荒沢岳


- GPS
- 07:50
- 距離
- 10.2km
- 登り
- 1,426m
- 下り
- 1,429m
コースタイム
- 山行
- 7:03
- 休憩
- 0:47
- 合計
- 7:50
天候 | 晴れ(暑熱) |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
行き(6月14日) 自宅10:13発→伝之助小屋15:02着(273.2辧 帰り(6月15日) 伝之助小屋13:58発→自宅19:05着(271.6辧 総走行距離:544.8 |
コース状況/ 危険箇所等 |
▼前下(まえぐらした)から鎖場 鎖や梯子が出てきます。急な箇所もありますが、序盤梯子が出て来る箇所は通常の注意を持って鎖や梯子を掴んで上り下りすれば問題ありません。 ▼前手前から山頂までの鎖場 前瑤虜玄蠅魎くように一旦下って上ります。斜めの一枚岩の箇所を先ず降りますが此処は虎ロープです。帰りの登り返しが辛く堪えます。 鞍部に降りると草付岩場のトラバースがあります。足元が濡れているので注意です。鎖が一部無いところもあります。 トラバースが終わると本格的な鎖場に突入です。核心部は30m位の長い鎖場と、その後の右手にトラバースする鎖場、そして直登の鎖場です。 終盤は相当急な角度の岩場を鎖を掴んで上り下りしますが、結構ステップに注意が必要です。 ▼鎖場最終箇所の鎖のない岩場 鎖場後半にはアンカーのみで鎖が付けられていない箇所があり、此処が一番危険でした。登りは上れますが、帰りの下りはプチクライミングです。手足のホールド箇所を探しながらクライムダウンで降りますが、失敗したら滑落です。アンカーが何箇所か有りますが、危険なのに鎖が付けられていない理由が分かりません。 私の後に入山された方が滑落してしまったようで魚沼消防署と警察に救助要請されていました。前瑤らヘリで搬送されたとのことです。多分鎖の付いていない岩場で滑落したのかと推察します。 ▼山頂近くの鎖場 山頂尾根(9合目)に登ると、一箇所鎖場がありますが難易度は低いです。高度感はあります。後は鎖はなく左手に二つのピークを巻きながら岩場を登っていきます。難易度は低いですが通過する登山道が狭く一部ザレているので疲れた脚には注意が必要です。 ▼暑さ 今日は登山口でも34℃になったくらい季節外れの暑さと湿気でした。フェーン現象かも知れません。 前山やその少し先の樹林帯は日陰ですが風が通らず蒸し風呂状態、前下から山頂までの鎖場、特に後半は直射日光の中を進むので日焼けサロン状態でした。 前下からはヘルメットを装填したのですが、ヘルメットも暑さを増幅させる要因でした。 新潟の山は夏は暑さにやられるので、雪消え直後の春先から梅雨入り前か紅葉の秋が登山には最適だと理解していて、梅雨入り前の今日入山したのですが、予想外の季節外れのとてつもない暑さにやられてしまいました。 ▼トレッキングポール 前下までと前瑤ら山頂手前の鎖場まで使用しましたが、有効でした。二度収納しますが有った方が楽だと思います。 |
その他周辺情報 | ▼日帰り温泉 伝之助小屋の小屋番さんが帰りも寄って風呂に入っていってくださいと前日に言ってくれたので、熱中症回復のため宿の中で休ませていただいた後に風呂に入らせていただきました。 ▼伝之助小屋 新潟県魚沼市字宇津野銀山平 電話:025-795-2452 携帯:080-4119-9064 風呂は温泉、温めで気持の良いお風呂でした。 食事も美味しく蕗の薹の酢の物が絶品でした。 伝之助小屋は4年ほど前に経営と管理人が変りましたが、釣り客・ボート客・登山者にとっては継続してくれたのでありがたい存在です。荒沢登山口直ぐそばの宿です。 深田久弥が荒沢岳に登ったときに宿泊した宿です。今の小屋番新井さんには大変良くしていただき有り難うございました。 https://www.iine-uonuma.jp/stay_onsen/stay/stay_ginzandaira/stay_dennosuke/ ▼山バッジ 荒沢岳、越後駒ヶ岳、平ヶ岳の山バッジが伝之助小屋で売っています。 |
写真
村尾金二・・・https://ameblo.jp/6682754/entry-12622544865.html
装備
MYアイテム |
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個人装備 |
