笠ヶ岳山荘−双六小屋−新穂高温泉(痛風発作と足首捻挫でピーク回避)
- GPS
- --:--
- 距離
- 32.5km
- 登り
- 2,568m
- 下り
- 2,568m
コースタイム
- 山行
- 9:00
- 休憩
- 0:40
- 合計
- 9:40
- 山行
- 5:40
- 休憩
- 0:40
- 合計
- 6:20
天候 | 3日間を通じて晴れ。 天気予報が運良くハズレでくれました。 |
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過去天気図(気象庁) | 2024年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス
往路:竹橋から新穂高温泉 復路:新穂高温泉から新宿 |
コース状況/ 危険箇所等 |
良く整備していただいています(危険箇所がないわけではありません。特に笠新道はわたしのような身体能力の低いハイカーは不安箇所では3点支持で) |
その他周辺情報 | 笠新道の入口の手前にあるわさび平小屋ではランチのほか冷たい飲み物や野菜の提供があります。 ただし、かき氷は、さらに手前(双六寄り)の鏡平山荘のみでの提供となるため注意が必要です。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
日よけ帽子
靴
ザック
行動食
非常食
飲料
地図(地形図)
計画書
ヘッドランプ
予備電池
ファーストエイドキット
常備薬
保険証
携帯
時計
タオル
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感想
【良い子は真似をしないでください】
まずは、写真のコメントにもありますように、笠ヶ岳山荘の御主人には、約束の時刻に一歩間に合わずご心配をおかけしてお電話まで頂戴してしまいました。重ねて申し訳ありませんでした。
山行予定初日の3日前に久しぶりに左足首に痛風発作の前兆らしき症状が出て、定石どおりコルヒチンを服用。
いつになく効きが悪く、同2日前の水曜日の昼からはロキソニンテープ(Non-Steroidal Anti-Inflammatory Drug)を貼ることに。
同前日は、ドタキャン已む無しとするか、近所の整形外科までNonじゃないSteroidの注射を打ちにゆくか迷いましたが、徐々に快方に向かい、多少の違和感は残るものの、気合と集中力で行こうと。
毎日あるぺん号(夜行バス)に乗車する直前にもロキソニンを貼り替えておいたところ、早朝新穂高ロープウェイ駐車場に着くころにはほとんど痛みは消えていた、ように感じました。
ただ、もともと足首の可動域が狭すぎるため、笠新道のような斜面は、健常な状態でもわたしには御しがたいところ、平地歩きでは無問題となった左足首は、笠新道入り口以降、ふんばりがきかずに着地後体がふらつくために、ぎこちない歩き方になってしまっていました。
それが原因で、早々に、左をかばった右の足首に軽い捻挫を起こしてしまいました。
誰にも迷惑を掛けたくないという思いで、根性と集中力で、何とか笠ヶ岳山荘にまではたどり着けましたが、この日の夜は、ロキソニンテープを、左足首から右足首へと貼る位置を変えることになりました。
二日目の行程は、楽しみにしていた双六岳までの初ルートでしたが、前半は、やはり岩場の下りで、右足を恐々と着地するというひどい状況。
これじゃだめだと、それまでいろいろ理由があって温存していたトレッキングポールを秩父平に大下りするところで解禁。右足首の曲がり具合や角度によっては激痛が走るものの、歩行は格段に快適になりました。
舐めてかかってはいけないアップダウンの稜線。。。
ですが、どんどん晴れ上がる槍・穂高の峰々、遠く前方には鷲羽岳や昨年登らせてもらった薬師岳まで、さらに遥か左手側には白山のいただきまでが、みんなで応援してくれているような気分に、独りで勝手になってきました。
しかしここまで晴れ上がるとは!て●きとくらすさん予想を外してくれて大感謝!
とくに登り局面では、ジムでスクワットやデッドリフトを繰り返しているような高揚感。
下りはまだぎこちなく、最終日も、健脚フランス人集団を含む(!?)大勢の皆さんに追い抜いていってもらいました。
【なぜ懲りないのか?】
二年前に「もう懲り懲り」と思った笠新道をもう一度登りたいと思ったのは、山小屋でTシャツを買うことをライフワークとしている私の目に、「当時の」笠新道のTシャツのデザインがかなりダサく映って、買いそびれてしまった後悔にありました。やはりあれを買い求めなければ、と。
なんと、今年お邪魔したら、デザインが一新されていて、近年ありがちなモ●ベルとのコラボ商品となっていて、紺色ベースは人気で売り切れだそうで、グレイ地のLサイズ一択で念願の入手ができました。さっそくその日の寝間着となった次第です。
夜行バスは、だいたいほとんど寝られないのですが、この日の笠ヶ岳山荘、二年前と同様の大部屋(窓から槍穂高連峰が望める)で、横のおじさん(オマエもだろっ)が、我が人生でも最大級のいびきの持ち主で、その轟音のせいというよりは、まず間違いなく睡眠時無呼吸症候群の恐れありという感じで、他人事ながら心配になり、事実上二夜連続で徹夜みたいになりました。
双六小屋は、私の娘の年代のような従業員の方々がまるでスタ●バックスの店員さんのように皆さん同じイントネーションでお話をされていて、たいへん好印象であったところ、私が「おひとりさま」ということで、「もしもよろしければプラス千円で個室にご案内できます」と徹夜明けの私にはぴったりすぎる商材の勧誘!
