています。5時ごろに出発すると、雨は降っていないものの、引き続きとんでもない風が。。。まともに歩けません。それでも好天に向かっているようだったので慎重に歩いていると、ちょっとずつ風は弱まってきました。とは言え岩場も多いので慎重に、この旅の最高峰へ。山頂は相変わらず雲の中でしたが、ようやく記念撮影もでき、「修行に耐えきったぞ!」という満足感がこみ上げてきました(笑)
当初は八本歯のコルを通って下りるつもりだったのですが、悪天を懸念し、より安全そうな肩の小屋→草すべり→白根御池小屋を通って下りるルートに変更。肩の小屋を過ぎた辺りから徐々に雲も晴れ中央アルプス、仙丈ケ岳、甲斐駒ヶ岳から八ヶ岳、奥秩父までの絶景を目にすることができました。やはり山は晴れてナンボですね・・・途端にテンション急上昇でした。
しかし楽しんでいるのもつかの間。バスの時間もあり、草すべりをスルスルと下りているうちに脚にどんどんダメージが蓄積。御池小屋と広河原の中間地点の辺りでは脚が棒のようになり、まともに下れません。。。相方とヒィヒィ言いながら下りました。下りは割と得意だったのですが、こんなにしんどいと思ったことは初めてですね。。。まあこの高低差が初めてでしたしね。これもまた良い修行になりました。
バスにも間に合い、初南アルプス、初2泊、初暴風雨を無事終えることができました。
やはりまだまだ体力・経験が不足していると実感。。。どんどん歩いて経験を積んでいきたいです。
次の目標は9月シルバーウィーク、奥秩父を奥多摩から瑞牆まで超える大縦走!・・・できるかなぁ。。。
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