富士山0合目から登頂 精進湖登山口から青木ヶ原樹海を経て一泊二日の親子旅
- GPS
- 33:24
- 距離
- 34.5km
- 登り
- 2,995m
- 下り
- 1,614m
コースタイム
- 山行
- 8:41
- 休憩
- 0:57
- 合計
- 9:38
- 山行
- 9:59
- 休憩
- 1:51
- 合計
- 11:50
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス タクシー 自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
五号目までは軽トラが通れる程の道幅。 号目標識無し。 |
その他周辺情報 | 精進湖キャンピングコテージで前泊 西湖に温泉有り |
写真
装備
個人装備 |
アンダーシャツ
長袖シャツ
ソフトシェル
タイツ
ズボン
靴下(予備1)
グローブ(農作業用と秋用各1)
防寒着(ダウンまたはフリース)
雨具
ゲイター
日よけ帽子
着替え(アンダーシャツ
靴下)
靴
ザック
ザックカバー
昼ご飯(2日分)
行動食(2日分)
非常食(1日分)
飲料(2〜3L)
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
筆記用具
常備薬
日焼け止め
ロールペーパー
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ストック
ポール
(ヘルメット)
小銭(トイレは100〜300円で有料)
|
---|---|
共同装備 |
ガスカートリッジ
コンロ
コッヘル
ライター
GPS
ツェルト
ファーストエイドキット
ナイフ
カメラ
|
感想
4月頃、『富士山行こか?』
と息子に言ったら、『別に行ってもいいよ』とそっけない返事。
昨年は誰も『行く』と言わなかったが、今年は一人Get!
『0合目からやで。』と言っても『ええよ〜』。
行く気があるのか分からないが、とりあえず準備を進めることにした。
昨年は吉田登山道を5合目から登り、見事なご来光と引き換えにつらいつらい高山病を経験した。当日未明に家を出て、5合目で昼食をとり、大渋滞の中8合5勺の御来光館に到着したのが20:30.ビールを1本のみ、シュラフに潜り込むが、暑くて眠れない。そうこうしているうちに起床時刻。『うっ、頭が痛い。というか気持ちが悪い。』二日酔い?高山病??よく分からないまま、眠い目をこすって大渋滞の登山道で山頂を目指した。
子供にこんな思いをさせたら一生山嫌いになる!
幾日も作戦を考えた。
移動日に登らない、高度順応できる登り方、渋滞を避ける。
ご来光を山頂で仰がなければ渋滞は避けられる。
移動日は5合目で宿泊。
高度順応するには、5合目で長時間滞在するか、5合目まで歩くか。
5合目の宿泊予約だけを行い、前後の日程は体調などの準備状況に合わせて決めることにした。
暑い時期、しかも梅雨時に低山でトレーニングを積むのは難しい。
7月中旬に空木岳〜木曽駒縦走を計画したが、日程調整がうまくできず、4日前に木曽駒テント泊で最終調整。体調面の不安を抱えながら家を出た。
初日は移動日に充てた。精進湖キャンピングコテージにテントを張り、夜は焼肉、西湖の温泉でゆっくり。
就寝時刻が予定より随分遅れたが、快適に眠れた。
二日目
前日に炊いたご飯をおにぎりにするが、握っても握ってもなべ底が見えてこない。もうひとつの鍋は手付かずで残っている。
朝食はご飯と味噌汁と前日の残り。まだ眠いのでみんな食欲が無さそう。
出発時刻が迫っていたので急いでテントをたたみ、キャンプ場を後にする。
登山口に車を置き、出発準備が整ったのは1時間遅れの7時前。
今日は5合目泊だから、目くじら立てずにボチボチ行こう!
歩き始めてすぐ、溶岩にコケが覆いかぶさり、その上に木が生える光景を目撃。今まで登ってきた山とは一味違う光景にしばし見とれる。この先が楽しみだ。
その後もブナ、赤松、シダ、など植生がどんどん変化して飽きない。
それにしても1合目はまだかなぁ?
