TTT(丹沢to高尾)
- GPS
- 21:00
- 距離
- 52.4km
- 登り
- 4,201m
- 下り
- 4,180m
コースタイム
- 山行
- 18:14
- 休憩
- 1:40
- 合計
- 19:54
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
石砂山や石老山は急斜面のザレ場あり。 |
写真
感想
登り納めにハードな登山がしたくて、前からやってみたかったTTT(丹沢to高尾)に挑戦。欲張りな性格だから、ただ歩き切るのもおもしろくない、途中の夜景や早朝の富士山も撮影したいと思い、逆算して、夜中に渋沢駅を出発。まず大倉を目指す。
いつもならバスや車で移動する道のりだが、足早に歩いていく。駅前の商店街を抜けたら、早速満天の星だった。こんな星空が見られるだけでも、歩いたかいがある。歩き始めこそ寒かったが、大倉の手前でインナーだけの姿になっても全然平気だった。大倉まで50分くらい。調子はいい。
大倉から山道に入る。山道と言っても、バカ尾根と呼ばれる大倉尾根は、階段や木道がよく整備されていて歩きやすい。ヘッドライトで足元さえ照らしておけば、容易に歩けてしまう。ナイトハイクにうってつけ。バカにならない尾根だ。熊もヒルも蛇も蜂もいないこの時期は、安心して登っていられる。でも、草木のざわめきに怯えたり、ヘッドライトに照らし出された影にびっくりしたり、つくづく自分は小心者だと思う。
そう言えば、出かける時に娘が、パパ行かないでって玄関で泣いてたっけ。なんだかかわいそうなことをしたなぁと不意に反省する。カミさんも、めずらしくおにぎりを握って送り出してくれたから、感謝しなければいけない。山に入ると、なぜか人恋しくなってしまう。
歩き始めから最初のピーク・塔ノ岳まで、3時間半ほど。かなり順調。しかし、山頂で吹きっさらされたら、インナーしか着ていない体が一気に冷えた。慌ててありったけの服をまとい、お湯を飲み、カイロの封も切った。寒さに震えながら、撮影開始。夜の塔ノ岳は初めてだが、こんなにも神奈川や東京の夜景が見渡せるのかと、感動。星空ももちろん素晴らしい。都心からほど近い人気の山だが、改めて魅力を感じた。
撮影などしてたら軽く1時間。順調に歩いてきた貯金はなくなってしまう。慌てて先を急ぐ。まだあたりは暗いし、足元だけ照らしながら歩いているので、あまり稜線歩き感がない。しかし、丹沢主脈と呼ばれるこの稜線は、定番の塔ノ岳、百名山の丹沢山、そして、丹沢及び神奈川県の最高峰である蛭ヶ岳と続く、非常にダイナミックな稜線だ。
本当は、蛭ヶ岳の先で朝を迎えたかったが、手前で日の出。朝陽に染まる富士山に感動しながら、シャッターを切る。しかし、撮影してると瞬く間に時間が過ぎ、気づいたら計画の1時間遅れ。蛭ヶ岳から先はそれまで以上に急ぐ。
ところが、たびたび睡魔におそわれる。2時間くらいの仮眠しかとっていないから、無理もない。ぼーっと歩いていたら、落ち葉がシルバニアファミリーに見えてきた。これはいかんと思い、こまめに補給しながら歩いたので、1時間遅れのまま丹沢エリアを下山。続いて相模湖エリアに突入していく。
あとは高尾まで低山だけ、自宅のある調布に近づいていくのは気持ちが楽、と安易に考えていたが、現実は真逆。丹沢は、標高こそ高くても歩きやすかった。蓄積した疲労の影響もあるのだろうが、後半の低山歩きのほうがしんどかった。
振り返ってみると、石砂山〜石老山あたりが一番核心だった。登山道が不明瞭だったり、ザレ場の急斜面があったりで、気が抜けなかった。車道歩きが増えるのも、モチベーションの低下につながった気がする。嵐山もなかなかピークにたどり着かず、精神的にきついものがあった。
17時間も歩き、食料は尽き、どんどん暗くなっていく。荷物も、防寒具はもちろん、カメラに替えのレンズに三脚まで持ってきているから、結構重い。最後の城山〜高尾山は何度も歩いているはずなのに、苦しかった。下山は最短ルートの1号路を使用したが、これがまたずっとコンクリートの、疲れた脚にはやさしくない道路だったから、とてつもなく長く感じた。
結局、日帰り登山としては自分史上最も長い、50km以上の道のりを21時間かけて歩き切った。2か月分くらい歩いたような感覚である。TTTは、達成感はあるが、たいへんつらく、当分歩きたくないと思えるものだった。
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