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Yamareco

記録ID: 7037089
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
塩見・赤石・聖

苦行からの絶景! 悪沢岳〜赤石岳 2泊3日小屋泊

2024年07月19日(金) ~ 2024年07月21日(日)
 - 拍手
体力度
8
2~3泊以上が適当
GPS
17:50
距離
26.2km
登り
3,030m
下り
3,034m
歩くペース
速い
0.80.9
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

1日目
山行
5:30
休憩
0:27
合計
5:57
距離 9.0km 登り 1,602m 下り 110m
8:28
9
椹島ロッジ
8:42
57
9:39
9:40
38
10:18
10:21
71
11:32
11:45
40
12:25
12:26
10
12:36
12:43
59
13:42
11
13:53
13:54
31
14:25
2日目
山行
6:19
休憩
1:01
合計
7:20
距離 9.2km 登り 1,280m 下り 788m
5:06
43
5:49
47
6:36
6:37
28
7:05
7:07
62
8:09
8:42
2
8:44
8:47
13
9:32
9:45
38
10:23
54
11:17
11:18
15
11:33
11:34
24
12:19
12:25
1
3日目
山行
4:16
休憩
0:27
合計
4:43
距離 8.0km 登り 148m 下り 2,136m
5:50
6:06
12
6:57
6:58
46
7:44
7:48
32
8:20
8:23
53
9:16
9:17
14
9:31
54
10:29
椹島ロッジ
天候 1日目:くもり
2日目:暴風雨 風速15〜20mの箇所もあり
3日目:晴れ 
過去天気図(気象庁) 2024年07月の天気図
アクセス
利用交通機関:
バス 自家用車
畑薙臨時駐車場
金曜発のため駐車場には余裕がありました
椹島行きバスは定刻7:30発のところ30分前に臨時便が出ました
コース状況/
危険箇所等
今回のコースは反時計回り(椹島→千枚小屋泊→悪沢岳→赤石岳→赤石岳避難小屋泊→椹島)です。

▼悪天候時は早め早めの対策を
・千枚岳〜悪沢岳〜中岳にかけての稜線上は、風が強いと逃げ場がないので注意
さらに横なぐりの雨で低体温症の恐れがあるので、雨が降ってきたらすぐレインウェア上下を着用すること。
・中岳避難小屋 一時休ませてもらえるので、温かい飲み物を飲んだり濡れた衣服を着替えたりして一旦落ち着くこと。
・大聖寺平〜小赤石岳の肩も雨風を遮る休憩ポイントがほぼないので、体を冷やさないようにずっと動き続けること(簡単にエネルギー補給できるものを用意しておくこと)。

▼水場
・清水平 「清水平」と書かれた看板の近くに塩ビ管あり 美味しい
・千枚小屋 小屋脇に水道ありますが、小屋から千枚岳方面に少し進んだところに水場あり こちらの方が美味しい気が…
・荒川小屋 小屋から3分下ったところに水場あり
(赤石岳避難小屋泊の方は水場がないので、ここが最終水場です)
・赤石岳避難小屋 宿泊者はお湯を無料で分けてもらえる!神!
 お湯を冷まして飲料水として持っていくのはNG
・北沢源頭部 枯れておらず水あり
・赤石小屋 未確認