歩き始めて2時間、最初の目的地『富士風穴』に到着。
事前に入洞・撮影許可を富士河口湖町に申請していたので、たまたま居た県職の方に許可書提示を求められたが、難なくクリア。
この富士風穴、『富士山麓の洞穴の中でも最も気温が低く、最大級の大きさ』とのことだが、洞穴のくぼみに一歩踏み入れると冷気で先ほどまでの汗が一気に引いた。5m程下ったテラスで合羽を着込み、ヘルメットとヘッデンと装着して、いざ暗闇の中へ。木の階段を下りると、地面が凍っており、天井からつららも垂れ下がっていた。立ったまま移動できる広さ・高さで、更にその奥まで行ってみる。地面がツルツルとすべる。『今日はまだ1合目にも到着してないし、こんなところで時間を費やしては・・・』と思い直し、洞穴入口へ戻る。
合羽を脱ぎ、おにぎりを頬張っていたら、撮影スタッフらしき人に、『もうすぐ上がってきますか?』声をかけられた。カメラアングルの確認をしている脇をすり抜け、涼しかった(というか寒かった)地下から地上へ戻ってくると、めがねが一気にくもった(>_<)
めがねを外し、ぼんやりする足元に注意しながらみんなの待っている場所へようやくたどり着いた。『見た!?』とusboss。『見たってまさか・・・』
芸能人3人組が撮影に来ていたらしく、私は至近距離を横切ったにもかかわらず、まったく気づかなかった(>_<)
気を取り直して1合目を目指す。
鳴沢林道と交差したところが一合目。なのですが、合目標識が無く、スルーしてしまった(笑)
今回の旅にと、KOZおばちゃんが小5の息子の夏休み自由研究として、色々勝手に(笑)準備してくれていたものがありました。
体温計、血圧計、心電図、ポテチがどこで破裂するか、などなど。これを合目毎に確認する予定でしたが、一合目をスルー・・・
いつまでたっても一合目が来ないので、お昼休憩時に地図を確認。携帯GPSも見てみたら、なんとそこは二合目!! やっちまいました。
けどみんなのテンションは急に上がる。『もう二合目だなんて、一合分得した!』って(笑)
ここでお昼ご飯(炊き過ぎたご飯)を頂き、おばちゃんが準備してくれた機器を体に貼り付けて測定。手首に巻くタイプの血圧計は息子には大き過ぎたようで、測定不可。代わりに私が。とうさん、ついでに体温計も頼むわ・・・(なんでやねん)
ポテチは・・・ まだまだ平気です(^^)
休憩していたら、初めての登山者に出会いました。東京から来た一人の青年。五合目からの喧騒とはまるで違う、静けさ漂う0合目からの旅。まだまだ満喫できそうです。
ここから五合目までの各合目間は、所要時間が約1時間なので、次の休憩ポイントを三合目として出発。変なハイテンションですいすい行けるとかと思ったが、今朝からの疲れと少しきつくなった傾斜の影響で、息子がずるずる遅れだす。途中の枝を杖代わりにし、何とか富士スバルラインをくぐる場所まで来た。『ここからバスで五合目を目指す?』と聞いてみたが、首を横に振った(^^)
遅れながらも無口で黙々と付いてくる息子をおっちゃんとおばちゃんがやさしくフォローしてくれた。
開けた場所に出た。三合目だ!
まっすぐ行くと奥庭方面。前述の入洞許可を頂く際に富士河口湖町の役場の方に薦められた『奥庭』ですが、今日は寄り道する体力が無さそうです(>_<)
恒例の測定三点セットとポテチチェックを終え、四合目を目指す。
ちょっと傾斜がきつくなってきた。遅れも大きくなりだした。杖を二本にしてみたが、効果なし(笑)
途中シャクナゲがきれいに咲いていました。今年の春はシャクナゲが外れ年だったのですが、ここで見ることができました!
四合目の小屋跡に到着。ポテチはけっこう膨れてきました。
あと一時間で本日のゴール。空が開け、車の音が聞こえ出しても疲れている体は思うように動かないようです。私のカーボンポールを貸し、みんなで声をかけながら登ります。
整備された石畳が出てきました。車止めのゲートも・・
ついにきました、本日のゴール。スタートして9時間半。約20kmを歩ききりました。
南には明日昇る富士山の山肌がくっきり見えています。
五合目は人・人・人。先ほどまでの静けさがうそのようです。しかしこれも富士山。アイスクリームをおばちゃんに買ってもらい、宿にチェックイン。晩御飯を頂き、夕日が沈むのをしばし鑑賞したあと、明日に備えてベッドに潜り込みました。
三日目
朝3時起床。自分の準備をある程度済ませてから息子をそっと起こす。
するとびっくりしたように飛び起き、合羽を着始めた。
昨日の夜に、『明朝は寒いから、上下合羽を着て行こう』と言ったので、条件反射的に合羽を着始めたのだろう(^^)。昨日の疲れが残っているからぐずぐず起きてくるだろうと思い、早めに起こしたが、心配無用だった(笑)
今日は山頂まで行って同じルートを五合目まで下り、山小屋前からバスで河口湖駅まで移動する予定。またここに戻ってくるので、要らない荷物はコインロッカーに預けていこう!昨日炊き過ぎたご飯、空いたペットボトル、ヘルメット、お湯用水筒、着替えなどなど。4人分で300円のロッカーが満杯に。ザックも昨日より軽い!