「お部屋は廊下に接してはいるのですが、窓もございます」と。
ん?廊下に接していない部屋なんてあるだろうか!?大部屋だって小部屋だってたいてい引き戸越しに廊下に接しているのではないか?(三伏峠小屋のような例外はある)と思ったのですが、もうそれは即断でした。
これは写真を撮り忘れたので百聞は一見に如かずなのですが、、、廊下と「個室」を隔てているのはカーテンだけだったのです。窓と言ってもその外は石垣。しかし、疲労困憊気味かつ人見知り気味の私にとってはこの「個室」が最高のビタミン剤!!
なお、人見知りの私にはなかなか勇気の要ることでしたが、10人以上の団体のフランス人のお客様がおられ、明日のお天気が心配ということで、NHKの国際放送&データ放送の天気予報の内容が読めなかったらしく、ちょっかいを出してしまいました。
そうしたら、そこのリーダー格のおっさんから「あなたはフランス語はフランスで勉強されたのですか?」と意外なツッコミを受けたので、「いや、日本だ。ただ、もうずいぶんと昔のこと。とっくにほとんど忘れた」と。
このフランス人集団もまた、三日目の行程は新穂高温泉まで。彼らは大人数なのにみんな健脚で、あちこちで大休憩をとっても、またすぐに追い越されます。先に休憩を終える私の常套句は、文字通りAu revoir et a bientotということに。
【痛風発作と山登りについて】
いきなり難し目の抽象論が入らせてもらいますと、糖尿病にも儀燭鉢況燭あるように、痛風もまた、自己免疫疾患という面と、生活習慣病という面があり、どうも古い医学情報では生活習慣病である点が強調されすぎで、尿酸値のコントロールに偏重しているというのが私の勉強の現在地です。
尿酸は、腎臓の濾過機能が低下して血液中に増えてしまっているのではなく、腎臓が(基本は)能動的に再吸収して、ビタミンCなどの抗酸化物質がストレスなどが理由で不足してしまったときに代替抗酸化物質として積極的に取り込もうとした結果、その値が高くなるという知見があまり伝わっていません。
これは、尿酸値を下げさえすればよいという薬を売る側には都合が良い論理ですが、尿酸値がさがっても、一旦、尿酸の結晶を誤って異物だと認識した白血球(これが自己免疫という疾患)が尿酸を貪食した結果として放出されるサイトカイン(新型コロナウイルスやそのワクチン問題でかなり流布された用語だと思います)が炎症と発作の正体なのです。
古代ギリシャのヒポクラテスの時代から使われているコルヒチンやNon Steroid Anti Inframmatory Drugsがいまでも急性期の痛風発作に有効なのは、とくにコルヒチンについては暴走した自己免疫システムを標的として
「おい、白血球くんたちよ、そんなに働かなくて良いよ。まぁ、いつもありがとう、なんだけど」
という薬であるからです。
と、ごちゃごちゃ申し上げましたが、尿酸値をコントロールできていてもいつ再発するかわからないのが痛風発作だとすると、山好きにはとても困る病気です。自己免疫膝疾患で、突然再発する関節痛と言えば、関節リュウマチも同様なのです。
引き続き、自分自身を検体としながら、解剖学と生理学の勉強を進め、現在の医療でもほとんど解明されていない各種の自己免疫疾患の抜本解決、そしてこのあいだもあるところでニュースになっていた「疲れすぎてて寝られない」問題、わたしはこれはとあるホルモンが関係していると仮説して、同様に研究を進めております。これ、激坂つらいのになぜ楽しいかという点とも関連していると考えております。
【過去の失敗から学べない】
どんだけのろまでどんだけ疲労困憊していてもだれよりも食欲があったのが救いだった三日間。消化器系よくがんばってくれました。
笠ヶ岳山荘の夕ご飯はハンバーグカレーで、ハンバーグ以外はお代わり自由です。素晴らしすぎる。
双六小屋の夕ご飯は、揚げたての野菜天ぷら!これもまたすばらしい!副菜(?)としてにゅう麺?温麺?が付け合わされているのですが、のどがかわいていたわたしは、さっさと麺を平らげて、めんつゆまで飲み干してしまいました。
その直後に、そのめんつゆは天ぷらの天つゆとしてお使いくださいという説明があり、なんだかこの流れ、塩見岳下山後の三伏峠小屋の既視感。
当時も、麺つゆ(兼用)と知らずに飲み干してしまったものだなぁーと。
過去の失敗から学べない私であるという説明を、相席をさせてもらった愛知県からお越しのお二方にお伝えしたものでした。
ただし、抹茶塩も備えられており、結果、大事故とはなっていません。
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