【北号作戦】北岳(広河原〜八本歯のコル〜白根御池小屋周回)【甲40.6】
- GPS
- 08:14
- 距離
- 11.8km
- 登り
- 1,789m
- 下り
- 1,790m
コースタイム
- 山行
- 6:24
- 休憩
- 1:50
- 合計
- 8:14
天候 | 晴れ 稜線は昼前に雲 微風 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
雨が続いた後だからか水が道に溢れる。 その後、ガレ場の登り、二俣からは急登。 北岳からの下りもまたガレ場の急傾斜。 白根御池小屋から先は関東近郊の低山のような感じ。 |
その他周辺情報 | 奈良田温泉等 町営日帰り入浴施設、奈良田の湯温泉の食事処は昼食時のみ。 |
写真
感想
予想していたとおり、9月の連休は好天に恵まれた。そこで激混み必至ではあるが南アルプスを目指す。白峰三山へ改めての挑戦だ。
【過去の挑戦】
一回目:http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-213211.html
二回目:http://www.yamareco.com/modules/diary/7449-detail-80594
【またしてもまたしても寝られず】
今回は日が暮れる前に奈良田に到着し、温泉にも入って準備万端、あとはぐっすり眠るのみ。・・・のはずだったのだが、過去2回と同様、今回もまた全く寝られず。一緒に寝ていたヒロシ氏によると、最初は寝ていたらしい(が、寝ていたという感覚全くなし)。それも10〜20分くらいだろう。寝ていたにしても浅い眠り、ヒロシ氏に声をかけられて目を覚ます。その後は、全く眠りに落ちる気配が無い。もう一度だけ、まどろみ始めた時があったが、そのチャンスは蚊の襲来により潰える。ヒロシ氏は大イビキやら歯ぎしりやらしながらよく寝ている。どうしようもない。ただ目を開じて寝転がっているだけ。意識が薄れることもあったが、睡眠というレベルとは到底言えない。
今回は早めに乗り入れて、夜鳴きする犬どもや夜入ってくる車に煩わされることのないよう奥の方に駐車したのだが、それでも三度目の正直ならず。悶々悶々。何故寝られないのか分からない。夕べに飲んだ日本酒のせいだろうか。酒を飲んでかえって頭が冴えたような気がする。前回のウメッシュの失敗を踏まえて炭酸を避けたが、次回再々挑戦するときはアルコールそのものを飲むのをやめよう。あとは枕やマットを用意して快眠のためのフル装備で臨むことだ。
起床・出発予定時刻は刻々と迫る。寝られない中で山行をどうするか考える。今回は共同山行だから睡眠不足でも意地で何とかなるかもしれない。が、それは希望的観測というもので何の裏付けも無いものだ。かえってヒロシ氏の足手をまとってしまう可能性も十分にある。また、まともな睡眠が数十分という状態で3000m級の山々を踏破したとしても、それは蛮勇と言うべきで称賛には値しない。
そのため、今回は北岳単峰を歩くこととした。睡眠時間もさらに4時間確保。ただ、睡眠時間が延びたからその後よく寝られたかというと微妙である。睡眠を十分にとったヒロシ氏がゴソゴソ寝返りをうつようになったので。ま、1,2時間は寝られたのではないだろうか。
【広河原出発】
広河原出発の単峰山行とした以上、他の山行者とよーいどんの同時スタートになることは必至となった。始発のバスに間に合うべく準備を進める。やはり山行適期ということもあり、奈良田も奈良田駐車場も長蛇の列。バス会社の想定以上に山行者がいたらしく、奈良田駐車場で詰めても詰めても乗り切れない事態に。少しでも渋滞を避けられるよう、あるき沢橋からの登頂を考えていたが、こんなに鮨詰めでは途中で降りられようはずもなかった。
広河原は、甲府や夜叉神から来たのであろう山行者で大盛況だ。渋滞が発生しなければよいが。と一抹の不安はあったものの、歩き始めに団子状態だった山行者も足元に岩が増えるごとに散り散りとなり、さほど山行に支障を与えるものではなかった。
【稜線へ】
岩の増える道を上がっていくと、広い大樺沢に出て北岳の岩肌を前面に拝むことができる。この目的地を見ながら進むというのが精神衛生上よろしいかどうかというのは難しいのだが、空が雲ひとつ無い快晴の青ということもあり士気は上々。
二俣で小休止の後、残雪も僅少であることを見てとって直登の左俣コースを選択。直登は辛さこそあれ、歩むごとに高度が上がっていくのを感じることができる。ちらほらと見え始めた紅葉も足休めにちょうど良い。最後の一上り、二上りはきつかったが、遂に岩の稜線に達する。なお、この時には鳳凰三山をはじめとする東側稜線と間ノ岳方面は雲に覆われつつあった。雲に妨げられない展望を得るには、あと1,2時間早く稜線に達さねばならないだろう。少なくとも暑さの残る時期においては。
【北岳】
稜線に達する前から階段梯子とでもいうべき急登が相次いでいたが、八本歯のコル以後も同様の上りが続く。池吊尾根分岐に到達すると反対の西側の展望も開け疲労も払拭される。睡眠不足であればこの時点でグロッキーになって歩けない状態になっているところだが、睡眠時間を延長した甲斐があった。東側に富士山のシルエットを認め、ダミーピークを巻いて北岳山頂に到達したのはまもなくだった。
今回はヒロシ氏がバーナーを持ってきていたので山頂でラーメンを食する。白峰三山を踏破するにあたっては足手をまとうのではと危惧していたが、思ったほど負担にはならなかったらしく、ついでに山頂でゆったりと温かいものを口にできたので言うことなしだ。
【下山】
南アルプス山行にあたって不満なのはバスの便の少なさと最終便の早さだ。これにより山行がどうしても制限を受けてしまう。遅くとも16時頃には下山すべきなのはもっともだが、日の長い時期にはもう少し融通が利かないものだろうか。また、最終バスとその一つ前の便が2時間40分も空いているのも困りものだ。それによって南アの混雑が一定程度抑えられていることを思えば許容すべきなのかもしれないが。
山頂を下り始めた時には最終バスには十分間に合うが、14時発の便には若干及ばないと考えられた。もちろん足早に歩を進めれば14時の便に間に合うだろうが、そんな時間ばかり気にして駆け下りるような山行が楽しいはずも無い。そこで極力進行を遅滞させて広河原到着を16時に近づけることとし、上りの人にどんどん道を譲る他、途中、白根御池小屋で長めの休憩をとるなどする。それでも牛歩戦術には限界があり、15時前には広河原に帰還。乗り合いタクシーの運転手が待ち構えていたかのように寄って来たが、行き先が奈良田と聞くとまた散っていった。実に奈良田からのアプローチは難しい。
【総括】
かくして、機転を利かせたことにより、山行は無事完了した。だが、縦走は浪漫であるので、いつの日にか成就したいものである。とりあえず南アで一定の戦果を収めることができた。この勢いを駆ってもう一峰しかけたいところである。ゴホゴホ(山行前日から咽喉に違和感があり、山行後悪化。21〜22日は晴天にもかかわらず都内で大人しく過ごすこととなる。)
〜おしまい〜
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