最後の○穂は前穂高岳 涸沢と岳沢の紅葉を眺めながら
- GPS
- 32:00
- 距離
- 25.6km
- 登り
- 1,988m
- 下り
- 1,975m
コースタイム
- 山行
- 7:05
- 休憩
- 0:50
- 合計
- 7:55
天候 | 9/26 雨→曇り→晴れ 9/27 曇り→晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
さわんど大橋⇔上高地バスターミナル:乗合いタクシー/4,200円、バス/1,250円 |
コース状況/ 危険箇所等 |
危険箇所は特にありません 吊尾根は上高地側を歩きますので、涸沢側へ続く踏み跡には注意してください |
写真
感想
前々回の槍〜穂高縦走の時に、天候が悪く断念した前穂へ行って来ました。
当初の予定では、重太郎新道から登り穂高岳山荘泊、翌日白出沢から新穂高まで下る計画でしたが、2日目(27日)の方が天気が良さそうだったので、涸沢から登って2日目に前穂〜重太郎新道で上高地へ下るコースへ急遽変更することに。
結果として、この判断は大正解でした。
土曜日の早朝の沢渡駐車場は、珍しくガラガラ。
天気予報がコロコロ変わり、直前まで雨予報だったせいでしょうか?
たしかに上高地へのタクシーに乗っている間にも雨がパラついたり、天気はいまいちな感じで「本当に午後から晴れるの?」と不安になります。
バスターミナルに着くとそこそこ人は居ましたが、やはり休日の上高地にしては少ないなと感じました。
幸い雨は上がったので、準備をして出発します。
ところが、ターミナルから横尾までの平坦な道がなぜかツラい・・・
前回の奥秩父縦走から日数が経っていないからか、足がダルいし身体全体が疲れている感じでペースが上がりません。
加えて今まで何回も通っている単調な道で、だんだんと眠気が襲ってくる始末。
ここのところ強行日程だったので、「無理して来なくてもよかったかな・・・」とちょっと後悔してしまいました。
私があまりにテンション低いので、心配したkenboさんが「今日は帰る?」と聞いてきますが、せっかく時間をかけて来たのでとりあえず先に進むことにします。
本谷橋で少し休憩して、涸沢まで一気に登ります。
2年前、一人で涸沢にテント泊に来たとき、ここの登りが辛かったので覚悟をしていたのですが、今回はそんなに疲れることなくノンストップで涸沢ヒュッテへ到着出来ました。
登りで目が覚めたのかな?横尾までのあの辛さは何だったの?
涸沢に着くと、そこは紅葉真っ盛り!
天気も回復して青空が見え、ナナカマドの赤が目に眩しい・・・
今回紅葉のことは全然期待していなかったのですが、いつか見てみたかった涸沢の紅葉を見ることが出来て大興奮でした。
しかも比較的人が少なく、気温もこの時期にしては高くてぽかぽか陽気で気持ち良い♪
この日涸沢を訪れた人はラッキーだったと思います。
紅葉には興味ないと言っていたkenboさんも、なんだかんだで写真を撮ったりして楽しんでいるようでした(笑)
ここでビールセットでも頼んでまったりしたい気分になりましたが、今日は穂高岳山荘まで登らないといけないので、後ろ髪引かれる思いで紅葉の涸沢を後にします。
涸沢小屋からザイテングラート取り付きまでの道は、急斜面で天気も良く暑い!
汗だくになりながら取り付まで到着し、ザイテングラートを登ります。
ここから穂高岳山荘へはグイグイと標高を上げていく感じで、これまた意外と楽に登ることが出来ました。
2年前のリベンジ達成です!