長袖シャツ
ソフトシェル
ズボン
靴下
レイングローブ
鎖場用グローブ
日よけ帽子
ヘルメット
靴
ザック
ザックカバー
昼ご飯
行動食
ポカリスエット500㎖
水プラティパス1000㎖×2
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
筆記用具
ファーストエイドキット
常備薬
ロールペーパー
携帯
時計
ストック
カメラ
GPX(ガーミンeTrex30xJ)
ココヘリ&虫除けネット
アミノバイタルジェル×2
手拭い
コンパクト三脚
塩タブレット
アミノバイタル顆粒×3
芍薬甘草湯顆粒×3
|
備考 | 伝之助小屋の小屋番新井さんにアドバイスされて、いつもより多めの2.5ℓ水を持って上りましたが正解でした。ほぼ使い切りました。 念のため塩タブレットを持参しましたが三個食べました。これも有効でした。 ヘルメットは白色を持参すべきでした。黒色のヘルメットは暑さを増幅させていたような気がします。 |
感想
〜恐るべし、荒沢岳!熱中症でダウンも自力下山。鎖のない岩場も恐怖〜
二百名山の荒沢岳に登ってきました。
〇荒沢岳(あらさわだけ)標高 1969m
日本二百名山 新潟100名山 甲信越百名山 日本の山岳標高1003山 新潟県の山(分県登山ガイド) 日本の山1000 静かなる山
▼熱中症でダウン
初めて熱中症になってしまいました。
山行途中三度動けなくなりました。
登りで鎖場を終えた頃、後続の二人のソロの方に追い抜かれた頃には既に息が上がっていて、最初は今日は何だか調子が悪いなと思っていましたが、山頂尾根に登っても息が上がるのが中々納まりません。
青息吐息、スローペースで何とか山頂に辿り着きました。7合目から9合目がキツかったです。
山頂では食欲が全く出ず、無理矢理宿の弁当、おにぎりを一つ頬張りましたがそれ以上は無理でした。帰りの鎖場を無事に降りるのがポイントと考えていたので、9合目で先ず小休憩をとりました。アミノバイタルを補給、9合目で取り出して前瑤らはトレッキングポールも収納しました。
恐ろしい鎖のない岩場をクライムダウンし、その後の長い鎖場をなんとか無事に降りきりましたが、息が上がり続け過呼吸が中々納まりません。虎ロープの登り返しの最初で左脚が痙攣し、ロープを掴んだ状態で芍薬甘草湯を飲みました。ロープ場の途中で暫く全く動けなくなってしまいました。このままでは疲労遭難になると思ったので、必死に前瑤謀个衒屬掘⊆蠢阿量擶△10分以上腰を下ろして休みました。
痙攣と過呼吸が納まったので、鎖場と前山までの小ピークの登り返しをやり過ごし、前山からは一気に下山しました。
登山口に着き、数分自動車道路を伝之助小屋まで歩いて、ログを止めた頃に急な体調異変が勃発してしまいました。
車にザックを下ろしたまでは良いのですが、そこから何も出来なくなりました。立ってもいられません。
頭は朦朧、時折貧血のようになり、過呼吸が再発、冷や汗が出て気持ち悪くなってきました。ハッチバックを開けて腰を下ろして車の日陰で休み、塩タブレットとアミノバイタル顆粒を追加補給、水を飲んで様子を見たのですが症状は悪化し、立って歩くのもフラフラ、最後は胃が痙攣を始めました。ほとんど食べていないので嘔吐するのですが何も出ず、こりゃまずいと思って道を渡り伝之助小屋入口の椅子に腰掛けて休ませて貰いました。
30分ほどは全く動けず、暫くすると歩けるようになったので、登山靴を履き替え、伝之助小屋のお風呂を使わせて貰い着替え、食堂でアクエリアスと朝貰った弁当を食べてやっと回復してきました。
パトカーや消防車がウロウロしているので何かと思ったら、前瑤乃濬要請があった模様で登山口に沢山の署員が待機していました。車の回りをふらふらしている私を何度もパトカーから見られていたのはそのせいだったのでした。
暫く座って休んでいたら落ち着いてきたのですが、体の中の暑熱がこもったままで中々出ないことや、顔が虫に沢山やられて腫れていることにも気が付きました。
伝之助小屋で暫く休ませて貰い、そのまま車を運転して自宅に戻りましたが、自宅に戻ってから両脇をアイシングする必要があるくらい熱が身体にこもったままで辛かったです。
熱中症は初めての経験でした。
▼恐ろしい岩場
熱中症で体調不良のせいかもしれませんが、荒沢岳の鎖場岩場は、ある意味八海山や表妙義、戸隠山、剱岳別山尾根、大キレットよりも恐ろしいところでした。
