苦行からの絶景! 悪沢岳〜赤石岳 2泊3日小屋泊
- GPS
- 17:50
- 距離
- 26.2km
- 登り
- 3,030m
- 下り
- 3,034m
コースタイム
- 山行
- 5:30
- 休憩
- 0:27
- 合計
- 5:57
- 山行
- 6:19
- 休憩
- 1:01
- 合計
- 7:20
- 山行
- 4:16
- 休憩
- 0:27
- 合計
- 4:43
天候 | 1日目:くもり 2日目:暴風雨 風速15〜20mの箇所もあり 3日目:晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
金曜発のため駐車場には余裕がありました 椹島行きバスは定刻7:30発のところ30分前に臨時便が出ました |
コース状況/ 危険箇所等 |
今回のコースは反時計回り(椹島→千枚小屋泊→悪沢岳→赤石岳→赤石岳避難小屋泊→椹島)です。 ▼悪天候時は早め早めの対策を ・千枚岳〜悪沢岳〜中岳にかけての稜線上は、風が強いと逃げ場がないので注意 さらに横なぐりの雨で低体温症の恐れがあるので、雨が降ってきたらすぐレインウェア上下を着用すること。 ・中岳避難小屋 一時休ませてもらえるので、温かい飲み物を飲んだり濡れた衣服を着替えたりして一旦落ち着くこと。 ・大聖寺平〜小赤石岳の肩も雨風を遮る休憩ポイントがほぼないので、体を冷やさないようにずっと動き続けること(簡単にエネルギー補給できるものを用意しておくこと)。 ▼水場 ・清水平 「清水平」と書かれた看板の近くに塩ビ管あり 美味しい ・千枚小屋 小屋脇に水道ありますが、小屋から千枚岳方面に少し進んだところに水場あり こちらの方が美味しい気が… ・荒川小屋 小屋から3分下ったところに水場あり (赤石岳避難小屋泊の方は水場がないので、ここが最終水場です) ・赤石岳避難小屋 宿泊者はお湯を無料で分けてもらえる!神! お湯を冷まして飲料水として持っていくのはNG ・北沢源頭部 枯れておらず水あり ・赤石小屋 未確認 ▼千枚小屋 ・朝食のお弁当がとっても美味しかった(おにぎり3つ、からあげ、ウィンナー) ・相方氏ダニにやられる… ▼赤石岳避難小屋 ・抜群のロケーション 小屋番さんのお人柄◎ ・私氏ダニにやられる… |
その他周辺情報 | ▼口坂本温泉(300円) 少し山道を走りますが、ぬる湯で登山後の疲れが洗い流せます https://kuchisakamoto.jp/ |
写真
感想
何年も前から予約を取っては台風で流れ、やっと実現した今回の山行。
いきなり愚痴ってしまうけど、ほんとこのコースはアプローチが悪すぎる。
小屋宿泊者でないと乗れない椹島までのバス、その小屋もコロナ後は少人数定員制で予約争奪戦がすさまじい。
苦労して出発までこぎつけたのだから、山の神もきっとご褒美の絶景をプレゼントしてくれるはず…と信じて疑わなかったのだが、やっぱり甘かった。
1日目、送迎バス発着場の畑薙臨時駐車場を、定刻の7:30より30分早い臨時便で出発。金曜だがそれなりに人がいるので臨時便が出た模様。
林道を1時間強バスに揺られ、椹島に到着。きれいなトイレや食堂もあったりでゆっくり準備をして、登山口へ。
吊橋を渡るといきなり急登が始まり、湿度も高いのですぐに汗だくになる。
どんどん登り上げて、見晴台に着くと、この日初めて展望が開けた。
なんだか、あまり天気良くない感じ…。
でも、千枚小屋に着いたら富士山は見えるし、夜ははっきりとしたお月さままで見えて、これなら明日も問題なさそう、とたかをくくっていた…。
2日目、少し明るくなってから小屋を出発。
朝焼けは見えたものの、どんよりと黒っぽい雲が空を覆っている。
これは、ハズレの日だと確信したのは、千枚岳に着いた頃。
ガスガスで、山頂標以外何も見えない。そして、風が強い!
