【塩見岳】本当に厳冬期? 満足出来ずに藪へ...。
- GPS
- 17:51
- 距離
- 44.6km
- 登り
- 3,108m
- 下り
- 3,117m
コースタイム
- 山行
- 4:19
- 休憩
- 2:22
- 合計
- 6:41
- 山行
- 9:14
- 休憩
- 1:37
- 合計
- 10:51
過去天気図(気象庁) | 2016年01月の天気図 |
---|---|
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
自転車
・冬期ゲート前から鳥倉登山口まで自転車。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
この季節にしては特になし。 |
写真
感想
今週も南アルプスへ...。
仕事が2連休の予定だったので日帰りで丹沢主脈2ピストン(大倉〜西野々×2)にしようと思っていたのですが、3連休になったので南アルプスに行く事にしました。でも、行き先に迷う..。
大根沢山〜光岳〜茶臼岳〜沼平というコースと、大好きな塩見岳に行こうかと迷いましたが、初めて積雪期の塩見岳に行く事に決定!
伝付峠を越えて二軒小屋から塩見に行こうか?塩見新道から行こうか?鳥倉から行こうか、迷いましたが無難に鳥倉から行く事にしました。
雪が少ないと聞いていたので自宅をゆっくり出発しても、宿泊する三伏峠までは余裕で着くので10時40分に冬期ゲートを自転車で出発!!!
昨年はゲートから積雪があり大変だったという事ですが、今年は登山口までほぼ雪がありませんでした。
行きは登り基調の林道ですので必死に漕いで一時間強で登山口に到着。この自転車区間はマジで疲れた。
登山道に入ると雪が出てきたが部分的で本格的な積雪は2200mくらいからでした。
荷物が重いのでゆっくり登って来たのですが、ニャイロ状態で2時間強で三伏峠に到着。
外にテントを張ろうか小屋に泊まろうか迷いましたが、小屋はお姉さん一人でしたので小屋にテントを張る事にしました。
テントを張りシュラフなど最低限の支度だけして烏帽子岳に向けて出発!
烏帽子岳に行く理由は絶好の塩見岳展望台で景色を眺めながら夕日を眺めよう!という目的で、三伏小屋に泊まらない限り出来ない贅沢ですので楽しみにしていました。
こちらの稜線はノートレースかと思っていましたが、消えかけてはいましたがトレースが有り一時間くらいで烏帽子岳に着いてしまいましたが、夕日の時間までは一時間以上ある...。
写真を撮っていたのですが時間は有り余って自撮りなどをして時間を潰していたのですが、止まっていると寒いのでストレッチしたり、軽くダッシュしたり腹筋したりり...。
そんな事をしながら何とか夕日の景色を眺めて三伏小屋へ下山。 山岳写真家の方は本当に大変だと感じました。
小屋に着くとお姉さんがカレーうどんのいい香りで出迎えてくれました!
僕もカレーだったのですが、お餅を頂きカレーに入れて食べたのですが予想外にナイスな組み合わせで美味しかったです。
そして小屋はお姉さんと二人で貸切だったので、食事をしながら宴会?でお姉さんから「三岳」という焼酎を分けて頂きましたが、山以外でお酒を殆んど飲まない(しかも梅酒オンリー)僕はお酒の銘柄も知らないのですが、この「三岳」本当に飲みやすく美味しく頂きました!!!
お姉さんは冬期はアイスクライミングをメインにやっていて、南アルプスも大好きという事で話が盛り上がりアッという間に20時で就寝しました。
2時45分に起きて軽く食事を済ませ3時半に塩見岳に向けて出発!