穂高岳山荘は、2週間前に訪れた時の混雑振りが嘘のように空いていました。
山荘前のテラスで涸沢の紅葉を楽しみながら、恒例のお疲れ様会をしてしばらくまったり♪
夕方になると雲が多くなりましたが、スーパームーンと雲海がとても神秘的でした。
前回気に入った穂高岳山荘の夕食をお腹いっぱい食べて、明日に向けて早めに就寝。
風は穏やかで寒くもなく、テントでも快適な夜を過ごすことが出来ました。
次の日。
朝は曇っていましたが、風が強くないので前回よりも楽に奥穂高岳へ到着。
来年ジャンダルムに行きたいらしいkenboさんが「馬の背まで偵察に行ってくる。」と言うので、馬の背手前の岩場の上で待っていました。
あいにく奥穂山頂はガスで真っ白でしたが、時折霧の中からジャンダルムの姿が・・・
頂上に何人か人が立っているのが見えました。あんな所に登れるなんてすごいなー。
奥穂から前穂までは初めて歩く道。
上高地の河童橋からいつも見ていた「吊尾根」に、いよいよ突入です。
最初は結構急な鎖場の下り。そこまで大変な下りではありませんが、前穂から奥穂へ向かう場合は辛そうな急登に見えました。
上高地を眼下に見ながら、紀美子平までは所々鎖場もありますが意外と歩きやすい道を歩きます。
紀美子平に到着すると岳沢から登ってきた人達も休憩していて、結構賑やかでした。
ザックをデポして、いよいよ前穂高岳へ。
急な岩場をガシガシ登り、20分ほどで山頂へ着きました。
山頂は意外と広くガスも切れ、2週間前に歩いた槍ヶ岳から大キレットへ続く道が見えました。
涸沢方面の紅葉もとても綺麗です。
また、燕〜大天井〜常念〜蝶ヶ岳の稜線も目の前に見えて、今度はこちらも縦走してみたいなぁと思いました。
素晴らしい眺めを堪能した後は、重太郎新道で上高地まで下ります。
噂では結構キツい下りらしい・・・
また、下りでは事故も多発しているようなので気をつけて歩きました。
長い鎖場や梯子をひたすら下り、お昼ごろに岳沢小屋へ到着。
この周辺の紅葉も、涸沢の紅葉に劣らないくらい綺麗でした。
上高地から4時間ほどなので、混雑していて遠い涸沢より、岳沢の方がお手軽に紅葉が楽しめるかもしれません。
ここから登山口までは1時間半程。
樹林帯の中をひたすら下り、観光客で賑わう河童橋に着いたのは14時くらいでした。
個人的には、涸沢から下って横尾〜徳沢〜明神〜上高地と歩くより、吊尾根から重太郎新道を通って岳沢に下るほうが景色に変化があって楽しかったです。
それと、今回は前穂からの景色が素晴らしかったのと涸沢の紅葉が見られたので大満足でした。
初日で帰らなくて本当によかった(笑)
今年は、後立山・剱岳・三大キレット・西穂・北穂・奥穂・前穂とかなり頑張って登りました。
一応、今年の目標はクリア出来たので、これからはせっかくつけた体力を落とさないように頑張ろうと思います。
来年もまだまだ行きたい山がたくさんあるので!
昨年は経験不足で、今年は強風と霧、そして鼻血で断念した前穂高岳。どうしても今年中に登ってみたい。
前回の奥秩父縦走の疲労が回復しないまま、中3日で登るのは辛そうなことと、9/26(土)の天気が悪そうなので、翌27(日)に近くの山を日帰りで、もしくは休養に充てることにしていました。しかし、直前になって26の天気が変わって曇り予報となったので、決行することにしました。
本来は、重太郎新道から登って前穂〜吊尾根〜穂高岳山荘(泊)、白出沢を下って新穂高温泉を予定していましたが、疲労具合、そしてせっかくなら天気が良さそうな27に前穂に登ったほうが楽しいだろうと考慮した結果、涸沢からザイテングラートで登り、重太郎新道で下ることにしました。
9/26
仕事で帰宅が遅くなったものの、穂高岳山荘まで涸沢経由だからそんなに疲れないだろう、テントが張れないことはないだろう、と予想したこともあり、ダラダラと準備してしまいました。準備している間も雨が降り続けていたことも影響していました。結局、小雨が降る中、自宅を出発しました。
中央道に乗る頃に雨は上がり、車を走らせて5:30頃に沢渡に到着。かなりの車を予想していましたが、直前まで天気予報が悪かったせいか、ガラガラ。名古屋から来られたと言うお二人とタクシーを相乗りし、上高地に向かいます(このお二人とは、翌日の岳沢小屋まで抜きつ抜かれつでした)。