なんだかんだで4時出発。日の出までに六合目へ行っておきたかったので、ギリギリか・・・
ヘッデンを点け出発です。
しばらく進むと東の空が明るくなってきました。日の出ポイントをどこにしようか悩みながら、しかし『体が温まるまではスローペースで』と自分に言い聞かせ、砂地の登山道を下ります。
下る??そう、六合目まではいったん下るのです。せっかく稼いだ標高なのに下るなんて・・・とぼやくKOZおばちゃんをよそに、黙々と歩く息子。
佐藤小屋への分岐点(泉ヶ滝)を右へ。まだまだ暗いです。
ここから六合目までは登り(というか山頂までひたすら登り)です。少し林の中に入るので、日の出に間に合わなかったらどうしよう?とドキドキしながら進む。
六合目 安全指導センター到着。
ちょうど太陽が出そうな感じだったので、休憩しながら待つことにしました。
周りは我々以外に数人居る程度、ほぼ独り占め状態でご来光を仰げました。
シャッターチャンスとばかりに全員がカメラやスマホのシャッターを押します。それを後ろからパチリ。なかなかいい写真が撮れました。後ろを振り向くと富士山が朝日に照らされ赤く染まっています。この場所からじゃないと見れない赤富士!
昨年 山頂から見たご来光も感動したが、今年のもいい!!
ひとしきり堪能したところで、七合目の山小屋目指して出発!
先ほどまでより傾斜がきつくなり、息子がズルズルと遅れだす。六合五勺辺りで少し休憩。『とうさん、六合目ってどこ?』『? さっき写真撮ったとこ』『あーっ!』またしても合目確認忘れです(笑)各種計測とポテチチェックを済ませ、七合目へ。
さて、今回の計画をおさらいしよう。
富士山の魅力を堪能するため、富士の裾野に広がる青木ヶ原樹海を、高度順応も兼ね、五合目までゆっくり歩く。五合目で一泊し早朝出発し、六合目で御来光を仰ぎ、渋滞ストレスのない登山道を山頂まで登る。時間と体力の余裕があればお鉢めぐりをし、12時に下山を開始。15時半に五合目へ到着し、富士スバルラインと市バスを乗り継いで精進湖登山口へ戻る。疲れていたらもう一泊しよう。
ん?五合目で一泊したが、次の日は日帰りで山頂往復って、いわゆる弾丸登山?しかも前日は0合目から歩いているので、弾丸より過酷な登山かも(笑)
そんなことを考えているうちに七合目の花小屋に到着。
恒例の合目チェック。おーーっ!ポテチやばいかも(笑)『ザックから出してそーっともって行け!』とusbossに言われたが、気にせずザックに仕舞う息子(^^)
ここからは今までとは違い、溶岩の岩肌を駆け上がるように登っていきます。傾斜がきつく息が苦しくなってきました。昨年はこの辺りから大渋滞でしたが、今年は自分のペースで登れます。『ちょっと疲れたので次の小屋で休憩しよ!』 おいおい、と思いながら七合目の小屋をいくつかスルー。なんとか東洋館までだましだまし登ってきた。ここも七合目と書いてある。『さっきのは何合目?』とKOZおばちゃん。『七合目の小屋はいくつもあるから、ここもさっきのも七合目!(笑)』『・・・』。次の休憩は八合目の予定でしたが、さっきの急登で疲れたのか、『休も~!』という声が。小腹がすいたので非常食のカロリーメイトを食べ始める息子。『おまえ、それ非常食やぞ!』『えーやん、あるんやし(^^)』。富士山は山小屋が沢山あり、お金があれば食べ物も飲み物も豊富にある。まあえーか。。
30分程歩くと八合目の看板。
また休憩?全部の小屋で休憩するのか?という心のボヤキをよそに、座り込む面々。八合目太子館でusbossおじちゃんがザックから取り出したのはとっておきの快適グッズ『爽快クール ボディシート』。デオドラント効果ですっとする。息子ご満悦(^^)
