奥鬼怒温泉からヒメシャクナゲ咲く鬼怒沼湿原と鬼怒沼山へ
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- GPS
- 08:40
- 距離
- 16.5km
- 登り
- 1,030m
- 下り
- 1,255m
コースタイム
- 山行
- 7:45
- 休憩
- 0:55
- 合計
- 8:40
天候 | 曇 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス 自家用車
北千住07:32(東武伊勢崎線・日光線) 南栗橋08:24/08:28(東武日光線) 下今市09:57/10:00(東武鬼怒川線) 鬼怒川温泉10:22 鬼怒川温泉駅から友人の車で女夫渕へ ※参考 鬼怒川温泉駅🚌10:15(日光市営バス)¥1570 女夫渕🚌11:50→【12時発の加仁湯シャトルバス】 (奥鬼怒温泉 加仁湯に前泊) 復路: 女夫渕から友人の車で下今市駅へ ※参考 女夫渕🚌15:25(日光市営バス)¥1570 鬼怒川温泉駅🚌17:00 下今市駅18:55(東武日光線) 栗橋20:26/20:38(JR湘南新宿ライン) 新宿21:43 |
写真
感想
奥鬼怒温泉の日光澤温泉へは7年前にスノーシューで歩いたことがある。↓
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-1064435.html
その奥に日本最高所の高層湿原である鬼怒沼湿原があるということはその時に知った。
「U字工事の旅!発見」という番組で奥鬼怒温泉の加仁湯から鬼怒沼湿原を歩いていたのを見て、今回行ってみることにした。
友人とは鬼怒川温泉駅で待ち合わせ。
奥鬼怒温泉の入口となる女夫渕まではここから路線バスが出ているのだが、今回は友人の車に乗せてもらう。
鬼怒川温泉駅に到着したタイミングでちょうどSL大樹が転車台で回転するとのことだったので見学してから出発。
翌日に奥鬼怒温泉から女夫渕までどうせ歩くので、初日は女夫渕から加仁湯の送迎バスに乗ることにした。
昼過ぎに到着したので、たくさんある露天風呂も満喫し、ゆっくりと楽しめた。
奥鬼怒温泉は一応「歩いてしか行けない温泉」に入るのかもしれないが、加仁湯は送迎バスがあるからか宿泊客に登山者はほとんどいないようだった。
日本語が堪能な外国人の従業員さんがたくさんいてサービスも良く、どちらかというと高級温泉旅館の部類に入る雰囲気だった。
ロビー階ではつまみかなんかが注文できるのか高齢の団体客が夜遅くまで酒を飲んで盛り上がっていた。
ということはやはり登山客ではないのだろう。
翌日は雲が多いものの時折薄日も射すちょうど良い天気。
登山者は事前に頼んでおくと7:30〜の朝食を30分早めてもらえるのだが、我々の他にはもう1人しかいなかった。
やはりこの宿は登山者は少ないようだ。
登山者はどちらかというと日光澤温泉の方がより山小屋寄りで好みかもしれないなと思う。
部屋の外を見ると宿の横の渓流沿いでカモシカがゆったりと木の葉を食んでいた。
加仁湯の裏手の駐車場横ではクリンソウが満開。
ここから日光澤温泉までは砂利の車道歩きだ。
緊急時には日光澤温泉までは車両が入れるのだろう。
懐かしい日光澤温泉は7年前と同じ佇まいだったが、外壁の板は新しくなっているようだ。
日光澤温泉の水場にもクリンソウが咲いている。
ここから登山道が始まるが、そこに令和2年の6月に行方不明になった人のポスターが貼ってあった。
4年前、2020年の6月といえば緊急事態宣言が明けたばかりで、山に人はそんなに来ていなかったのではないだろうか。
あれからもう4年も経つのだなと思う。
ヒナタオソロシの滝展望台の分岐があり、どうしようかと思ったがせっかくだから見に行くことにする。
展望台までは思ったよりも距離と高低差があり、往復で30分はかかっただろうか。