最初の鎖場梯子場は、後から考えると可愛いもので、前瑤魎く為に序盤の鎖場を登ったピークから鞍部に降りてからの登りの鎖場は難易度が高いと感じました。
鎖が付いていない草付きの岩場も下りでは危険でした。
鎖場も長く連続し、ステップも小さく角張っていないので緊張します。特に下りは長く感じました。
何といっても終盤に出て来る鎖の付いていない岩場です。登りは何とか行けますが、下りの時後ろ向きに降りるのですが、手のホールド、脚のホールドを探し確認しながら降りるのですが、これは初級のクライミングでしょう。一つ間違えれば滑落です。とても難易度が高く私が経験した岩場でも一番怖い岩場でした。
さらにこの辺りは直射日光に晒されますので、通過した直後は暑さと緊張感で息が上がります。
伝之助小屋の新井さんに確認したところ、救助要請の方は滑落だそうで前瑤らヘリで救助搬送されたようです。多分あの鎖の付いていない岩場では無いかと思います。命に別状はなかったとのことで良かったです。
https://www.niigata-nippo.co.jp/articles/-/423368
▼虫にも顔を
熱中症が苦しくて最初は気が付きませんでしたが、自宅に戻ってきたら顔が腫れて痒くてたまりませんでした。ブヨではないのですが小さな虫が沢山顔の周りを飛び回っていたので刺されたのでしょう。薬を塗って回復を待ちます。
▼高山植物
ヒメサユリやコイワカガミ、ホウチャクソウなど春の花々は少し残っていましたが、今日は花の写真をとる余裕は全くありませんでした。
兎に角自力下山最優先でした。
▼新潟の山は夏は無理
今回は意図せず荒沢岳に夏山の気候下で登ってしまいましたが、標高の低い新潟の山々を暑い夏に登るのは無謀だと実感しました。
早春か秋の涼しいときに登る方が良いです。
伝之助小屋の新井さんの話では、荒沢岳から中ノ岳、越後駒ヶ岳を周回される強者でも中ノ岳避難小屋から熱中症で搬送されたことが何度か有るということでした。
中ノ岳はチャレンジするにしても陽射しの弱くなった秋ですね。
コメント
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ご無事に下山されて良かったです。
体調は回復されたでしょうか?
いまだに梅雨入りしていませんが、暑さとともに湿度も高いので熱中症に気をつけないといけない時季ですね。
また荒沢岳に大キレットや剱岳別山尾根を上回る危険な岩場があることも初めて知りました。
登山経験豊かな百戦錬磨の24cさんなので、何とか乗り越えられたと思います。私がその立場だったら救助要請したかもしれません。
今後の登山の参考にさせていただきます。
ありがとうございました。
先程追加で記事をリンクしましたが、やはり滑落事故でした。100mあの岩場で落ちて助かったのは本当に良かったです。年齢からするとご夫婦で来られていた男性かな?それとも山頂が見えるのに中々着かないとブツブツ言っていたソロの男性かな?
件の岩場は鎖さえ付けて貰えれば大丈夫な場所です。何故アンカーがあるのに鎖を付けないのかが本当に疑問です。安全に下るにはロープワークができないと駄目な岩場だと思いました。
完全に登る日を間違えましたね。真夏の越後3岳(駒、中、荒)を涼しい顔で登れたらツワモノと言われるくらいですから。。(私は未だに無理)
私も帰りのロープ場を登り返す所が、キツかった記憶があります。😅
未丈ヶ岳は、紅葉が1番良い季節なので涼しい秋がお勧めです。😌
新潟の夏の暑さは良く知っているつもりでしたが、梅雨前だから大丈夫かなと登った自分が甘かったです。
そんな天候でも山頂迄3時間で登っている2人のソロがいました。ツワモノですね。
あの最後の鎖の無い岩場は山開き後でも鎖を架けないのでしょうか。
下りでは本当に怖かったです。滑落事故も多分あの辺りかと。
未丈ヶ岳や中ノ岳にもし登るのならは絶対に秋にします。
熱中症にはもうコリゴリですから。
わたしも15日に同じ新潟県の杁差岳で酷暑あじわってきました。暑かったですね。下山時に同じように熱が体にこもって逃げなくなり、呼吸が激しくなる症状が出て何度も休憩しながら降りてきました。