『ちーかま』も頂き、たっぷり休憩したところで再スタート。
次は本八合目ですね。
しかしそうは問屋がおろさない。
先に登ったusbossおじちゃんが、雲海を見下ろせる広場で待っているのを見つけた。『あそこまでがんばろう!』と息子に声をかけ、グダグダになった心を奮い立たせる。おじちゃんのところにたどり着いたところで座り込む。『じゃぁここで朝ごはんにしようか』カップラーメンと五合目で買ったパンを食べると、先ほどまでのグダグダがウソのように元気に。(お腹空いてたのね)
それと反対にKOZおばちゃんの顔色が冴えない。『高山病?ここで待つ?』『絶対行く!』よし、じゃあがんばろう。
鳥居をくぐり『ゴール!』と両手を挙げるKOZおばちゃん。まだまだだよ(笑)
次は本八合です。『さっきのはニセ八合?』というおきまりのやりとりをしながらトモエ館で休憩。合目チェックも忘れずに。隣に居た元祖山ガール(笑)の会話に反応したKOZおばちゃん。『頭が痛くなる前に酸素吸った方がいいらしいで~(^^)』1500円が1000円に割引になった『富士酸素』を購入。本当に効くの?(笑)
小屋を出てすぐに『ポテチチェックしてない!』と気づく。息子の雨蓋をKOZおばちゃんがそっと開ける・・・ (>_<) 割れてる!雨蓋はポテチには少し狭かったのかもしれません。おじちゃんの言うとおり手に持って運べば良かったね(笑)
昨年泊まった八合五勺の御来光館が見えてきました。小屋に着くなりみんな座り込む。『快適グッズは?』『もう無くなった(>_<)』
手持ちの水分が少なくなったので、ここで補充。『ビールは600円、それ以外は500円です!』おーっ高い! ・・・『ポカリと水とコーラを下さい』
KOZおばちゃんはポカリ、息子はコーラで少し生き返る。
鳥居をくぐり、九合目の小屋跡で最後の休憩ととる。
ここまでくれば山頂は目の前です。ずいぶん人が増えてきました。休憩が多いのでだいぶ抜かれたね。0合目から登っているんだから、五合目からの人とは疲れ方が違うよ。とか言いながら、しばし談笑。
そしていよいよ山頂へ。
二頭の狛犬に出迎えられ、鳥居をくぐって、11:19にKOZおばちゃん、少し遅れて11:23にすっかり親子っぽくなった息子とusbossおじちゃんがゴーーール!
吉田口山頂に到着したら急に元気になったのか、『キーホルダー買ってもいい?』と笑顔で聞く息子。『好きなのを買え!』 本当によくがんばりました。
私とusbossは昨年に引き続いての吉田口山頂ですが、KOZと息子は初の富士山。しかも0合目から一泊二日での登頂です。登山暦一年未満で、よくここまで怪我も無く、高山病にもかからず笑顔で登ってくれました。私も昨年の苦しさがウソのように、とっても元気です。
山頂の東京屋でお昼ご飯を頂きました。
ここでKOZおばちゃんが最後の仕掛け『ペットボトルに入れた山頂の空気が下山後にどうなるかを調べよう!』と、ザックから潰れやすい水用のペットボトルを取り出す。『山頂、五合目、0合目の三箇所で封印したペットボトルを家に持ち帰って、その体積を調べれば気圧が分かるかも』っていう発案。さっそく山頂の空気を入れて封をし、マジックで『山頂』と書き入れる息子。『山頂の空気って、小屋の外?それとも小屋の中でもいいの?』『どっちでもいっしょやろ!(笑)』
山頂でも合目チェックを忘れずに!
そうそう、ザックに入れた他のお菓子は?・・・ おーっ!潰れてない!
やっぱり雨蓋のポテチは狭くて潰れたんやね。
しばらくすると少し頭が痛いと言い出し、注文したラーメンを半分以上残した息子。ここにきて高山病?それなら下山し始めたら治るやろ!
