廃道寸前！志賀越道（京都三条大橋→滋賀唐崎）

2015年09月06日(日) [日帰り]

• GPS: 06:21
• 距離: 16.3km
• 登り: 448m
• 下り: 392m

コースタイム

日帰り

• 山行: 5:10
• 休憩: 1:15
• 合計: 6:25

距離 16.3km 登り 448m 下り 399m

7:10 三条大橋・スタート地点
7:44 荒神橋
8:28 8:38 ローソン（昼飯買出し）
9:35 9:45 地蔵谷不動院
10:20 山中集落
10:50 11:00 砂防ダムの常夜灯
11:23 11:33 峠
12:10 12:45 志賀大仏（昼食）
13:35 唐崎（西近江路追分）・ゴール地点

天候

雨 ときどき 曇り

アクセス

利用交通機関：

電車

　
★スタート地点
京阪本線 三条駅 徒歩3分

★ゴール地点
JR湖西線 唐崎駅 徒歩10分
　

コース状況／危険箇所等

　　
志賀越道は京の荒神口から滋賀県の唐崎に至る道で
歴史は古く北陸への近道になっていました。

後年、東海道などの街道が整備され
江戸時代には既に脇道的存在となっていきますが
道中では古い時代の石仏が散見できるなど
他の街道と違った見どころがあります。

★注意点

北白川の山間部での府道には歩道がなく
車の交通量はやや多めなので注意が必要です。

峠付近は崩落で消滅している箇所があります。
規模としては小規模なので通ることは出来ますが
悪天候時は道が水路になってる危険があります。

★トイレ、飲食など

トイレは町中を過ぎるとあまりないように思います。
以下の2カ所で確認できました。

・北白川ラジウム温泉付近
・志賀大仏

志賀大仏には東屋の施設も完備していて
雨天時でも座って休むことができます。

食事はゴールの唐崎付近にラーメン屋など多数。
少し足を伸ばして坂本の蕎麦も良いかもしれません。
　　

写真

9/6 6:51

三条大橋。志賀越道は荒神口からですが東海道とつなげるために三条大橋からスタートとしました。

9/6 7:15

三条大橋から荒神口は洛中なので特に決まった道筋はありません。御土居の周辺沿いを北上していきます。三条小橋手前を右へ。

9/6 7:22

高瀬川沿いを北上。

9/6 7:24

正面に寺があり江戸時代においても直進は不可でした。左に曲がって寺の反対側に出ます。

9/6 7:42

この付近が荒神口。御土居と呼ばれる土塁があり、その隙間から洛中の人は外へと出入りしていました。右に曲がって荒神橋を渡ります。

9/6 7:44

現在の荒神橋は大正3年製。水害で2度も流されてますが復旧しています。御所からの重要な道（避難路）ということもあって幕末に立派な橋が架けられています。

9/6 7:47

橋を渡って左へ。

9/6 7:49

ここから右斜めへの道筋を進みます。

9/6 7:54

とても静かな雰囲気。

9/6 8:01

京大の吉田キャンパス。幕末までは構内を斜めに横切っていたのですが尾張藩下屋敷が作られる際に分断になってしまいました。

9/6 8:03

角にある道標。右 さかもと、からさき、白川　左　百まんへん。宝永年間のもの。

9/6 8:09

【迂回中】京大前を通過。

9/6 8:10

【迂回中】吉田神社の鳥居をくぐります。神社の手前を左へ。

9/6 8:17

【迂回中】ここを斜め右へ。旧道が復活します。

9/6 8:19

このまま右を直進。

9/6 8:19

立派な石仏と道標。「すぐ 唐崎」の文字が見えるので立ち位置は昔のままのようです。

9/6 8:21

志賀越え道は歴史が古い道だけあって古い時代の大きな石仏をいくつも見ることができます。

9/6 8:25

交差点を斜めに横切ります。右手にローソンがありますがゴール付近まで店がないので最終補給しておきましょう。

9/6 8:26

この交差点におられた子安観音さん。鎌倉時代のもの。秀吉が聚楽第に移した折に不気味な声で夜な夜な「白川へ返せ」と言うので元の場所に戻したという話があります。

9/6 8:41

琵琶湖疎水と交差します。街道とは落差を利用した立体交差になっていて見応えがあります。

9/6 8:56

ゆったりとした勾配が続きます。

9/6 8:59

右　阪本の文字。

9/6 9:04

白川平行して歩きます。ここからは府道の道のり。

9/6 9:18

歩道がないので要注意。

9/6 9:21

渓谷のような川筋。

9/6 9:47

不動院とラジウム温泉。温泉は日帰り入浴が可能です。

9/6 9:51

道の反対側に見えた石積み。もしかするとこの付近の街道は川の向こう側だった可能性もありますが明治の地図では今歩いてる府道の道筋が街道なっています。

9/6 9:53

路盤のようなものも見えます。

9/6 10:02

ここが県境。峠はまだ先。

9/6 10:03

ここを右へ。府道と分かれます。ちなみにこの手前で右下に降りていく道がありますがこれがどうも旧道らしく国境石があることを後で知りました。区間は20mほど。途中で消滅しています。