タクシーの運転手が「SWの人出は凄かったよ。帰りは河童橋までバス待ちの行列ができたそうだ。今週末はどうかな?」などと話をしていると、釜トンネルを過ぎたあたりから小雨が降り出しました。運転手が「このくらいなら、雨具はいらないでしょうね」と話しているうちに雨が強まって車内の雰囲気は重くなり、運転手は気まずそうに無言でワイパーを早めます。でも、上高地の手前で小雨となり、タクシーを降車後に登山届や何やらの準備をしているうちに雨は上がりました。
雨が降っていたためか、湿度が高くて暖かい中(昨年のこの時期は、沢渡近くの気温は3℃だったのに、今日は13℃でした)、出発です。
いつものごとく、横尾までは長くて単調な歩き。でも、2週間前は鮮やかな緑色をしていた木々が色付き始めていました。
横尾大橋を過ぎて本谷橋に至るまで、ここもほぼ平行移動に近いのに、kazuruさんのペースが遅れ始めます。奥秩父の疲れが残っているのでしょう。あまりの遅れぶりが気になって体調を確認すると「疲れた。来なければ良かった」と不貞腐れているので、「それならば帰りましょう」と言うと、無言のまま渋々歩き続けます。
多くの方に抜かされながら、何とか本谷橋に到着。横尾から涸沢まではノンストップで行く予定でしたが、ここで少し休憩。ここから登りが始まるので、先が思いやられます。
しかし、登りに入るとkazuruさんが覚醒し、そこそこのペースで歩き始めてひと安心。加えて、標高を上げるにつれて綺麗な紅葉が目に入り、晴れてきたこともあって、全く期待していなかった涸沢の紅葉を楽しむことができました。
多くの方が体育の日の3連休で押し寄せ、大混雑になると言われる涸沢の紅葉。普段は紅葉に対して全く興味がありませんが、今回ばかりはお得感のようなものを感じて
嬉しくなりました。当然、kazuruさんや周りの方は大喜びしていました。
涸沢ヒュッテで昼食です。きっとテント場は凄いことになっているだろうと思っていましたが、天気予報が悪かったことと、多くの方がSWに来てしまったからでしょうか、ガラガラだったことは意外でした。これなら、穂高岳山荘も空いているだろうな。
休憩中なのに上着を着る必要はないくらいのポカポカ陽気。ここがゴールでも良いような…。
涸沢小屋を経由して、ザイテングラートの取り付きに進みます。一度通ったことがある道なのに「あれ?こんなに遠かったかな?」と感じ、日差しを遮るものがないので暑い、暑い。汗だくになりながら到着しました。今回の2日間の行程で、一番疲れました。
ザイテングラートでは、岩場をガシガシと登って標高を稼ぐことができるので楽になり、穂高岳山荘に到着。予想通り空いていて、テントはまだ数張りしかありませんでした。
受付を済ませてテントを設営し、涸沢の紅葉を上から眺めながらお疲れさま会。この間に登ってくる方がいましたが、結局テント場は1/3程度、山荘泊の方は定員の半数以下程度だったのではないでしょうか。混み合っていた2週間前よりも混雑することを予想していたので、嘘のようでした。
穂高岳山荘では夕食を付けることにしています。当然、1順目。メニューは同じかな?と思っていましたが、焼き魚が鯖から鮭になっていました。今日はそんなに疲れていないはずなのに、これが影響して?ご飯を茶碗4杯半食べてしまいました。
明日が本番。早めに就寝しました。今晩は風が吹きませんように。
9/27
懸念していた風は殆ど吹かず、比較的よく眠ることができました。テント撤収時も手が悴むことはなく、今日も暖かくなりそう。
まずは奥穂高岳に進みます。稜線に出ると若干風が吹いていましたが、歩けないことはありません。ただ、ガスが発生して残念。天気予報を信じよう。鼻血が噴き出した場所の流血痕は、さすがに消えていました。
奥穂高岳に到着後、馬の背まで偵察に行きました。馬の背までは普通に歩くことができ、その少し先がストンと見えなくなっています。あそこから先が…。いつかは…。そのような気持ちを抱いたまま、途中でkazuruさんを待たせているので引き返しました。
さて、やっと吊尾根を歩くことができます。鎖場を結構下り、稜線を上高地側に巻く形で歩きます。途中で涸沢側に続く明瞭な踏み跡があり、無意識のうちに誘導されてしまうので注意しました(2回誘導されてしまいました)。