ほな行こか。
下山口は少し行った所にある。
下山口を確認し、すぐに下り始めようと思ったら、usbossが『せっかくここまで来たんやし、火口見てかんでもええんか?』と言ってくれた。自分は昨年お鉢めぐりをしたので、そこまで気が回りませんでした。さすが、気が利く男です。
初めて山頂までたどり着いたKOZと息子は巨大な火口と、その先の剣が峰を見て何を思ったか・・・
『今日は時間も無いしやめとこか』と言うと、『今日は?・・・もう二度とこやん!』。KOZと息子は力強く叫んだ(笑)
さて、富士登山で一番大変なのは下山である。
いつ終わるとも知れない溶岩の砂利道を、何度も何度もジグザグに折れながら下りていく。
それにしても今日はやけに砂埃が酷い。usbossも『去年より酷いな』と言っている。
それもそのはず、去年は下山口を間違え、上りルートを9合目付近まで下ってしまったのでした(笑)
下り始めて30分程で息子がブツブツ言いながら遅れだした。下山時のストックの使い方と足運びを教え、『あの角まで行ったら休憩な』とかごまかしながら少しずつ進む。上りと同様usbossとKOZも声をかけてくれる。
usbossが『俺先に行ってタバコ吸って待っとるわ』と、猛スピードで下りだす。上りでもそうだったが、人に抜かれるのが嫌なようで、どんどん先に行ってしまう。同じ年とは思えない体力である。
8合目辺りまで下ったとき、休憩ポイントじゃないのに、べたーっと座って動かない息子。足が痛いとのこと。紐の締め方が緩いとつま先に荷重がかかって辛いんだよねぇ。靴を脱がせ、足裏を少しマッサージしてあげた。
気を取り直して下りだすが、思うようにスピードが上がらない。明日は予備日で取ってあるし、終バスに間に合えばいいか、と気持ちを切り替える。
7合目のトイレまで下ったところにusbossが待っててくれた。随分待ったのだろう。『5合目でアイス食べながら待っとる』と言い残し、すぐに行ってしまった。
先ほど8合目でマッサージをしましたが、ここでもマッサージ屋さん登場。なぜかお客さんがもう一人増えていましたが・・・ 周りの目も気にせず俺の足元に自分の足を放り出し、『こりとりファームさんや!』と大喜びのKOZ。ブツブツ言われるよりマシか(笑)
6合目で上りルートと合流するのですが、とにかく人・人・人
日曜日に山頂でご来光を見るツアーなんでしょうね。ツアーガイドさんもよくあれだけの人数を連れて行けるよな。しかし、これだけ居たら間違いなく大渋滞だろうね。ご苦労さん(^^)
少し雲行きが怪しくなってきました。急がないと雨に降られる・・・
KOZも『先に行くねぇ』と行ってしまいました。
しかし家の坊ちゃんはマイペースで下る。というか、昨日から30km以上も歩いてるんだから無理も無いよね。山頂付近で会ったツアー客と抜きつ抜かれずしながら下る。女性のツアーガイドさんは誰かの荷物も背負って下ってる。すごいね。
5合目が見える辺りまで来ると普通の格好をした観光客が増えてきた。殆どが日本人ではなさそうな言葉遣い・・・
5合目までは少し上り返すのだが、最後の最後にこれはキツイ。
そうこう言っているうちに5合目に到着しました。そこは先ほどまでの風景とはまったく違う『ザ、観光地!』って感じで、感動のゴーーールっていう雰囲気ではない(笑)
お尻から根っこが生えてそうなusbossとKOZが笑顔で迎えてくれた。
そしてまたしても『コケモモ』アイスのミックスをご馳走してもらい、ご満悦の息子。まあ、よく頑張ってくれました。
今朝預けた荷物をコインロッカーから出し、河口湖駅までのバスチケットを入手し、バスを待つ。
少し時間があったのでお土産を買いに行ったら、みんなバスに乗り込んでおり、出発しそうな雰囲気。『オレ待ち!?』・・・
走ってバスに乗り込んだ。
昨日丸一日かけて登ってきた高さを数十分で下っていく。少し切ない気もしたが、車で登ったら見れない景色や多くの感動を味わった。山岳会の方に下山報告を済ませ、河口湖駅から先の乗り換えを確認しているうちに、バスは駅に到着した。
精進湖への乗り換えバスは一時間待ち!
タクシーで行ったら6000円程度掛かるらしい・・・ どうする?
『こんなとこで待ってても仕方ないやろ。タクシーで行こ!』とusboss。ちっちゃいことは気にしない男前な判断である。
溶岩の砂埃が染み込んだ服でタクシーに乗り込む。『精進湖の赤池まで!』
タクシーを降り、途中のスーパー銭湯で汗を流し、とんかつを頂き、高速に乗ったのが9時過ぎ。たのしい楽しい富士登山が終わりました。
今回、親子だけだったら息子のペースにイライラしてうまくいかなかったと思う。一緒に行ってくれたusbossとKOZには、本当に感謝している。
翌日、あんなに歩いたのに筋肉痛が殆ど無い。今日も歩けそうってくらい元気である。来年は娘が行きたいと言っているが、どうしようかな??
高山病のリスクを避けるために前泊して0合目から上り、ご来光渋滞を避けるために5合目泊とし、窮屈な山小屋を避けるためにカプセルホテルを選択した。それが見事に功を奏し、高山病も筋肉痛もなく無事に終えることができた。進むたびに植生の変化を楽しめた青木が原樹海、真夏とは思えないほど寒かった風穴、五合目の夕日、3分で済ませたシャワー、山頂のカレーライス、どれもこれも楽しい思い出になりました。
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