荒沢岳は2022年10月に登りました。ご指摘のアンカーだけの岩場通過には持参したロープをアンカーにかけて、アンカーだけでは届かない先のホールドまで移動しながら下りました。アンカーだけだと確実なホールドが探しにくい状況だったと記憶しています。さきほど読み返したら24cさんからコメントをいただいておりました。アンカーだけのところをもっと強調しておいたほうがよかったかもしれません。
タイミング悪く酷暑日の登山に嵌ってしまいましたが、お互い無事に下山出来て良かったですね。
鎖のないアンカーだけのところは10メートルくらいの長さのロープが最低必要だと感じました。またそのような注意喚起標識が登山口にあってもらいたいとも感じました。
素手だけでクライムダウンしたのですが、仮に再度あそこに行く時はロープ必携、練習してから行きます。今は二度と行きたくないと思っています。
杁差岳山行、参考にさせていただきます。お疲れ様でした。
荒沢岳は一昨年の10月に登りましたが、予想以上に紅葉が素晴らしく、とても感動しました。
ただ予想以上に岩場が厳しく、鎖やハシゴはいいんですけど、鎖もない岩場の下りは後ろ向きでクライムダウンしないといけないし、本当に恐ろしかったのを思い出しました😵
ホールドもほとんどなく、どうやってクライムダウンしようか悩み、最初の一歩を踏み出すのが恐く、しばらく難儀したのを思い出しました😅
他も木の枝とか根っことか、掴めるものは何でも掴む戦法で下りた気がしますが、長い鎖のところは水が流れていたので手がビショビショになるし、落ちたら死ぬと唱えながら下りました。
あそこはもう下りたくないので、今度行くときは中ノ岳まで縦走したいです笑
それにしても熱中症は怖いですね。
自分の話ばかりで恐縮ですが、昨年の7月に白馬三山を歩いた時に、鑓温泉から猿倉までの区間でかなり気分が悪くなりました。
深呼吸をしないと吐きそうで、なんとか濡れタオルを頭に巻きながら休み休み歩きましたが、あれも熱中症気味だったのかな〜なんて思います。
荒沢岳はお花も良さそうなので、今の季節も気になっていました。
4月に日向倉山〜未丈ヶ岳から見た荒沢岳が、とてもかっこよくて大迫力でした。しばらくは再訪の予定はありませんが、この辺りの山域は好きなので計画していたところです。
天気予報が悪いので、どうですかねぇ。。
荒沢岳のバッジは以前に伝之助小屋で買いましたが、未丈ヶ岳のバッジって、どこかに売ってるんですかね?
コメントを有り難うございました。
荒沢岳は多分貴女のレコを事前に読んでいたと思います。気をつけてはいたのですが、あの鎖のない岩場には閉口しました。必死になってクライムダウンしましたよ。
熱中症発症している中での恐怖の下りだったので、冷や汗が倍増、全集中で降りました。降りきったところで少し安心して足が痙攣したのかも知れません。
荒沢岳は紅葉の季節が多分一番良い時期でしょう。好き好んで暑い季節に登る山ではないと今回身に染みて感じました。
みゆっちさんの白馬三山での出来事も熱中症かも知れません。標高が高いので日差しが強くても熱中症にはならず、軽い高山病だったのかも知れませんね。
未丈ヶ岳のバッジは、通常の処では売っていないようですが、クラフト立花では以前売っていました。
https://yamapins.base.shop/
地域の名山カテゴリーを見てください。
売れ切れの場合も、再販することがあるので問い合わせる価値はあるかと思います。
みゆっちさんの未丈ヶ岳山行レコも読みました。雪山での山行、凄いですね。羨ましい限りです。
鎖のない岩場はスッと下りてる人もいましたが、あれは滑落するのも納得の場所だと思いましたよ😟
熱中症でお辛い中、集中しないといけないし大変でしたね。
明日は我が身と思って気を付けたいと思います!
クラフト立花さんのホームページを早速見てみました。
いろいろあるんですね〜
残雪期の未丈ヶ岳は私にとってかなりチャレンジでした。
いろいろしんどかったけど思い出に残る山行です。
紅葉の季節も良さそうなので、今度行くなら秋にします☺️
みなさんのレコを見るとそんなに難しくないんじゃないかと思ってしまいますが、そもそも荒沢岳へ行くような方はそれなりの方なんですよね。なので24cさんのように注意喚起も含めて危険がわかるレコをあげてくれるのはとてもありがたいです。この時期に行くのも危険なのですね。
私が思ってた以上に難しそうなので、八海山からチャレンジしようと思います。
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