ナイトハイクは慣れているので不安はありませんが、登山道は少ない積雪で完全なトレースが有り、スノーシューもワカンもアイゼンも必要ない状態でしたので余り速く歩くと日の出前に山頂に着いてしまう事...。 昨日のような待ちぼうけは勘弁なので時間調整しながら塩見小屋へ。
ここにスノーシューをデポして一応アイゼンを装着して塩見岳の核心部へ向かいましたが、まだ暗いので再び時間調整しながら登り、天狗岩の辺りで薄っすら明るくなり始めたので登りましたが、予想外の雪の少なさで取付きの時点でピッケルを仕舞い両手で岩を掴んで登りました。
この時期にピッケルを刺す雪が無いなんて聞いた事がない! 正直言ってガッカリでした...。
テンションが下がった状態でもモルゲンロートに染まる山々は本当に美しく、塩見岳東峰で風を避けながら富士山から登る日の出をずっと眺めていました。
風もヤマテン予報では24mくらい(かなり行動が厳しく、制限される風速)となっていたので軽くビビっていましたが、実際は10m前後だったと思いますし耐風姿勢も取る必要がありませんでした。
早い時間に塩見岳に登頂する事は分かっていたので、その後のプランとして蝙蝠岳までピストンしてその日に下山という予定でいたのですが、塩見岳から蝙蝠尾根を見ると雪が少なくハイマツが見えていました。
夏道と同じルートを歩くのでは3か月前と変わらないので止めました。
ガックリして下山しているとお姉さんが天狗岩の辺りまで登ってきていたので、「モルゲン綺麗でしたね!」とお話ししてお姉さんは山頂へ。
僕はいつか行こう!と思っていた「権衛門山」に行く事にしました。
鳥倉からのルートですとトラバースしてしまうので、このピークは殆んど気が付かないのですが、「塩見新道」ルートに近いマイナーピークです。
現在、塩見小屋から下り塩見新道への分岐にはトラロープが張られ立ち入り禁止状態ですが、スノーシューを装着して突入!
塩見新道にはトレースが無く、スノーシューを付けても膝下まで潜る状態で藪っぽくてとても苦労しましたが、山頂に着いた時の充実感は最高でした!!! ここから見る塩見岳のアングルも素晴らしく残雪期に幕営したらいい場所だと思いました。
ここからストレートに南に下り一般道に復帰してから小屋へ到着。
お姉さんも同じくらいに小屋に着いたので、二人で帰りのパッキングをして下山。
僕は「豊口山間のコル」から、再び藪に入り豊口山に向かいました。 踏み跡と古いテープが残っていたので案外サクッと山頂に着きましたが、久しぶりの藪っぽい山は何故だかとても落ち着いた。
ピストンして登山口まで下山後はMTBで冬期ゲートまで僅か30分! 反則のような時間短縮で途中で追いついたお姉さんに申し訳ない気持ちでした。
2日を通じて行動時間が13時間半という、少なすぎの厳冬期塩見岳でした。
《感想》
先日、一人で箱根駅伝の為に小田急線で東京駅まで行った際に電車内に「そこに雪はあるか。」という広告がありましたが、、まさにそんな感じの山行でした。
先週の聖岳の時も少ない事は少なかったのですが、1800mくらいから積雪がありましたし、東尾根の稜線から上河内岳まではスノーシューが大活躍の山行でしたが、今回の塩見岳には本当にビックリ!
ピークに登頂する!という意味では間違いなく最高のコンディションでしたし、天候もピーカンで景色も最高でした!!!
しかし!です。
僕が現在登ったのは1月10日の塩見岳。 本来ならば豊富な積雪でラッセルに苦しみ凍てつく暴風に晒される季節だと思います。
塩見岳も積雪は少なかったですが、目視ですので確かではありませんが、甲斐駒・仙丈は更に少なかったように見えました。
パッと見は11月か6月かといった感じでした。
下山中に考えていたのは山は時に優しく、時に恐ろしいという事で、年末から現在までは気持ちが悪いくらいに微笑んでいるので、僕を含め登山者が「厳冬期の南アルプスも楽勝〜」なんて思っていたら、そのうち山のとても恐ろしい姿を見せると思うので謙虚でいなくてはいけない!と思いました。
結果論ですが、幕営装備抜きで5時に出発すれば15時には間違いなく日帰り出来る状態でした。厳冬期のアルプスでこれは有り得ない事だと思います。
積雪が少ないという事は登山を楽しむという観点では有り難い事なのかもしれませんが、やはり季節に応じた山の姿というものが有ると思います。
この季節は富士山も南アルプスも茶色ではなく真っ白!が有るべき姿でその美しい姿が早く訪れる事を願っています。
kaikaireiさん
今回はお会いできて楽しかったです!