▼千枚小屋
・朝食のお弁当がとっても美味しかった(おにぎり3つ、からあげ、ウィンナー)
・相方氏ダニにやられる…

▼赤石岳避難小屋
・抜群のロケーション 小屋番さんのお人柄◎
・私氏ダニにやられる…
その他周辺情報 ▼口坂本温泉(300円)
少し山道を走りますが、ぬる湯で登山後の疲れが洗い流せます
https://kuchisakamoto.jp/
畑薙臨時駐車場
ここから椹島行きのバスに乗車
2024年07月19日 06:21撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
7/19 6:21
畑薙臨時駐車場
ここから椹島行きのバスに乗車
畑薙から1時間ほどで椹島到着
2024年07月19日 08:31撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
7/19 8:31
畑薙から1時間ほどで椹島到着
吊橋を渡って登山開始
2024年07月19日 08:46撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
7/19 8:46
吊橋を渡って登山開始
清水平の水場
冷たくて美味しい!
2024年07月19日 11:28撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
7/19 11:28
清水平の水場
冷たくて美味しい!
鮮やかな緑に癒される
2024年07月19日 13:23撮影 by  OPPO Reno7 A, OPPO
7/19 13:23
鮮やかな緑に癒される
目が覚めるようなクルマユリ
2024年07月19日 14:14撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
7/19 14:14
目が覚めるようなクルマユリ
千枚小屋到着
2024年07月19日 14:26撮影 by  OPPO Reno7 A, OPPO
7/19 14:26
千枚小屋到着
青空も見えて
2024年07月19日 15:55撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
7/19 15:55
青空も見えて
小屋の目の前に富士山
2024年07月19日 15:55撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
7/19 15:55
小屋の目の前に富士山
夕食はハンバーグ
サラダたっぷりが嬉しい
2024年07月19日 16:56撮影 by  OPPO Reno7 A, OPPO
1
7/19 16:56
夕食はハンバーグ
サラダたっぷりが嬉しい
小屋の内部(2F)
2024年07月19日 18:16撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
7/19 18:16
小屋の内部(2F)
きれいに月が見えるし、この時は翌日の晴天を疑わなかった…
2024年07月19日 18:59撮影 by  NIKON D7500, NIKON CORPORATION
7/19 18:59
きれいに月が見えるし、この時は翌日の晴天を疑わなかった…
朝焼け
怪しい雲が…
2024年07月20日 04:56撮影 by  OPPO Reno7 A, OPPO
7/20 4:56
朝焼け
怪しい雲が…
風の強さをうかがわせる
2024年07月20日 05:18撮影 by  OPPO Reno7 A, OPPO
7/20 5:18
風の強さをうかがわせる
千枚岳山頂
あれ?ガスってるなぁ…
2024年07月20日 05:49撮影 by  OPPO Reno7 A, OPPO
7/20 5:49
千枚岳山頂
あれ?ガスってるなぁ…
マツムシソウ
2024年07月20日 05:52撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
7/20 5:52
マツムシソウ
シャクナゲ
2024年07月20日 06:04撮影 by  OPPO Reno7 A, OPPO
7/20 6:04
シャクナゲ
せっかく稜線に出たのに、この天気…
2024年07月20日 06:03撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
7/20 6:03
せっかく稜線に出たのに、この天気…
雷鳥さん出現!
2024年07月20日 06:21撮影 by  OPPO Reno7 A, OPPO
7/20 6:21
雷鳥さん出現!
悪沢岳到着!
このあたりから、雨風がハンパなくなってきた
2024年07月20日 07:05撮影 by  OPPO Reno7 A, OPPO
7/20 7:05
悪沢岳到着!
このあたりから、雨風がハンパなくなってきた
全身びしょ濡れで低体温症になりかねない時に、見えたその影は…
2024年07月20日 08:09撮影 by  OPPO Reno7 A, OPPO
7/20 8:09
全身びしょ濡れで低体温症になりかねない時に、見えたその影は…
中岳避難小屋!
ここで温かい物を飲み、ひとごこち
生き返った…
2024年07月20日 08:10撮影 by  OPPO Reno7 A, OPPO
7/20 8:10
中岳避難小屋!
ここで温かい物を飲み、ひとごこち
生き返った…
中岳避難小屋からこの分岐まで、風速20m近くいってたのではないか
2024年07月20日 08:50撮影 by  OPPO Reno7 A, OPPO
7/20 8:50
中岳避難小屋からこの分岐まで、風速20m近くいってたのではないか
