妻と娘と千畳敷カール:ひとり木曽駒は吹雪で撤退
- GPS
- 01:47
- 距離
- 2.6km
- 登り
- 288m
- 下り
- 295m
コースタイム
天候 | 初日:快晴 2日め:晴れのち曇り&雪 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
|
写真
感想
妻と2人で一度山の上からご来光を見てみたいねという話になり、娘が「きつい山歩きがないなら一緒に行ってもいいよ」というので(笑)、年末に3人でホテル千畳敷に一泊してきた。千畳敷カール内の標高2612mのホテルで、ロープウェイに直結してる。
***初日***
昼過ぎにホテルにチェックインしたあと、快晴の千畳敷カールを3人で散策して、夕方はくれなずむ南アルプスの眺望を、夜は満天の星空を楽しんだ。娘の一眼レフで撮った宝剣岳と天の川の写真はかなりのお気に入り。カメラを20秒間固定してなきゃいけないんだけど、三脚を忘れて大苦戦し、娘と2人、寒空の下で40分以上かけて最後にやっとキレイに撮れた写真。
***2日め***
3人で大晦日のご来光を浴びたあと、ひとりで木曽駒ケ岳を目指してきた。自分にとって初めての雪山登山。
八丁坂はさほど苦労せずに登れたものの、登り切るのとほぼ同時にガスに囲まれ、小雪が舞い始めた。進むにつれて吹雪に近くなり、天狗荘を過ぎたあたりで視界がほとんどなくなる。まだわずか50mぐらいしか離れていないのに、もう目を凝らしても天狗荘が見えない。被ったフードが強風でひっきりなしにバタバタ音を立て、何か見えるものがあるかと四方をキョロキョロしているうちに方向感覚もなくなってしまった。天狗荘も宝剣山荘も休業中で、乗越浄土からは人ひとりみかけていないという心細い状況。
(木曽駒に登る人の大半は当日朝にロープウェイで上がってくるので、ロープウェイがまだ動いていないこの時間はほとんどハイカーがいない)。
唯一の頼みはiPhoneアプリのGPS。千畳敷から木曽駒を往復した人のGPSログを落としてきたので、それを追えば視界がなくてもコースは辿れるはず。
ただ、あまりの寒さにiPhoneの電源が落ちるのが心配だった。実際、前日2度電源が落ちていた。木曽駒山頂を目指すにあたっては携帯ホルダーにカイロを入れてiPhoneが冷え切らないようにして登ってきたけど、GPSを頻繁に見ながら歩くとなると3度目の電源落ちはたぶん確実・・・このリスクは取れないと判断して、残念ながら引き返すことにした。次に雪山に行くことがあれば他のGPS対策を考えようと思う。
下山したあとは女性陣と合流してカール内散策。
*****
初めての雪山登山で準備不足・知識不足を感じたことなど
(熟練した人にとっては今更のことだろうけど)
・バラクラバやネックウォーマーをつけてサングラスをかけると、鼻の脇から上がる吐息でサングラスが曇りまくって困った。しかたなく、途中まではバラクラバもネックウォーマーも口元まで下げて使い、途中からはサングラスを外した。帰宅して調べたら、密閉型のゴーグルでも雪山での曇り対策は簡単じゃないんだな――知らなかった。
・グローブは、着脱なしにiPhone操作したかったので、Mountain Hardwearのプラズミックアウトドライを購入。その下にミズノのブレスサーモ、さらにファイントラックのスキンメッシュ。でもこの組み合わせだと指先が冷たかった。右手人差し指の先端には翌日までかすかなしびれが残った。
・ピッケルかストックかは最後まで悩んだ。ヤマレコ情報によると、1週間ぐらい前の木曽駒ではピッケルよりもストックの人の方が多かったそうで、写真や登山感想をみても滑りそうに思えなかったので、最終的にはストックにした。実際、雪がやわらかく、トレース以外では踏み込む度に数十センチ沈む感じだったので、12本爪アイゼンで滑るリスクは一度も感じなかった。八丁坂の急登では両手でストックを使えることで登りが随分楽になったとも思う。ただ、何事にも絶対はないので、万が一滑った時のリスクを考えたらやはりピッケルは持つべきとは思う。自分が登った日にはストック派よりもピッケル派の方が多かった気がする。
・上下のウェアは、ファイントラックのアクティブスキンとモンベルの厚手インナー、その上にミッドウエアと防水・透湿のアアウター、上半身にはユニクロのウルトラライトダウンジャケットもはさんだ。最初からこれを全部身につけてスタートし、寒暖の調節はジッパーの上げ下げだけ。グローブをつけたままでの衣類の着脱は、やろうとしても自分には至難の技だっただろうと思う――ましてや吹雪のなかだと・・・。手がかじかむと、見えない部分のジッパー操作も難しかった。
*****
2日めの天候には恵まれなかったけど、初日の青空、夕陽、星空、翌朝の朝陽と3人で楽しむことができて、いい思い出になった。
前日のヤマテン予報によると、2日め正午の木曽駒山頂は、気温−9度、風速18m。
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