障子ヶ岳・大朝日岳（チャリデポで 大井沢in 古寺鉱泉out）

2015年08月11日(火) ~ 2015年08月13日(木)

• GPS: 44:00
• 距離: 57.7km
• 登り: 3,482m
• 下り: 3,494m

コースタイム

1日目

• 山行: 6:35
• 休憩: 1:09
• 合計: 7:44

距離 11.1km 登り 1,318m 下り 536m

5:00 スタート地点
5:13 5:15 上クビレ沢出合駐車場
5:35 5:40 出合吹沢水場
7:49 7:50 大クビト
8:50 8:58 紫ナデ
10:24 11:15 障子ヶ岳
12:27 12:29 栗畑
12:44 天狗小屋

2日目

• 山行: 6:45
• 休憩: 2:26
• 合計: 9:11

距離 14.0km 登り 1,154m 下り 901m

6:49 天狗小屋
6:55 7:00 天狗角力取山
7:32 7:33 ウツノシマ峰
8:24 湯沢峰
8:47 9:02 二ツ石山
11:10 11:26 高松峰
11:55 13:30 狐穴小屋
13:48 13:49 三方境
14:03 14:05 北寒江山
14:49 14:59 寒江山
15:06 15:07 南寒江山
16:00 竜門山避難小屋

3日目

• 山行: 7:24
• 休憩: 1:29
• 合計: 8:53

距離 32.6km 登り 1,015m 下り 2,079m

6:09 竜門山避難小屋
6:29 6:32 竜門山
7:28 7:44 西朝日岳
8:33 8:36 中岳
8:44 8:45 金玉水
8:56 9:05 大朝日岳山頂避難小屋（大朝日小屋）
9:14 9:30 大朝日岳
9:46 9:53 大朝日岳山頂避難小屋（大朝日小屋）
10:13 銀玉水
11:32 11:35 古寺山
11:48 11:51 三沢清水
12:16 ハナヌキ峰分岐
12:20 12:21 一服清水
13:16 13:21 古寺鉱泉
13:28 13:36 古寺鉱泉下駐車場
14:29 河川敷公園
14:30 江戸屋旅館
14:47 15:01 南俣沢出合
15:02 ゴール地点

天候

8/11(火)　曇り時々晴れ
8/12(水)　曇り時々晴れのち雨のち曇りのち晴れ
8/13(木)　曇りのち雨

アクセス

利用交通機関：

自家用車 自転車

大井沢は南俣沢出合の少し先まで車で入ることができ、紫ナデ方面は3台ほどの駐車スペースがあります。ただし途中から未舗装路になるので車高の低い車は要注意。（※八ヶ岳の美濃戸ほどひどくはないレベル）
未舗装路の最初の分かれ道は左手へ、2コ目の分かれ道は看板にある通り右手へ進むと出合の橋に出ます。

古寺鉱泉は駐車場まできれいな舗装路。自転車はかろうじて見つけた小さな木に括りつけておきました。古寺鉱泉から大井沢までは途中地蔵峠を越えるところだけ上りがキツイですが、それ以外はほぼ下り坂なので（雨でなければ）1時間くらいで快適に戻れます。

※GPSデータの古寺鉱泉〜大井沢から入った出合までの間は自転車の軌跡です。

コース状況／危険箇所等

大井沢からの道は最初分かりにくいところがあります。あと、ところどころ谷側に滑りやすい箇所があるのでそこだけ慎重に。それ以外は特に危険な場所はありません。

その他周辺情報

下山後は西川町の町中まで移動し、旅館に１泊して山菜料理と温泉を堪能しました。

写真

8/11 4:35

大井沢から未舗装路を進んだところにある南俣沢出合。車が通れる橋がかかっています。そしてアブがどんどん集結してきます(>_<;)