9/6 10:12

山中の集落。資料では宿場だった記述があります。

9/6 10:13

双体道祖神が多い地区。

9/6 10:15

山中は古くから峠前の拠点として栄えて寺が多いのも特長的です。

9/6 10:19

阿弥陀如来の大きな石仏。鎌倉時代のもの。

9/6 10:23

だいぶ上流になってきました。

9/6 10:28

左上にあがるスロープを登って県道と交差します。ちなみに県道の道筋は永禄年間に信長の命によって作られた新道です。志賀越道はそれ以前の本道にあたります。

9/6 10:28

志賀峠の道標がいくつか立っています。

9/6 10:29

砂防ダムを作った影響からか暫くは良い道が続きます。

9/6 10:45

砂防ダム先の旧道入口。左下へ。右上の道はダムが作られた際のもの。

9/6 10:40

旧道を上から眺めるとこんな感じ。

9/6 10:46

川砂の上を進みます。歩きづらいです。この砂は「白川砂」というそうです。

9/6 10:46

雨の影響か水路になってる箇所があり飛び越えます。

9/6 10:47

路盤はしっかりしてるようですが明治の資料では川の右側を進んでいたようなので本来の道かは疑問が残ります。ですがダムが出来てから水路が変わっているようなのでこの先にある常夜灯のことを考えるとこれで正解かもしれません。

9/6 10:49

常夜灯。左　むどうじ道。むどうじとは比叡山無動寺のこと。常夜灯の間を抜けると寺へと進むのでしょう。志賀越道は常夜灯をかすめるように右に進みます。

9/6 10:50

道路の痕跡がわかりづらくなっています。

9/6 11:04

2つめの砂防ダム。大雨の日は通り道が水路になるようです。

9/6 11:05

真ん中に志賀越え道の案内板があります。

9/6 11:05

シダの藪なので膝下までで助かりました。

9/6 11:07

ここは右。案内看板どおりに進みます。

9/6 11:09

ここからは少しづつ歩きづらくなっていきます。

9/6 11:10

左へ。

9/6 11:12

このように崩壊して狭くなってる箇所があります。

9/6 11:15

ここは完全に崩壊しています。遠巻きに進んでなんとか進めました。

9/6 11:18

少し腐りかかった木の橋。

9/6 11:20

街道らしい光景。

9/6 11:22

横に比叡山ドライブウェイを見て。

9/6 11:23

ドライブウェイを潜ったあたりが峠になると思われます。

9/6 11:31

峠の展望は皆無です。晴れだと違っていたかもしれません。

9/6 11:32

峠からしばらく古道といった風景の中を進みます。

9/6 11:33

これは見事ですね。

9/6 11:35

倒木は所々に。

9/6 11:38

この辺りは崩落したのでしょう。

9/6 11:43

崩落の影響か歩きづらいです。

9/6 11:51

やがて整備された道へ。

9/6 11:55

磨崖仏。

9/6 12:00

湧き水があります。

9/6 12:04

この階段を登ると崇福寺跡。崇福寺が衰退するとともに志賀越え道も衰退していったといわれています。

9/6 12:05

張り紙には今通ってきた道は通行不能とあります。京都府側には何もなかったのに。

9/6 12:09

左に志賀大仏。ここで昼食をしました。トイレもあります。

9/6 12:11

志賀大仏。5mはあるでしょうか。

9/6 12:55

ここは左へ。

9/6 12:55

古墳群を横目に見ます。

9/6 12:57

わかりにくいですが前に琵琶湖が見えてきました。

9/6 13:05

ここを左。

9/6 13:12

神社の手前にある水路の手前の道を右へ。神社手前の道は明治以降に作れらています。

9/6 13:17

京阪電車の踏切を渡ります。

9/6 13:33

今回のゴール。西近江路との追分です。近くには近江八景のひとつである唐崎神社がありここからの眺めはなかなかのものです。

撮影機器：

iPhone 6 Apple

感想

yaonyaosuke2

　　
志賀越道は古い歴史があるだけあって
他にない面白さがつまっていた街道でした。
巨大な石仏もその一つで見ごたえがありました。

雨の中の道中にはなりましたが
9月の初旬にも関わらず肌寒いぐらいで
峠越えするには良い天候だったのではと思います。

今回は街道シンポジウムの一環で歩いてきました。
当日の様子のつぶやきがまとめられています。↓
http://togetter.com/li/870485

なお、
今回の街道歩きの記録は
以下のブログでもまとめてみました。
http://borabora.seesaa.net/article/426058257.html
　　　　　

コメント

hehe

yaonyaosuke2さん、
こんばんは。
私にも馴染がある地域で興味深く拝読させて頂きました。
雨の中、お疲れさまでした。

志賀街道、
北白川の大きいお地蔵さん(写真19の観音さん？)のところが
起点かと思っていました。
何故か、車の道は志賀越えではなく
山中越えと呼ばれる事が多いのですね。

写真60の峠、本当にいいですね！
雨で良かったのかも…
この道、歩いてみたくなりました

yaonyaosuke2

Re: yaonyaosuke2さん、
　
こんにちわ。
志賀越えは古い道だけあって歴史を調べると
ザクザクと発見があって面白いです

起点は諸説あるのですが
京の都は御土居というものに囲まれていて
その出口が7カ所しかなく外へはいずれかで出てました。
志賀越えに行く場合は荒神口が一番近くだったはずで
ここが起点なのかなーとは思います

是非heheさんも歩かれてみてください
距離も手ごろですし夏の時期でこの程度の藪ですから
時期を外せばもっと歩きやすいと思います。
峠付近の道筋は最高でした