雨こそ降っていないが、強い風で体が吹き飛ばされそうになる。
悪沢岳を過ぎた頃には、本格的に雨が降り始め、風も一層強くなり、1時間も歩いていると全身ずぶぬれになってしまった。
そんな中、うっすらと浮かび上がる小屋の影が、、、中岳避難小屋だ!
中に入ると、同じく避難してきている方でいっぱいだったが、小屋番さんは快く入れてくださった。
ここで、全荷物を持ってくれている相方にお願いして、お湯を沸かしてもらい、あったかい飲み物をチャージ。冷え切った体が少し回復した。
正直、私はこの避難小屋で温かい飲み物を飲んでいなかったら、ヤバかったかもしれない。濡れた不快さと寒さで頭がボーっとしつつあったからだ。
億劫がらずテキパキとお湯を沸かしてくれた相方に感謝。
逆に彼は長時間休んだことで、体が冷えてしまったそうで、人によってこんなにコンディションが違うものかと驚く。
私のように普段運動をせず体力もないと自覚のある人は、自分の体調に敏感になって早めに対策をすることが大切だと実感した。
その後も、大聖寺平から小赤石岳の肩まで、待ったなしの激登りなのに雨も風も容赦なく、小赤石岳の肩に着いた時はエネルギータンクほぼゼロの状態に。
そんな訳で赤石岳も早々に通過、もう私の頭は赤石岳避難小屋にたどり着くことしか考えられず、やっと着いた時は心底ホッとした。
小屋の中は天国で、濡れた衣服を乾かし、お湯をもらえるのでガンガン温かい物を摂取して、ようやくひとごこち。
こたつのある部屋で地図を見たり書庫のマンガを読んだり、さっきまでとのあまりの落差に、耳がキーンなるわ!状態だった。
そういえば私は高山病にかかりやすいのだが、標高3,100mにある赤石岳避難小屋に泊まっても、全く症状が出なかった。
前日の千枚小屋(標高2,600m)で順応できていたのかもしれないが、腹式呼吸を心がけていたのも良かったのかもしれない。
何より赤石岳避難小屋ではお湯を無料で分けてもらえるので、水分を十分に摂取できたのが勝因か?鎮痛剤を服用せずに済んだのは単純に嬉しかった。
夕方頃には一瞬雲が晴れて聖岳が見えたりもしたが、ほぼガスがかかっていて夕焼けも見れず、明日も期待できないな…とあきらめながら就寝。
3日目、椹島発13時のバスを予約しているので急ぐ必要もなく、少し遅めに小屋を出発。
赤石岳山頂はやはりガスの中で、さらっとスルーして数百mほど進むと、おや?ガスが切れて青空が…!
どんどん雲が流れていき、昨日歩いてきた稜線が姿をあらわした。
南アルプスらしい雄大な風景に、今までの疲れが吹っ飛ぶ。
これこれ、これが見たかったのよーー!!
そこからは今までの分を取り返すように景色を堪能しながら下山。
予定の1本前の10:30のバスに間に合いそうだったので、途中から駆け足になり、ギリギリで乗車できてラッキーだった。
今回、2日目まで苦行としか言えない辛い山行だったが、最後の最後にご褒美の絶景を拝むことができた。
でも、結局こういう大変な山行の方が、心に残るものなので、これはこれで良い経験と言えよう。
最後に、2人分の食糧・水・その他共同装備を全て担いだ上に色々とフォローもしてくれた相方に感謝。
ダニの被害は大丈夫でしたか?
何か処置されましたか?
コメントありがとうございます!
処置は何もしていないのですが、だんだん目立たなくなってきています^^
一応就寝時に着ていた衣服は熱湯消毒しました(ダニは高温に弱いみたいなので)
雨天が続くと、お布団が干せずにどうしても発生してしまうのかもしれませんね。
どうやら皆さんインナーシーツを持参したり、ハッカ水をかけて予防されているようです。
来月お天気になると良いですね♪
お気をつけていってらっしゃいませ!
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