烏帽子からの景色はこんなに素晴らしいのですね!!!
冬期小屋では楽しいお話をたくさんありがとございました♪
すごいなぁ〜!とつくづくkaikaireiさんの精力的な姿勢と取り組みに感心しっぱなしでした。
雪が少ないとはいえもっと厳しい3000mを想像していただけにあっけなく登頂できちゃいましたね^^;
それでもそこからの景色は絶品でした!
早朝出発の提案をいただき心から感謝です。美しいモルゲンでした!
権右衛門岳と豊口山に寄り道したのにあの速さ!さすがでございます〜!
またどこかお会いできるのを楽しみにしいております^^♪
お姉さん!コメントありがとうございます montfleurさんとお呼びしてよろしいですか?
今回は本当にお世話になりました!!! 僕は山の景色や登山という行為が好きなのですが、山で他の登山者さんとお話ししたり、一緒に歩く事も楽しみにしていますが、小屋でお酒とお餅をご馳走して頂き、興味深いお話しを沢山聞かせてくださった事で今回の山行がより素晴らしいものになりました
ブログ拝見しました
やはりガッツリとアイスされていましたね! 僕はアイスは未経験ですので理解出来ない事も部分もありますが、montfleurさんの楽しそうな写真を拝見すると「この方は本当に山が大好きなんだなぁ!」と感じました
そして、あれだけの大荷物を背負っての歩みであれだけの速さで歩く女性を見たのは初めてでした
普段はスポーツされていないという事でしたが、毎週の山行で重いものを背負っているので鍛えられているのでしょうね。
僕はオールシーズン南アルプスに行くと思いますので、またどこかでお会いできるのを楽しみにしています!
南アルプスのマイナールートはそこそこ歩いていますので、何か気になるルートが有りましたら気楽にメッセージくださいね
今回は本当にありがとうございました!!!
あっ!僕は口下手なので一つだけ嘘をついていました! 多分、、、僕は健脚です
塩見付近もやっぱりこれだけ雪が少ないのですね。
このエリアでのお泊り山行は夢のまた夢。羨ましい限りです。
TG-4もゲットされたんですね!これまた羨ましい
fumihikoさん、こんばんは コメントありがとうございます!
山中でのツィートを見て頂きありがとうございました
僕もフリークライミングから登山に移行して行った時は自分が冬期のアルプスに入るとは思っていませんでした。
しかし、低山から段々とグレードを上げて行き今では何とかこういう山に行けるようになりましたが、今回のように自分の思うように行動出来るのも恵まれた天候のおかげです
fumihikoさんは既に八ッの雪山にも行っていますし、雪山に対する経験もあるので休みさえ確保出来れば...といった感じですね
TG-4>カメラですね 僕は比較的行動派ですので、走ったり登ったりでやる事が荒いので落ちても濡れても大丈夫で比較的綺麗に撮れる物を選んだらこのカメラになりました。
このカメラ寒い場所でも大丈夫って書いてあったのですが、今回も問題なく撮れたので助かりました!
また冬期に連休が有ったら丹沢に行きますので、温泉&食事にでも行きましょう!!!
kaikaireiさん
同じくらいの時間に入山した長靴女子の片割れです。
無事先行パーティには追いつくことができました。
今年は本当に雪が少ないですね。でもピーカンで気持ちのいい週末でした。
それにして昔は登山道は通っていたとはいえ、権右衛門山、豊口山を踏みにいくとはさすがです。
烏帽子も塩見の展望台みたいですし、きちんと踏みにいってみたいというより、中岳辺りから歩いてきたいですね。
記録を見たら年末もニアミスですね。南アルプスの記録参考にさせてもらいます!
samoaさん、こんばんは コメントありがとうございます!
ゲートでお会いした時から、「この人は相当な山屋だな!」と感じていましたが、やはり凄い方でしたね! 赤石岳〜荒川三山は単独で簡単に歩ける所ではありません。
そして花谷さんにもお会いされたという事で、僕も久しぶりにお会いしたかったです!!!