8/11 4:49

橋を渡って50mくらい進んだところに3台分の駐車スペースがあります。この先は道が崩落しているので車では進めません。

8/11 5:14

こんな分かれ道が2度出現しますが、どちらも右に進みました。たぶん合ってたと思う。

8/11 5:24

河原に出たところで道を見失います。よく見るとピンクのリボンがあり、ここで対岸に渡ります。

8/11 5:55

樹林帯の急登を登ります。暑くて汗が噴き出てきます。

8/11 8:31

だいぶ進んだところで、視界が開けました。でも風が無いので暑いのは変わらず…

8/11 8:51

紫ナデに到着。何度も偽ピークに騙され疲労困憊。

8/11 9:27

障子ヶ岳が見えてきました。百名山でも二百名山でも無いですがカッコイイ山容です。

8/11 10:25

障子ヶ岳に到着。ここからの景色に期待してたのですが、朝日連峰の稜線はガスがかかっていてハッキリ見えず。

8/11 11:16

天狗角力取山に続く稜線。ここからは左右眺めの良い稜線歩き。

8/11 11:43

障子池。急に草原と池が出現するのでなんとも不思議な場所。

8/11 12:22

天狗小屋が見えてきました。歩いても歩いてもなかなか近づかないけど。

8/11 12:51

天狗小屋に到着。（ヒマそうな）管理人さんに迎えられました。

8/11 15:08

お二人の常連さんが到着し、その場で宴会が始まる。いろいろとご馳走になりつつ、夜まで飲みっぱなし。(笑)