そこから見えた滝は大きな滝のようだったが、この時季は木々に隠れて上部しか見えなかった。
今回一緒に登った友人はあまり長距離歩きに慣れていないので、後から思えばこの展望台までの往復は余計だったかもしれない。
展望台分岐に戻り、その先から徐々に傾斜が急になっていく。
加仁湯から出発して以降誰にも会わず、梅雨前の爽やかな風が吹きわたり、鳥のさえずりが聞こえ、とても清々しく気持ちが良い。
オロオソロシの滝展望台を過ぎ、やっと一人登山者とすれ違うと、友人が今まで何人とすれ違ったか、上にはどのくらい人がいるのかを熱心に尋ねている。
理由を聞くと、こんなに人に会わない山は初めてで、すごく不安だったそうだ。
人が全然いなくて気持ちが良いという感覚は万人に共通のものではなかったようだ。
オロオソロシの滝展望台を過ぎると今回のコース一番の傾斜になるが、すぐに傾斜も緩くなり木道が出てくると鬼怒沼湿原に到着。
近くに日光白根山は見えていたが、残念ながら見えるはずの燧ヶ岳は雲の中のようだ。
湿原はこの間まで雪が残っていたのだろう雰囲気で全体的に茶色い。
ただその中にチングルマやタテヤマリンドウ、そしてヒメシャクナゲが咲いていた。
ヒメシャクナゲは2年前の6月に初めて尾瀬ヶ原で見たが、この時季に来ないと見られない花なのだろう。
シャクナゲなのにすごく小さく、壺型のピンク色の花がすごくかわいい。
せっかくなので湿原の先にある鬼怒沼山まで行ってみたい。
湿原には6人くらいのグループもいて、少しは友人も安心できたかなと思う。
友人はあまり乗り気ではないようなので、人もいるし湿原で待っているように伝えると付いてくるとのこと。
湿原から鬼怒沼山は歩く人も少ないようでところどころササ藪になっていた。
展望が開けないピークだったが、ここでも日光白根山だけは見える。
後からグループの人も到着し、湿原まではまた来るかもしれないがこのピークは多分また来ることはないだろうと意見が一致した。
ただ、下っていく途中で雲が偶然切れて、間近に燧ヶ岳と平ヶ岳を見ることができ、やはりこのピークまで来てよかったと思った。
ここから下っていけば尾瀬沼の登山口となる大清水なのだが、燧ヶ岳が見えたことでそれが実感できる。
この辺りから友人の体調がかなり悪化。
頭痛がするし気持ちが悪いとのこと。
聞けば標高2000mを越えると気持ちが悪くなるとのことだった。
鬼怒沼湿原で昼食とし、友人は頭痛薬を飲んでいたが高山病だとしたら標高を下げるしかない。
ただその後標高を下げても頭痛も気持ち悪さも治まらないようだし、数分おきにゲップが出るようで、これは果たして高山病の症状なのだろうか。
食あたりかもしれないし、寝不足なのかもしれないし、もしかしたら2年前に自分も体験した温泉に入り過ぎの湯あたり(または湯疲れ)かもしれない。
そんなことを考えつつ歩いていると、いつの間にか友人が見えないくらいに遠くに離れてしまっている。
ペースを合わせて歩くというのはなかなか難しいものである。
友人は今までに男体山、磐梯山、安達太良山に登っているとは聞いていたが、今回のコースは友人には少しハード過ぎたのかもしれない。
女夫渕から鬼怒川温泉駅へは15:25に路線バスの最終便があり、計画時はそれに間に合うくらいには着くかと思っていたのだが、結局到着したのは17時少し前だった。
体調が悪い中なんとか歩き切ってもらえて良かった。
ただその体調が悪い友人に車を運転してもらうのは心苦しい。
一応運転を代わろうか提案したが、他人に車を運転させるというのは抵抗があるようだ。
体調が悪くなっても運転しなければならないというのが車で登山に来るネックでもある。
ただ、路線バスだったらこの時間では帰れなくなるわけだし、何が正解か分からない。
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