赤石岳到着
前の分岐からここまで3時間以上ほとんど写真がない
それほど余裕のない暴風雨にさらされた道のりだった…
2024年07月20日 12:19撮影 by  OPPO Reno7 A, OPPO
7/20 12:19
赤石岳到着
前の分岐からここまで3時間以上ほとんど写真がない
それほど余裕のない暴風雨にさらされた道のりだった…
赤石岳避難小屋
ここがあったからなんとか登ってこられた
2024年07月20日 13:47撮影 by  OPPO Reno7 A, OPPO
7/20 13:47
赤石岳避難小屋
ここがあったからなんとか登ってこられた
避難小屋の内部
あったかくて快適
2024年07月20日 13:33撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
7/20 13:33
避難小屋の内部
あったかくて快適
小屋の周辺はお花畑
タカネツメクサ
2024年07月20日 14:03撮影 by  NIKON D7500, NIKON CORPORATION
7/20 14:03
小屋の周辺はお花畑
タカネツメクサ
タカネシオガマ
2024年07月20日 14:12撮影 by  NIKON D7500, NIKON CORPORATION
7/20 14:12
タカネシオガマ
ミヤマダイコンソウ
2024年07月20日 14:13撮影 by  NIKON D7500, NIKON CORPORATION
7/20 14:13
ミヤマダイコンソウ
一瞬だけ聖岳が見えた
2024年07月20日 17:58撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
7/20 17:58
一瞬だけ聖岳が見えた
山頂のすぐそば
最高のロケーションの避難小屋
2024年07月20日 17:58撮影 by  NIKON D7500, NIKON CORPORATION
7/20 17:58
山頂のすぐそば
最高のロケーションの避難小屋
3日目
本日も赤石岳はガスに包まれております
2024年07月21日 05:49撮影 by  OPPO Reno7 A, OPPO
7/21 5:49
3日目
本日も赤石岳はガスに包まれております
と思ったら、サーっと雲が晴れて…
2024年07月21日 05:51撮影 by  NIKON D7500, NIKON CORPORATION
7/21 5:51
と思ったら、サーっと雲が晴れて…
南プスの山々が姿を現しはじめた!
2024年07月21日 05:51撮影 by  NIKON D7500, NIKON CORPORATION
7/21 5:51
南プスの山々が姿を現しはじめた!
ブロッケン的なものが見えたり
2024年07月21日 05:54撮影 by  NIKON D7500, NIKON CORPORATION
7/21 5:54
ブロッケン的なものが見えたり
シャッターを切る手が止まりません
2024年07月21日 05:55撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
7/21 5:55
シャッターを切る手が止まりません
神々しい朝の時間
2024年07月21日 05:55撮影 by  NIKON D7500, NIKON CORPORATION
7/21 5:55
神々しい朝の時間
昨日はこんな美しい世界の中を歩いていたのか…
2024年07月21日 05:57撮影 by  OPPO Reno7 A, OPPO
7/21 5:57
昨日はこんな美しい世界の中を歩いていたのか…
やっと南アルプスにいるんだと実感できた…
2024年07月21日 05:57撮影 by  NIKON D7500, NIKON CORPORATION
7/21 5:57
やっと南アルプスにいるんだと実感できた…
赤石岳山頂を振り返って
2024年07月21日 06:06撮影 by  OPPO Reno7 A, OPPO
7/21 6:06
赤石岳山頂を振り返って
晴れてくれてありがとう!
2024年07月21日 06:07撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
2
7/21 6:07
晴れてくれてありがとう!
富士山もいつにもまして秀麗なお姿
2024年07月21日 06:16撮影 by  NIKON D7500, NIKON CORPORATION
7/21 6:16
富士山もいつにもまして秀麗なお姿
赤石岳の全体像もばっちり
2024年07月21日 06:25撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
7/21 6:25
赤石岳の全体像もばっちり
お花畑を見ながら下山
2024年07月21日 06:40撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
7/21 6:40
お花畑を見ながら下山
悪沢岳方面もしっかり目に焼きつけて
2024年07月21日 07:36撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
7/21 7:36
悪沢岳方面もしっかり目に焼きつけて
下山後は口坂本温泉でぬる湯につかりながら旅の余韻に浸っておりました…
2024年07月21日 12:50撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
7/21 12:50
下山後は口坂本温泉でぬる湯につかりながら旅の余韻に浸っておりました…