8/12 7:00

翌朝、天狗角力取山から朝日連峰を臨みます。あの稜線まで5時間か…

8/12 7:19

最初は高度を下げ、樹林帯を進みます。

8/12 8:47

二ッ石山に到着。今日も暑い。風が欲しい。

8/12 9:05

ここら辺りからは頻繁に朝日連峰の稜線を眺めることができます。

8/12 9:09

一旦樹林帯に入りますが、雪渓からの風なのかひんやりして涼しい。

8/12 10:02

再び稜線に出ると、青空が見えました。おー！

8/12 10:31

早くも色づいた葉がありました。

8/12 11:31

ハイマツ帯を主稜線に向かって歩きます。気持ちイイ！

8/12 11:35

開けたところで見かけるマツムシソウ。昨年も飯豊でいっぱい見ました。

8/12 11:52

狐穴小屋に到着。休憩していたら雨に降られて停滞。

8/12 13:56

雨が止んだところで出発。も、すぐ雨に降られ、艶やかなハクサンフウロを撮って気を紛らわす。

8/12 14:06

シャクナゲもまるでピーマンのようなツヤに。植物ってやっぱ雨がウレシイのかな？

8/12 14:24

風が強くなってきて、さっきまで暑がってたのに今度は寒い。

8/12 14:25

前方はガスで真っ白だったのですが、急に視界が開け寒江山が目の前に。ビックリ。

8/12 14:29

高山ではおなじみのトリカブト。

8/12 14:31

ツリガネニンジン。祭りの提灯のように並んでいました。

8/12 15:27

この辺りはまさにお花畑で楽し〜い。そして誰ともすれ違わないので独り占めです。

8/12 15:31

急に晴れてきました。花畑と稜線と雲のコラボがキレイ。

8/12 15:38

稜線で少しでも青空が拝めたのは良かった。

8/12 15:43

東の空はバッチリ晴れてますな。晴れたら晴れたで暑くてたまらないけど。

8/12 15:58

竜門小屋が突然現れた。2泊目こちらで。

8/12 18:18

夕方、ガスが取れ始め山々に陽が当たり始める。

8/12 18:26

小屋の皆さんも夕陽を見に集結。といってもそんなに人数いませんが。

8/12 18:27

雲が赤く焼け、幻想的なガスの向こうで輝く夕陽。

8/12 18:30

西側も晴れて、遠くの稜線まで見渡せました。

8/12 20:43

夜は満天の星空に。ペルセウス座流星群の流れ星も見ることができました。

8/13 4:55

翌朝、今度は朝日が拝めました。

8/13 4:57

遠くにですが雲海が見えます。このまま天気が持ってほしいが。

8/13 6:15

ずっと眺めの良い稜線歩き。晴れれば最高なんだけど。

8/13 6:56

この辺でミヤマリンドウをいくつか見かけました。昨年の飯豊で鍛えられ、だいぶ花の名前が分かるようになりました。

8/13 7:01

本日のメインイベントの大朝日岳が見えてきました。

8/13 7:29

西朝日岳に到着も、雨。

8/13 7:43

雨でも一応視界はあるのですが、レンズが曇るは濡れるはで撮るのが大変。

8/13 7:56

今回はヘビにもクマにも会いませんでしたが、カエルやトカゲ？は見かけました。

8/13 8:33

大朝日岳の近くまで来ました。小屋が見えます。あと少し！

8/13 9:01

大朝日小屋に到着。ザックをデポして山頂に向かいます。

8/13 9:04

身軽なので山頂まではグングン進めます。

8/13 9:13

山頂に到着。ですが、周りガスってるし。

8/13 9:14

と、急にガスが晴れてきました。

8/13 9:24

下山で向かう小朝日岳、古寺山への稜線も見えてきました。

8/13 9:39

ここまで歩いてきた稜線も徐々に見えてきました。

8/13 9:42

天気は微妙だったけど、山頂から景色を眺めることができたのは良かった。

8/13 10:06

下山しながら見る大朝日岳。こちらからはまた違った形に見えますね。

8/13 10:11

古寺鉱泉は日帰りの方が多いので、道はしっかりしてます。

8/13 10:26

この稜線を歩いてきたんだなぁ。よく歩いたな。と、そしてこの後ずっと雨降りの中を下山。

8/13 13:32

古寺鉱泉にデポしておいたチャリを回収。下界も雨とは想定外だった…　おかげでズブ濡れ、ドロだらけ。

撮影機器：

PENTAX K-3 RICOH IMAGING COMPANY, LTD.

装備

個人装備

ヘッドランプ(1) 予備電池(1) カメラ(1) 地図(1) コンパス(1) 笛(1) ライター(1) ナイフ(1) 保険証(1) 飲料(1) ティッシュ(1) バンドエイド(1) タオル(1) 携帯電話(1) 計画書(1) 雨具(1) 防寒着(1) スパッツ(1) 手袋(1) ストック(1) ビニール袋(1) 替え衣類(1) シュラフ(1) ザックカバー(1) 水筒(1) 時計(1) 非常食(1) ランタン(1) コンロ(1) ガスカートリッジ(1) コッヘル(1) ファーストエイドキット(1) 医薬品(1) ラジオ(1) 車(1) ツェルト(1)

感想

G-BONSAI

8月の夏休みに東北の朝日連峰に小屋泊で行ってまいりました。
大井沢から、障子ヶ岳、寒江山、竜門山、西朝日岳を経て大朝日岳に登り、古寺鉱泉に下りるルートをとりました。

昨年の飯豊山で奥深い東北の山に魅せられて、今年は是非朝日連峰を歩きたい。という思いでした。が、縦走が魅力とは分かっているものの、交通機関が乏しくマイカーで行くと車の回収手段に悩みます。自分はあらかじめ古寺鉱泉に自転車をデポし、大井沢に車を置き、下山後は古寺鉱泉から自転車に乗って大井沢の車を回収するプランにして、少しでも縦走気分を味わえるようにしました。古寺鉱泉から大井沢は、途中の地蔵峠の上りだけが少しキツイですが、それ以外はほとんど下り坂なので1時間くらいで快適に戻れます。雨でなければ、ですが。

古寺鉱泉の駐車場もそうですが、大井沢も川の近くではアブが多く。車を停めてすぐ出ると集団に襲われます。前日に古寺鉱泉に自転車をデポしに行った時は、車輪を取り付けしている間襲われ続け、両手両足をバタバタ動かしながら作業していました。側から見ていたら駐車場で変な踊りをしているオッサンにしか見えない。(笑)　それでも数箇所刺されてました。数日後に腫れてくるんですねコレ。

大井沢からは紫ナデを通り障子ヶ岳を周るコースをとりましたが、ずっと急登が続き、風もなく暑くて汗が噴き出まくる状態の上、数は少ないものの1〜2匹のアブに常に付きまとわれウザい。ピークについてたと思ってもまだ先がある登り返しも多く、かなり体力消耗しました。障子ヶ岳は想像していたよりも立派な山容で、カッコイイ山だなと思いましたが、山頂での肝心の朝日連峰方面の景色がガスで見れず。40分くらい粘りましたがガスが晴れないので諦めて進みました。
天狗小屋に昼過ぎに着くと管理人に迎えられ、後から来た常連さんのお二人にお食事を頂き、そのまま夜までバカ話をしながら飲んでいました。ホント、東北の小屋ってこういうところが味があって好きですね。結局この日小屋に泊まったのは、10名いないくらいだったと思います。普段もこんなもんだそうです。