一日目の宿泊は小屋の中でしたが、皆さんの楽しそうな笑い声が小屋の中まで聞こえてきたので、お姉さんと「楽しそうだね!」と話していました。
山岳会が衰退している中で、samoaさんの山岳会は若い方も多いですし、女性が多いというのもビックリしました
現在はランニングをメインにやっているので頻繁には山に行きませんが、南アルプスには良く行きますのでまたお会いできるのを楽しみにしています
大変ごぶさたしております
三岳に食いつきました。鹿児島県の屋久島の焼酎ですね。
辛口でいて飲みやすく、僕も好きなお酒です
kaikaireiさんの厳冬期の塩見岳レポ、ワクワクして拝見しましたが、僕の想像を遥かに下回る雪の量で驚きです
泊まりでさぞ苦労したんだろうと思いきや、kaikaireiさんレポにあるまじき「暇だったので」とか「時間調整を…」とのコメントに面食らいました。
まぁ、寒波がきているようなので、そんな状況も今のうちだけでしょうけどね
またビックリレポ楽しみにしています
mattsooさん、こんばんは コメントありがとうございます!!!
mattsooさんは良いもの色々と知ってるから「三岳」も知ってましたか
お姉さんも屋久島で作られているお酒で生産量が多くないので比較的入手し難いお酒と言っていましたが、mattsooさんは地元ですので入手しやすいのでしょうか?
今回の厳冬期?の塩見岳ですが気温を除けば春山みたいな感じでした
一応二泊三日の日程を確保していたのですが、鳥倉から深夜に入山して塩見をパスすれば赤石岳・悪沢岳に行けたかもしれませんでした。
こちらは雨が全く降らず天竜川水系では取水制限が出ているほどです
南岸性低気圧が通過しなければ真っ白な富士山も見れ無さそうな感じです
僕は取り敢えず、予定していた雪山は終了しましたので、これから春に向けてはランニングに打ち込むつもりです
後程、日記に伺います
kaikaireiさん
いつも楽しく南アルプスのレコ拝見させて頂いております。そして年末からの聖岳、塩見と雪の少ない季節ではありますが登頂おめでとうございます‼︎
何だかkaikaireiさんのレコを毎回みてると冒険心がくすぐられ、ドキドキワクワク、血沸き肉踊る様な感覚になります。ちょうど昔の虫取り少年時代の草むらを駆け回っていた頃を思い出しました😁
豊口山、五右衛門山と相変わらず元気よく藪漕いでますね。何だか想像出来てニヤニヤしてしまいました😄
実は聖岳のレコを見させて頂いて羨ましくなり、正月を2〜3日遅れて自分は北岳を夜叉神から池山吊尾根で1泊2日で行ってきました。
平日なので夜叉神下のゲートが閉じており、夜叉神下のゲートから歩き鷲ノ住山を超えるというアプローチの時点でかなりマゾイ山行になりましたが、、狙い通りトレースはバッチリなのと稜線も雪が少なく核心の8本歯のコルも薄雪が付いた位で雪山の要素を求めるととても残念な山行でした。
しかし、頂上から見える景色、稜線の暴風は一級品でしたので雪以外の満足感は充分の山行でした。
今度は残雪で、最も行きにくいそうな赤石岳に行きたいと思い画策中です。
kaikaireiさんのレコ、また楽しみにしています!
kaisei1027さん、こんばんは
年末からの山行は雪が本当に少なく、初冬か初夏のような積雪でしたが、昨日からの低気圧の通過で南アルプスもドッサリと積もり、ようやく人が簡単には入れない状態になりましたね
僕は2月・3月はアルプスに入山する事は無いのですが、いつも南アルプスはどんな状況なのかなぁ?っと考えてしまいます
kaisei1027さんは北岳に行かれましたか
僕の知り合いも何人か北岳に入っていましたが、やはり八本歯に雪が少なく簡単だったと言っていましたが、寒さは一級品ですので油断は出来ませんね!
僕も残雪期になったら再び南アルプスに行くと思いますので、どこかで会えたら嬉しいです!!!
コメントありがとうございました!
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