感想

何年も前から予約を取っては台風で流れ、やっと実現した今回の山行。
いきなり愚痴ってしまうけど、ほんとこのコースはアプローチが悪すぎる。
小屋宿泊者でないと乗れない椹島までのバス、その小屋もコロナ後は少人数定員制で予約争奪戦がすさまじい。
苦労して出発までこぎつけたのだから、山の神もきっとご褒美の絶景をプレゼントしてくれるはず…と信じて疑わなかったのだが、やっぱり甘かった。

1日目、送迎バス発着場の畑薙臨時駐車場を、定刻の7:30より30分早い臨時便で出発。金曜だがそれなりに人がいるので臨時便が出た模様。
林道を1時間強バスに揺られ、椹島に到着。きれいなトイレや食堂もあったりでゆっくり準備をして、登山口へ。
吊橋を渡るといきなり急登が始まり、湿度も高いのですぐに汗だくになる。
どんどん登り上げて、見晴台に着くと、この日初めて展望が開けた。
なんだか、あまり天気良くない感じ…。
でも、千枚小屋に着いたら富士山は見えるし、夜ははっきりとしたお月さままで見えて、これなら明日も問題なさそう、とたかをくくっていた…。

2日目、少し明るくなってから小屋を出発。
朝焼けは見えたものの、どんよりと黒っぽい雲が空を覆っている。
これは、ハズレの日だと確信したのは、千枚岳に着いた頃。
ガスガスで、山頂標以外何も見えない。そして、風が強い!
雨こそ降っていないが、強い風で体が吹き飛ばされそうになる。
悪沢岳を過ぎた頃には、本格的に雨が降り始め、風も一層強くなり、1時間も歩いていると全身ずぶぬれになってしまった。
そんな中、うっすらと浮かび上がる小屋の影が、、、中岳避難小屋だ!
中に入ると、同じく避難してきている方でいっぱいだったが、小屋番さんは快く入れてくださった。
ここで、全荷物を持ってくれている相方にお願いして、お湯を沸かしてもらい、あったかい飲み物をチャージ。冷え切った体が少し回復した。
正直、私はこの避難小屋で温かい飲み物を飲んでいなかったら、ヤバかったかもしれない。濡れた不快さと寒さで頭がボーっとしつつあったからだ。
億劫がらずテキパキとお湯を沸かしてくれた相方に感謝。
逆に彼は長時間休んだことで、体が冷えてしまったそうで、人によってこんなにコンディションが違うものかと驚く。
私のように普段運動をせず体力もないと自覚のある人は、自分の体調に敏感になって早めに対策をすることが大切だと実感した。

その後も、大聖寺平から小赤石岳の肩まで、待ったなしの激登りなのに雨も風も容赦なく、小赤石岳の肩に着いた時はエネルギータンクほぼゼロの状態に。
そんな訳で赤石岳も早々に通過、もう私の頭は赤石岳避難小屋にたどり着くことしか考えられず、やっと着いた時は心底ホッとした。

小屋の中は天国で、濡れた衣服を乾かし、お湯をもらえるのでガンガン温かい物を摂取して、ようやくひとごこち。
こたつのある部屋で地図を見たり書庫のマンガを読んだり、さっきまでとのあまりの落差に、耳がキーンなるわ!状態だった。

そういえば私は高山病にかかりやすいのだが、標高3,100mにある赤石岳避難小屋に泊まっても、全く症状が出なかった。
前日の千枚小屋(標高2,600m)で順応できていたのかもしれないが、腹式呼吸を心がけていたのも良かったのかもしれない。
何より赤石岳避難小屋ではお湯を無料で分けてもらえるので、水分を十分に摂取できたのが勝因か?鎮痛剤を服用せずに済んだのは単純に嬉しかった。

夕方頃には一瞬雲が晴れて聖岳が見えたりもしたが、ほぼガスがかかっていて夕焼けも見れず、明日も期待できないな…とあきらめながら就寝。

3日目、椹島発13時のバスを予約しているので急ぐ必要もなく、少し遅めに小屋を出発。
赤石岳山頂はやはりガスの中で、さらっとスルーして数百mほど進むと、おや?ガスが切れて青空が…!
どんどん雲が流れていき、昨日歩いてきた稜線が姿をあらわした。
南アルプスらしい雄大な風景に、今までの疲れが吹っ飛ぶ。
これこれ、これが見たかったのよーー!!
そこからは今までの分を取り返すように景色を堪能しながら下山。
予定の1本前の10:30のバスに間に合いそうだったので、途中から駆け足になり、ギリギリで乗車できてラッキーだった。

今回、2日目まで苦行としか言えない辛い山行だったが、最後の最後にご褒美の絶景を拝むことができた。
でも、結局こういう大変な山行の方が、心に残るものなので、これはこれで良い経験と言えよう。

最後に、2人分の食糧・水・その他共同装備を全て担いだ上に色々とフォローもしてくれた相方に感謝。

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訪問者数:261人

コメント

来月行こうと計画しているのでとても参考になりました。
ダニの被害は大丈夫でしたか?
何か処置されましたか?
2024/7/24 0:21
いいねいいね
1
Mineva_Zabiさん
コメントありがとうございます!
処置は何もしていないのですが、だんだん目立たなくなってきています^^
一応就寝時に着ていた衣服は熱湯消毒しました(ダニは高温に弱いみたいなので)
雨天が続くと、お布団が干せずにどうしても発生してしまうのかもしれませんね。
どうやら皆さんインナーシーツを持参したり、ハッカ水をかけて予防されているようです。
来月お天気になると良いですね♪
お気をつけていってらっしゃいませ!
2024/7/24 9:14
いいねいいね
1
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