2日目はいよいよ主稜線に向かいます。主稜線までCT5時間くらいの道のりですが、二ッ石山から先は視界が開けている場所が多く、稜線を臨みながら歩けるのが気持ち良いです。この頃に晴れてきたので、眺めは最高でした。狐穴小屋に着いてすぐ、雨が降ってきたので小屋の中に入れてもらい管理人さんとしばし雑談。こちらの小屋も普段から泊まる人が少ないそうで嘆いていました。どの小屋も綺麗だし、水洗トイレなので快適なのですが、もったいないですね。
1時間半くらいで雨が止んだところで出発。も、また雨が降ってきたのでレインウェア装着。今年は雨具の出動回数が多いな…　寒江山の前後で雨が止みガスが晴れ、風は強いものの綺麗なお花畑を独り占めして歩くことができました。この2日間ですれ違った人はおらず、唯一、紫ナデの手前の登山道でビバーク(?)していた2人組を追い越したくらい。
竜門小屋に着いて、こちらでも管理人さんと常連さんとの宴会に突入。またもや食事を頂いてしまい、持って来た食料が減らない減らない。(笑)　夕方には晴れてきて、幻想的な夕陽と、夜には満天の星空と流れ星を見ることができました。この日登ってきたという管理人さんのお孫さんも、3度目で初めて晴れたということで大興奮でした。ちなみにここの管理人さんはエベレストに登頂したり、K2に挑戦したりしているすごい人です。たくさんお話しを聞かせて頂きました。ちなみにこちらの小屋も泊まったのは10名いないくらい。スペースガラ空きでした。

3日目は朝日は拝めたものの、その後はほとんど雨に降られてしまいました。この日のハイライトである大朝日岳に向かう時も雨とガスで、山頂でも最初はガスで真っ白でしたが、諦めようと思ったところで急にガスが取れ、視界が広がりました。青空をバックに、というわけにはいきませんでしたが、景色が拝めて良かった。なんかこういうところも東北の山の懐深さを感じちゃいますね。なんかおおらかで優しい感じが。
これまで歩いた稜線を眺めながら名残惜しくも下山、と言いたいところでしたが、本降りの雨が降ってきて、追い立てられるように古寺鉱泉に下っていきました。古寺鉱泉からのルートは現時点で日帰りピストンのポピュラーコースなので、ここではすれ違う人は多かったです。古寺鉱泉の駐車場でデポしていた自転車を回収し、大井沢に下りましたが、雨が降ると目に入るは、ブレーキやタイヤの効きが怖いは、泥除けが無いのでザックが泥だらけになるはで、最後までなかなかの苦行でした。

あと、自転車で大井沢に戻る途中、ズブ濡れで走る姿をカメラに撮っておこうと道端に自転車を置きザックをゴソゴソしているところで、途中でお会いした登山者の方が車で通りかかり、車を停めて「大丈夫ですか？」とお声がけを頂いてしまいました。恥ずかしいので「大丈夫です！大丈夫です！」と理由も言えず、余計に怪しい人になってましたが、もしパンクしたらどうしようという心配もありましたので、お声がけ頂いたことは有難かったです。ホント、山で会う人は皆さん涙が出るほど優しい人ばかり。無事、大井沢からの未舗装路も走りきり車に戻ることができました。タイヤの太いクロスバイクで良かったー。

ほとんど曇りで、稜線でも雨に降られるなど天気には恵まれませんでしたが、天狗小屋では管理人と常連さんとの楽しい宴、竜門小屋でも管理人やお孫さん、常連さんと幻想的な夕日や流れ星を眺めることができ、また、稜線でお花畑を独り占めで堪能できたりと、満足な山行となりました。なにより誰ともすれ違わないし、小屋も空いてるので、お盆休みなのに静かな山歩きが楽しめたのが良かったです。

↓すべての写真はこちらに置いてあります。
https://globalbonsai.myportfolio.com/2015-mtoasahidake