特に危険箇所はなく、最低コルと上部の岩に書かれている場所に到着。何であんなに高い場所に書いてあるのだろう?と思いつつ、少し登って撮影しました。
紀美子平に到着すると、ちょうど岳沢側から登ってきた方が合流してきて少し混み始めたので、休憩することなくザックをデポして、待ちに待った前穂高岳へのアタックを開始します。
山頂までは岩場の連続ですが、ザックを背負っていないので、比較的楽に登ることができました。3度目の正直で登頂することができ、喜びよりも「やっと登ることができた!」とホッとした気持ちでした。
西穂高岳方面は雲に隠れていて見えませんでしたが、槍ヶ岳方面はきれいに見えて、間隔が空いてしまったものの、槍ヶ岳からここまで歩いた稜線を眺めることができました。こちら側から初めて見たジャンダルムは、反対側から見ると誰もが認識可能な「岩の塊」と言うよりも「ただの岩稜帯の山」にしか見えず、拍子抜けでした。
涸沢の紅葉を見納めし、紀美子平に戻ります。下りはそこそこ時間がかかり、CTを若干上回りました。重太郎新道を登りとする場合は、ただでさえ穂高岳山荘への到着が遅くなることが指摘されていますので、紀美子平からのピストンはCTを上回る可能性があることに注意してください(単に私たちの技量不足かもしれませんが)。
紀美子平から、すぐに長い鎖場を下ります。岩肌がツルツルしているので、少し気を付けました。あとはひたすら下るだけ。岳沢小屋まで、鎖・梯子・階段ありの噂通り長い下りでしたが、岳沢側の紅葉を楽しみながら下ることができたので、そんなに苦痛ではありませんでした。お腹が空いてグーグー鳴り始めた頃に、岳沢小屋に到着。
岳沢小屋で、紅葉を楽しみながら昼食にします。涸沢の方が紅葉のイメージが強いせいか激混みなのに対し、岳沢は静かです。上高地からも近いし、私が紅葉を楽しむならこちらかな?
上高地までの下りでは、さすがに標高が下がってきたので葉の色が緑色に戻ってきました。それでも、樹林帯の中をぐんぐん下り、この時期ではたいして涼しくない風穴を残念に思いながら登山口に到着。梓川のを眺めながら木道を歩き、観光客で溢れる河童橋を渡り、目の前にある五千尺ホテルで上高地ソフトクリームを購入し、穂高連峰を眺めながら味わいました。
今年は後立山だけではなく、穂高も堪能したな…。しみじみと感じながらゴールしたのでした。
これにて、剱岳、3大キレット、西穂、前穂、奥秩父と、今年の目標を達成することができました。さて、来年はどうしよう?ジャンダル…いやいや、慢心してはいけませんね。今一度謙虚になって、体力・技術の向上を目指そうと思います。
kenboさん、kazuruさん お疲れ様でした。
ひと月に2回も穂高に行かれるなんてとっても羨ましいです。
来年は是非ジャンダルムに
明日、明後日(10月3.4)は快晴予報ですが いったい何処へ行かれるんでしょう。
ヤマレコ楽しみにしています
pi-tiさん、こんにちは!
そうですね、一月に二回も穂高は行き過ぎですよね〜(笑)
おかげで足を痛めてしまいました…
でも、涸沢の紅葉と前穂の景色が最高だったので、行って良かったです ♪
kenboさんもウマノセを偵察出来てご満悦でした。
3日、4日は尾瀬に行ってきましたよ!
燧ヶ岳と至仏山を一泊二日です
こちらも紅葉が綺麗でしたよー
kazuruさん、kenboさん、こんにちは^^
横尾までの道のりは、眠たくなりますよね...よ〜く分かります。
紅葉で有名な涸沢、一度は見てみたいものです
美しい山の上の紅葉は、見頃が3日とはいいますが、
もう今週末には見頃を過ぎていそうですね〜...
僕の地元・谷川岳も今週末がピークで、来週には紅葉は見れなそうです
タイミングも判断も素晴らしいお二人のレコに、拍手!
bicycle
bicycleさん、こんにちは!
今回は紅葉目的ではなかったんですが、運良く有名な涸沢の紅葉を見ることができてラッキーでした
あと涸沢も綺麗ですが、岳沢も意外と紅葉の穴場でしたよ。
黄色に色付いた木が多く、吊尾根を間近に見上げる感じも迫力があってオススメです♪
上高地〜横尾は本当に長いですよねー
いつも飽きてしまうので、今回の重太郎新道の下りの方が変化があって楽しかったです
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